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レシピ動画の作り方と撮り方徹底解説|魅せる料理映像を仕上げる実践テクニック
動画制作・編集

レシピ動画の作り方と撮り方徹底解説|魅せる料理映像を仕上げる実践テクニック

レシピ動画は「美味しそう」「わかりやすい」と感じてもらえることが大切です。
そのためには料理の工程を正しく伝えるだけでなく、撮り方や編集の工夫も欠かせません。
本記事では、撮影の基本から、照明やアングルのポイント、編集まで幅広く解説します。
料理初心者や動画制作が初めての方でも、自分らしいレシピ動画をスムーズに発信できるようになることを目指します。

レシピ動画はわかりやすさが大切

レシピ動画はわかりやすさが大切

レシピ動画の魅力は、視聴者が手順を理解しやすく、すぐに作れるイメージを持てることです。動画の長さは短くても長くても構いませんが、どちらの場合も無駄を省き、見せる順序を工夫して簡潔にまとめることが求められます。

なぜ短い動画が増えているのか

近年は1分以内のショート動画やリール形式が急速に普及しています。背景には、スマホでの視聴時間が細切れ化したことや、SNSのアルゴリズムが短尺コンテンツを優遇する傾向があることがあります。料理動画もその影響を受け、必要な工程だけをテンポよく見せるスタイルが広まりました。

短尺動画は、短時間で概要を把握できるため、視聴者の保存やシェアにもつながりやすいのが特徴です。

長い動画が好まれる場面

一方で、煮込み料理や多工程のレシピ、初心者向けの丁寧な解説を伴う場合には、5分前後の長尺動画が支持されています。長尺では調理の背景や注意点も含めてしっかり説明できるため、学び目的で視聴する層に向いています。ただし、長さがある場合でも不要なカットを省き、テンポを保つことが欠かせません。

長さに関係なく大切なこと

短尺と長尺では表現方法は異なりますが、「わかりやすさ」という基準は共通です。工程を整理して順序立て、完成形や美味しそうな瞬間を適切な位置に配置することで、最後まで視聴されやすくなります。尺の選び方よりも、内容の整理と見せ方が視聴者の満足度を左右します。

レシピ動画制作の基本ステップ

レシピ動画制作の基本ステップ

レシピ動画を魅力的に仕上げるためには、ただ撮影するだけでなく、事前準備から撮影、機材の選び方までを計画的に進めることが重要です。準備不足のまま撮影を始めると、映像が見づらくなったり、工程が抜けてしまったりして視聴者に不親切な動画になりがちです。

ここでは、初心者でも実践しやすく、完成度の高い動画を作るための3つのステップを詳しく解説します。

ステップ1:レシピと工程を整理する

撮影前に必ず行いたいのが、レシピ内容と工程の整理です。材料や分量は視聴者がそのまま再現できるよう、正確に書き出しましょう。動画では紙のレシピ以上に「見せ方」が重要になるため、撮影用に工程の順番を少し入れ替えることもあります。

たとえば、煮込み時間の長い工程は先に撮影しておき、後から編集でつなぐと、動画全体がスムーズに進みます。こうした工夫を事前に決めておくことで、撮影時間の短縮と編集作業の効率化が可能になります。

ステップ2:カメラアングルを工夫する(上から・斜め・寄り)

視聴者が見やすく、飽きずに最後まで見られる動画にするためには、複数のアングルを組み合わせることが効果的です。単一の視点だけだと平面的になりがちですが、アングルを切り替えることで映像にリズムと奥行きが生まれます。

上から撮ると全体が見やすい

俯瞰アングルは、作業台全体や食材の配置、手順の流れを一度に見せられる方法です。特に材料紹介や盛り付けの場面では効果的で、視聴者が全体像をつかみやすくなります。

斜めから撮ると立体感が出る

斜め前方からの撮影は、料理の高さや奥行きを感じさせ、仕上がりの美しさを引き立てます。盛り付けやカットした断面を見せるときにも適しています。

寄りで重要な動きを強調する

寄りのショットは、混ぜる、炒める、焼くなど調理の要となる工程を視覚的に強調します。食材の色の変化や質感の変化が伝わりやすく、料理の美味しさを想像させる効果があります。

ステップ3:必要な機材を準備する(スマホ・三脚・ライト)

高価な機材を揃えなくても、近年のスマホは高画質撮影に十分対応しています。重要なのは安定した画と適切な明るさです。三脚を使えば手ブレを防ぎ、料理に集中した映像が撮れます。照明は料理の色味や質感を正しく見せるために欠かせません。

自然光が使えない場合は、リングライトやLEDパネルを活用すると均一な明かりが得られます。

見やすくする編集と工夫

見やすくする編集と工夫

撮影後の編集は、動画を「見やすく」「分かりやすく」仕上げるための大事な工程です。同じ映像でも、編集の工夫次第で視聴者の印象や理解度が大きく変わります。ここでは、初心者でも取り入れやすく、かつ仕上がりをワンランク上げられるポイントを紹介します。

冒頭で完成形と基本情報を見せる

動画が始まってすぐに完成した料理の映像を映し、料理名や所要時間を表示します。視聴者は「これが最終的に出来上がるんだ」と分かることで安心し、その後の手順にも興味を持ちやすくなります。短尺動画でも長尺動画でも効果的です。

工程の切り替えでテンポをつくる

同じ動作が続くと飽きられやすいため、工程ごとにカットを切り替えます。例えば、材料を切る場面は上からの映像、炒める場面は斜めからの映像、盛り付けは寄った映像といったように視点を変えると、見ていて単調になりません。

待ち時間や繰り返し動作は短縮する

煮込みや加熱のように時間がかかる場面は、そのまま流さず早送りや一部カットで短縮します。画面に「○分加熱」といったテキストを添えると、視聴者は必要な情報だけを素早く得られます。

文字情報は要点を絞って読みやすく

テロップや字幕は、工程のポイントや加熱時間など必要な情報に絞ります。文字は背景とのコントラストをはっきりさせ、大きめに表示することでスマホ視聴でも読みやすくなります。

調理音やBGMで雰囲気を演出する

包丁で刻む音や炒める音など、調理の音は料理の魅力を引き立てます。BGMを入れる場合は音量を控えめにし、調理音や説明の声が聞き取りやすい状態を保ちましょう。

公開するときのポイント

公開するときのポイント

動画は撮影・編集が終わったら、いよいよ公開です。ただし、ただアップロードするだけでは多くの人に見てもらえません。視聴者に見つけてもらい、最後まで見てもらうためには、公開前後の工夫が必要です。ここでは、初心者でもすぐ取り入れられる公開時のポイントを紹介します。

タイトルとサムネイルで興味を引く

タイトルは以下のように「料理名+特徴+数字」でまとめるとクリックされやすくなります。

例:「フライパン1つで5分!濃厚カルボナーラ」

サムネイルは完成形を明るくはっきり写し、文字は短く大きく配置します。

季節やイベントに合わせたテーマ選び

季節感やイベントを意識したレシピは検索やSNSで見られやすくなります。
例:夏は冷やし麺、冬は煮込み料理、クリスマスやお正月向けの特別メニューなど。

説明欄やハッシュタグを活用する

説明欄には材料・分量・工程を簡潔に記載し、関連するレシピやチャンネル内のリンクを入れます。ハッシュタグは「#レシピ動画」「#簡単レシピ」など、検索されやすいものを複数設定しましょう。

参考になるレシピ動画の事例

参考になるレシピ動画の事例

ここでは、レシピ動画の実例を紹介します。長さによって工夫が変わりますので、是非参考にしてください。

ショート動画

けんた食堂のショートは、店内の美しいカウンターを背景に中央寄せの定点構図で見やすさを担保し、軽い倍速を挟んでテンポ良く見せます。BGMは控えめで刻む・和える・すすり上げるといった調理音(ASMR)が心地よく、短時間でも見て聞いて気持ちのいい体験に仕上がっています。

独特の言い回しで作り方を説明し、最後は笑顔で料理を褒めて締めるため、数十秒でも満足感が残り、次の動画が楽しみになります。

長尺の動画

クラシルは家庭向けの料理をプロが解説しながら作ります。調理場面と解説をはっきり分ける進行がわかりやすいです。章(チャプター)で工程が区切られているため、視聴者は必要な場面をすぐ探して見返せます。

タイトルは意図を明確化し、説明欄ではクラシル公式アプリでの検索キーワード(「原田シェフ ステーキ」)が案内され、視聴後に自分で材料・分量を確認できる導線になっています。

まとめ

レシピ動画は要点を整理して順序よく見せることが大切

レシピ動画は尺の長短にかかわらず、要点を整理して順序よく見せることが大切です。準備段階で目的を明確にし、撮影・編集では重複や待ち時間を削って視線と注意の迷いを減らします。最終的に、視聴者が料理を作りたくなる動画とは何なのかを考えて、オリジナリティのあるレシピ動画を始めてみましょう。

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