コラム

上空から見た韓国ソウルの夜の道路
動画制作・編集

タイムラプスとは?アイディア次第で動画が映える!

昨今、スマートフォンのカメラにも標準搭載されるようになったタイムラプス。使い方次第でクオリティが高く、映える動画がカンタンに撮影できるようになります。
本記事をお読みのあなたも、何かと話題のタイプラプスに興味があることでしょう。タイムラプスを使うと、具体的に何ができるのか詳しく調べているはずです。
そこで本記事ではタイムラプスの基本、使用シーンなどを詳しく解説していきます。ぜひ、本記事を参考にタイムラプスを始めてみてください。

タイムラプスとは

タイムラプスで湖と空を撮影したイメージ

タイムラプスとはカメラの動画撮影手法の1つです。タイムラプスで撮影を行うと、ゆっくりとコマ送りにしたような動画を録画できます。動画というより写真を使ったアニメーションといったイメージです。

定義としては、撮影する動画のコマ数を一秒あたり24枚以下(ビデオ撮影の場合は30枚以下)にすることがタイムラプスとされています。パラパラ漫画とアニメーションの中間的な存在といえばわかりやすいでしょう。

昨今では市販の一眼レフはもちろん、スマートフォンのカメラの標準機能として搭載されています。今後はタイムラプスが使えて当たり前の時代が到来する可能性が高いので、今のうちから知識とテクニックを身に着けておくことをおすすめします。

タイムラプスはどういう時に使われる?

星空、流星群

タイムラプスを使えば、手軽にダイナミックな動画を撮影することができます。撮影した動画は芸術作品として発表したり、動画素材として加工や演出を加えたりします。具体的にどういったシーンを撮影するのに適しているのかは、以下の項目を参考にしてみてください。

基本の使い方

タイムラプスは基本的に自然風景の撮影に向いています。とくに木や植物などの静止物ではなく、空の様子など、常に変化している風景の撮影でその威力を発揮します。以下はその一例です。

星空の撮影

タイムラプスの使用例として最もメジャーといえるのは、星空の撮影です。みなさんのなかにも、弧を描くように光の筋が残っている星空写真を見たことがある人がいることでしょう。時間の経過と共に星がどのように動いたかわかる光跡が残った写真や動画は、タイムラプスで撮影されています。

通常なら見ることができない星の軌道をたどれるため、初心者が撮影しても面白くて幻想的な動画になりやすいのが特徴です。タイムラプスを始めるなら、まずは星空から撮影してみると、その楽しさを実感できることでしょう。

日出・日没

星空と並んで定番といえるのが、日出・日没の様子をタイムラプスで撮影することです。ゆっくりとコマ落ちした動画になるタイムラプスを利用することで、日出・日没による周辺景色の色の変化をとらえることができます。

たとえば、山の谷間に沈む太陽をタイムラプスで撮影すれば、陽の光で色づく植物の様子を映し出すことができるでしょう。他にも都市部の日没、海外の砂漠地帯など、一口に日出・日没と言っても、撮影できるシチュエーションは多岐にわたります。タイムラプスの被写体に困ったときは、まず日出・日没のシーンを狙ってみるといいでしょう。

流れる雲

流れる雲の撮影もタイムラプスでは人気の被写体です。地上から見上げるように空を映したり、高台から雲を正面に映したりします。

通常、雲は肉眼ではわかりづらい速度で変化していくものですが、タイムラプスで撮影すると、目に見えてその変化がわかります。雲が大きさを変えながら空を流れていく様子は、ただの面白い動画だけではなく、動画素材としても利用できます。何かと使い道が多いのが、タイムラプスで撮った雲の映像の特徴です。

応用した使い方

タイムラプスを応用すれば、プレゼンテーション用の資料動画、作業手順を解説する教材動画なども作ることができます。YouTubeなどの動画サイトにもタイプラプスを利用した解説動画が多数アップロードされています。以下はその具体例です。

料理手順の説明

タイムラプスは料理手順を説明するレシピ動画に使われることがあります。食材を切ったり、煮込んだりする過程を程よいテンポで映すことができるため、視聴者からしても見やすいです。

動画の長さも通常より短く抑えることができるので、視聴者が実際に料理をしながら動画の内容を追っていくこともカンタンです。自分の料理レシピや、料理シーンを公開したい人はタイムラプスを使って撮影してみるといいでしょう。

絵を描いている様子の撮影

タイムラプスは絵を描いている様子、プラモデルを作成している様子などの撮影にも使われます。

もしかすると、普通に長時間撮影すればいいと思う人がいるかもしれません。しかし、作業手順を映す場合、あまりに長い尺はカットする手間がかかります。早回しにしたとしても、作業手順がわかりづらくなるという欠点があるのです。

その点、タイムラプスで撮影すれば、バランスよく間のコマを飛ばしてくれるため、テンポの良い動画に仕上がります。重要なシーンで解説を入れやすく、教材用の動画撮影としても有効です。

タイムラプスの撮影方法

夜の道路を撮影する

タイムラプスの撮影方法は、使用しているカメラの撮影モードを「タイムラプス(モード)」に設定するだけです。具体的な撮影モードを変更する方法は各機種によって違うため、お持ちのカメラの説明書を参照するといいでしょう。

タイムラプス搭載型のスマートフォンであれば、動画と写真を切り替えるメニューにタイムラプスと記載されていることが多いです。もし見つからない場合は、タイムラプスが搭載されていない可能性があるため、対応機種かどうか調べてみるといいでしょう。

撮影モードをタイムラプスに設定したら、後は通常通りシャッターボタンを押し、撮影を始めるだけです。撮影終了時も通常通り、停止ボタンを押せば自動的に動画が保存されます。

操作自体はワンタッチで行えるため、カメラ初心者でも始めやすいのがタイムラプスといえます。

タイムラプス撮影にあると良いもの

2つのカメラの三脚

タイムラプス撮影を成功させるためには、カメラだけでは不十分です。状況に応じた道具を揃える必要があります。具体的には以下のとおりです。

  • カメラ・スマートフォン用の三脚
  • アームスタンド
  • 充電器や携帯バッテリーなど

上記はタイムラプス撮影で一般的に使われる道具です。そう多くはないので、この機会に揃えても良いでしょう。それぞれ次の項目で解説していきます。

カメラ・スマートフォン用の三脚

タイムラプスの撮影は一眼レフなどのカメラ、スマートフォン問わず、基本的に三脚が必要となります。タイムラプスは長時間同じ画角で撮影する必要があるため、カメラを固定しブレを抑える必要があるためです。

たとえば、星空をタイムラプスで撮影する場合、三脚がなければキレイな光跡を映し出すことはできません。平らな場所に置いておくこともできますが、アングルを自由に調整するためには三脚があったほうが便利です。

なかにはカメラの手ブレ補正機能に頼れば、手持ち撮影でも大丈夫と考える人もいます。しかし、初心者が行うには難易度が高いのでおすすめできません。確実に美しい動画を撮影するには、三脚を用意したほうが安心といえるでしょう。

アームスタンド

状況によってはカメラを固定するためにアームスタンドが必要となります。具体的には真下を見下ろすような構図など、三脚だけではカメラを固定できない場面です。

とくに手元を映す料理動画、絵などの作業動画はアームスタンドでなければ、理想の構図を実現することは難しいでしょう。スマートフォンであれば、天井にテープで貼り付けるといったことも可能ですが、落下の危険性などを考えれば、ちゃんとしたアームスタンドを使うのが無難です。アームスタンドは長さや可動範囲が違う商品が多数あるので、それぞれの状況に応じたタイプを用意してみてください。

充電器・携帯バッテリー

撮影時間が長くなる場合は充電器が必要となります。とくにスマートフォンはカメラの使用により、バッテリー消費が激しくなるため、途中で撮影が途切れないようにする工夫が必要です。

星空撮影など、気温の下がる夜間に撮影を行う場合は通常よりもバッテリーの持ちが悪いことがあります。昼間に撮影できた時間内であっても、途中で電源が落ちてしまい、せっかくのシャッターチャンスを無駄にしてしまうことがあります。

タイムラプスを行うときは、事前に充電しておくだけではなく、携帯バッテリーなどの予備電源を用意しておきましょう。

タイムラプスを効果的に取り入れた事例

タイムラプスの基本を覚えたところで、実際にどういった動画が撮影できるのか見ていきましょう。ここではタイプラプスの使用例を紹介していきます。

富士山と星空の組み合わせ

タイムラプスでは定番の星空を映した動画です。動画では中央に富士山を置く演出をしています。動画が進むに連れて、富士山のバックに星の軌道が描かれ、幻想的な世界観が完成しています。定番の景色でも、制作者の一工夫で何倍にもクオリティが上がることがわかる事例です。

動画では、ずっと同じ場所から撮影するのではなく、構図はそのままに撮影場所を変えて違った印象になる工夫もされています。視聴者に飽きさせないための動画制作テクニックです。同じ景色でも工夫次第でバリエーション豊富な動画が撮影できるのが、タイプラプスの魅力といえるでしょう。

大阪の街並み

大都市である大阪の中心部をタイムラプスを使って撮影した動画です。同じ場所でも人や道路の移り変わりがわかりやすく記録されています。

注目すべきは冒頭0:08~0:15のシーン。先にも解説したように、空の色、雲の形状の変化が美しく描かれています。3:47~3:56のシーンでは、とくに雲の動きがダイナミックに撮影されており、都会の街並みに日差しがよく映えています。

単純に空をタイムラプスで撮影するのではなく、街並みと合わせることで画面の情報量を増やすことに成功した事例です。上記動画のような映像を撮影するには高台に行くなどの手間が必要ですが、タイムラプス初心者でも映像美を表現しやすいので挑戦してみる価値があるでしょう。

料理の完成する様子

たこ焼きを作っている過程をタイムラプスで撮影した動画です。本来は長い時間、変わり映えのしないシーンが続きますが、タイムラプスによってテンポのよい仕上がりになっています。生地を返して丸く形作る様子は見ていて面白みがあります。動画後半では完成したたこ焼きをタイムラプスを使わずに撮影し、出来立ての雰囲気を強調しています。タイムラプスと通常の撮影を組み合わせた演出です。

とくにテロップなどの編集を加えなくても、見ごたえのある動画になるのはタイムラプスの特徴といえます。編集技術がなくても面白い動画を公開したいのであれば、まずは料理などの作業シーンを撮影してみると手軽に面白い動画が撮れるのでおすすめです。

油絵が完成するまでの過程

油絵が完成するまでの過程をタイムラプスで撮影した動画です。何時間とかかっている作業をタイムラプスによって圧縮し、より短い時間で視聴者に届けています。真っ白なキャンバスに見る見る壮大な景色が出来上がっていくのは、見ていて圧巻です。 とくに動画後半の木の枝を1本1本描いていく様子は、まるで魔法のように感じられます。単なる作業動画でも、タイプラプスを使うだけで印象深いものになる証拠です。

撮影した動画が単調すぎて面白くないと感じる人は、試しにタイムラプスで撮影してみてはいかがでしょうか。

アリの捕食シーンを映したユニーク映像

最後に紹介するのは、アリが金魚を食べる過程というユニークなタイムラプス動画です。動画内では金魚がアリに覆われて、どんどん体の面積を減らしているのがわかります。

とくに面白いのは動画後半部。撮影した動画を今度は逆再生して、金魚の体が元に戻っていくように見せています。同じ映像をまったく違った印象に見せる動画編集テクニックです。応用の幅が広いのもタイムラプス動画の魅力といえます。

上記動画のように撮影する被写体のアイデア次第で、タイムラプス動画の可能性は無限に広がります。バズる動画を作ってみたい人は、普通の人が思いつかないような被写体を探してみるといいでしょう。

まとめ

富士山とスタートレイル

タイプラプスの基本を具体例を交えつつ解説してきました。タイムラプスを使えば、手軽に幻想的でクオリティの高い動画が撮影できることがわかったかと思います。タイムラプスに興味がある人は、ぜひ自分でも試してみてください。普段の何気ない光景でも一味違った印象になるはずです。

WEBでのお問い合わせはこちら