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「動画がウイルス感染の原因かも…」と、この記事を読んで不安を抱えている方もいるかもしれません。先に結論を言うと、動画を見ただけでウイルスに感染することは、ほぼありません。
しかし、動画視聴がきっかけでウイルスに感染した、という経験を持つ方がいるのも事実です。そういった場合、ウイルスに感染する原因は、動画そのものではなく、動画サイトにアクセスした際、または動画を視聴中に出てきた偽広告のクリックや、偽アプリのインストールによるものがほとんどです。
現段階では、動画データそのものにウイルスが混入されている可能性は非常に低いです。そのため、誘導されたURLにアクセスしたり、ウイルスが仕込まれたアプリをインストールしたりしないことで、ウイルス感染のリスクを回避できます。
「4.動画視聴時のウイルス感染を防ぐ!7個の予防策と万が一の対処法を解説」にて、より具体的な対処法や予防策を解説します。
また、すでに偽広告をクリックしてしまったり、アプリをインストールしてしまった場合は、「5.ウイルスに感染してしまったら」に記載している対処法を参考に、落ち着いて対応しましょう。

「動画を見ただけではウイルスには感染しない」とご説明しました。しかし、広告のクリックが感染経路となるケースが多いことも事実です。
このほかにも、動画視聴時にウイルスに感染する危険性は潜んでいます。ここでは、動画サイト視聴中に考えられるウイルスの感染経路を、いくつかご紹介します。
無料でアニメやドラマ作品が見られる、違法にアップロードされた動画を配信するサイトが、このケースに当てはまります。こういった無料動画サイトでは、動画を再生しなくても、サイト自体にウイルスが仕込まれている場合があります。
サイトにアクセスするだけでウイルスに感染してしまう危険性があるので、違法とみなされるサイトには、アクセス自体しないのが無難です。
また、違法な動画サイトは、サイト運営者から、損害賠償を請求される可能性もあります。
スマートフォンやPCで動画を視聴している最中に、「警告! ウイルスに感染しています」「今すぐセキュリティソフトをダウンロードしてください」といった、偽の警告が表示されることがあります。
その警告に従い、セキュリティソフトに見せかけたアプリをインストールすることで、ウイルスに感染するパターンです。
この手口は、利用者の不安を煽ることで、正常な判断力を失わせる、悪質なものです。
動画視聴中、サイトの端や動画中央に表示された広告をクリックすることで、ウイルスに感染してしまうパターンです。
ユーザーが意図していなくても、指やマウスが当たってしまうような位置に広告が表示されている場合が多いため、誤クリックしてしまう危険性も高まります。
最近では、広告そのものがウイルスというケースも増えています。
動画サイト上の動画を視聴するだけでは、ウイルスに感染するリスクは低いといえます。
しかし、メールに添付されている動画ファイルには、ウイルスが仕込まれている可能性があるため、注意が必要です。
特に、見覚えのないメールアドレスから送付されてきたメールに添付されている動画ファイルは、絶対に開かないようにしましょう。

ここでは、動画サイト利用中に、ウイルスに感染してしまった方々の実例を紹介します。前項目の「2.動画を見ただけでは感染しない!? 本当の感染経路」で紹介したウイルス感染パターンも出てきますので、実際にどういった流れでウイルスに感染してしまうのか、参考にしてください。
Webサイト検索中に、ある動画の広告が表示され、興味本位でクリックしてしまいました。すると、無料サンプル動画の下に「ダウンロード」ボタンが表示されていたので、つい押してしまったのです。その後、「正規の契約が完了しました。3日以内に5万円を払ってください」という、身に覚えのない請求画面が表示されました。「契約完了」や「5万円の請求」といった文言は、偽物だと気付き支払わず無視しました。
しかし、何度ウインドウを閉じても『契約完了画面』が消えませんでした。調査した結果、ダウンロード画面をクリックしたときに、ウイルスに感染したことが判明しました。
この事例の確認すべきポイントは以下の通りです。
Webサイトや動画サイトにアクセスしたら、突然「お客様のスマートフォンはウイルスに感染しています! 」という表示があらわれました。スマートフォンの公式システムが表示していると思わせるような表示の仕方でした。
誘導文には「早急な対応が必要です」「急がないとデータが破損してしまいます」など、利用者を焦らせるような文言が並んでいます。慌てて「OK」ボタンを押すと、偽セキュリティアプリのインストール画面に遷移してしまい、それをインストールしたことで、ウイルスに感染しました。
この事例の確認すべきポイントは以下の通りです。
見たいアニメがあったので、検索サイトでタイトルを入力し、検索しました。すると、ある無料動画のサイトが上位に表示されたため、アクセスしたのです。動画が再生できそうな『再生ボタン』が表示されていましたが、それを押しても動画は再生されませんでした。
そして、『セキュリティの警告』というウインドウが表示されました。「動画再生のためにOKを押さなければいけないのかも?」と思い『実行ボタン』を押してしまい、ウイルスに感染しました。
この事例のポイント
以上が、動画サイトに潜むウイルスに感染してしまった実例です。もし似たような画面に遭遇した場合は、くれぐれも注意してください。

これまでの項目で説明した通り、動画を視聴しただけでウイルスに感染する可能性は、限りなく低いです。
しかし、『URLをクリックする』『アプリをインストールする』といった、利用者のアクションによって、ウイルスに感染するリスクは高まります。
この項目では、ウイルスに感染しないために、個人でできる対策をご紹介します。
アニメやドラマなどを、無料で視聴できるサイトは、非常に魅力的です。しかし、それらのサイトは、著作権者に無断で、動画を配信している、違法サイトであるケースがほとんどです。
ウイルス感染被害の多くは、こういった「無料動画サイト」から出ています。ウイルス感染の危険があるサイトには、アクセスしないのが最も安全な対策と言えるでしょう。
また、違法サイトでの動画視聴は、サイト運営者から、損害賠償を請求される可能性もあります。
動画視聴中に「ウイルスに感染しています」と警告が出ても、慌ててクリックしてはいけません。
「ウイルスに感染しています」という警告は、偽の警告で、利用者に不正なアプリをインストールさせようとしています。
万が一、URLをクリックしてしまった場合でも、慌てず、ブラウザバック(前のページに戻る)で対処しましょう。
「ウイルスに感染しています」という警告が出た際に、「無視しても問題ないか?」と検索するユーザーが多く見られます。
結論から言うと、無視しても問題ありません。 ただし、誘導されるままに、クリックやインストールをしてしまった場合は、この限りではありません。
ウイルスは、日々もの凄い速さで進化しています。新しいウイルスを防ぐには、PCやスマートフォンの状態も、最新にしておく必要があります。OSやソフトウェアのアップデートには、セキュリティの脆弱性(ぜいじゃくせい)を修正するプログラムが含まれていることが多いです。
古いOSやソフトウェアを使い続けていると、ウイルスに感染するリスクが高まります。面倒だからといって後回しにせず、こまめにアップデートを行いましょう。
ウイルス感染や不正アクセスを防ぐためには、セキュリティソフトの導入が効果的です。ここでは、パソコンとスマートフォンそれぞれのデバイスに適したセキュリティソフトの選び方と導入方法について解説します。
PCがウイルスに感染していないかチェックしてくれるセキュリティソフトを導入すると、万が一の時にすぐ気付くことができます。
セキュリティソフトには無料版と有料版があります。どちらを選んでも良いですが、選ぶ際は口コミを読むなど慎重に選ぶようにしましょう。
適当に無料のソフトをインストールして、逆にウイルスに感染してしまう、という可能性もあるので注意が必要です。
PCでセキュリティソフトを導入することは一般的ですが、スマホでセキュリティソフトを導入している人はあまりいないのではないでしょうか。
スマートフォンにもセキュリティソフトがあり、PCのセキュリティソフト同様、スマートフォンがウイルスに感染していないかチェックしてくれます。
こちらも無料版と有料版がありますが、導入する際はよく口コミや公式サイトを見るようにしましょう。有料だからといって、完全に安全とは言い切れません。
前の項目でもご説明しましたが、メールに添付されている動画に限っては「動画にウイルスが仕込まれている」可能性があります。
不明な宛先からメールが送られてきたら、「メール自体を開封しない」「添付ファイルを開かない」ことが大切です。
特に、近年は、偽警告から不正なアプリのインストールを促すメールも確認されています。「警告」という文字に騙されず、まずはメールの送信元を確認することが重要です。
「もしかしてウイルスに感染した…!? どうしよう! 」と、不安になってしまったら、誘導された偽アプリや偽警告に従ってしまう前に、一旦冷静になって以下の手順で確認してみましょう。
偽警告の報告・問い合わせが多いブラウザは『Internet Explorer』と『Edge』です。これらのブラウザは、Windowsの標準ブラウザとして多くのユーザーに利用されてきましたが、近年はサポート終了やセキュリティ上の懸念から、他のブラウザへの移行が進んでいます。普段使いのブラウザを『Google Chrome』などの、セキュリティ対策が強固なものに変更することで、ウイルス感染のリスクを低減できます。
各ブラウザは、それぞれ独自のセキュリティ機能を備えています。例えば、Google Chromeには、危険なサイトを事前に警告する「セーフ ブラウジング」機能や、不正なソフトウェアからユーザーを保護する「サンドボックス」機能などが搭載されています。
企業においては、従業員の動画閲覧がウイルス感染のリスクとなる可能性があります。以下の対策を講じ、組織全体でセキュリティ意識を高めることが重要です。
「制限付きモードだけでは心配だな」と思う人や、より安全性を高めたいと考える人は、「YouTube Kids」の利用がおすすめです。
YouTube Kidsは、以下の特徴があります。
子ども向けのサービスのため、親も子どもも安全に利用できます。
「制限付きモード」と併用することで、さらに安全性を高めることが可能です。

ここでは、万が一、動画サイト経由でウイルスに感染してしまった場合の対処法について解説します。まずは、落ち着いて、感染の有無と状況を確認しましょう。
ウイルス感染の疑いがある場合は、まず以下の症状をチェックしてみましょう。これらの症状が頻繁に起こる場合は、ウイルス感染の可能性が高まります。
まずは、パソコンの場合に起こる症状を以下にまとめました。
続いて、スマホの場合を見てみましょう。
ウイルスに感染した疑いがある場合は、以下の手順で対処しましょう。
ウイルスは、インターネット経由で、PCやスマホを遠隔操作したり、情報を外部に送信したりする可能性があります。被害の拡大を防ぐために、まずは、インターネットから切断しましょう。
次に、ウイルスを特定し、駆除します。
セキュリティソフトでウイルスを駆除できない場合、最終手段として、PCやスマホを初期化する方法があります。
初期化を行うと、すべてのデータが消去され、工場出荷時の状態に戻ります。そのため、初期化を行う前に、必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
ただし、バックアップしたデータにウイルスが潜んでいる可能性もあるため、復元する際には、ウイルスチェックを行うことをお勧めします。

「動画を見ただけでウイルスに感染するのか? 」実態と対策を徹底解説しました。最後に、これまでの項目で大切なことをまとめます。
「動画を見ただけでウイルスに感染する」可能性は、現時点では極めて低いと言えます。しかし、インターネット上には、様々な危険が潜んでいることも事実です。
本記事で紹介した対策を参考に、安全に動画視聴を楽しみましょう。また、ウイルスは日々進化しています。手口も巧妙になってきているため、このウイルスに関する知識をアップデートし続けることも重要です。
そして、少しでも「怪しい」と感じたら、慌てずに、まずは情報を確認することを心がけましょう。
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