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動画を内製化するメリットとは?内製化の進め方も解説
動画制作・編集

動画を内製化するメリットとは?内製化の進め方も解説

動画はビジネスの場で重要な役割を果たしますが、外部に依頼すると費用がかかる上、納期の調整も難しくなります。
そこで、自社で動画を制作する「動画の内製化」が注目されています。内製化を実現すれば、コストを抑えながら自由に動画を制作し、マーケティングや社内研修などに活用できます。
本記事では、動画の内製化のメリットやスムーズに導入する方法を詳しくご紹介します。

目次

動画の内製化ってできるの?

動画の内製化ってできるの?

自社で動画を制作する「動画の内製化」。「動画の内製化はできるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

動画の内製化はできる!

結論から言うと、「動画の内製化はできます」。近年では、実際に動画を内製化する企業が増えています。なぜ動画を内製化する企業が増えているのか、その背景を次の項目でご説明します。

内製化する企業が増えている理由

動画を内製化する企業が増えている理由をまとめると、以下のとおりです。

スマートフォンでも本格的で高品質な動画撮影や編集が無料でできるようになった

現代では、SNSが普及したことによって、誰でも手軽に情報を発信できるようになりました。その発信手段のひとつが「動画」です。スマートフォンでも無料で撮影から編集、投稿までできるので、たくさんの人が動画を通して情報を発信しています。

簡単に動画編集できるツールが普及した

最近では、スマートフォンでも簡単に動画を加工できるアプリや、PCでも無料で簡単に使える動画編集ソフトが普及しています。そのため、動画制作に全く知識のない人でも動画制作にチャレンジしやすい環境にあると言えます。

動画の需要の高まりとコスト削減のため

コロナウイルスの感染拡大により、自宅勤務、自宅でのセミナーや社員教育の機会が増え、動画で物事を説明することも多くなりました。一本一本動画制作会社に依頼するにはコストがかかるため、簡単な動画であれば社内で制作しようとする企業が増えています。

以上が、「動画を内製化する企業が増えている」理由です。

動画マーケティングの重要性の高まり

GoogleやSNSアルゴリズムの変化により、テキストコンテンツよりも動画コンテンツの方がエンゲージメントを獲得しやすい傾向があります。YouTube、TikTok、Instagram Reelsなどのショート動画プラットフォームの台頭もあり、企業が動画を活用することはもはや必須になっています。このような流れの中で、動画の内製化を進めることが競争優位性の確立につながります。

動画を内製化するメリット

動画を内製化するメリット

動画の内製化には、どのようなメリットがあるのでしょうか。詳しくご紹介します。

メリット1:コストの大幅削減

動画を制作する際は、外部に発注するのが普通です。動画発注の相場は、以下のようになっています。

  • セミナーやイベントの撮影:20万~
  • webムービー、会社の紹介、PR映像:30万~
  •  YouTube動画制作(外注)の相場:

 – 簡易編集のみ:約10万円〜  

 – 構成・撮影・編集込み:20万円以上が一般的  

 – 高品質なコーポレート動画や企業VPでは、約3~6万円

このように、外注には一定のコストがかかります。一方、動画を内製化すれば、外部委託費を大幅に削減できるだけでなく、撮影機材や編集ソフトの初期投資を行ったとしても、長期的に見れば圧倒的なコストメリットがあります。

また、動画制作を継続することで社内にノウハウが蓄積され、追加投資なしで継続的に動画を制作できる点も大きな利点です。

メリット2:時間短縮になる

動画を外部に発注すると、費用だけでなく当然時間もかかります。要望を細かく伝え、相談し、出来上がったものをチェックして修正、納品と、全ての工程を完了するまでには、かなりの時間を要する場合もあります。その点、内製化すれば、動画を必要とする背景や要望までを自分自身で理解しているため、細かい要望調整などに時間を割くことも無くなります。時間的コストの削減になるでしょう。

メリット3:スキルアップに繋がる

動画を内製化するということは、自社で動画を制作することになるので、動画制作のスキルがどんどんアップします。スキルアップすると、動画のクオリティも上がり、自社内でスキルを共有できるため、貴重な財産になります。

どんな動画でも内製化できる?

どんな動画でも内製化できる?

これまで、動画を内製化するメリットを見てきました。では、どんな動画でも内製化できるのでしょうか?実は、「内製化に向いている動画」と、「内製化に向かない動画」があります。この項目では、「内製化に向いている動画」と「内製化に向かない動画」の種類をご紹介します。

内製化に向いている動画

内製化に向いている動画は以下のようなものが挙げられます。

  • 社内研修用動画
  • プレゼンに使用する動画
  • 商品の使い方を説明するなどのHOW TO動画
  • セミナーやウェビナーの記録動画

社内研修用の動画など、「内部」に向けた動画は、クオリティがそこまで重視されることもありません。また、「伝わりやすさが第一」なので、比較的作りやすく内製化に向いています。そして、商品の使い方動画はお客様が対象の「外部」向けではありますが、こちらも「商品の使い方を伝えること」がメインなので映像のクオリティは重視されにくいと言えます。そのため、比較的内製化しやすいものになっています。

内製化に向いていない動画

反対に向いていないと考えられる動画もあります。

  • お客様に向けた商品のPR動画
  • 外部に向けた会社のPR
  • その他、映像の美しさを重視する動画

さきほど紹介した「内製化に向いている動画」は主に「内部」で使用するものだとご説明しました。内製化に向いていない動画はその反対で、「外部」に向けて発信する動画です。

たとえば、「商品のビジュアル」を魅力的に伝えるための動画を作りたいとします。自分で制作すると、どうしても「映像美」の面でクオリティが下がってしまうので、美しい撮り方を心得ているプロに発注すると品質を担保できます。

「内製化する動画」「発注する動画」で分けて考えよう

すべての動画を内製化するのではなく、目的に応じて「内製化する動画」と「外注する動画」を適切に分けることがポイントです。

  • 短期間で制作できる簡単な動画 → 内製化
  • ブランドイメージを左右する高品質な動画 → 外注

特に、まずは社内向けの動画から内製化を進め、段階的に範囲を広げていくのが理想的です。例えば、最初は社内研修動画やプレゼン資料としての動画から始め、スキルが向上したらSNS向けの動画や簡単なプロモーション動画に挑戦するのもよいでしょう。

動画の内製化って、実際難しいの?デメリットはあるの?

動画の内製化って、実際難しいの?デメリットはあるの?

「内製化のメリットはわかったけど、実際内製化するとなるとかなり大変じゃない…?」と思っている方も多いのではないでしょうか。結論を言うと、「動画の内製化は、動画制作に慣れるまでは大変」だと言えます。

動画制作を全くやったことがない人にとって、どんなに簡単な編集ソフトであっても、最初は使い方に慣れないものです。ただし、一度コツを掴んでしまえば、自分の思うとおりに使えるようになりますし、今は初心者向けの編集ツールも出ているので、以前より動画内製化のハードルは下がっていると言えます。

では、「慣れるまでが大変」以外に内製化のデメリットはあるのでしょうか?また、そのデメリットをふまえても、動画制作を内製化する価値があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

デメリット1:プロ並みのクオリティを出すのは難しい

動画を自社で制作する場合、最も大きな壁となるのが「クオリティの差」です。
とくに、商品PR動画や企業ブランディング動画のように“見た目の印象”が重視されるものは、どうしてもプロの制作会社と比べると仕上がりに差が出てしまうことがあります。
映像の構成力やカメラワーク、照明、音声、色味の調整など、細部まで作り込むには専門的な知識と経験が必要です。こうした要素が不足すると、視聴者に与える印象が弱くなり、ブランドイメージにも影響を与える可能性があります。
そのため、内製化を進める際には、どこまでの品質を目指すのかを明確にし、必要に応じて外部のプロに部分的に依頼するなどの工夫も検討するとよいでしょう。

デメリット2:慣れるまで時間がかかる

動画制作の経験がないうちは、どうしても作業効率が悪くなりがちです。
撮影の段取りや編集ソフトの操作方法を覚えるまでに時間がかかり、完成までの流れがスムーズにいかないことも多いでしょう。
また、動画の構成を考える際には「どの順番で情報を伝えるとわかりやすいか」「どんな映像を組み合わせると印象に残るか」といった点で悩むこともあります。
最初のうちは試行錯誤の連続ですが、経験を重ねるうちに作業スピードが上がり、社内での制作ノウハウも蓄積されていきます。時間はかかりますが、継続することで徐々に効率的な制作体制を築くことができるでしょう。

デメリット3:チームで制作する際は意外と大変

動画制作の編集段階では、どうしても個人の作業になりがちです。また、チームで動画を制作する場合は、進捗などのコミュニケーションをうまくとりながら進めていく必要があります。制作に慣れないうちは、進捗共有ですら戸惑うことがあるかもしれません。

デメリット4:「動画制作」という業務が増える

動画を内製化すると、当然「動画制作」が新たな業務として追加されることになります。その場合、通常の業務をこなしながら、動画を作らなければなりません。そのため、業務の負担が増えてしまう可能性があります。

デメリットは、内製化が浸透するにつれ解消されていく

動画の内製化にはいくつかの課題があるものの、時間の経過とともに解決できる点も多くあります。編集ツールの操作に慣れることで作業スピードが向上し、社内で動画制作に関するノウハウが蓄積されることで、より高品質な動画を内製化できるようになります。また、制作フローを整備することで、チームでの制作作業もスムーズに進められるようになります。

特に、最初から難易度の高い動画を制作しようとせず、簡単な動画から始めて少しずつ内製化の範囲を広げることが重要です。例えば、社内研修用動画や簡単なプレゼンテーション動画から始め、その後、商品説明動画やSNS向けの短尺動画へと発展させていくことで、無理なく内製化を進められるでしょう

難しい場合はプロのサービスを受けよう

難しい場合はプロのサービスを受けよう

「それでもやっぱり、内製化できるか心配…」という場合は、プロにアドバイスを求めるのも方法のひとつです。最近では「動画内製化支援サービス」というものがあり、動画の内製化が定着するまでサポートしてくれます。動画内製化サービスについて、詳しくご紹介していきます。

内製化支援サービスの内容

動画内製化支援サービスでは、どのようなサポートが受けられるのでしょうか?その例をご紹介します。

内製化支援サービスで受けられるサービスの一例は以下の通りです。

  • パワーポイントでの動画作成の支援
  • スマートフォン、デジタルカメラでの動画撮影の支援
  • アプリや動画編集ソフトでの動画編集の支援
  • YouTubeチャンネルの開設、チャンネルアート・概要設定支援

動画を作ってもらうのではなく、「動画作りの方法を教えてくれる」のが内製化支援サービスです。動画においてのあらゆるノウハウを教わることができ、どんどんスキルアップすることが可能です。

柔軟に対応してくれる内製化支援サービスが多いので、企業にぴったりあった支援を受けることが可能です。その他にも、「撮影用のマイクやカメラを買いたいけど、どれがいい?」「おすすめの編集ソフトは?」など、動画制作に関わるあらゆる悩みに対応してくれます。また、ビデオ通話でのサポートが可能な業者もあるので、要望に合わせたサービスを選ぶといいでしょう。

動画内製化サービスを利用するメリット

動画内製化サービスを利用することはメリットあります。以下にまとめました。

一生使えるスキルが身につく

動画を外部に発注すると一本一本に費用が発生しますが、動画内製化サービスなら、費用の代わりに一生使えるスキルが身に付きます。スキルは他の人とも共有できるため、会社で動画制作ができる人を増やすことも可能です。

いつでも相談できる

動画の内製化にあたって、全て自分でやろうと思うととても大変ですよね。「どうしても上手くいかない・・・」ということが起きるかもしれません。そんな時すぐに質問できるので、安心して動画制作に取り組むことができます。

効率的な段取りを学べる

動画制作の効率的な段取りをプロから教わることができるのも魅力のひとつです。動画制作について全く知識がなく不安な方でも、動画制作をいちから教わることができます。

動画内製化サービスのデメリット

費用がかかる

動画内製化支援サービスを利用するにも費用がかかります。ですが、動画を依頼する費用がおさえられることや、動画制作スキルが身につくことを考えると、長い目でみればかなりのコスト削減が望めます。

一部の動画編集を委託するという手もある

動画の「テロップ」など、一部の作業だけを依頼して作業量やコストを抑えるという方法もあります。動画を全て内製化することが難しい場合は、部分的にプロの力を借りることを考えるのも良いでしょう。

内製化におすすめの編集ソフト

内製化におすすめの編集ソフト

「動画を内製化したいけど、どのソフトを使えばいいの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。そんな方のために、「初心者でも簡単に使えるおすすめ編集ツール」をいくつかご紹介します。

VYOND

VYONDは、「簡単にビジネス用アニメーションが作成できる」ツールです。数百種類あるテンプレートと素材を組み合わせて、簡単なアニメーションを作ることができます。プレゼンで頻繁に使用されるパワーポイントにも挿入可能なので、動きをつけてわかりやすくプレゼン内容を伝えたい時にも便利です。

Vyondの正規代理店公式サイト:ビジネスアニメ制作ツール VYOND

RICHIKA

内製化におすすめの編集ソフト:RICHIKA

RICHIKAは、「フォーマットと素材を選ぶだけで簡単に動画が作れる」ツールです。400種類以上あるフォーマットから好きなものを選び、あとは文字や素材をドラッグ&ドロップするだけ、という簡単操作が好評です。広告代理店や大手メディアをはじめ、導入企業は2000社にのぼる人気ツールなので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

Animoto

内製化におすすめの編集ソフト:Animoto

Animotoは、スライドショー形式の動画を簡単に作成できるオンラインツールです。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、写真やビデオクリップ、音楽を組み合わせて、短時間で高品質な動画を作成できます。テンプレートが豊富に用意されており、編集の手間を省きながらも、視覚的に魅力的な動画を仕上げることが可能です。AIを活用した自動動画作成機能も搭載されており、素材を選ぶだけで映像が完成します。マーケティング担当者やSNS運用者が短時間で動画を作成する際に役立ちます。

InVideo

内製化におすすめの編集ソフト:InVideo

InVideoは、AIを活用したオンライン動画編集プラットフォームです。5000以上のテンプレートが用意されており、ニュース動画、解説動画、商品紹介動画など、さまざまなスタイルの動画を作成できます。「テキストから動画への自動変換機能」により、スクリプトを入力するだけで適切な映像素材を自動で組み合わせた動画を生成できます。ナレーションの自動追加機能や、企業ブランディング向けのカスタマイズ機能も充実しており、動画制作の効率化を図ることが可能です。

まとめ

動画の需要はどんどん高まっており、さまざまな場で情報を発信する上で欠かせない存在となっています。ビジネスと動画も切り離せない関係になっているので、この機会にぜひ内製化について検討

今回は、「動画の内製化に興味があるけど、難しそう…」と感じている方に向けて、内製化のメリットと、効率的な内製化の方法をご紹介しました。

最後に、これまでの項目のおさらいをします。

  • 「動画の内製化はできるが、慣れるまでが大変」
  • 動画内製化のメリットはコストの大幅削減、時間短縮、スキルアップ
  • 動画内製化のデメリットは、最初は効率が落ちること、プロのクオリティには劣ること、チームでの制作は大変であること、業務が増えること
  • 内製化に「向いている」動画と「向いていない」動画があるので、いきなりすべて内製化するのではなく、まずは「向いている」動画から内製化を進める
  • 最初は、プロに動画制作のノウハウを教わりながら内製化していくのが効果的
  • 動画編集の一部をプロに任せるのも手段のひとつ

動画の需要はどんどん高まっており、さまざまな場で情報を発信する上で欠かせない存在となっています。ビジネスと動画も切り離せない関係になっているので、この機会にぜひ内製化について検討してみてはいかがでしょうか。

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