「クラウドサービスという言葉は聞いたことがあるけれど、詳しくは知らない」という人も多いでしょう。「クラウド」とは、わたしたちユーザーがソフトウェアを持たなくても、インターネット上で必要な分だけサービスを利用できる仕組みのことです。
そして、そのサービスを提供している業者をクラウドサービスといいます。クラウドサービスは、オンラインストレージとも呼ばれます。
インターネットが発達していなかった時代は、すべてのデータを自分のパソコンに保存する必要がありました。しかしこの「クラウド」にデータを預けることで、インターネット上どこからでもアクセスが可能です。
クラウドサービスはわたしたちの身近なところでも使われています。たとえば、GmailなどのWebメールもクラウドサービスです。Webメールは、自分のパソコンにソフトウェアをインストールする必要はありません。必要なのはネット環境とブラウザのみ。ユーザー登録さえすれば、メールサービスを利用できます。
このように、クラウドサービスを使うことで、機材の構築や管理などが必要なく、手軽に簡単に利用できるメリットがあります。
パソコンのデータが動画でいっぱいになって、困っている人も多いのではないでしょうか?普段から動画を撮影したり、仕事で動画を使ったりするクリエーターの人は、パソコン内に動画がどんどん蓄積されていきます。パソコン本体の容量は決まっているため、保存できないものは削除するしかありません。何かいい方法はないかと探している人に、おすすめの解決法を紹介します。
スマホの性能の向上やインターネットの普及により、高性能な動画を求める人が増えました。4KやフルHDなど、高画質になればなるほど、動画のファイルサイズは大きくなります。動画の容量は、さまざまな要素で決まります。本数が多い場合、ひとつひとつのファイルサイズを落とすことは大変です。仕事で動画を扱うなら尚更、容量を気にしながら作業するのはストレスになりますよね。
必要ない動画はパソコンから削除しましょう。昔に撮影した動画や、もう使うことがなさそうな動画が入っていないでしょうか?もし、たくさんあるようなら、それらを削除するだけで動作が軽くなり、快適に使えるようになるかもしれません。とにかく、パソコンの中には多くのデータを入れないことが大切です。
外付けの記憶媒体を使うのも1つの方法です。
外付けの記憶媒体には、大まかにいうと以下の種類があります。
最近では、大容量で低価格の記憶媒体が多く発売されています。
その中でも、最近人気なのはSSD。データをやりとりする速度が速く、軽量で衝撃にも強いなどの理由で普及しつつあります。どうしても消したくないデータが多い場合は、パソコン本体に保存するのではなく、上記の記憶媒体を使うことをおすすめします。そうすることで、パソコン内は整理され、快適に使えるようになるでしょう。
容量が足りなくて困っている人にもっともおすすめな方法は、クラウドサービスを使うことです。先ほど紹介した記憶媒体は、常に持ち運ぶ必要があります。一方で、サーバー上にデータが保存されるクラウドサービスは、持ち運ぶ必要がありません。それに加えてさらに、多くのメリットがあります。
下の項で詳しく解説します。
「クラウドサービスとかよくわからないし、記憶媒体でいいや…」と思ってしまう人もいるかもしれません。ですが、多くの人がクラウドサービスを使うのには、便利な理由があるからです。
クラウドサービスには、下記のメリットがあります。
1つずつ見ていきましょう。
1つ目のメリットは、保存した動画にいつでもアクセスできることです。
データをパソコンやスマホ本体に保存している場合、その端末からしかデータにアクセスできません。他の端末から利用する際は、記憶媒体でデータを移す必要があります。さまざまな端末から利用する場合には、かなり面倒な作業です。
クラウドサービスは、ネット上のサーバーに保存されています。インターネット環境があれば、いつでもどこでもデータにアクセスできます。たとえば、スマホで撮影した写真をパソコンでも確認できたり、Webメールを使っていつでもメールを利用できたりします。
2つ目のメリットは、保存した動画を簡単に共有できることです。
仕事で動画を扱う人にとっては、とくに大きなメリットを感じるのではないでしょうか。本体に保存したままだと、そのデータにアクセスできるのは自分のみ。他人と共有したい場合は、メールなどで転送しますが、動画は容量が大きすぎて送れないことがあります。そうなると、ファイル転送サービスを利用したり、先ほどの記憶媒体にコピーして渡したりする必要があります。頻繁に動画の共有をするとなると、かなり負担に感じてしまうでしょう。
その点クラウドサービスを使えば、どこからでもアクセスできるため、共有がとても簡単です。同時にログインすれば、共同作業も可能なため、オンラインでの仕事効率化にも役立ちます。
3つ目のメリットは、動画のバックアップができることです。
クラウドサービスの本来の目的は、データの保存ですが、同時にバックアップも可能。もし、使っている端末が壊れてしまった場合、中身のデータも消えてしまいます。その事態に備えるために記憶媒体を使っている人も多いかと思いますが、定期的なバックアップはなかなか煩わしいものです。
クラウドサービスを利用していれば、データはサーバー上に保存されているため、消えることはありません。また、データは自動的に保存されるため、自分でバックアップを取る必要もありません。クラウドサービスを使えば、手間をかけず安全にデータを守ることができます。
4つ目のメリットは、最新バージョンを利用できることです。
ソフトウェアのようにインストールや更新が必要なく、いつでも最新バージョンに保たれます。
身近に使われているクラウドサービスの例で、Webメールを説明しました。Gmailなどを使っている人は、ある日突然画面の仕様が変わっていたことはありませんか?そのような感じで、サーバー側でメンテナンスが行われています。利用者にとっては、作業コストが削減できる上に、セキュリティ面でも安心して利用できるでしょう。
「クラウドサービスを使いたいけど、どれがいいかわからない…」という人も多いかもしれませんね。
選ぶ際の注意点を知っておくと選びやすくなるでしょう。以下のポイントに視点を当てて、最適なクラウドサービスを選ぶのがおすすめです。
まずは容量です。どれだけの動画を保存できるか、ストレージの大きさで決めましょう。容量はクラウドサービスを選ぶ上で、もっとも重要といっても過言ではありません。せっかく利用するのであれば、少し多めの容量がおすすめです。動画は日々増えていくため、容量には余裕があった方がのちのち困らずに済みます。
どれくらいの料金で利用できるのかも重要です。保存する間ずっと継続的に必要になるため、料金にもこだわりたいところです。しかし、安さにこだわりすぎると、必要な機能がついていなかったり、サポート体制や管理がずさんだったりする場合もあります。無料で使えるサービスもありますが、動画を保存するには容量が少ないと感じる場合が多いと思います。安さにこだわりすぎず、容量や機能などから総合的に考えましょう。
セキュリティ面も重視するべきところです。企業で使うような強固なセキュリティは不要かもしれませんが、個人利用でも安心して利用できるクラウドサービスを選びたいですね。ネット上のサーバーに保存している以上、不正アクセスやハッキングなどのリスクはゼロではありません。
しっかりとしたセキュリティ対策をしているクラウドサービスを選ぶようにしましょう。
確認するべきチェック項目には、以下のものがあります。
大切なデータを預けるものなので、セキュリティ面でも安心できるサービスを選びましょう。
使い心地などの機能面も把握しておきたいですね。
これらの機能を確かめておきましょう。
サービスによって、独自の便利な機能があるため、自分に必要かどうかの見極めも大切です。
最後に、動画保存におすすめのクラウドサービスを4つ紹介します。
聞いたことのある名前も多いと思いますが、機能や価格までは知らない人も多いと思います。ぜひ自分に最適なクラウドサービスをみつけてみてください。
1つ目は、iCloudです。
iCloudはAppleが提供するクラウドサービス。iPhoneやiPad、Macを使っている人には馴染みがあるのではないでしょうか。Apple IDを作成すれば、5GBまで無料で利用できます。5GB以上必要な場合は、有料プランへアップデートする必要があります。
容量 | 月額 |
---|---|
5GB | 無料 |
50GB | 130円 |
200GB | 400円 |
2TB | 1,300円 |
同じApple IDでログインすることで、どの端末からでも同じ情報にアクセス可能。プロジェクト内で共同作業するような機能はありませんが、自分のスマホ、PCとの連携がとてもスムーズです。複数のApple製品を使っている人に、とくにおすすめのサービスです。
2つ目は、Googleドライブです。
Googleが提供する定番のオンラインストレージサービス。GmailとGoogleフォトと合わせて、15GBまで無料で利用できます。足りない場合は、最大5人までストレージを共有できる有料プランのGoogle Oneへ移行できます。
容量 | 月額 |
---|---|
15GB | 無料 |
100GB | 250円 |
200GB | 380円 |
2TB | 1,300円 |
Googleアカウントがあれば、すぐに利用できる手軽さもうれしいポイント。GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなどの文書作成も可能で、幅広く使えます。リンク発行が簡単で共同作業に向いているため、チームで使いたい場合にも最適です。
3つ目は、Dropboxです。
DropboxはアメリカのDropbox Incが提供しているサービス。世界で5億人以上の利用者がおり、数多くの有名企業でも導入されています。2GBまで無料で利用でき、有料プランも用意されています。BusinessプランのStandard以上は3ユーザーからしか利用できません。
プラン | 月額 | |
---|---|---|
個人用 | Plus | 1,200円 |
Familiy | 2,000円 | |
Business | Professional | 2,000円 |
Standard | 1ユーザー1,250円 | |
Advanced | 1ユーザー2,000円 |
チームでの利用に最適で、データの共有や共同作業がとても簡単です。Dropboxのアカウントを持っていないユーザーにもリンク1つで簡単に共有が可能。有料プランには共有データにパスワードや有効期限をつけられます。アクセス権限もつけられるため、セキュリティ面でも安心して使いたい人におすすめです。
4つ目は、OneDriveです。
OneDriveはMicrosoftが提供するクラウドサービス。Officeアプリとの連携ができ、共有したデータをWordやExcelを使って共同作業が可能です。Microsoftアカウントがあれば、5GBまで無料で使えます。Microsoft 365 Personalを利用している人は、1TBまで追加料金無しで利用できます。
プラン | 月額 | |
---|---|---|
個人向け | Basic 5GB | 無料 |
Standalone 100GB | 224円 | |
Microsoft 365 Personal(1TB込) | 1,284円 | |
一般法人向け | Business Plan1 | 1ユーザー540円 |
Business Plan2 | 1ユーザー1,090円 | |
Microsoft 365 Business Basic | 1ユーザー540円 | |
Microsoft 365 Business Standard | 1ユーザー1,360円 |
専用のアプリがあるため、スマホからでもファイルの閲覧・編集が可能。WordやExcelを使っている人や使おうと考えている人にはとくにおすすめです。
動画は容量が大きいため、パソコン内を圧迫してしまいます。いつでも快適に使えるように、パソコン内の動画はクラウドサービスを使ってクラウドに保存しましょう。
おすすめのクラウドサービスは以下の4つです。
使っている端末との相性や使い方、容量などで決めるといいでしょう。どのサービスも無料で使えるプランがあるため、一度使ってみることをおすすめします。
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