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ルーティン動画は、冒頭でもお話したように何でもない日常生活を撮影した動画です。動画に出てくるのは、有名人・一般の学生・会社員・主婦。女性の動画が多いですが、男性のものもあります。
日常生活といっても学校や会社での生活ではなく、そのほとんどが家の中での生活なので、撮影時間帯は限られています。主にモーニングルーティンとナイトルーティンがあります。朝、目覚ましで起きるところから、身支度をし、食事して出かけるまでのモーニングルーティンと、家に帰ってから寝るまでのナイトルーティンです。

ルーティン動画がどんなものか、お分かりいただけたと思います。では、ルーティン動画が、これだけ人気がある理由は何か考えていきましょう。
有名人もルーティン動画を投稿しています。TVや雑誌で活躍している女優やモデルの日常生活をのぞき見してみたいという気持ちは皆さんにもあるのではないでしょうか。
憧れの人が、キレイでいるために心掛けていることが気になって、その人の生活を見てみたいと思う人。自分の生活と一緒だなぁと共感できるから、見ている人。全員が他人の日常を知りたいという欲求から見ているのではないでしょうか。
インスタで見る人たちは、みんなキラキラしているから、充実した毎日を送っているように見えるでしょう。しかし、何でもない生活を撮ったルーティン動画に出てくる人は露出する場面ではキラキラしていても、自分と同じような生活スタイルだったりすることがあります。
ルーティーン動画というメディアでは、等身大の自分を肯定されているように感じ落ち着きます。私たちは、簡単に情報発信できる時代に生きているから、どうしても自分と他人を比べてしまい、疲れてしまうのです。そんな時、気構えず自然体で見ることができるのが、ルーティン動画の良さだと言えます。
再生回数が多いのは女性の動画ですが、男性のルーティン動画もあります。 筆者が興味を持ったのは、20代サラリーマンの「残業150時間ルーティン」です。
1か月の残業時間が150時間という、ブラック企業に勤めている男性の1週間の生活がリアルに映し出されています。ビタミン剤摂取から、業務時間外でも電話がかかってくるというハプニングまで映されています。
タイトルがまずキャッチーです。タイトルを見ただけでも、どうやって150時間も残業するのか不思議に思う方もいるのではないでしょうか。想像がつきませんでしたが、このルーティンを見ると……。できていますね、150時間残業。今の時代に逆行しているこの人の生活は、視聴者のみなさんも興味があるようで、250万回以上再生されています。これまでお話した女性たちとは、全く異質なルーティン動画でした。

ルーティン動画の魅力は、流行っている理由で説明したように、人の日常生活をのぞき見できること、気構えることなく脱力して見ていられるということが挙げられます。その他には、スキンケアのテクニック、使っている化粧品、おすすめサプリなど、美容関連情報を知ることもできます。主婦のモーニングルーティンであれば、忙しい朝を要領よく片付ける時短テクニックを見つけることもできます。これらは、視聴者サイドから見たルーティン動画の魅力ですが、作り手から見た魅力もあります。
それは、他の動画に比べてハードルが低いことです。スマホだけで撮影できますし、喋る必要もありません。編集で簡単なテロップを付ければいいだけなので、素人でも簡単にできます。もちろん、テロップの代わりにナレーションを入れてもいいですよ。
このブームに乗って自分もルーティン動画を作ってみたいと思っている方もいるのではないでしょうか。次の章では、ルーティン動画の簡単な作り方を解説していきますので、作り手に回りたい方は、引き続きお読みください。見ているだけでいい方は、最後の「おすすめ動画」に進んでいただいても結構です。

ルーティン動画は、日常生活を撮影するだけなので、気軽に作ることができます。撮影に必要なものは、スマホ。それに撮影位置を固定するために三脚があれば便利ですが、テーブルや本の上に置いて固定できれば問題ありません。
まずは人のルーティン動画を参考に見て、何を撮るかを決めます。ルーティン動画には、モーニングルーティン、ナイトルーティン、休日ルーティンを初め人それぞれの自宅での過ごし方を撮影した動画があります。
そこでまず、どんなタイプのルーティン動画を撮るか決めます。モーニングルーティンなら、朝起きてから毎日何をしているかを書き出し、撮影する場所を決めてください。
起床(ベッド)→ 洗顔・歯磨き(洗面所) → 朝食(キッチン) → メイク(部屋)
それぞれの撮影場所でスマホを置く位置を決めます。試し撮りをしていいアングルを探しましょう。多くのルーティン動画は、顔出しして撮影していますが、顔出ししていない動画もあります。自分がどちらにするかによって、アングルが変わってきますよね。顔出ししない場合は、何度も試し撮りをして顔が映りこまないことを確認する必要があります。
ただ撮影しても、成果が出ない場合があります。以下の点を確認してください。
また、一人暮らしの女性は部屋が特定されないように廊下などの共用部分、ドア、玄関、ベランダなどが映らないように注意した方がいいです。また、スマホにはGPS機能があり位置情報を記録してしまいますので、そのままアップロードすると、動画から自宅の住所を知られてしまいます。それを防ぐには、YouTube投稿時に位置情報を削除する設定をしておきましょう。安全に動画を投稿するために重要な設定なのでお忘れなく。
撮影は、横向きで撮るようにしましょう。縦と横が混在していると編集が難しいのと、YouTubeにアップロードした時、縦向きだと両側が黒くなって見映えが悪いのが理由です。
動画は、短いシーン複数を撮ってあとから編集でつなぎ合わせるので、各シーンを多めに撮っておくようにします。また、自分だけではなく、物にフォーカスした映像や部屋を移動するシーンなども撮っておくと動画に変化がつけられます。移動といっても、カメラの前を通りすぎるだけでいいですよ。
撮影が終わったら編集です。YouTubeだからといって、編集ソフトを買う必要はありません。スマホに入っている無料アプリでも十分に編集できます。
以下の編集アプリケーションをおすすめいたします。
細切れのシーンをつないで、簡単なテロップを付けるか、ナレーションを入れます。テロップは、簡単にそのシーンの説明とか考えていることとかを入れるくらいにしましょう。BGMを入れている人もいますが、入れずに生活音だけの方がリアルで良いように思います。作りこんでないのがルーティン動画の良さなので、編集はシンプルに。
実際にモーニングルーティン動画の撮影状況を公開している動画がありますので、参考になさってください。
これまでにもいくつかルーティン動画を紹介しましたが、ここではさらにいくつか紹介します。
ルーティン動画で人気の「ゆうこすモーニングルーティン」です。ゆうこすは、「モテクリエイター」としてSNSで支持を集める一方、ライブ配信事務所の運営や商品プロデュースなど、実業家としても多忙な日々を送っています。
そんな彼女のルーティン動画の代表例として話題を集めたのが、ゆうこすの「高速モーニングメイク」動画です。画面のメインではテンポよく朝の準備を進め、ワイプ(小窓)では本人がリアルタイムでポイント解説を行う構成となっており、視聴者が飽きずに最後まで見やすい編集が特徴です。
普段見ることのない「素の姿」や「工夫された時短テクニック」に触れることで親近感が高まり、ファンにとっては、表舞台では見られない彼女のリアルな日常を知ることができる貴重なコンテンツとなっています。
この方は、Hanamoriさんというフリーランスのインテリアデザイナーさんです。DIYが好きで、壁紙を自分で貼ったり、木材を買ってきて自分で箱を作ったりしている動画も投稿しています。それを見てファンになった人たちが、普段の様子を知りたくて見ているようです。
ナイトルーティンなので、仕事から帰って来て料理、食事、シャワー、少し本を読んで寝る、という普通の生活です。何かを作るのが好きな方なので、料理もきちんと作っていました。顔出しNGらしく、首から上は映さないのですが、ナレーションの声がかわいらしい魅力的な女性です。ルーティン動画は、映っている人のキャラクターも伝わってくるようです。
今後は、ショート動画におけるルーティンジャンルの事例を取り上げていきます。第一弾として紹介するのが、山澤礼明さんによる人気シリーズ「Japan5AM」です。
「Japan5AM」は、フィットネス系YouTuberである山澤礼明さんが、毎朝5時に起きて始めるルーティンを、余計な演出を排し、一定のテンポと映像美で淡々と描くショート動画シリーズです。この構成が視聴者に「生活のリズム」「美学」「自分も変われるかも」という共感を呼び、再現性・視認性の高さから高いエンゲージメントを獲得しています。
自己管理や健康意識の高さをブランディングとして訴求できており、「ストイックで魅力的なライフスタイル」としての理想像を演出しています。あくまで“真似できそうで真似できない”絶妙な距離感により、日常に憧れを抱かせ、視聴者の関心を引き続けています。

ルーティン動画について、人気の理由から作り方、動画事例までご紹介しましたが、いかがでしたか?おすすめ動画は、筆者の独断と偏見プラス再生回数で選んだものですが、気に入っていただけましたでしょうか。ルーティン動画の作り方も解説しましたので、この機会にYouTube動画を始めてみてはいかがでしょう。
最近では、モーニングルーティンやナイトルーティンだけでなく、「勉強ルーティン」「社会人の1日」など、より特化したテーマの動画も人気を集めています。視聴者の興味やライフスタイルに合わせて、共感を呼ぶコンテンツを作ることがポイントです。
また、動画の再生回数を伸ばすには、サムネイルやタイトルの工夫、ショート動画との連携、SNSでの拡散も重要です。ぜひ、今回の解説を参考に、あなたならではのルーティン動画を作成し、YouTubeでの発信を楽しんでみてください!
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