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YouTubeプレミア公開は、通常の動画投稿とは異なり、公開日時を事前に設定し、視聴者と交流しながら動画を公開できる機能です。ここでは、YouTubeプレミア公開の基本、YouTubeプレミアムとの違い、そして、通常動画・ライブ配信との違いについて、表を交えて分かりやすく解説します。
YouTubeプレミア公開とは、動画の公開日時を事前に設定し、視聴者とリアルタイムで交流しながら動画を公開できる機能です。
プレミア公開を設定すると、公開前に動画のURLが生成され、視聴者はそのURLから待機ページにアクセスできます。
待機ページでは、動画のタイトル、サムネイル、説明文、公開日時などが表示され、視聴者同士や、配信者とチャットで交流することも可能です。
公開時間になると、カウントダウンが始まり、その後、動画が再生されます。
「YouTubeプレミア公開」と「YouTubeプレミアム」は、名前が似ていますが、全く異なる機能です。
YouTubeプレミア公開とは動画の公開機能を指し、すべてのユーザーが無料で利用できます。
一方で、YouTubeプレミアムとは、広告なしで動画を視聴できるなど、様々な特典が得られる有料のサブスクリプションサービスを指します。
各配信形式とその機能や制限を以下の表にまとめましたので、ご覧ください。
<YouTube機能比較>
| 機能 | YouTubeプレミア公開 | ライブ配信 | 通常動画 |
|---|---|---|---|
| 配信形式 | 録画済み動画 | 生配信 | 録画済み動画 |
| 公開日時 | 事前に設定 | 配信時に開始 | 公開時に開始、または予約投稿 |
| チャット機能 | 公開前と公開中のみ利用可能(終了後はコメント欄に切り替わる) | 配信中のみ利用可能 | 公開後のみ利用可能 |
| メリット | 特別感の演出、視聴者との交流、ライブ配信よりハードルが低い | リアルタイム性、視聴者との双方向コミュニケーション、臨場感 | いつでも視聴可能、繰り返し視聴可能、編集でクオリティを高められる |
| デメリット | ライブ配信ほどの臨場感はない、事前準備が必要 | 機材や配信環境の準備が必要、トラブル発生のリスクがある | 公開前の告知が難しい、視聴者とのリアルタイムな交流ができない |
| 適した用途 | 新商品発表、イベント告知、限定コンテンツ配信 | 生中継、Q&Aセッション、リアルタイムイベント | 商品紹介、チュートリアル、企業紹介など |

YouTubeプレミア公開は、企業にとって多くのメリットをもたらします。ここでは、企業がプレミア公開を活用すべき7つのメリットについて、詳しく解説します。
プレミア公開では、公開前と公開中に、チャット機能を利用できます。
視聴者からの質問に答えたり、コメントにリアクションしたりすることで、双方向のコミュニケーションが生まれ、視聴者とのエンゲージメントを高めることができます。
プレミア公開では、スーパーチャット(スパチャ)機能を使って視聴者から金銭的な支援を受けることができます。ただし、この機能を利用するには、YouTubeパートナープログラムへの参加や18歳以上であること、対応地域に居住していることなどの条件を満たす必要があります。条件を満たしていれば、視聴者との関係を深めつつ、収益化にもつなげられる有効な手段となります。
プレミア公開では、公開前にカウントダウンを表示することができます。カウントダウンによって、視聴者の期待感を高め、公開時の視聴者数を増やす効果が期待できます。
また、カウントダウンのテーマをカスタマイズすることで、動画の世界観を演出することも可能です。
プレミア公開を設定すると、事前に動画のURLが生成されます。
このURLを、SNSやメルマガなどで告知することで、公開前から視聴者に動画の存在を知らせることができます。
プレミア公開は、動画の公開をイベント化し、特別感を演出するのに最適です。
例えば、新商品発表会や、限定コンテンツの配信などに活用することで、視聴者の関心を集め、話題性を高めることができます。
プレミア公開された動画は、公開後、通常動画としてアーカイブされます。
そのため、プレミア公開を見逃した視聴者も、後から動画を視聴することができます。
プレミア公開は、事前に動画を制作できるため、ライブ配信よりもハードルが低いと言えます。
ライブ配信では、機材トラブルや、配信者のミスなど、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
一方、プレミア公開では、事前に動画をチェックし、必要に応じて修正することができるため、安心して動画を公開することができます。

YouTubeプレミア公開には多くのメリットがありますが、一方でデメリットや注意点も存在します。ここでは、プレミア公開を利用する際に、企業が注意すべき5つのポイントを解説します。
プレミア公開中は、通常の動画と異なり、再生位置を自由に移動できない仕様になっている場合があります。特に、動画の開始前から視聴している場合には、配信の進行に合わせて再生される仕組みとなっており、早送りや巻き戻しは原則としてできません。ただし、動画が始まってから途中で参加した場合など、一部の環境や設定によっては再生位置の調整が可能となることもあります。そのため、視聴者の視聴状況によって挙動が異なる点には注意が必要です。
プレミア公開を行うためには、事前に動画を制作し、公開日時を設定する必要があります。そのため、通常の動画投稿よりも、準備に時間と手間がかかります。
プレミア公開は、ある程度のチャンネル登録者数がいないと、十分な効果が得られない可能性があります。
チャンネル登録者数が少ない場合は、まず通常動画の投稿を継続し、チャンネル登録者数を増やすことに注力しましょう。
プレミア公開を頻繁に行いすぎると、特別感が薄れ、視聴者に飽きられてしまう可能性があります。プレミア公開は、ここぞというタイミングで、効果的に活用しましょう。
プレミア公開中のチャット欄では、視聴者同士のやり取りが活発になる反面、不適切なコメントや荒らし行為が発生することもあります。そのため、炎上やトラブルを未然に防ぐための対策が欠かせません。
具体的には、あらかじめNGワードを設定して問題のあるコメントを自動的に非表示にしたり、信頼できるモデレーターを任命してリアルタイムでチャットを監視してもらったりする方法があります。さらに、YouTubeの「自動モデレーション」機能を使えば、AIが不適切なコメントを検知して非表示にしてくれるため、手間を減らしつつ安全な環境を維持できます。
これらの機能を事前に整えておくことで、視聴者が快適に楽しめる環境を作り、ブランドイメージの損なわれるリスクを減らせます。

プレミア公開をより効果的に活用するためには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここでは、その中でも特に重要な5つのポイントを紹介します。
プレミア公開の効果を高めるには、ターゲットとなる視聴者が見やすい時間帯に合わせて公開することが大切です。
たとえば、学生が主な視聴者であれば平日の夕方以降、社会人がターゲットであれば平日の夜や週末が狙い目です。また、YouTubeアナリティクスを使って、自分のチャンネルで視聴者がどの時間帯に活発かを分析するのも効果的です。
YouTubeアナリティクスでは、プレミア公開動画のパフォーマンスを詳細に分析することができます。以下のデータを確認し、次回のプレミア公開動画の改善に活かしましょう。
プレミア公開のURLを様々なチャネルで事前に告知することで、視聴者を集めることができます。
また、プレミア公開の告知動画を作成し、YouTubeチャンネルやSNSで公開するのも効果的です。
プレミア公開中は、チャットで視聴者と積極的にコミュニケーションを取りましょう。
視聴者からの質問に答えたり、コメントにリアクションしたりすることで、視聴者とのエンゲージメントを高めることができます。
また、チャットで視聴者の意見や感想をリアルタイムで収集できるため、今後の動画制作の参考にもなります。
プレミア公開終了後も、動画に寄せられたコメントには、丁寧に返信しましょう。
視聴者とのコミュニケーションを継続することで、ファンとの関係を強化し、チャンネル登録者数の増加につなげることができます。

YouTubeプレミア公開の設定方法は以下のとおりです。
チャンネルのあるアカウントでログインし、トップページの右上にある「+作成」をクリックし「動画をアップロード」を選択します。

アップロード画面に移行するので、アップロードしたいファイルをドラッグ&ドロップ、もしくはファイルを選択します。

動画が読み込まれると詳細設定の画面に移行するので、タイトルや説明、サムネイルなどの必要情報を入力し、画面右下の「次へ」を選択します。

動画の要素画面に移行するので、終了画面の追加やカード(動画再生中に他の動画やWebページのポップアップを表示する機能)の追加設定を行い「次へ」を選択します。

著作権のチェック画面に移行します。著作権のチェックは自動で行われるので、特に操作は必要ありません。問題が検出されなければ「次へ」を選択します。

公開設定の画面に移行するので「スケジュールを設定」を選択し「プレミア公開として設定する」にチェックを入れます。カウントダウンを設定する場合は「+プレミア公開の設定」をクリックします。

カウントダウンテーマとカウントダウンの長さを選択のうえ「保存」を選択します。

画面右下の「スケジュール設定」を選択すれば完了です。

通常動画を投稿するときとほぼ同じ手順のため、特に難しいことはなく、誰でも簡単にできます。

YouTubeプレミア公開は、企業のマーケティング活動においても効果的に活用できます。ここでは、プレミア公開の企業活用術を5つご紹介します。
新商品・サービスの発表会をプレミア公開で行うことで、視聴者に特別感を与えることができます。
また、チャット機能を活用して、視聴者からの質問にリアルタイムで回答することで、商品・サービスへの理解を深めてもらうことができます。
プレミア公開は、限定イベントやキャンペーンの告知にも効果的です。
例えば、期間限定のセール情報や、数量限定商品の販売告知などをプレミア公開で行うことで、視聴者の購買意欲を高めることができます。
テレビCMなどの広告を、一般公開前にプレミア公開で先行配信することで、話題性を高めることができます。
また、視聴者の反応を事前に確認できるため、広告の効果測定にも役立ちます。
企業の社長や役員が、経営方針やビジョンなどを語る動画をプレミア公開で配信することで、社員や取引先、投資家などに対して、メッセージを効果的に伝えることができます。
採用説明会の様子をプレミア公開で配信することで、遠方に住んでいる学生などにも、企業の魅力を伝えることができます。
また、チャット機能を活用して、学生からの質問にリアルタイムで回答することで、企業への理解を深めてもらうことができます。

プレミア公開動画を制作する際には、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、動画制作のプロであるMチームが、プレミア公開動画の制作で失敗しないための3つのポイントを解説します。
プレミア公開動画を制作する際には、誰に動画を見てもらいたいのか、ターゲットを明確にしましょう。ターゲットによって、動画の内容や構成、演出などを変える必要があります。
例えば、若年層をターゲットとする場合は、テンポが早く、エンタメ性の高い動画、ビジネス層をターゲットとする場合は、信頼感や専門性を感じさせる、落ち着いたトーンの動画など、ターゲットに合わせて、動画の構成や演出を工夫することが重要です。
プレミア公開動画は、視聴者を飽きさせないような、動画編集・演出を心がけましょう。
例えば、視聴者を惹きつけるために以下のような工夫が考えられます。
プレミア公開動画は、ライブ配信と異なり、早送りや巻き戻しができません。そのため、動画の尺が長すぎると、視聴者が途中で離脱してしまう可能性があります。一般的に、プレミア公開動画の尺は、5分~15分程度が適切と言われています。
ただし、動画の内容やターゲットによっては、長尺の動画が効果的な場合もあります。
例えば、製品の使い方を詳しく解説するチュートリアル動画や、専門性の高いセミナー動画などは、長尺であっても視聴者のニーズを満たすことができます。
重要なのは、動画の目的やターゲットに合わせて、適切な動画尺を選択することです。

プレミア公開は、他のマーケティング施策と組み合わせることで、より大きな効果を発揮します。ここでは、プレミア公開と相性の良い、4つのマーケティング施策をご紹介します。
プレミア公開の告知や、動画のURLを、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSで拡散することで、より多くの人に動画を視聴してもらうことができます。
また、SNS上で視聴者とコミュニケーションを取ることで、エンゲージメントを高めることもできます。
メールマガジンで、プレミア公開の告知を行うことも効果的です。
特に、自社の顧客リストに対してメールマガジンを配信することで、確度の高いユーザーに動画を視聴してもらうことができます。
プレミア公開で、新商品や新サービスの発表などを行う場合は、プレスリリースを配信するのも効果的です。
プレスリリースを通じて、メディアに取り上げてもらうことで、より多くの人に動画を視聴してもらえる可能性が高まります。
YouTube広告やSNS広告などを活用して、プレミア公開の告知を行うこともできます。ターゲットを絞って広告を配信することで、効率的に視聴者を集めることができます。

YouTubeプレミア公開は、視聴者との交流を深めながらチャンネルを成長させるのにとても役立つ機能です。
この記事で紹介したように、プレミア公開にはメリットや注意点があり、設定方法や活用のコツを押さえることで、より効果的に活用できます。ぜひこれらを参考に、実際にプレミア公開を試してみてください。
また、動画制作の専門家であるMチームは、プレミア公開動画の企画から撮影、編集、効果測定まで一貫してサポートできます。プレミア公開に関する相談や制作の依頼は、気軽にMチームにお問い合わせください。
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