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Vlogを始めよう!ありのままの日常がコンテンツになります!
動画制作・編集

Vlogを始めよう!ありのままの日常がコンテンツになります!

「Vlog」や「Vlogger」という言葉を聞いたことはありますか?
Vlog(ブイログ)は「Video Blog」の略で、日常の出来事や趣味などを映像で記録・発信するスタイルのコンテンツです。
海外で人気に火がついたVlogは、今や日本でも若い世代を中心に広がりを見せています。
本記事では、Vlogの特徴や楽しみ方、始めるために知っておきたいポイント、人気ジャンルや実際のVloggerの事例まで、初めてVlogに触れる方に向けてわかりやすくご紹介します。

Vlogとは

Vlogとは

まずはVlogの基礎知識からご紹介します。

動画のブログ

Vlogとは「Video Blog(ビデオブログ)」の略語で、日常の出来事やそのときの気持ちを動画で記録し、共有するスタイルのことです。従来、日々の思いや体験を文字で記すブログが主流でしたが、Vlogではそれを映像として届ける点に大きな特徴があります。視聴者はその人の視点で世界を見て、共感したり、疑似体験を楽しんだりすることができます。

発信の主な場はYouTubeですが、近年ではInstagramやTikTokでも“Vlog風動画”が増え、よりカジュアルな形でのVlogも広まりを見せています。

Vloggerという存在の確立

ここ数年、アメリカやアジアを中心にVlogは急速な広がりを見せています。特に若年層を中心に浸透し、世界中で着実に市民権を得ています。

最近では「YouTuber」という言葉が広く認知されていますが、Vlogを主に発信する「Vlogger(ブイロガー/ヴロガー)」も、同様に存在感を強めています。中でも、Vlogという形式を世界に広めた代表的な存在が、アメリカの映像クリエイター、Casey Neistat(ケイシー・ナイスタット)氏です。

ケイシー氏のYouTubeチャンネル登録者数は約1,260万人にのぼり、個人発信でありながらグローバルな影響力を持つ人物として知られています。映像制作の技術とストーリーテリングに優れたVlogは、多くの人々に影響を与えてきました。

彼の成功に続くように、現在では世界中に数多くのVloggerが登場しており、数万〜数十万回以上の再生回数を誇るクリエイターも珍しくありません。今後、Vloggerは単なる動画配信者にとどまらず、マイクロインフルエンサーとして、さらに多方面で活躍していくことが予想されます。

定義はさまざま

Vlogは一般的に「動画ブログ」と説明されますが、実際のところ明確な定義やルールはほとんど存在しておりません。いまだ発展途上の領域であり、形式や内容に関する枠組みは流動的な状態が続いています。

現在見られるVlogの内容は非常に幅広く、たとえばモーニングルーティーンや夜食の調理、散歩といった日常の一場面を切り取ったものから、旅行やイベント、結婚式、音楽フェスティバルの記録といった非日常的な体験をまとめたものまで多岐にわたります。

また、制作スタイルにおいても差が大きく、スマートフォンで気軽に撮影・編集されたものから、専用機材や編集ソフトを用いてシネマティックに仕上げられた本格的な作品まで、多様なクオリティの動画が存在しています。

Vlogには「こうあるべき」といった明確な型はなく、自分のスタイルで自由に表現できる点が大きな特徴です。発信者が楽しみながら制作し、それが視聴者にも自然に伝わることが、Vlogの魅力のひとつと言えるでしょう。

Vlogの4つの魅力

Vlogの4つの魅力

Vlogの特徴はご理解いただけたと思います。それではここからは、そんなVlogの良さについて解説します。

親近感や共感性を生む

従来、映画やテレビ番組、ミュージックビデオ、スポーツ中継などの映像コンテンツに登場する人物は、多くの場合、視聴者とは異なる「遠い存在」として描かれてきました。これは、エンターテインメントとしての感動やインパクトを優先し、マネタイズや評価に重きを置いた結果とも言えるでしょう。

一方で、そうした非日常的な映像コンテンツが飽和する中、日常を淡々と記録するVlogは、あえて“等身大の視点”を提供するという点で、新たな価値を持つようになりました。特に、同じ世代や近いライフスタイルを持つVloggerの投稿には共感を覚えるポイントが多く、そこに親近感が生まれ、視聴の楽しさにつながっていると考えられます。

他人のプライベートを垣間見る楽しみ

Vlogでは、普段は見ることができない他人の生活を垣間見ることができます。
有名人の自宅の様子、海外の家庭の朝の過ごし方、一般人の料理風景など、「ありふれた日常」の中に視聴者が惹きつけられる要素が数多く含まれています。

「どんな部屋で暮らしているのか」「どんなものを食べているのか」「どういう一日を送っているのか」といった、興味はあるけれど直接は見られない他人の“プライベート”を自然なかたちで体験できる点が、Vlogの独自性です。
こうした“少しだけ踏み込んだ視点”が、Vlogを特別なコンテンツとして印象づけています。

「今」の保存

ここまでは視聴する側の楽しみについてご紹介しましたが、もちろん発信する側にとっても得られるものはたくさんあります。その一つは「思い出の可視化」です。どんなに忘れたくない素敵な思い出でも、時間が経てば色あせてしまうもの。しかし、そんな貴重な一瞬一瞬をVlogというライフログに残しておけば、いつでも好きな時にリアルな感情を思い起こすことや、それを誰かと共有することができるでしょう。

ポイントは、編集するということ。フォトライブラリーに溜まった写真や動画から素材を選び、音楽などの演出を加わていく作業は、撮り溜まった写真を一つずつ丁寧にアルバムに入れるような感覚に似ています。この編集するという過程を経ることによって、思い出はより色濃く残るでしょう。プロフェッショナルなクオリティである必要はないので、無料アプリなどを利用して気軽に楽しんでやることをおすすめします。

世界とつながる

Vlogには、映像・音楽・言葉・空間の雰囲気など、多くの情報が含まれており、視覚・聴覚を通じて感情を共有しやすい特性があります。

この多層的な情報設計によって、言語や文化を超えた共感やつながりが生まれやすくなっています。
たとえば、好きなガジェット紹介や料理、旅行の様子をVlogとして投稿することで、同じ興味を持つ視聴者からコメントが集まり、SNSを通じた交流が生まれるケースもあります。

このように、Vlogは“発信の楽しみ”だけでなく、“共感を通じた人とのつながり”をつくる新しいコミュニケーション手段としても機能しています。

Vlogを始める前に押さえておきたいポイント

Vlogを始める前に押さえておきたいポイント

ここまで読んで、Vlogを制作してみたくなった方もいるのではないでしょうか。制作時に気をつけるポイントをご紹介します。

気負わず、自然体で楽しむ

Vlogにおいて最も大切なのは、「自然体で楽しむこと」です。Vloggerとしての経験が浅いうちは、撮影や編集に慣れず、表情が硬くなってしまったり、準備や公開に対してハードルの高さを感じることもあるかもしれません。

しかし、Vlogは本来「日常を気軽に記録する動画」です。完璧な映像を目指す必要はなく、まずは自分が好きなことや興味のあるテーマを、ありのままのスタイルで記録することから始めてみましょう。

プライバシー配慮も忘れずに

Vlogはリアルな日常を映すという特性上、プライバシーの扱いに注意が必要です。
たとえば、顔出しに抵抗がある場合は無理に写す必要はありませんし、部屋の内部や家族構成など、個人を特定されかねない要素も避けるべきです。

実際、多くのVloggerが顔をフレームの外に置いたり、背景にぼかしを入れるなどして工夫をしています。Vlogを公開する前には、撮影内容にプライバシー上の問題がないかを必ず確認するようにしましょう。

スマホか専用機か

Vlogの撮影は、スマートフォン1台でも十分可能です。
スマホの最大の利点は「手軽さ」です。思い立ったタイミングでサッと撮影ができ、移動中やスキマ時間に編集まで完結できる点が魅力です。近年はスマホ向けの動画編集アプリも充実しており、初心者でも手軽に始められる環境が整っています。

一方で、より高品質な映像を求める場合は、コンパクトデジタルカメラや軽量なミラーレス一眼などの専用機材を使う選択肢もあります。画質・音質の向上、撮影時の操作性、バッテリー持続時間などの面でスマートフォンより優れており、目的に応じた機材選びがポイントになります。
旅行中の撮影など、携帯性を重視したい場合は軽量なカメラやGoProなどのアクションカメラが好まれます。

音のクオリティにもこだわる

Vlogにおいて「映像」はもちろん重要ですが、「音」も同様に大切な要素です。
たとえば、料理をしているシーンでは、包丁の音やフライパンでの焼き音などが臨場感を高めます。また、ナレーションや話し声をしっかり録音できるかどうかも、動画の視聴体験に大きく影響します。

音質にこだわる場合は、外部マイクやマイク付きのシューティンググリップ(マイク機能を備えた撮影補助機器)などの導入を検討すると良いでしょう。

手持ち撮影を気をつける

Vlogでは手持ちで撮影するシーンが多くなりがちですが、手ブレやカメラとの距離には注意が必要です。

ブレの多い映像は視聴者に不快感を与えることがあるため、安定した構図を意識しましょう。また、自撮り時に顔が極端に近すぎると圧迫感を与えるため、カメラの高さや距離はあらかじめ確認しておくのが望ましいです。自撮り棒を活用し、顔との距離を30〜50cmほど保つと、自然な構図になりやすい

さらに、Vlogの視聴者は状況や空間の情報を求める傾向があるため、自分自身ばかりを撮るのではなく、周囲の風景や街並み、店内の様子などを織り交ぜることも効果的です。視覚情報のバランスを意識することで、視聴者の没入感を高めることができます。

Vlogと一般的なYouTube動画の違いとは?

Vlogと一般的なYouTube動画の違いとは?

Vlogと、いわゆる通常のYouTuberの動画には違いがあります。ポイントをおさえておきましょう。

作り込まれているか否か

多くの人気YouTuberが制作している動画は、視聴者の興味を引くことを目的とした、企画性・演出性の高いコンテンツです。事前に構成を練った台本、テンポの速い編集、効果音や字幕を多用した映像など、バズりを意識した仕掛けが特徴です。
一方、Vlogは基本的に日常の出来事を記録するスタイルです。日常の風景や生活の中で感じたことを自然体で記録することが多く、思いついたまま話すスタイルが一般的です。映像編集においても、過度な演出は控えめで、あくまで「生活感」や「自然さ」を大切にする傾向があります。

誰のためのコンテンツか

企画型のYouTube動画は、再生回数や登録者数の増加を目標とすることが多く、視聴者の反応やニーズを強く意識して制作されます。いわば「視聴者のためのコンテンツ」であり、テーマ選びや演出方針にもマーケティング的な視点が含まれています。

それに対してVlogは、「自分自身の記録」や「思い出のアーカイブ」としての側面が強く、必ずしも多くの人に見られることを前提としていません。もちろん、公開する以上は一定の配慮はされますが、根底には「自分のペースで発信する」という価値観が流れています。

中には、作品性を重視して高い映像クオリティでVlogを発信するVloggerも存在しますが、それでも目的は「共感」や「記録の共有」にあり、エンタメ型の動画とは異なる軸で成立しているのが特徴です。

参考になるVlog実例

それでは、実際に活躍しているVlog動画を紹介します。

Vloggerのパイオニア・Casey Neistat

前の章でも紹介したフォロワー1,260万人を抱えるVlogger、Casey Neistat(ケイシー・ネイスタット)は、NY在住のVlog第一人者です。

ケイシーのVlogの中でもっとも再生された作品、「THE $21,000 FIRST CLASS AIRPLANE SEAT(約300万円のファーストクラス体験)」の再生回数はなんと、8,000万回以上。

内容的には、YouTubeの「〜してみた!」に近いものがありますが、そのような類いとの圧倒的な違いは、観ているときの心地よさ。音楽や編集のセンスは言うまでもなく、ユーモアを交えながら余裕を感じる語り口調でゆっくりと話してくれるので、英語が母国語でない人にも理解しやすいようになっています。

ケイシーのVlogはお勧めが多いので、もう一つご紹介します。タイトル「DO WHAT YOU CAN’T(やれないことをやろう)」というVlogは、メッセージ性の強いコンセプトを編集技術を駆使してよりエモーショナルに仕上げており、観る人をモチベートしてくれる素晴らしい作品です。約4分弱の映像ですが、それ以上の試聴価値を与えてくれるので、何度でも観たくなります。

映画のようなVlog

Vlogには「Cinematic(シネマティック)」という1つのジャンルがありますが、Andy To(アンディー・トウ)が生み出すVlogはまさに映画のよう。この作品はトルコでの旅をiPhone 11 Proで撮影したものですが、本物の映画も顔負けのクオリティーです。

留学系のVloVlog

近年、YouTube上では「留学Vlog」が増加傾向にあります。現地での学校生活やホームステイ、街並み、食事など、留学中のリアルな日常を映した動画は、視聴者にとって異文化を身近に感じられるコンテンツとして人気を集めています。

また、留学生活の中で生まれる“出会い”“不安”“期待”といった感情は、学生・若者世代を中心に強い共感を呼びやすく、「留学を検討している」「海外生活に興味がある」といった層にとっても非常に参考になる内容が多く見られます。

会社員や社会人のVlog

会社員もVlogというスタイルで日常を記録・発信する人が増えています。

仕事の合間に撮影されたルーティーンや、休日の過ごし方、趣味に取り組む様子など、オフィスの中だけでは見えない「個人としての時間」を切り取る点が特徴です。

視聴者にとっては、ワークライフバランスの工夫や生活スタイルの参考にもなっています。

まとめ

完璧な演出や特別なスキルがなくても、Vlogは「あなたの今」をそのまま映すことができるメディア

スマートフォンの高性能化や5Gの普及を背景に、Vlogはより身近なコンテンツとして定着しつつあります。生活の中で感じたことや残しておきたい瞬間を映像として残すVlogは、記録の手段であると同時に、他者とつながる新しいコミュニケーション手段でもあります。

完璧な演出や特別なスキルがなくても、Vlogは「あなたの今」をそのまま映すことができるメディアです。まずはスマホを片手に、気負わず一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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