
動画制作の基本的な工程をご理解いただいたところで、高品質な動画とはそもそもどのような動画のことを指すのか考えてみましょう。
高品質な動画に当てはまる要素を4つご紹介します。
2020年より携帯電話の販売会社各社がeMBB(高速大容量)を実装した5Gのサービスを開始したのを皮切りに、5Gの特徴である高速・大容量というメリットを活用した4K/8Kの画像・動画配信が積極的に行われるようになりました。
また、最近ではVimeoのように、Wi-Fi環境でなくても高画質で動画を視聴できる動画プラットフォームが企業にも利用されるようになってきています。これらのことから、日本では映像ができるだけ美しいことも高品質な動画の条件の1つになってきたといえるでしょう。
NTTドコモ モバイル社会研究所が2024年4月に発表した「スマホでの動画視聴に関する調査」によると、スマートフォンで動画を視聴する人の4割以上が1日に2時間以上利用しており、特に10代では約3割が6時間以上もの時間を費やしていることが明らかになっています。
この調査結果は、スマートフォンがインターネット利用のメインデバイスであるに留まらず、今や動画視聴体験そのものの中心であることを明確に示しています。若者たちが1日の多くをスマートフォンの動画視聴に費やすことも珍しくない現代において、動画制作は「スマホファースト」を意識する段階から、さらに進んで「スマホでの視聴体験」をあらゆる設計の基点に置くことが不可欠と言えるでしょう。
当たり前のようですが、ユーザーは何らかの解決したい課題を持っており、その解決のために検索をかけて動画にたどりつきます。そのため、ユーザーが求めている情報が動画に含まれていなかったり、課題の解決につながらなかったりすると、すぐに離脱してしまうのです。
高品質な動画とは、ユーザーのニーズに的確に応えられる動画だということを覚えておきましょう。
企画や構成が類似しすぎている動画や著作権がグレーゾーンな動画が世の中にはあふれていますが、このような動画は高品質な動画とはいえません。動画制作をする際は、必ずオリジナリティを意識して作るようにしましょう。

高品質な動画制作を行うために、どのような工程を経て動画が完成するのか知っておく必要があるでしょう。それぞれの工程で、どのようなことに気を付ければよいのかをご紹介します。
動画制作の依頼先に電話やホームページから問い合わせをする段階です。
依頼先には個人(フリーランス)・動画制作会社・広告代理店の3つがありますが、個人への依頼は納期や品質への保証がないことと信頼できる依頼先を探しにくいことから、高品質の動画制作を目指すなら避けた方がよいでしょう。
また、問い合わせをする前におおまかでもよいので次の3つを依頼先に伝えられるようにしておきましょう。
問い合わせをする際は、依頼先とスムーズにコミュニケーションが取れるよう事前に準備しておくことが大切です。
動画制作の依頼先担当者とヒアリングや打ち合わせを行う段階です。
ヒアリングでは次のようなことを聞かれる可能性が高いため、あらかじめ準備しておくのがよいでしょう。
動画制作の目的・予算・納期については、問い合わせ時よりも明確になっていることが望ましいです。
また、ターゲットとする視聴者層が絞りにくい場合は、ペルソナを設定してみるのもよいでしょう。ペルソナはWebマーケティングでよく用いられ「自社の商品やサービスにおけるたった1人の理想的な顧客像」を指します。これを動画の視聴者に置き換えて作成してみるということです。
ペルソナは架空の人物ですが、氏名・年齢・性別・居住地・職業・勤務先・年収・家族構成といった定量的なデータと、ライフログ・身体や性格的特徴・人生のゴール・ライフスタイル・価値観・趣味嗜好・消費行動や情報収集行動などの定性的データとを合わせて作成するため、非常にリアルな人物像となります。ペルソナをしっかりと設定できれば、ターゲットとする視聴者層を依頼先と共有しやすくなるでしょう。
ヒアリング・打ち合わせ時は、動画の完成イメージを依頼先と共有するのはもちろんですが、コミュニケーションがスムーズにできるかどうか、担当者との相性を見極めておくことも重要です。
ヒアリング・打ち合わせの内容から、依頼先担当者が見積書や提案書を提出する段階です。
見積書や提案書において次の内容が曖昧になっていないかをチェックしましょう。
上記の項目が曖昧な提案書や見積書を提示された場合、納得がいくまで質問し認識のズレがないようにすることが大切です。また、費用の面で後々揉めることのないよう、追加費用の有無をこの段階で確認しておくことも忘れてはいけません。
企画とは動画制作の骨格を組む段階のことです。具体的には「動画制作の目的」「視聴するターゲット層」「動画を配信する媒体」「動画の構成」を決定し、次のような作業を行います。
企画とは住宅造りでいうと基礎工事にあたるため、企画がしっかりできなければ高品質な動画を制作するのは難しくなります。不明な点などがあれば企画の段階で確認し、依頼先担当者と共有しておきましょう。
撮影機材・大道具・小道具・撮影現場の手配などを行って、撮影の下準備をします。ドローンやクレーンなど依頼先が所持していない機材がある場合は、レンタルで調達する場合もあるでしょう。
台本を基に映像素材を撮影していきます。
撮影にかかる日数は制作する動画のジャンルによって異なりますが、特に実写動画の場合はあとからの修正が難しくなります。高品質な動画を制作するためにも、クライアントとして現場に立ち会い、イメージに合った素材が撮影できているかどうかを確認するようにしましょう。
動画編集ソフトを使って映像素材を台本に合わせて構成し、ナレーション・BGM・テロップなどの演出効果を加える段階です。
映像素材は台本の通りに撮影したとしても、画面で見るとイメージと異なる場合があります。高品質に仕上げるためには、ここで要望に沿った動画に仕上がっているかを丁寧にチェックすることが重要です。
見積もり・提案の段階で決めておいたフォーマットで動画が納品される段階です。
どのフォーマットであれば高品質で、サイズの面でも便利かというのは一概には言えませんが、公開するプラットフォームや媒体に応じて次のフォーマットにすることが多いでしょう。
<プラットフォームと対応するフォーマット>
| プラットフォーム | フォーマット |
|---|---|
| オンライン共有プラットフォーム | MP4、WMV |
| テレビやコンピュータ | AVI、MOV、MKV |
| Webサイト | WebM |
高品質な動画を制作するためには、動画制作の各工程において、受け身ではなく積極的にコミュニケーションを図り、自社の考えているイメージを依頼先に都度伝えることが大切だとおわかりいただけたのではないでしょうか。

高品質な動画制作を目指す場合、依頼先をどのように選べばよいのでしょうか。
まず、その制作会社が自社の作りたい動画のジャンルにおいて、豊富な制作実績を持っているかを確認しましょう。例えば、アニメーション動画を作りたいのに、実写のインタビュー動画の実績しかない会社では、求めるクオリティに達しない可能性があります。公式サイトのポートフォリオなどを確認し、自社のイメージに近い実績がある会社を選びましょう。
優れた制作会社は、ただ依頼された通りに動画を作るだけではありません。依頼主のビジネス課題や目的を深く理解し、それを解決するための最適な動画の企画を提案してくれます。打ち合わせの際に、こちらの意図を正確に汲み取り、目的達成のための根拠に基づいた具体的な提案をしてくれるかどうかを見極めることが重要です。
提示された見積書の内容が明確であるかも、信頼できる会社を見極めるための重要な判断基準です。何にどれくらいの費用がかかるのか、内訳が「一式」などと曖昧に記載されておらず、企画、撮影、編集、キャスティングといった項目ごとに詳細に記載されているかを確認しましょう。修正回数の上限や、追加費用が発生する条件なども事前に確認しておくことで、後のトラブルを防ぐことができます。
動画制作は、依頼主と制作会社が密に連携を取りながら進めるプロジェクトです。そのため、担当者とのコミュニケーションがスムーズに行えるかは非常に重要になります。質問への回答が迅速かつ丁寧か、専門用語を分かりやすく説明してくれるかなど、担当者の対応を見て、プロジェクト完了まで安心して任せられるパートナーかどうかを判断しましょう。

高品質な動画を制作したい時におすすめの動画制作会社を5つご紹介します。

Mチームは、YouTube動画やプロモーション動画の制作を得意とする動画制作会社です。企画・構成から撮影・編集までの全工程を請け負うだけでなく、動画を公開した後の成果を見据えたマーケティング支援サービスも展開しています。集客戦略や評価指標の策定、コンバージョン率の改善といった具体的なビジネス課題の解決をサポートします。特にYouTube SEOのサービス実績は500社以上にのぼり、ただ作るだけでなく「視聴され、成果に繋げる」ための動画活用を強みとしています。
弊社ホームページから必要事項を入力するだけで簡単に無料相談ができるため、動画制作後も含めて提案が必要であれば、ぜひお任せください!

CREVO株式会社は、設立以来2,000社以上、10,000件を超える業界トップクラスの制作実績を誇る動画制作会社です。商品・サービス紹介から採用動画、サイネージ広告まで制作ジャンルは多岐にわたります。国内外の厳選されたクリエイターネットワークと、独自の制作進行管理システムを活用することで、効率的かつスムーズなコミュニケーションを実現しています。
公式サイトには価格別の制作事例が多数掲載されており、予算に応じてどのような品質の動画が制作できるのかを事前に把握しやすい点も特徴です。

株式会社プルークスは、大手企業からスタートアップまで2,000社以上、8,000本以上の動画制作実績を持つ動画マーケティング会社です。実写動画はもちろん、サービス紹介などで多用されるアニメーション動画の制作も数多く手がけています。
同社の強みは「コンサル型」の制作スタイルにあり、動画制作の土台となるヒアリングを徹底的に行い、顧客のビジネス課題を深く理解した上で、成果に繋がる高品質な動画を提案します。

株式会社サムシングファンは、年間7,000本以上の豊富な映像制作実績を持つ「動画DX®提案会社」です。高品質な動画制作サービスに加えて、ライブ配信、動画クリエイターの派遣サービス、企業の動画活用を支援する研修事業など、映像に関する幅広い事業を手掛けています。
ドローン撮影や短納期での制作、社内担当者の育成といった、顧客の多様なニーズに柔軟に対応できる体制が整っています。

株式会社JPCは、広告やWebサイト制作も手掛ける総合制作会社です。動画制作においては「映像制作をワンストップで」をテーマに掲げ、ジャンルの異なる複数の動画をまとめて制作するサービスや、CG・CMソングの制作なども提供しています。
最新の撮影機材を備えた自社スタジオを東京と京都に構えているのが大きな強みで、カメラマンやスタイリストといった専門スタッフによるクオリティの高い撮影が可能です。

高品質な動画を制作するためのポイントをお伝えしました。依頼時は見積書や企画に根拠があり曖昧さがないことをチェックするのはもちろんですが、動画制作の各工程で自社の持つ動画イメージを伝え、依頼先の担当者に理解してもらえるよう積極的にコミュニケーションを図ることが一番重要です。
ぜひこの記事も参考にして、高品質な動画を作ってみてください。
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