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結論からお伝えすると、YouTube動画は、短いよりは長いほうがいいと考えられます。YouTubeアルゴリズムが関与していることが理由です。
YouTubeアルゴリズムとは、動画が視聴者のおすすめ欄や関連動画に表示される仕組みのことです。そして、YouTubeアルゴリズムには「総再生時間」「平均再生率」という2つの重要な指標があります。
これらの指標では、その動画がどのくらい人気を集めているのかを測れます。総再生時間は、自身のチャンネル全体の動画の再生時間の合計です。総再生時間が多いほど、視聴者がチャンネルで過ごす時間が長くなるため、アルゴリズムが該当のチャンネルを有利に評価する傾向があります。
しかし、単に動画を長くするだけでは総再生時間は増やせません。総再生時間を増やすためには、視聴者が動画を最後まで視聴できる工夫が必要です。これが、平均再生率に関わります。
平均再生率とは、動画が再生された回数に対して、どの程度の割合で視聴が続いたかを示す指標です。例えば、10分の動画の平均再生率が50%であれば、ユーザーが視聴した平均時間は5分です。平均再生率は60%以上が好ましいとされています。
平均再生率を60%以上にするためには、視聴者のニーズを汲み取った動画作りを意識する必要があります。視聴者が飽きずに観られる動画であれば、平均再生率を60%以上にするのも難しくありません。平均再生率が高くなれば、総再生時間も増えます。そのため、短い動画で平均再生率を高めるという工夫を施している方もいます。
ただし、短い動画ばかりを投稿すればいいわけではありません。短い動画で平均再生率を高めても、総再生時間は増えにくいためです。1分の動画で平均再生率が60%だった場合、総再生時間はあまり増えないでしょう。10分の動画で平均再生率を50%にする工夫をしたほうが、総再生時間は効率的に増えるのです。
長い動画で高い平均再生率を確保できたほうが、YouTubeアルゴリズムから評価されます。また、ジャンルによって適切な動画の長さは異なります。そのため、自身が参入しているジャンルに適した長さの動画を投稿して、平均再生率を高める工夫を行うことが重要です。
YouTube動画のジャンルは大きくわけて、以下のとおりです。
それぞれのおすすめの動画の長さを解説します。
切り抜き動画は、ジャンルによって適切な動画の長さが異なります。そのため、有益動画とゲーム実況動画の観点から、適切な尺の長さを確認しましょう。有益動画を発信している「メンタリストDaiGo」さんの切り抜き動画は、10分以内の尺のものが多いです。以下の画像をご覧ください。
引用元:YouTube
メンタリストDaiGoさんの切り抜き動画では、有益な情報が端的に伝えられています。10分で有益な情報を得られるため、短い尺でも十分な満足感があるのです。
ゲーム実況では、シューティングゲームのAPEXをメインに動画投稿している「NIRU」さんの切り抜き動画をもとに解説します。以下の画像をご覧ください。
引用元:YouTube
NIRUさんの切り抜き動画は、3分以内にまとめられているものが多いです。なかには10分ほどの切り抜き動画もあります。
切り抜き動画でもジャンルによって尺が異なりますが、10分以内の動画が多いです。
料理動画の尺は、チャンネルにより異なります。以下の画像をご覧ください。
引用元:YouTube
画像では、4つのうち3つの動画の長さが16〜20分で、残りの1つは3分以内におさまっています。この違いは、料理のレビューや調理の過程が細かく解説されているか否かです。料理のレビューや調理の過程を細かく解説するほど、動画時間は長くなります。調理の過程を端的にまとめれば、動画は短くなるでしょう。実際に、調理の過程を端的にまとめた動画は3分以内の尺におさまっています。
調理している姿を動画内におさめるのか、内容を端的にまとめるのかで動画の尺は変わります。自身が投稿する動画内容に応じて、尺を決めましょう。
解説動画は、20分以上の長めの尺でもよく見られる傾向にあります。解説動画を見る方は、何かしらの疑問を解消したいと考えているからです。例えば、YouTubeのチャンネル登録者数を増やすテクニックが解説された動画が投稿されているとします。テクニックは数多くあるため、10分ほどでは解説しきれません。特定のテクニックに絞って投稿されている動画であれば、10分ほどでおさまる可能性もあります。
チャンネル登録者数を増やすテクニックを幅広く知りたいと考えている方であれば、20分以上の動画でも自然に視聴するでしょう。解説動画を観る方は、情報を詳しく理解したいとも考えています。テクニックの詳細を解説して理解してもらうためには、10分ほどの尺では説明が足りない可能性が高いです。そのため、解説系の動画は20分以上でも視聴されやすいジャンルといえるでしょう。
ゲーム実況動画は、ジャンルによっては30分や1時間以上でもよく見られる傾向にあります。例えばRPGの場合、視聴者はストーリーや実況者のトークを楽しむなどの目的で動画を観ます。違和感なく視聴してもらうためには、区切りのいいところで動画を終わらせる必要があるでしょう。
また、短いストーリーもあれば長いストーリーもあります。最終回ともなれば、区切りのいいシーンまで30分以上を費やす可能性もあるでしょう。そのため、RPGであれば長尺でも問題ないと考えられます。実際に、2時間以上の動画を投稿している実況者もいます。
下記の画像は、有名ゲーム実況者の「兄者弟者」チャンネルです。
尺は動画によりさまざまで、10分〜3時間ほどまでの動画が投稿されています。ゲーム内容に応じて、適切な尺を設定するのが好ましいです。
シューティングゲームの場合は、20分以内の動画が多いです。例えばAPEXは、ゲームの仕様上20分以内に1試合が終わるため、20分以内の動画が多い傾向にあります。ゲーム実況だけで考えても、ゲームのジャンルによって適切な動画の尺はさまざまです。適切な動画の尺の調べ方はのちほど解説しますので、参考にしてください。
エンタメ動画は10分前後のものが多くみられます。実際に、破壊系ドッキリYouTuberの「ガードマンチャンネル」は、1本あたりの動画の尺は12分ほどです。エンタメ動画は短すぎると物足りなさを感じ、長すぎるとマンネリ化します。
企画上どうしても動画が長くなる場合には、10分前後でパート分けするとよいでしょう。続編として動画を投稿すれば、満足できる内容でマンネリ化を防げます。エンタメ動画は10分前後が好ましいですが、動画が長くなる場合にはパート分けするなどの工夫を施しましょう。
企業が自社サービスを認知させるためのPR動画の尺は4分以内が多くみられます。以下の画像はYouTubeで「PR動画」と調べた検索結果です。
引用元:YouTube
1分ほどの動画もあれば、4分ほどの動画もあります。PR動画は、魅力的な情報を端的に伝えることが大切です。10分ほどの動画だと視聴者が飽きてしまう可能性があります。
また、PR動画の制作には、一般的に費用が多くかかり、動画を長くするほど費用が増える傾向にあります。長いPR動画は費用対効果が優れていないケースも多く、PR動画は4分以内が好ましいといえるでしょう。伝えたい情報が多い場合でも、動画を短くする工夫が必要です。
YouTubeから高く評価される動画の長さは、10分以上といわれています。動画に付けられる広告の数を増やせることが理由の一つです。動画に多くの広告が付いているほどYouTube側に収益が発生するチャンスが高まります。そのため、YouTube側からすると10分以上の動画を投稿してくれるほうがありがたいのです。
同時に、ジャンルに適した動画の長さもYouTubeアルゴリズムにおいて大切です。つまり、ジャンルごとの適切な長さに合わせた動画が、YouTubeから評価されやすいといえます。そのため、自身が参入する市場(ジャンル)を分析することが大切です。
最適な動画尺の見つけ方は、以下の3つです。
それぞれ解説します。
ジャンルごとの尺を理解するには、参入する市場を実際に覗くことが大切です。例えば、料理動画を投稿する場合、まずはYouTubeで「料理」などのキーワードで検索してみましょう。検索結果に表示された動画の尺をすべてメモに残します。
そのあと、該当の動画が「調理の過程を端的にまとめているか」「詳しく解説しているか」など、動画の内容ごとにまとめましょう。ここまで行えば、自身が投稿すべき動画の尺の長さが鮮明になってきます。料理動画に例えて解説しましたが、どのジャンルでも過程は同じです。
しかし、YouTubeの検索結果はアルゴリズムによって決められています。そのため、自身がこれまでに検索した履歴も参考にされています。つまり、好みや趣味に応じて、検索結果が偏る可能性があるということです。
ジャンルごとの尺を正確に理解するには「シークレットモード」を利用しましょう。シークレットモードとは、Google Chromeに搭載されている機能です。シークレットモードを利用してYouTube動画を検索すれば、自身の好みや趣味を考慮しない動画が表示されます。Safariの場合、同様の機能は「プライベートブラウズ」です。
シークレットモードやプライベートブラウズを利用すれば、ジャンルごとの尺を正確に把握できます。
競合が投稿している動画を分析しましょう。ここでいう競合とは、動画のジャンルが同じで、チャンネル登録者数が自社と同等か多い方を指します。競合を正確に分析して動画投稿を続ければ、チャンネル登録者数は次第に増えていくでしょう。
チャンネル登録者数に応じてYouTube動画の尺を変えることも重要です。
上記2つにわけて、それぞれ解説します。
チャンネル開設時は、10分以内の尺におさめるのが好ましいです。前提として、チャンネル開設時は、動画を投稿しても視聴されない傾向にあります。そのため、10分以上の動画を投稿しても、100回も視聴されないケースは稀ではありません。
まずは短めの動画を制作して、視聴者に有益な情報を届けることを意識したり、視聴されやすい企画を見つけていくとよいでしょう。はじめはショート動画から手をつけるのも手段の一つです。
ショート動画とは、60秒以内の短い動画を指します。通常の動画とは異なり、手軽に視聴できることが特徴です。チャンネル開設時でも、有益な情報や面白いコンテンツをショート動画で発信できれば、スムーズにチャンネルが成長していく可能性があります。
チャンネル登録者数が1,000人以下の方は、長さではなく内容にこだわった動画投稿が大切です。
チャンネル登録者数が1,000人以上になれば、YouTubeから評価を得られるとされている、10分以上の動画投稿に挑戦しましょう。前提として、YouTubeで収益化する条件の一つは、チャンネル登録者が1,000人以上いることです。10分以上の動画を投稿すれば、広告を付けやすくなります。そのため、チャンネル登録者数が1,000人以上の方は、10分以上の動画をメインに投稿していきましょう。
ただし、ジャンルにより適切な動画の尺は異なります。市場を分析して、適切な動画の尺を見つけることも大切です。
Youtube動画は、デフォルトの設定だと15分以上の動画をアップロードできません。15分を超える動画をアップロードするには、Googleアカウントの認証が必要です。
上記のデバイスごとにわけて、Googleアカウントの認証方法を解説します。
パソコンからGoogleアカウントを認証する手順は、以下のとおりです。
なお、Googleアカウントの認証にはスマートフォンが必要です。認証方法は、テキストか自動音声から選べます。
iPhone・AndroidでGoogleアカウントを認証する手順は同じです。今回は、iPhoneの画面を参考に、手順を解説します。
1.Youtubeアプリを開く
2.上記画像、画面下部の赤枠をクリックする
3.上記画像の「動画をアップロード」をクリックする
4.15分以上の動画を選択後、画面右下の「次へ」をクリックする
5.動画のタイトルや説明などを入力後、上記画像、画面右上の「次へ」をクリックする
6.画面遷移に従って、Googleアカウントの認証を行う
以上で、Googleアカウントの認証は完了です。パソコン同様に、Googleアカウントの認証はテキストもしくは自動音声から選べます。
YouTube動画の長さは、10分以上が好ましいとされています。10分以上の動画には付けられる広告が多くなることが理由の一つです。多くの広告を付けられるほど、YouTube側に収益が発生するチャンスが高くなります。
YouTubeアルゴリズムを考慮すれば、ジャンルごとの適切な長さで動画を投稿することも大切です。そのため、競合や参入する市場の動画の長さを分析しましょう。正確に分析したうえで動画投稿を続ければ、YouTubeからの評価が高まり、チャンネル登録者数も増えていく可能性があります。
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