
最近では技術が進歩し、iPhoneでも十分にきれいな動画が撮影できるようになりましたが、iPhoneやデジタルカメラとアクションカメラでは一体どういった違いがあるのでしょうか。
アクションカメラとは屋外での使用、主にスポーツシーンでの使用を想定して作られた小型カメラの総称です。代表的なアクションカメラとしてはGoProシリーズなどが有名です。
アクションカメラを利用すると以下のような映像が簡単に撮影できます。
このように、iPhoneやデジタルカメラではできない、激しい動きや水中での撮影が可能な点がアクションカメラの特徴です。
それでは、アクションカメラの代表的な機能を紹介していきます。

アクションカメラは屋外での使用を想定して製造されているカメラです。そのため、多少の雨風を問題としない防水・防塵機能がほとんどのアクションカメラに標準で搭載されています。
屋外での激しい運動に耐えられるように頑丈に設計されているものが多く、スポーツシーンの撮影時にカメラに気を遣わずに撮影が行える点はアクションカメラの魅力の1つです。
多くのアクションカメラはスポーツシーンでの使用を想定して製造されています。
両手を使うスポーツでは体やスポーツで使用する器具に直接装着して撮影を行うため、振動による映像のブレを極力減らす機能が搭載されています。
先ほどのバイクの映像をiPhoneやデジタルカメラで撮影すると、地面の細かい凹凸でも振動がカメラに伝わり、画面のブレが激しくなってしまいます。激しく振動するようなスポーツシーンで臨場感溢れる映像を撮影する場合、今やアクションカメラは必須と言えるのではないでしょうか。
手ブレ補正機能には光学式と電子式の2パターンが存在し、機能としては光学式の方が電子式と比べて優れているため、費用も高くなる傾向にあります。
フレームレートとはfps(Frames Per Second)の略で1秒間に何コマの画像が撮影できるかを表した数値です。
例えば30fpsのカメラで動画を撮影する場合、1秒間に30コマの静止画を撮影し、それを繋ぎ合わせることで動画として表現することになります。
アニメのコマ送りを想像するとわかりやすいかと思いますが、コマ数が多ければ多いほど滑らかな動画となります。
一般的には30fps程で十分滑らかな動画が撮影できると言われていますが、激しい動きを撮影する場合は60fps、スローモーション撮影をする場合は120fpsなど、撮影したい映像によってはカメラの最大fpsが重要になる場合もあります。アクションカメラはこのfpsが一般的なカメラよりも高く、60fpsのアクションカメラも少なくありません。
カメラの性能の1つとして画角と呼ばれるものがあります。これは撮影できる範囲や角度の最大値を表す数値で、この数字が大きければ大きいほど1度に撮影できる範囲が広くなります。
一般的に人の視界が180°~200°程度といわれており、この角度が広ければ広いほど遠近感を正確に掴むことができます。つまりカメラが広角(画角が広い)であればあるほど遠近感が掴みやすく臨場感のある映像が撮影できるということです。
一般的なカメラは70°~80°程度の画角であるのに対し、広角レンズが売りのアクションカメラでは100°以上のものも少なくありません。広角レンズは画角が広く臨場感が増す反面、画面が湾曲して見えてしまうというデメリットもあるため、購入する際に広角レンズを使用した際の映り具合はしっかりチェックしておきましょう。
アクションカメラはスポーツシーンでの動画撮影を前提に製造されていることは前述しましたが、中には撮影した動画を配信することを想定されているアクションカメラもあります。
一部のアクションカメラには標準でWi-Fi機能が搭載されており、撮影した映像をその場でスマートフォンに転送、YouTubeやInstagramなどにその場で配信できます。これはリアルタイム性が重要な動画を配信したい場合には必須の機能の1つです。
ほかにも、Wi-Fiを使うことでスマートフォンから遠隔で操作することができる機能などは、手元から離れた場所にカメラを設置する場合などには重宝する機能です。
一部のアクションカメラは背面のタッチパネルで直感的な操作が可能なものも販売されています。
スマートフォンに慣れている世代にとってタッチパネルでの操作は親しみやすく、初めてアクションカメラを購入するユーザーにとってはあると嬉しい機能です。
多くのアクションカメラに多かれ少なかれ搭載されている機能です。
雨天での撮影などを前提に搭載されている防水機能と、水中での撮影を可能にする防水機能は全くの別物ですので、スキューバなど水中での撮影にアクションカメラを使用する場合は注意が必要です。
なかには、専用の防水ケースが販売されていて、装着することで水深何mまでは対応可能になるというアクションカメラもあります。
また、標準で水中での撮影が可能な防水機能を搭載しているアクションカメラもあるため、水中での撮影を前提にアクションカメラを使用する場合は、対応機種を購入することをおすすめします。

アクションカメラはさまざまなメーカーから用途に合わせて多数の製品が販売されており、その多くが小型・軽量で屋外での撮影に適した設計がされています。
クションカメラの使い方はいたってシンプルで、撮影するモードやfpsなどを設定しシャッターボタンを押すだけ、といったものがほとんどです。Wi-Fi機能が搭載されている機種であれば、シャッター操作をスマートフォンで行うことも可能です。
また、アクションカメラは動きながらの撮影を想定されているため、使用するシーンによっては両手が塞がっている場合も少なくありません。
そのため、多くのユーザーがマウントと呼ばれるアタッチメントを利用して撮影を行っています。マウントは、アクションカメラをユーザー自身やスポーツに使用する道具などに装着するアタッチメントで、使用するシーンに合わせてさまざまなタイプのものが販売されています。
バイクや自転車での撮影に適しているヘルメットマウント・、ハンドルマウントや、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツに適しているベルトタイプのチェストマウントやネックマウント、自撮り棒タイプのマウントなど、さまざまなタイプのマウントが販売されているため、自分の使用シーンに最適なマウントを選定する必要があります。
マウントの装着方法には、自撮り棒タイプのマウントのように簡単に取り外しができるタイプや、ヘルメットマウントのように両面テープを利用して直接貼り付けるタイプなどがあります。

アクションカメラを選ぶ際に重要な要素として、フレームレート(fps)・広角レンズ・Wi-Fi機能・防水機能などが挙げられます。
この中から自身がメインで撮影したい映像に必要な機能を備えたアクションカメラを見極めましょう。参考までに2025年11月現在で人気のおすすめアクションカメラ10選を紹介します。
まずは、価格よりも「画質」や「手ブレ補正」の性能を最優先したい方向けのハイエンドモデルです。各メーカーの最上位機種が揃っており、撮影機能や操作性など、あらゆる面で妥協のない最先端の技術を搭載しています。
アクションカメラの代名詞「GoPro」のハイエンドモデルです(2025年11月現在)。最大5.3K/60fpsの高解像度撮影に対応し、業界最高峰の手ブレ補正「HyperSmooth 6.0」を搭載。激しい動きでも、まるでジンバルを使ったかのような滑らかな映像が撮影可能です。 本体のみで水深10mの防水性能を持ち、バッテリー持続時間も前モデルから改善されています。あらゆるシーンで最高品質の映像を撮りたい人におすすめの定番モデルです。
ドローンで有名なDJIが送る、GoProの強力なライバル機です。特徴は「1/1.3インチセンサー」を搭載している点で、これにより暗い場所での撮影(低照度性能)に非常に強い性能を発揮します。 4K/120fpsのスローモーション撮影や、強力な手ブレ補正「RockSteady」、マグネット式のクイックリリースマウントなど、使いやすさも抜群です。特に夜間や室内での撮影が多い方におすすめです。
360度カメラで人気のInsta360が開発した、高性能広角アクションカメラです。最大の特徴は、自撮りやVlog撮影に便利な「2.4インチのフリップ式スクリーン」を搭載している点です。 DJI Action 4と同様の大型「1/1.3インチセンサー」に加え、夜間撮影に強い「PureVideo」モード、ライカと共同開発したレンズを搭載し、画質面でも最高レベルを誇ります。最大8K/24fpsの撮影にも対応しています。
GoProの最新フラッグシップモデルです(2025年発売)。HERO12の基本性能を引き継ぎつつ、レンズ交換に対応するなど、さらにプロフェッショナルな撮影ニーズに応える機能が追加されています。常に最新・最高の性能を求めるユーザー向けの選択肢です。
次に、画質だけでなく「ユニークな撮影体験」や「携帯性」に特化したモデルです。非常に滑らかな映像が撮れるものや、服に取り付けられる超「小型」モデルなど、特定の用途で大きな強みを発揮します。
厳密にはアクションカメラと異なりますが、Vlogや旅行動画用として絶大な人気を誇る「ジンバル一体型カメラ」です。メカニカルジンバルによる物理的な手ブレ補正は非常に滑らかで、大型の「1インチセンサー」による高画質(特に暗所)も魅力です。回転式の2インチスクリーンで操作性も高く、歩き撮りや日常の記録に最適です。
重さわずか35gの「超小型アクションカメラ」です。親指サイズのカメラ本体を、磁石で服や帽子など様々な場所に取り付けて、ハンズフリーの「主観視点(POV)撮影」が楽しめます。 カメラ本体は「アクションポッド」と呼ばれるケースに収納でき、ケース側で充電やフリップ式スクリーンを使った操作が可能です。ユニークな映像を撮りたい方におすすめです。
最後は、価格を抑えつつも基本的な性能(「4K撮影」や「手ブレ補正」)をしっかり搭載した、「コストパフォーマンス」に優れるモデルです。初めてのアクションカメラとして、または型落ちのハイエンド機を安く手に入れたい方におすすめです。
「GoProは高すぎる」という層に人気なのが、高コスパで知られるAKASOブランドです。その上位モデルである「Brave 8」は、3万円台の価格ながら4K/60fps撮影に対応し、デュアルスクリーンや水深10m防水(本体のみ)など、ハイエンド機に迫る機能を備えています。
AKASOの中でも特にコストパフォーマンスに優れたモデルです。2025年アップグレード版では、2万円前後の価格帯で4K/60fps撮影に対応。デュアルスクリーンや6軸手ブレ補正、IPX8の本体防水機能(水深10m)も備えており、アクションカメラ入門機として必要な機能が揃っています。
現行機「Action 4」の1世代前のモデルです。型落ちモデルとなったことで価格が下がり、非常にコストパフォーマンスが高くなっています。Action 4ほどの暗所性能はありませんが、基本的な撮影性能や手ブレ補正、耐寒バッテリーなどは十分強力で、3万円前後で高性能機を手に入れたい人におすすめです。
現行機「HERO12」の1世代前のモデルです。こちらも型落ちにより価格がこなれており、4万円前後で購入可能です。基本的な5.3K撮影性能や手ブレ補正はHERO12に近く、GoProブランドの安心感と高性能を両立したい場合に最適な選択肢となります。

アクションカメラは、動画撮影が多くの人に親しまれるようになり人気が加速した現在、もっとも注目されているガジェットでもあります。さまざまなシーンで気軽に撮影ができるため、バラエティ番組などで広く利用されるようになったことも急速な普及の要因でしょう。
今回はそんなアクションカメラの最低限必要な機能から、使い方や装着方法・ユーザーの志向に合わせたおすすめアクションカメラまで一気に解説しました。
どんな商品・サービスでも最適なものは人によってそれぞれですので、この記事や口コミなどを参考に自分にとって最適な1台を探してみてください。この記事が、あなたに合ったアクションカメラを見つける手助けになれば幸いです。
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