まずは、そもそもとして「CTA」とはなにか、最初に復習しておきたいと思います。
CTAとは「Call To Action」の頭文字の略称です。「Call To Action」の直訳は「行動を呼ぶ、行動喚起」となります。そしてWebではCTAのことを「ユーザーに行動を喚起させるするためのテキストや画像」という意味で使っています。よく「申し込みはこちら」や「購入する」「お問い合わせ」などのボタンの画像を見たことがあると思います。あれこそがCTAです。
そしてCTA、行動喚起させたい内容は主に次のような内容があります。
などなど、ショッピングサイトやニュースサイト、会員サイトなどでよく見られるのではないでしょうか?はたして、これらのCTAと動画がどう結びつくのでしょう。次の章で説明いたします。
CTAの目的がわかったところで、動画とどう結びつくのか、CTAを動画に設置することでどのようなメリットがあるのか説明していきます。最初にズバリ言います。動画にCTAを設置するメリットは、お互いの役割の相乗効果が見込める点です。
動画では静止画ではできなかった動きによる視覚情報以外にも、音による効果や光による演出など、視聴する人への情報量が多く含まれています。そのため、視聴した人の動画の内容理解が進みやすく、行動に影響を与えやすいのです。そして、動画コンテンツによってはその役割に、売り上げや集客などの行動を視聴者に促進させるものがあります。そうした動画には、「サービスサイトへの誘導」「動画チャンネルの登録」などの「ユーザーへの行動喚起」をさせるCTAを設置することで、より高い効果が見込めます。
例えば、プロモーション会社が自社でプロモーションしているアーティストのライブ映像をYoutubeで配信したとします。そして、その動画にはアーティストの次のライブ情報やランディングページ、販促ページへ誘導するCTAを設置します。その結果、アーティストのファンはいち早くライブ情報や限定グッズを入手することができますし、たまたま動画を見て気になった視聴者もライブに集客できる効果が見込めます。
このように、動画とCTAは、お互いの役割を遂行するためにぴったりな組み合わせなのです。
動画へのCTA設置のメリットについてはご説明しました。ここからは、具体的にCTAの種類を、YouTubeを例にご説明いたします。
YouTubeではCTAになりうる機能が次の5つにあります。
それぞれ、見ていきましょう。
「カード」は、四角形のカードをCTAとして動画内に設置する方法です。カードは1本の動画に最大5つまで設定でき、右上の「i」マークをクリックすることで表示されます。また、表示タイミングも自由に設定でき、PCでもモバイルでも表示されるカードは、CTAとして有効活用したい機能です。
カードには次の4種類があります。
このうち、最後の「リンクカード」は、他のWebサイトなどのリンクも設置できます。また、一定条件を満たすことで「商品紹介カード」としても表示することが可能です。
動画の長さが25秒以上ある場合に設定できるのが終了画面です。これは、動画の最後の5~20秒の間にYouTube終了画面を追加することができる機能です。CTAを促すような終了画面をあらかじめ作成しておけば、動画視聴後にそのチャンスが上がるでしょう。Youtuberがよく行っている手段でもあり、ほかの動画への誘導やチャンネル登録の呼び掛け、商品・サービスへの誘導宣伝などが可能です。
動画の説明欄の文章です。視聴者は動画に興味を持った場合、説明欄も見ることが多いためテキストベースのCTAを設置しておくことができます。説明欄内でも、各種リンクを貼ったり、文字で装飾をしたりとCTAを促しましょう。また、今のところ動画でのSEO対策としては説明欄が重要であるとされています(2020年12月現在)。
「CTAオーバーレイ」とは、動画広告として動画を配信する時のみ、画面の左下に表示される誘導リンクのことです。動画の再生をスタートしたときから表示され、15秒経つとサムネイル画像に折りたたまれます。
見出しは商品やサービスを宣伝するもので、サムネイルの横にテキストとして表示され、スペースを含めて半角15文字(全角7文字)まで使用できます。行動を促すフレーズは、スペースを含めて半角10文字(全角5文字)まで使用でき、見出しの横に表示されます。動画との親和性も高く完全には消えたりしないため、視聴している人が動画を見ていくうちに気になってクリックをする確率が高く見込めるでしょう。
ただし、CTAオーバーレイはカードとの併用ができないため、どちらかを選ぶかコンテンツの内容やターゲットに合わせて選択が必要です。
YouTube 広告に Call-to-Action オーバーレイを追加する
「TrueViewアクションキャンペーン」インストリーム広告での動画コンテンツを配信した際に、動画コンテンツの下に、商品やサービスを宣伝する見出しやテキストとともに「詳しく見る」「資料請求する」「今すぐ予約!」等の任意のテキストを加えたリンクボタンを設置できる機能です。
インストリーム広告とは、動画のはじめや途中に差し込まれる広告動画のことです。動画コンテンツとは切り離された表示形態のため注目度は高く、また初めから終わりまで表示されているため、クリックを得やすいCTAといえます。
以上が、YoutubeでCTAとなりうる機能です。
動画へのCTAに関して説明しましたが、そもそもCTAには効果的に設置するポイントというものがあります。それは動画に設置するCTAにも同じことが当てはまります。ここでは、動画へのCTA設置のポイントを見ていきましょう。
これまで紹介した動画へのCTA要素は動画内や動画外に設置できます。特に動画内で設置する場合はどの位置に設置するのか、または何を設置するのかが重要になります。設置する場所を考える時には、動画コンテンツ内であればメインコンテンツを遮らないように、そのうえで、視認性が高く有用性が見込める場所を選ぶよう心掛けましょう。
また、動画外に設置する場合も同じです。動画外に設置する場合は、コンテンツとの親和性やブランドのことも考えた設置場所にしましょう。いずれにしても、動画コンテンツに対して正しくCTAが見込めるものになっているか確かめましょう。
設置場所も大切ですが、設置をするタイミングというものも重要です。動画コンテンツを見終わった後なのか、それとも最初に表示させるのか、または動画内で盛り上がっているところに差し込むのか、動画内においては設置する場所も重要ですが、表示するタイミングも重要です。
ターゲットユーザーが求めているタイミングで表示することで効果は倍増しますが、逆に求めていないタイミングで表示してしまった場合、最悪動画の視聴をやめてしまうかもしれません。これも、動画コンテンツを遮らないように、かつ効果的なタイミングを選ぶように心がけましょう。
設置場所や設置タイミングとは別に、表示するCTAそのものについても注意しましょう。テキストの文面ひとつでCTAの効果は変わってきます。せっかく、ベストなタイミングと場所にCTAを設置できたとしても、テキストに魅力がなければ行動するまでにいかない可能性が出てきます。これは、動画CTAだけに言えることではありません、CTAのテキストフレーズは最後の一押しとなるものです、ターゲットユーザーに届くようなテキストを考えましょう。
また、CTAの効果を高めるためには、デザインも重要です。動画のCTAにはデザインの余地のないCTAもありますが、一定の自由度がある場合には、動画コンテンツと親和性の高いデザインを出来うる限りで心がけることでCTA設置の効果は高まるでしょう。
動画とCTAの関連性やそのメリットやポイントについて説明しました。そこでここでは、実際に動画のCTAの例を紹介します。
カードの特徴は動画コンテンツの右上に「i」マークが表示されているもののことです。次のチャンネルの動画コンテンツにて、カードが登録されているのでご確認ください。
【一番くじ あつまれ どうぶつの森】よゐこ有野パパが家族のため”あつ森”の一番くじに挑戦|有野ダークサイドチャンネル
この方法はほとんどのYoutuberさんが行っています。ですが、強いて例を挙げるならばHikakinさんのチャンネルと動画を紹介します。終了画面まで動画を飛ばしたい方はシークバー(動画の下の赤い線、動画が進むにつれて伸びていきます)をクリックしてキープしたまま動画の終わりぐらいまで持っていってください。
【昔は好きだったけど今は嫌い】でエゴサしたらメンタル崩壊…【ヒカキンTV】【ツイッター】
ここの使い方に関してはVtuberさんが得意とされている印象があります。例として、2020年9月時点でスーパーチャット額1億円を突破した「桐生ココ」さんの動画を紹介します。CTAとは関係ありませんが、動画のタイトルにも「ハッシュタグ」などを用いて検索SEOを意識しているのが窺えます。
【#桐生ココ3D】桐生ココ3Dお披露目!#ホロふぉーす始動! 【#JointhefutureJP】
動画広告配信時のみのCTAのため、広告を設定しているときにしか見ることができません。実例としては挙げられませんが、新車のCMであったり、新製品のPR動画であったりと広告媒体と親和性を高く持てる動画広告に見られることが多いです。
こちらに関しても広告を出向していただかないと見る機会がないため、実例を紹介することは難しいです。こちらのケースはCTAオーバーレイとは違って、動画コンテンツとはきり離れた広告動画を作成できるため、広く色々な業種で使いやすい手段でしょう。
今回は動画のCTAに関して説明させていただきました。
動画にCTAというイメージがあまり結びつかなかった方もいるかもしれません。ですが、動画コンテンツであれば静止画と違い、動きのある映像や音や光による演出など、たくさんの情報を伝えることができます。また、それは視聴した人に強く関心が残ります。その際に効果的にCTAを設置することで、狙い通りの効果をもたらすことができるでしょう。だからこそ、動画とCTAを正しく運用できれば素晴らしい効果が見込めます。
ポイントは次の3点です。
これらを意識してよりよいCTA設置を試みてください。CTAは「Call To Action」、「行動喚起」です。CTAを起こしやすい動画コンテンツと相乗効果を狙ってみてはいかがでしょうか。
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