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Adobe Stockは、ロイヤリティフリーで商用利用可能な写真・ビデオ・イラスト・ベクター・3D 素材・モーショングラフィックステンプレートなど、3億点以上の高品質な素材を提供しているサービスです。Adobe Stockは、ソフトウェアおよび関連サービスを提供しているアドビによって2015年から提供されており、無料の素材サイトではなかなか見つけることのできない高品質な素材が揃っています。
Adobe Stockを利用するには、アドビの「ログインまたはアカウントを作成」のページからアカウントを作成する必要があります。初めて利用する際は、画面の手順に従って操作を行い、Adobe IDを取得しましょう。
また、Adobe IDやパスワードについて不明な点があった際は、まず「アカウントとメンバーシップに関するヘルプ」のページを確認し、それでもわからない場合はアドビサポートコミュニティで質問するか、個別対応をしてくれるチャットボットでのサポートを利用してみましょう。
「Adobeの動画制作ツールを徹底比較!結局どれがいいの?」も参考にしてみてください。
Adobe Stockにはどのような特徴、また使用するメリットがあるのでしょうか。6つご紹介します。
Adobe Stockの素材は入手可能な最高の解像度で提供され、ほぼ全てが最大300dpiの高品質な印刷に対応しています。また、Adobe Stockでは高解像度でも同じ価格で提供しています。Web上では72dpiの解像度が標準なので、印刷することを踏まえて高解像度に対応しているのは大きなメリットだと言えるでしょう。
そして、ベクターは全ての形式で品質を損なうことなく印刷することが可能です。また、画面解像度の高い4Kビデオ素材も提供しており、高精細な画質を求めるユーザーのニーズにも対応しています。
Adobe Stockには、日本だけでなく世界中の素材が揃っており、素材の数は2022年4月現在で3億点以上を超えています。
では、どんな種類の素材があるのでしょうか。表にまとめてみました。
種類 | 詳細な種類 | 概要 | 形式 |
---|---|---|---|
写真 | 写真 | 画像 | JPEG形式 |
イラスト | イラスト | イラスト | JPEG形式 |
ベクター | ベクター | 画像を図形を表す数値情報の集合として表現したものでサイズや解像度によらず同じ品質で出力可能 | AI形式、EPS形式、 JPEG形式 |
ビデオ | HDビデオ素材 | 高精細度ビデオ素材 | MOV形式ほか |
4Kビデオ素材 | 画面の横:縦比が4,000:2,000 ピクセル前後の解像度に対応したビデオ素材 | MOV形式ほか | |
モーショングラフィックステンプレート | 文字、画像、イラスト、ロゴ、図形などに動きや音を加えた動画素材 | MOGRT形式 | |
ビデオループ | 繰り返し再生できるビデオ素材 | MOV形式ほか | |
3D | 3Dモデル | 立体的な画像素材 | OBJ形式 |
3Dライト | 現実世界のライティング、反射、および背景を反映した画像素材 | EXR形式、HDR形式 | |
3Dマテリアル | 物体の質感設定をするための素材 | MDL形式 | |
テンプレート | Photoshopテンプレート | Photoshop用のテンプレート | PSDT形式 |
Illustratorテンプレート | Illustrator用のテンプレート | AIT形式 | |
InDesignテンプレート | InDesign用のテンプレート | INDT形式 | |
オーディオ | オーディオ | 音楽素材 | ― |
一口に素材とはいっても、数だけではなく種類も豊富なので、動画制作に限らずさまざまなものを創り出すことができるのがわかるでしょう。
Adobe Stockは、Adobe Creative Cloudと連携して使用することができます。具体的には、Adobe Creative CloudのアプリのIllustrator、Photoshop、Premiere Proなどの中からAdobe Stockの素材を検索して、そのまま使えるということです。
透かし入りの素材を各アプリ内で試し、気に入ったらライセンス認証というかたちで購入できるため、購入後にイメージと異なり使えないといった失敗を防ぐことができます。ライセンス認証後は素材が透かしのない高解像度バージョンに置き換えられるため、編集をやり直す必要がありません。
アドビが提供する動画編集アプリのPremiere Proは、Adobe Creative Cloudにも含まれているため連携が可能なことをお伝えしたのですが、動画を編集する際にどのように活用できるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
動画を編集する際に使用される可能性があるのは、Adobe Stockの素材の中ではビデオ素材・モーショングラフィックステンプレート・オーディオ素材などですが、これらをPremiere Proの中で効率的に使用する方法がアドビのPremiere Proのチュートリアルで紹介されています。
特に、業務用音楽ライブラリサービスを展開する大手のEpidemic Sound、Jamendo、FineTune Music、Music RevolutionとKeyframe Audioと業務提携により実現したオーディオ素材のPremiere Proとの連携は、ワークフローにオーディオが統合されたことで制作効率を上げ、より効果的な編集ができるようになったため、高い評価を受けています。
Premiere Proをすでに利用している動画制作者でAdobe Stockの利用を考えている人は、ぜひ一度目を通しておきましょう。
Adobe Stockはロイヤリティフリーであるため、ライセンス料を一度支払えば、その後何度使用しても追加の支払いは必要ありません。適切なライセンスを購入することで、商用・プロモーション・広告・商品化の目的で使用することができます。
また、エディトリアルアセット以外の素材は、ライセンス購入後に自由に編集することが可能ですが、個人や法人の知的所有権等の権利を侵害したり、素材の作成者やモデルに不利な状況をもたらしたりしてはいけません。素材の編集についてはアドビの利用条件に詳細な記載があるため、目を通しておきましょう。
Adobe Stockには人工知能(AI)マシンラーニングエンジンのAdobe Senseiが搭載されており、コンテンツとユーザーの行動を分析しているため、検索時間を短縮することができます。
高精度な検索を行うことができるだけではなく、必要な画像を検索バーにドラッグ&ドロップするだけで類似画像が検索できたり、ビジュアル要素に基づく検索条件を追加できたりするため、より自分のニーズに合った素材にたどり着きやすくなっているのです。
Adobe After Effectsの基本的な使い方は「Adobe After Effects(アフターエフェクツ)の使い方は?動画へのエフェクト追加が簡単にできる!」でも詳しく解説していますので、確認してみてください。
Adobe Stockは素材を活用したい人にとって多くのメリットがある魅力的なストックフォトサービスであるということがわかりましたが、料金はどのくらいかかるのでしょうか。
料金プランと無料素材について、ご紹介します。
Adobe Stockには個人版・ループ版・エンタープライズ版の3種類がありますが、個人版ではサブスクリプションとクレジットパックだけでなく、素材を1点から都度購購入することも可能です。
最初にサブスクリプションですが、月払いの年間プランと月々プランの2つにわかれているのが特徴的と言えるでしょう。
月払いの年間プランは年間契約の料金を月ごとに支払うかたちの料金プランなので、最初の30日間は解約料金がかからないようになっているプランがほとんどです。また、月々プランは月契約の料金を支払うかたちのため、いつでも解約可能です。
サブスクリプションの料金を表にまとめてみました。
プランの種類 | 価格(月額) | 概要 |
---|---|---|
年間プラン(月払い) | \3,828 | ・最初の 30 日間は解約料なし ・通常ライセンスの画像、テンプレート、オーディオ、ベクターが10点まで使用可能 ・未使用ライセンスは最大 120 点まで繰り越し可能 |
\6,578 | ・最初の 30 日間は解約料なし ・通常ライセンスの画像、テンプレート、オーディオ、ベクターなどを自由に組み合わせて25点まで、またはHDビデオ3本まで使用可能 ・未使用クレジットは最大150点まで繰り越し可能 ・4Kビデオ、拡張ライセンス、プレミアム素材を20%OFFで購入可能 | |
\10,428 | ・最初の30日間は解約料なし ・通常ライセンスの画像、テンプレート、オーディオ、ベクターなどを自由に組み合わせて40点まで、またはHDビデオ6本まで使用可能 ・未使用クレジットは最大240点まで繰り越し可能 ・4Kビデオ、拡張ライセンス、プレミアム素材を20%OFFで購入可能 | |
\27,478 | ・通常ライセンスの画像、テンプレート、オーディオ、ベクターなどを自由に組み合わせて750点まで、またはHDビデオ25本まで使用可能 ・4Kビデオ、拡張ライセンス、プレミアム素材を20%OFFで購入可能 | |
月々プラン | \3,828 | ・いつでも解約可能 ・通常ライセンスの画像、テンプレート、オーディオ、ベクターを3点まで使用可能 ・未使用ライセンスは最大36点まで繰り越し可能 ・通常素材の追加は1,298円/1素材 |
\9,328 | ・いつでも解約可能 ・通常ライセンスの画像、をテンプレート、オーディオ、ベクターなどを自由に組み合わせて25点まで、またはHDビデオ3本まで使用可能 ・未使用クレジットは最大150点まで繰り越し可能 |
サブスクリプションの場合、いずれのプランにおいても1か月にダウンロードできる素材の数量で料金が変動するのがわかります。そして、長期間利用すると確定しているのであれば、年間プランを選択したほうが料金が安くなると言えるでしょう。
次にクレジットパックですが、素材ごとに必要な数が決められている6か月間有効な「クレジット」に対して料金を支払い、素材をダウンロードする方式です。クレジットパックは、サブスクリプションの料金には含まれていない4Kビデオ・拡張ライセンス・プレミアム素材に対しても利用することができます。
クレジットパックは全部で5種類あります。価格を表にまとめてみました。
クレジットパックの種類 | 価格 |
---|---|
5クレジット | \6,490 |
16クレジット | \17,600 |
40クレジット | \39,600 |
80クレジット | \74,800 |
150クレジット | \132,000 |
自分のほしい素材はどのくらいのクレジット数を必要とするのかを調べてから購入するようにしましょう。
Adobe Stockのホームページで「無料素材」というタブをクリックすると、無料で使用できる写真・ベクター・イラスト・ビデオ・デザインテンプレート・モーショングラフィックテンプレート・3D素材を検索することが可能です。
有料で使用するのと同じく、Adobe IDを取得することで使用可能となりますが、使用できる素材の数は100万点ほどとなります。
購入した素材は「【初心者】YouTubeの切り抜き動画の作り方を徹底解説!」などを確認して活用してみましょう。
2022年5月現在、Adobe Stockでは、画像・イラスト・ベクター・3D素材・テンプレート・オーディオは25点まで、HDビデオは3本まで、無料ダウンロードできる30日間無料体験を行っているため、最初はこちらを利用することをおすすめします。その後、Adobe Stockホームページで「料金プラン」のタブをクリックすると、サブスクリプションやクレジットパックをそれぞれ購入することが可能です。
「スキル不要の時代が来る!?動画自動生成ツールとは?」を参考に、便利な動画自動生成ツールを使用して、クリエイティブを手軽にいくつも制作するのもおすすめです。
Adobe Stockは、高品質でロイヤリティフリーの写真・ビデオ・イラスト・ベクター・3D 素材・モーショングラフィックステンプレートなどの素材を提供しているサービスですが、無料体験から始められるだけではなく、他のアドビ製品とも連携が可能なため、使い勝手が良いことがわかりました。
この記事を参考にして、ぜひスムーズにAdobe Stockの利用を始めてみてください。
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