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読み聞かせ動画の著作権問題とは?違法アップロードを避ける方法
動画制作・編集

読み聞かせ動画の著作権問題とは?違法アップロードを避ける方法

共働きをする子育て世代が増えたことで人気のコンテンツとなった読み聞かせ動画は、子育て世代からの注目度も高く1度は見たことがある人も多いことでしょう。
中には、自分でも作ってみたいと意気込んでいる人もいるのではないでしょうか。
しかし、読み聞かせ動画には著作権に関わるトラブルがあると耳にした人もいるはずです。

そこで本記事では、読み聞かせ動画の基本的な概要・著作権との関係を解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。

読み聞かせ動画とは?

読み聞かせ動画とは?

読み聞かせ動画とは、絵本などを読み聞かせる子供向け動画コンテンツです。 単純に絵本の内容を音声だけで届ける動画や、実際の絵本のように絵やイラストを交えた動画まであります。

多忙な子育て世代が増えたことや、子供の娯楽の中心がテレビからインターネットになったのを背景に、需要が一気に増えました。

読み聞かせ動画のジャンルとは?

読み聞かせ動画のジャンルとは?

読み聞かせ動画は子供向けコンテンツですが、内容はさまざまなものがあります。詳しく解説していくので、参考にしてみてください。

絵本

まずは定番の絵本です。自宅や幼稚園で大人が子供に絵本を読み聞かせるように、優しい声色と演技で子供の興味を引きます。動画によっては登場人物ごとに読み聞かせる人物が変わり、声劇のようなクオリティのものもあります。

よくある桃太郎や浦島太郎といった昔話でも、作り手の個性が出やすいのが特徴です。ストーリーは同じでも、印象はまるで別物という動画が数多くあります。子供向けとはいえ、大人でもつい見たくなってしまう動画もあるので侮れません。

これから読み聞かせ動画を作りたい人は、絵本の読み聞かせをしている動画をいくつか参考にすることから始めるといいでしょう。

短編漫画や小説(子供向け)

次に多いのは子供向けの短編漫画や小説を朗読するというものです。元の作品に絵がないため、イメージ画像などを使いつつ、絵本と同じように読み聞かせる動画となります。子供の就寝時に流せるように、あえて画面には何も映さない動画もあるのが特徴です。中には子供がすぐに寝付くように、落ち着いたトーンの声を意識していたりBGMに静かな音楽を流している動画もあります。

絵本の読み聞かせに比べると地味ですが、実用的な要素にこだわっているのが朗読の特徴です。

図鑑の解説

番外編として図鑑の解説というのもあります。子供向けの生物図鑑の解説文を優しく読み上げるというものです。なかには、生物の鳴き声などをマネして、子供の興味を引くように工夫されている動画もあります。子供の学習に効果的なほか、大人も知っているようで知らなかった知識を得られる特徴があります。親子で楽しめるコンテンツといってもいいでしょう。

ただし、図鑑は基本的に出版社に著作権があるため、個人で制作することは難しいです。公開されている動画は、出版社や専門機関が子供向けに作った動画が大半となります。

読み聞かせ動画の著作権とは?

読み聞かせ動画の著作権とは?

自作の本を主題とでもしない限りどうしても関わってくるのが、著作権です。読み聞かせ動画を不特定多数が視聴可能な形で配信する場合、「公衆送信権」や「複製権」といった権利が関係してくる点です。これらの権利は原則として著作権者(作者や出版社など)が保有しており、使用には事前の許可が必要です。

無許可の読み聞かせ動画が招くリスクとは?

著作権者に無断で動画を作成・配信する行為は、著作権侵害に該当し、民事上の損害賠償請求や差止請求、場合によっては刑事罰が科されるリスクがあります。また、YouTubeでは著作権侵害が報告されると、動画の削除やチャンネルの収益化停止、最悪の場合アカウント停止となることもあります。したがって、著作物を使用する際は、必ず著作権者の許可を得るようにしましょう。

また、著作権を軽視したコンテンツは、視聴者からの信用を失う原因にもなりかねません。特に教育や子ども向けの動画においては、情報モラルや倫理的な配慮も非常に重要です。

安全に読み聞かせ動画を公開する3つの方法

著作権の問題を避けつつ読み聞かせ動画を楽しむためには、以下の3つの方法があります。

著作権者に許可を取る

最も確実な方法は、出版社や著者に直接連絡を取り、使用許可を得ることです。近年は読み聞かせに関するガイドラインを公表している出版社も増えており、申請手続きもスムーズになっています。

著作権フリーの作品を使用する

著作権が消滅した作品(公表後50年以上経過したもの)や、自由に使用できることが明記されたコンテンツ(青空文庫など)を利用するのも一つの手です。ただし、翻訳者や挿絵作家の著作権が残っている場合があるため、確認は必須です。

青空文庫

オリジナルコンテンツを制作する

自分で物語を書いたり、イラストを描いたりして動画を制作することで、他者の著作権を侵害するリスクはなくなります。自作のコンテンツは差別化にもつながり、視聴者にとっての新しい魅力を提供できます。

著作権フリー作品の選び方と注意点

著作権フリー作品の選び方と注意点

著作権フリーやパブリックドメインと記載されている作品であっても、全てが自由に使えるとは限りません。たとえば、青空文庫で公開されている作品は、文章自体の著作権は消滅していますが、編集・校正に関わったスタッフの著作権や、掲載している挿絵の権利などが残っているケースもあります。

また、フリー素材と称されていても、商用利用や加工の可否について細かい条件が設定されていることがあります。必ず利用規約や使用条件を確認し、必要に応じてクレジット表記を行いましょう。

著作権者への許可申請の手順とポイント

著作権者への許可申請は、動画の収益化の有無や使用媒体(YouTube、SNS、学校など)を明記し、丁寧に依頼することが大切です。多くの出版社では、著作権に関する問い合わせフォームや担当部署が用意されているため、まずは公式サイトを確認しましょう。

許可が得られた場合でも、使用範囲や期間に制限が設けられていることがあります。口頭のやり取りだけでなく、文書やメールで記録を残しておくことも重要です。

読み聞かせ動画の著作権Q&A

読み聞かせ動画の著作権に関するよくある質問にお答えします。

Q1 昔話や古典作品は自由に使ってよいの?

A1  原作の著作権が消滅していれば使用可能ですが、翻訳や再話、挿絵などが現代作家によって制作されている場合は、別途著作権が発生している可能性があります。

Q2 非営利なら著作権侵害にならない?

A2 非営利であっても、著作物を使用するには基本的に著作権者の許可が必要です。学校の授業など特定の条件下で例外もありますが、動画配信サイトで公開する場合には注意が必要です。

Q3 読み聞かせ動画を収益化するにはどうすればよい?

A3 著作権者の許可を得た上で、収益化を明示的に認められている必要があります。契約内容をよく確認し、ガイドラインに従うことが大切です。

まとめ

読み聞かせ動画に関するまとめ

今回は、読み聞かせ動画に関する著作権について解説してきました。

読み聞かせ動画は、在宅時間が増えた現代ではとても需要の大きいジャンルです。上手に他の投稿者と差別化し個性的なコンテンツが制作できれば、反響を呼ぶかもしれません。

ただし、読み聞かせ動画を制作するときは、くれぐれも元となる作品の著作権を侵害することのないようにしてください。許可を取るのが面倒だからと無断で動画を制作すると大きなトラブルにつながります。きちんと許可を取り、健全な状態で動画制作を行うようにしましょう。

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