目次
動画制作において、制作したい動画のジャンル別に料金相場があるため、表にまとめてみました。
＜ジャンル別料金表＞
| 動画のジャンル | 料金相場 | 平均的な金額 |
|---|---|---|
| インタビュー動画 | 5万～150万円 | 70万円 |
| 会社紹介動画 | 30万～200万円 | 100万円 |
| 採用動画 | 30万～150万円 | 80万～100万円 |
| 商品・サービス紹介動画 | 30万～100万円 | 50万円 |
| ブランディング動画 | 100万～500万円 | 200万円 |
| 展示会動画 | 50万～200万円 | 100万円 |
| マニュアル動画 | 30万～80万円 | 50万円 |
| セミナー動画 | 20万～50万円 | 30万円 |
| イベント動画 | 30万～80万円 | 50万円 |
| CM動画 | 100万～500万円 | 200万円 |
| Web広告動画 | 1万～50万円 | 20万円 |
| YouTube動画 | 10万～20万円 | 15万円 |
| アニメーション動画 | 30万～300万円 | 100万円 |
| CG動画（2D） | 60万～600万円 | 案件差が大きい |
企業においてニーズの高いジャンルをリスト化してみましたが、企業が必要とする動画のジャンルは数多くあります。動画制作にかかる料金の相場を知るためには、まず自社で作りたい動画のジャンルを絞ったうえで調べてみることが重要です。
また、依頼内容によっては上記の価格より高い場合もあります。CG動画は、3DCGの場合は一般的には何百万とかかるものとなっています。
動画の尺（長さ）と演出のレベルが高くなるほど、制作費用は比例して上がります。尺が長いと撮影・編集・演出にかかる作業量とコストが増え、演出の複雑さが増すと専門技術・機材・スタッフ数の増加が必要になるためです。
動画尺が短めのものは、静止画やスライドのみの構成であれば比較的低コストで制作可能です。テロップや簡単な動きを加えるだけなら数万円〜の範囲になる場合があります。ただし撮影や複数カメラ、演出を伴うとコストが跳ね上がるケースが多いです。
標準的な尺（1分～3分）になると、構成・シナリオ・撮影・編集のバランスが重要になります。素材の質やロケーション、照明、カメラ機材、音声収録のクオリティが上がるほど費用が増えます。演出を含む中程度の案件では10万円～100万円以上が見られることが多いです。
アニメーション表現やCGを重視する演出を入れるとさらにコストがかかります。例えばアニメーション動画では尺1分で40万円～100万円程度、3分で40万円～150万円、5分以上で50万円～200万円を超えることもあります。種類や表現方法（キャラクターアニメーション・モーショングラフィックス・スライドショーなど）によって費用の上下差が大きくなります。
演出の複雑さが増すと以下の要素でコストが特に上がります。
・映像の色調整、光源や照明の工夫
・モーショングラフィックスやアニメーションの追加
・ナレーションや音響効果の質を上げること
・撮影日数やロケ地、カメラ台数・特殊機材の利用
「動画制作の料金相場」で検索した際、サイトによって記載されている料金がさまざまなのは、それだけ現代において動画の需要が高まってきているためです。インターネット上でYouTubeなどの動画プラットフォームができ始めたころは、まだ動画は視聴者の娯楽という側面が大きく、テレビと似た意識で捉える人も多かったのではないでしょうか。
しかし、現在では企業・学校・自宅など動画はいろいろな場で活用されるようになり、前項目の表でも示した通りジャンルも数えきれないほど多くなりました。ジャンルが増えるほど、動画の尺・関わるスタッフの数・制作手法などが多岐に渡り、それだけ動画制作における料金決定要因も増えてくるといえます。
ここでは実際の動画制作のプロセスを追いながら、そうした要因がどのように料金決定に影響するのかを見ていきたいと思います。
最初に、自社が制作したい動画はどのような内容なのか、おおまかに決めておきましょう。次のような項目を決めておくだけでも、問い合わせや見積もりをスムーズに行うことができます。
ここでのポイントは、動画の尺を長めにすると動画制作の料金は高くなり、短めにすると安くなるということです。不明確な点がある場合は、のちに予算不足とならないように少し余裕を持った金額で見積もられます。
しかし、あらかじめ上記のような項目をしっかりと決めておくことで、概算でも実際にかかる金額により近い見積もりを出すことができますし、あとで追加料金を請求される可能性も低くなるでしょう。
そして、料金決定の一つの重要な要素として、動画制作の依頼先の選定があります。依頼先は主に個人・動画制作会社・広告代理店の3つがありますが、それぞれどのような時に依頼すればよいのかを表にまとめてみました。
＜依頼先を選ぶときまとめ＞
| 動画制作の依頼先 | どのようなときに依頼するのがよいか |
|---|---|
| 個人 | 動画制作にかかる料金を抑えたいとき/動画制作の1つの工程だけを依頼したいとき/動画制作の際細かな融通を利かせてほしいとき/機材や演出に凝った動画を制作する必要がないとき/動画や画像など必要な素材をあらかじめ提供できるとき |
| 動画制作会社 | ある程度動画制作に費用をかけられるとき/動画制作の目的やコンセプトがはっきりしているとき/一定以上のクオリティの動画を制作したいとき/複数のジャンルに渡って動画を制作したいとき/オプションメニューを活用してより自社のニーズに合った動画を制作したいとき |
| 広告代理店 | 予算が豊富に取れるとき/制作した動画を使った広告戦略の立案をしてほしいとき/動画を配信する広告媒体をプランニングしてほしいとき/高いセキュリティやコンプライアンスを担保しながら動画制作を行いたいとき/クオリティの高い動画を制作したいとき |
問い合わせや見積依頼は基本的にどこに頼んでも無料で対応してもらえることが多いため、必ず相見積もりを取り、比較したうえで依頼先を決めるようにしましょう。その際、担当者との相性やコミュニケーションがスムーズに取れるかどうかも併せて総合的に判断し、依頼先を決めることが重要です。
依頼先のディレクターと動画の完成形をイメージしながら、動画制作の骨格となる企画を制作する段階です。具体的には、動画を制作する目的・動画を視聴してほしいターゲットの設定・演出方法・機材選定・スケジュール表の作成・スタッフのプロフィール資料の作成などを行います。撮影前にすべての準備を整えておくことから「プリプロダクション」とも呼ばれます。
この段階でかかる費用を表にまとめてみました。
＜企画にかかる項目＞
| 費用の項目 | 見積書に記載される項目 | 内容 | 1日あたりの料金相場 |
|---|---|---|---|
| 企画費 | 企画構成費 | 動画制作の骨格となる企画を制作するための費用 | 5万～30万円 |
| ディレクション費 | ディレクターが1日稼働するための人件費 | 5万～50万円 |
ディレクション費については、料金が5万～15万円であれば新人から中堅のディレクターが、20万円以上であれば熟練したスキルのあるディレクターが起用されていることが多いため、自社の動画制作においてどのような金額で見積もられているかを必ず確認するようにしましょう。どのようなディレクターが起用されるかも、料金に影響が出てくる一つの要素です。
動画制作の企画に基づき、実際に動画素材を撮影する段階です。この段階でかかる費用を表にまとめてみました。
＜撮影にかかる項目＞
| 費用の項目 | 見積書に記載される項目 | 内容 | 1日あたりの料金相場 |
|---|---|---|---|
| 人件費 | プロデューサー費 | プロデューサーが1日稼働するための人件費 | 5万～50万円 |
| ディレクター費 | ディレクターが1日稼働するための人件費 | 5万～50万円 | |
| カメラマン費 | カメラマンが1日稼働するための人件費 | 5万～10万円 | |
| アシスタント費 | アシスタントが1日稼働するための人件費 | 2万～5万円 | |
| 照明費 | 照明が1日稼働するための人件費 | 3万～10万円 | |
| スタイリスト費 | スタイリストが1日稼働するための人件費 | 3万～5万円 | |
| ヘアメイク費 | ヘアメイクが1日稼働するための人件費 | 3万～5万円 | |
| 音声録音費 | 音声録音担当者が1日稼働するための人件費 | 3万～10万円 | |
| キャスト費 | 出演者が1日稼働するための人件費 | 10万～20万円 | |
| エキストラ費 | エキストラが1日稼働するための人件費 | 1万～3万円 | |
| 諸経費 | 撮影機材費 | 撮影機材（カメラ・レンズ・三脚・ドローンなど）照明機材（白熱球・蛍光灯・LEDなど）音声機材（ガンマイク・ワイヤレスマイク・ピンマイクなど）にかかる費用 | ・カメラ本体:5万～15万円 ・レンズ:3万～10万円 ・照明機器:3万～10万円など |
| 撮影スタジオ・ロケ費 | 撮影スタジオのレンタル費用やロケを行う場所の使用料金（ロケハンを行う場合はディレクターやカメラマンの人件費・交通費・宿泊費を加算） | ・スタジオレンタル:15万円～30万円 ・ロケ地レンタル:10万～25万円 |
ここで関わるスタッフの人数を多くするほど動画制作の料金は加算されるため、自社の動画制作に本当に必要な人材であるかどうかをよく検討するようにしましょう。
完成した動画素材を編集して1本の動画へと仕上げる段階です。この段階でかかる費用を表にまとめてみました。
＜編集にかかる項目＞
| 費用の項目 | 見積書に記載される項目 | 内容 | 1日あたりの料金相場 |
|---|---|---|---|
| 人件費 | ナレーター費 | ナレーターが1日稼働するための人件費 | 3万～5万円 |
| 諸経費 | 動画編集費 | 動画の編集にかかる費用 | 5万～25万円 |
| カラーグレーディング費 | 映像の色彩補修にかかる費用 | 3万～10万円 | |
| MA費 | 編集作業時に効果音やナレーションを入れる費用 | 3万～10万円 | |
| BGM・SE費 | 編集作業時にBGMを入れる費用 | 5万～10万円 | |
| アニメーション映像費（オフライン） | アニメーション動画を編集する費用 | 3万～5万円 | |
| アニメーション映像費（オンライン） | アニメーション動画に拡張子をつけて書き出す費用 | 5万～50万円 | |
| 2DCG映像費（オフライン） | CG動画を編集する費用 | 30万～150万円 | |
| 2DCG映像費（オンライン） | CG動画に拡張子をつけて書き出す費用 | 30万～150万円 |
MAとは「音入れ」と呼ばれる効果音やナレーションを収録する作業のことで、MA費とは収録スタジオのレンタル費とエンジニアの人件費が合算された費用のことです。この段階でアニメーションやCGを導入したり、オリジナルのBGMを制作すると動画制作の料金がとても高くなるため注意しましょう。
完成した動画が納品される段階です。現在はデータでの納品が主流となるため特に料金は発生しませんが、マスターデータをDVDやBlu-rayなどの媒体で納品する場合は1万円～5万円程度の費用がかかります。
完成した動画の内容を確認し、イメージ通りではない部分があれば修正を依頼する段階です。トラブルを防止し最後までスムーズに動画制作を行うためにも、修正に料金が発生するかどうか、料金が発生しない場合は修正依頼できる回数について見積もりの段階で確認しておくようにしましょう。
動画制作の中で料金が高くなる条件と安くなる条件をご紹介しましたが、依頼先について少し詳しく説明します。動画制作の依頼先には個人・動画制作会社・広告代理店がありますが、それぞれ料金相場にどのような違いがあるのかを表にまとめてみました。
＜依頼先による料金相場＞
| 個人 | 動画制作会社や広告代理店 | |
|---|---|---|
| 実写動画（ロケ・キャスト費用なし） | 5万円～ | 5万～50万円 |
| 実写動画（ロケ・キャスト費用あり） | 5万円～ | 10万～200万円 |
| アニメーション動画 | 5万～10万円 | 5万～500万円 |
| CG動画（2D） | 5万～10万円 | 30万～200万円 |
個人に依頼する場合は、動画制作の一部工程を切り分けて依頼することが多いため、かかる料金は比較的安く抑えられます。柔軟に対応してもらえるメリットがある一方で、クオリティにばらつきが生じやすく、納期や権利関係の管理は依頼側の責任が重くなる傾向があります。SNS用の短尺動画や小規模なプロモーションなど、限定的な範囲での活用に向いています。
動画制作会社に依頼する場合は、企画から撮影、編集、納品まで一連の工程を任せることができるため、安定した品質が期待できます。各社によって得意ジャンルが異なり、オプションサービスを組み合わせることで自社の目的に合わせた制作が可能です。料金の幅は広くなりますが、会社紹介や採用動画、ブランディング映像など、一定の品質を求める案件に適しています。
広告代理店に依頼する場合は、動画制作に加えて広告戦略や配信設計を含めた総合的なサポートを受けられる点が特徴です。制作自体は外部の制作会社に委託することが多いため料金は高額になりがちですが、ブランド認知や大規模キャンペーンのように配信まで含めて一体で成果を求める場合には有効な選択肢となります。
動画制作を社内で完結させるか外部に任せるかは、目的・予算・社内リソースによって向き不向きがあります。どちらにもメリットとデメリットがあり、自社の状況に応じて判断すべきです。
社内リソースを活用して動画制作を内製化すると、制作のスピードが速くなり、必要な修正や内容の調整を即座に反映できる利点があります。継続して動画を作る場合、一本あたりのコストを抑えられる可能性もあります。一方で撮影・編集スキルや経験が不足していたり、制作機材が揃っていなかったりすると、品質にむらが出たり、制作にかかる人員・時間の負担が大きくなったりするリスクもあります。
外注することによって、プロフェッショナルな制作会社やクリエイターの経験・技術・設備を活かした高品質な動画が期待できます。ブランドイメージやプロモーション目的で「見栄え」や「演出」にこだわる動画を作る場合は外注が有利です。ただし外注するとコストが高くなるほか、企画から納品までの意思決定プロセスに時間を要する場合があります。
両者を比較する際の観点としては次のような点が挙げられます。
・社内に映像編集・撮影担当者がいるかどうか
・機材・編集ソフトなど初期投資に耐えうる予算があるか
・動画制作の頻度と必要本数の多さ
・品質・演出のレベルに対する期待値
・納期・修正対応の柔軟さ
内製化が適しているケースを以下に整理します。
・頻度多く短尺の動画を投稿・公開する必要があるとき
・変更が頻繁でスピードが求められる案件
・社内に一定の編集スキルや映像制作のノウハウが蓄積されているとき
反対に外注が適しているケースは以下の通りです。
・ブランド訴求性の高い動画や演出・クオリティ重視の案件
・複数ロケーション・特別な撮影機材・複数スタッフが必要な大規模制作
・企画構成から演出まで包括的な提案や手厚いサポートが欲しいとき
動画制作にかかる料金を安くするポイントを5つご紹介します。
動画制作にかかる料金を示した見積書は、費用が細分化されているためチェックを怠ってしまいがちですが、工程に沿って丁寧に内容を確認することで自社の動画制作に費用をかけるべき工程かどうかがわかります。
相見積もりを取ると、何枚もの見積書を比較して確認しなければならないため少し大変な作業にはなりますが、ここで丁寧に確認することで動画制作にかかる料金を安くすることができるでしょう。
動画の尺が長ければ長いほど必要な機材や関わるスタッフの人数が増え、料金は高くなってしまいます。見積もりを依頼する前に動画で伝えたいメッセージを1つに絞り、長さも30秒程度に抑えることで、より費用対効果の高い動画を制作することができるでしょう。
新規で動画素材を撮影すると、その分の料金がかかります。既存の画像や動画を流用したり自社でナレーションを行い、撮影する時間をなるべく短くするように工夫をしてみましょう。また、フリー素材を使用してもある程度のクオリティは維持できるため、活用できるものはないか探してみるのもおすすめです。
動画制作において、修正を繰り返すほど料金は高くなります。見積書の依頼や企画の段階で、依頼先とのイメージのずれがないように積極的にコミュニケーションを行いましょう。また、修正に料金が発生するかどうか、料金が発生しない場合は修正依頼できる回数について必ず確認しておくようにしましょう。
あらかじめ自社の動画制作にかけられる予算を伝えておくと、見積金額を予算内に収めてくれるでしょう。極端に安い予算では動画のクオリティに問題が出てしまう可能性があります。予算を決める際は、自社の制作したい内容の動画における相場価格を必ず確認しておくようにしましょう。
動画制作を依頼する際には、価格だけでなく制作の進め方や担当者の対応なども含めて比較することが重要です。依頼先ごとに特徴が異なるため、以下の観点を押さえて判断することで失敗を防げます。
制作会社を選ぶ際には、過去に制作された動画の実績を確認することが効果的です。希望するジャンルに近い事例や、演出・編集スタイルが自社の求める方向性に合致しているかを見極めることが大切です。さらに、初回提案の内容を確認し、構成や演出に新しさや具体性があるかをチェックすると、その会社の提案力を把握できます。
動画制作は依頼後に修正や追加要望が発生しやすいため、担当者との相性や対応力も重視すべき要素です。初回の打ち合わせで、返答の速さや説明の丁寧さ、こちらの要望を理解しようとする姿勢を確認すると安心です。また、修正依頼の回数や対応方法、フィードバックのやり取りについて事前に確認しておくと、進行中のトラブルを防ぐことにつながります。
動画制作は料金相場の把握だけでなく、依頼先の特徴や担当者との相性を見極めることが成功の鍵となります。相場情報は予算感をつかむ参考になりますが、最終的には目的に合った制作パートナーを選ぶことが重要です。複数の依頼先を比較し、投資対効果を意識した判断を行うことで、満足度の高い動画を制作できる可能性が高まります。
動画制作を検討中の企業担当者向けに、目的別の最新相場と依頼先の選び方をわかりやすく解説します。制作工程ごとの費用例や比較のポイントを知って、無駄なコストを省いた満足のいく動画制作を始められるガイドです。
動画制作を依頼する際、いくらくらいかかるかがわからないと予算もプランも立てにくいものです。予算オーバーや期待はずれを防ぐためには、目的・用途・尺・演出レベル・依頼先などを整理し、相場感を把握することが重要です。本記事では最新の市場データをもとに、目的別、依頼先別、工程別の料金例を示し、失敗しない依頼先の選び方も詳しく解説します。
