COLUMNコラム
YouTube配信でゲーム実況を始める方法|必要な機材・投稿のステップまでご紹介
動画制作・編集

YouTube配信でゲーム実況を始める方法|必要な機材・投稿のステップまでご紹介

「ゲーム実況を始めるには何から手を付ければいいのか」「機材や費用はどのくらい必要なのか」。
初めての人にとっては、録画・編集・投稿の流れや著作権のルールがわかりにくいポイントです。
本記事では YouTube 配信を前提に、準備から配信ルールまでを整理し、これから実況を始める人が迷わず一歩を踏み出せるよう解説します。

ゲーム実況の配信スタイルは2種類

ゲーム実況をしている人

YouTubeにおけるゲーム実況には、動画投稿とライブ配信の2種類のやり方があります。それぞれの特徴についてご紹介します。

動画投稿

1つ目は、ゲームプレイを録画し、編集したうえで YouTube に投稿する方法です。録画した映像をあらためて確認し、見どころや視聴者が求める情報を選んで編集できるため、プレイやトークに自信がなくても見栄えのする動画に仕上げられる点がメリットです。
一方で、編集作業には時間と労力がかかるため、動画編集に抵抗のない初心者向きの方法と言えるでしょう。

また、短時間で視聴者の興味を引きたい場合には、YouTube Shorts を活用する手もあります。現在の Shorts は縦型または正方形で最大3分まで投稿可能で、スマートフォンから手軽にアップロードできます。実況中の名場面や印象的なプレイを切り出して投稿することで、新しい視聴者の目に留まるきっかけとなります。

ライブ配信

2つ目は、YouTubeライブという機能を用いて、リアルタイムでゲームをしている様子を配信する方法です。YouTubeライブでライブ配信を行うためには、過去90日間にライブ配信に関する制限を受けていないこと・YouTubeアカウントの確認をしていることが条件となります。あらかじめ、YouTubeヘルプのライブ配信についての内容を確認しておくことをおすすめします。

ライブ配信では、視聴者とコメント欄でコミュニケーションを取りながらゲーム実況をすることができるため臨場感があり、編集作業が不要なので手間や時間がかからないのがメリットだと言えるでしょう。また、YouTubeライブでは、12時間未満のライブ配信は自動的にアーカイブされるため、配信時間に見ることができなかった視聴者も自分の都合の良い時間に見ることができるのです。

トークやゲームプレイの腕に自信があるなら、ライブ配信というやり方を選んでみてはいかがでしょうか。

ゲーム実況に必要なもの

ゲーム実況に必要なもの

YouTubeライブでゲーム実況をするためには、どのような機材が必要なのでしょうか。それぞれ解説します。

PC

ゲーム実況にはゲーミングPC(ゲームをプレイすることを前提にゲームに必要な部分を高性能化したPC)を使用するのがおすすめです。ゲーム実況と一口に言っても、ゲーム画面の取り込み・録画を行うキャプチャーソフトの起動・編集ソフトの起動などはPCで行う必要があります。そのため、ゲーム実況に適したゲーミングPCを用意するのがベターです。ゲーミングPCを用意しておけば、動画編集・フォトレタッチなどもスムーズに行うことができます。

ゲーミングPCの中でもデスクトップタイプでは、キーボードやマウス、ディスプレイもゲーム向けの製品と組み合わせて使うことができるのがメリットだと言えるでしょう。ノートPCタイプの場合、以前はデスクトップタイプと比較して性能が劣っているとの指摘がありましたが、近年はそのような問題はなくなってきています。

スマートフォン・タブレット端末

スマートフォン用のゲームアプリをゲーム実況したい場合、ゲーム画面を録画・編集して投稿するだけならスマートフォンのみで行うことが可能です。

また、YouTubeライブは、一部条件を満たせば、スマートフォンやタブレット端末を用いてライブ配信ができます。PCでのゲーム実況と比較すると音質が下がり、編集の選択肢が少ないというデメリットもありますが、初心者が試しにゲーム実況をしてみたい場合は、気負わずスマートフォンやタブレット端末を用いて行うのも良いでしょう。

マイク・ヘッドセット・ヘッドフォン

視聴者は、ゲームの映像だけではなく実況者によるゲーム内容の説明やおしゃべりも楽しみにしているものです。そのため、クリアで聴きやすい音声を届けるためのマイク選びは大切なことです。

予算や手間をあまりかけずにある程度の音質を確保したいなら、ヘッドフォンとマイクが一体型になっているヘッドセット、音質にこだわってゲーム実況をしたいなら、マイクとヘッドフォンを組み合わせて使用するのがおすすめです。ゲーム実況用マイクには、コンデンサーマイクとダイナミックマイクだけではなく、一方向から集音する単一指向性マイク、360度全ての方向から集音する全指向性マイクなど、さまざまな種類のマイクがあり、用途に合わせて選ぶことができます。

接続方法は「PC接続」「USB接続」「ワイヤレス接続」の3種類があります。また、音を集めて出力できるレベルの感度、マイクが再生できる音域の広さである周波数特性など、いろいろな要素にこだわって選ぶことも可能です。ゲーム実況用マイクについて、どのような製品があるかを一度は調べておくのが良いでしょう。

ヘッドセットの中には、ゲーミングヘッドセットという、遮音性が高くマイクを口元に持ってくることができるゲーム実況に特化した製品があるため、この中から予算に合わせて選ぶとよいでしょう。

さらに、ヘッドフォンにもゲーム実況用のものがあります。音質の上限が高く、アンプやオーディオインターフェースとの相性が良いため、音質を追求したい人は専用のものを選ぶことをおすすめします。

キャプチャーボード

キャプチャーボードとは、ゲーム機などの映像信号や音声をPCに出力するための機器です。PCゲーム配信には基本的に必要ありません。初心者の人は、ゲーム機をHDMIケーブルでPCに接続するだけでゲーム実況ができるのではないかと考えがちですが、PCのHDMIはほとんどが出力専用で入力はできないため、これだけではゲーム実況をすることはできません。

キャプチャーボードには外付けモデルと内臓モデルの2種類があり、編集ソフトがついているものなどゲーム実況に便利な機能を備えているものも多いため、予算と相談しながら自分に必要な機能に合わせて選ぶと良いでしょう。

キャプチャーソフト

キャプチャーソフトとは、PCなどの画面に出力される映像情報を、画像または動画のファイルとして取り込み保存することのできるソフトのことです。ゲーム実況に特化したキャプチャーソフトは無料・有料を問わず数多く出回っているため、機能や予算に合わせて選ぶことができます。

動画編集ソフト

動画投稿のかたちでゲーム実況をしたい場合は、動画編集ソフトが必要となります。動画編集ソフトには、比較的簡単に動画編集ができる初心者向けのソフトからプロ向けの本格的なソフトまで、無料・有料を問わず、さまざまな選択肢があるので、予算や動画編集ソフトに求めるニーズを整理してから選ぶ方が良いでしょう。

例えば、オンラインマニュアルが充実している、チュートリアルを備えているなどの初心者に優しい機能を備えているソフトもあれば、テンプレートが充実している、動画編集からYouTubeへのアップロードがワンストップでできるなど、手間をかけずに編集できる機能を備えた動画編集ソフトもあります。どんな編集をしたいかを決め、それに合ったソフトを選ぶと良いでしょう。

ゲーム動画制作の流れ

ゲーム動画制作の流れのイメージ

動画投稿のかたちでゲーム実況をする場合、どのように動画制作をすればいいのでしょうか。各段階別にご紹介します。

ゲーム画面を録画する

動画の素材となるゲーム画面を録画します。具体的には、家庭用ゲーム機やPCゲームなどのゲームとキャプチャーボードかキャプチャーソフトを起動し、録画を開始してゲーム実況を行います。

動画に使用したい素材が十分に録画できたら、録画を停止しましょう。

録画した素材を編集する

次に、録画した素材を編集します。動画編集ソフトを起動して、録画し終わった動画ファイルを読み込み、編集作業を行います。

具体的には主に次のような作業をすることになるでしょう。

  • 画面の不要なシーンをカットする「トリミング」
  • 動画素材の中間に不要なシーンがあった場合の「分割」「削除」「結合」
  • 動画素材の色を修正する「色補正」
  • タイトル・テロップ・字幕などを追加・編集する「テキスト追加・編集」
  • BGMなどを追加・編集する「音声追加・編集」

これらの作業が終了したら、YouTubeでサポートされている形式でファイルを保存します。YouTubeでサポートされている形式以外でファイルを保存してしまうと、YouTubeに動画をアップロードすることができなくなるため、事前にどのような形式で動画を保存すべきか、YouTubeヘルプを見て確認しておきましょう。

また、YouTubeヘルプにはアップロードする動画におすすめのエンコード設定が、コンテナ・音声コーデック・動画コーデック・フレームレート・ビットレート・解像度とアスペクト比・色空間の項目別で詳細に記載されているので、一度目を通しておくとなおよいでしょう。

動画を投稿する

最後に、編集した動画をYouTubeにアップロードします。

YouTube Studioにログインし、右上の「作成」から「動画をアップロード」をクリックします。アップロードしたい動画を選択し、画面の指示に従って必要な項目を入力します。動画のタイトル・説明・サムネイル・終了画面・公開範囲なども、ここで設定します。すべての設定が完了したら「保存」を押して完了です。

ここでの注意は、チャンネルが1日にアップロードできる動画数には上限があることです。上限に達した場合「アップロード上限に達しました」というエラーメッセージが表示されます。もしこのエラーメッセージが出たら、24時間後に再度アップロードを試してみてください。

また、PC・Androidのスマホ・iPad・iPhoneではそれぞれアップロードの方法が異なるため、やり方に不安がある場合は、YouTubeヘルプであらかじめ手順を確認しておきましょう。

 ゲーム実況に必要な準備と予算

 ゲーム実況に必要な準備と予算の確認のイメージ

ゲーム実況に必要な準備と予算の目安を表にまとめてみました。
<ゲーム実況に必要な機材と予算の目安>

機材の種類 予算の目安
PC 10万~20万円
家庭用ゲーム機 4万~8万円
スマートフォン 1万~15万円
HDMI変換アダプタ 2,000~6,000円
キャプチャーボード 1万~4万円
キャプチャーソフト 無料~1万円
ヘッドセット 3,000~3万円
マイク 5,000~3万円
ヘッドフォン 5,000~3万円
動画編集ソフト(動画投稿の場合のみ必要) 無料~4万円
ゲームレコーダー 1万~2万円

動画投稿で予算を抑えたい場合、無料の動画編集ソフトを活用する、PCゲーム実況から開始して無料のキャプチャーソフトを用いる、といった方法が考えられるでしょう。

ライブ配信で予算を抑えたい場合、無料のライブ配信ソフトを活用する方法などが挙げられます。また、動画投稿の場合と同様、PCゲームの実況から開始して無料のキャプチャーソフトを用いるのも予算を抑える方法です。

無料の動画編集ソフト、無料のキャプチャーソフトともに、近年では初心者向けとしては十分な機能を備えている製品も多く出回るようになってきました。そのため、まずは操作に慣れることから始め、予算がかけられる段階になってから、改めて有料のソフトの購入を検討してはいかがでしょうか。

著作権などの気を付けておくこと

 ゲーム実況の著作権イメージ

ゲームは音楽や映像と同じように著作権で保護される創作物です。そのため、実況動画を投稿・配信する際には必ず著作権への配慮が必要です。ただし、著作権の取り扱いはゲームタイトルやメーカーごとに異なります。これは、ゲーム実況が宣伝効果を持つと判断されるケースが多いためです。

トラブルを避けるためには、まず各メーカーが定めている実況ガイドラインや著作物利用条件を確認しましょう。本来、ゲーム配信は著作権法における「公衆送信権」や「複製権」に抵触しますが、メーカーが個別に許諾を与えている場合に限り、配信や動画投稿が可能になります。

多くのメーカーは宣伝効果を見込み、包括的に実況を許可していますが、一方で「特定シーンの切り抜きは禁止」「エンディング以降は配信不可」など、細かい条件を設定しているケースもあります。こうした条件を守らなければ動画削除や配信停止につながるため、必ず確認が必要です。

YouTube に動画を公開するにあたっては、公式に示されている以下のページも押さえておくことが重要です。

YouTubeでの著作権

オーディオ ライブラリの音楽と効果音を使用する

Content ID の仕組み

ゲーム実況を行う際は、著作権法そのものを理解するだけでなく、各タイトルのガイドラインを正しく把握し、ルールの範囲内で配信することが、安全で継続的な活動につながります。

まとめ

ゲーム実況を始めるには、録画・編集・投稿の基本を理解し、必要な機材や費用を把握しておくことが重要

ゲーム実況を始めるには、録画・編集・投稿の基本を理解し、必要な機材や費用を把握しておくことが重要です。最初は無料ソフトや既存機材を活用し、無理なく始めるのがおすすめです。

YouTube に投稿する際は推奨形式で書き出し、タイトルやサムネイルを整えることで視聴されやすくなります。また、著作権や各メーカーの配信ガイドラインを守ることが安全で継続的な活動につながります。

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