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YouTubeで収益化を目指す際、最も一般的に知られている方法は広告収入です。多くの人気YouTuberの動画では、再生時や途中に流れるCMが表示されることがあります。視聴回数に応じて、広告収入が発生する仕組みです。
ただし、すべての動画に広告が自動的に表示されるわけではありません。広告をつけるには、YouTubeの収益化条件を満たす必要があります。具体的には、直近12か月での総再生時間やチャンネル登録者数といった基準が設けられており、これをクリアすることで広告収益化が可能となります。
収益化の条件自体は挑戦可能な範囲に設定されているため、素人でも努力を重ねれば達成できるでしょう。ただし、すぐに結果が出るわけではなく、数か月から1年以上の地道な取り組みが求められる点を覚えておきましょう。
詳しい条件については、後述の項目をご確認ください。
YouTubeで収益を上げる方法は、大きく分けて5つあります。それぞれ収益化するための条件が異なります。
YouTubeで収益を上げる方法は、以下のとおりです。
今回は広告収入に関して詳しく解説するので、ほかの収益化方法を簡単にご説明します。
チャンネルメンバーシップとは、簡単にいうとファンクラブです。ユーザーがチャンネルに月額料金を払うことで、LINEスタンプやバッジなどの限定グッズを手に入れることができるサービスです。
チャンネル登録者数1,000人以上とハードルが高く、登録者への見返りも作らないといけないので費用がかかります。
グッズ販売とは、その名のとおりグッズを販売することです。自分でオンラインストアを開設してグッズを販売するYouTuberもいます。グッズ販売も、人気度が高くないと収益化することは難しいでしょう。
Super Chat・Super Stickersとは、いわゆる投げ銭をして配信者を応援するプログラムです。ライブ配信をするYouTuberの場合、Super ChatやSuper Stickersは効果があるでしょう。
収益化条件は基本的に広告収入と同じなので、難易度は高くありません。投げ銭をしてくれるほどのファンをゲットすることが難しいといえます。
YouTube Premiumとは、バックグラウンド再生や広告なしで動画再生ができるサービスです。しかし、広告なしで再生されるとクリエイターの収益がなくなります。そのため、YouTube Premiumユーザーの視聴時間や再生回数に応じて、クリエイターに収益が分配されます。考え方は広告収入と同様です。
YouTubeを収益化するための第一ステップは、広告収入を得ることです。さらに人気を高めることができれば、ほかの収益を得ることが可能になります。
収益化の難易度は、ジャンルや更新頻度などによって大きく異なります。視聴者が多いジャンルであればライバルが多く、ニッチなジャンルでは視聴者が少ないでしょう。ニッチなジャンルはライバルが少ないので収益化できるのが早い可能性がありますが、視聴者が少ないので大きな収益は得られないかもしれません。
収益化できるまでにかかる期間は、早い人でも3か月程度必要です。収益化までの道のりを早めるにはSNSで先に知名度を上げる、コンテンツ力を高めるために外注して毎日配信するなど、努力する必要があるでしょう。
Webの運用に長けている方や先行投資ができる方は、早く収益化できる可能性があります。何の知識もない方が0からスタートする場合は、収益化まで1年以上かかる可能性があることを覚悟しましょう。
YouTubeで収益化するメリットは、以下の4つです。
さまざまなビジネスモデルと組み合わせれば際限なく稼げることも、YouTubeで収益化する大きなメリットといえます。
YouTubeは、自分の好きなことや得意なことを自由に発信できるプラットフォームです。好きなことを仕事にするのは難しいと感じる人も多い中、YouTubeならそれが可能です。編集作業などの努力は必要ですが、好きなことを活かせるのは大きな魅力といえます。
ニッチな分野でも、YouTubeなら共感してくれる視聴者を世界中から集めることができます。視聴者数は多くなくても、熱心なファンを獲得することで収益を上げられる可能性があります。専門性を活かした動画で成功している例も多数あります。
YouTubeで収益化できると影響力が強まり、ファンも増加するでしょう。影響力を使って自分のほかのビジネスに集客することが可能です。特にビジネス系YouTuberの場合は本業に集客することを目的に、YouTubeを広告として活用する方が多くいます。
強い影響力をもってYouTube以外の事業の収益を高められることも、収益化するメリットです。
毎日更新しているYouTuberは、撮影から編集などのすべての作業を行っていると思っている方もいるでしょう。実際は編集を外注するYouTuberが多いです。企画も外注して、YouTuber自身は演者に徹しているパターンもあるでしょう。
収益化できれば外注する費用を捻出できます。外注すれば更新頻度を上げられるので、収益効率を高められるのです。
YouTubeを収益化するとどのくらい稼げるのでしょうか。人気YouTuberの年収は、約3億円といわれています。どのくらい稼げるかはジャンルによって大きな差がありますが、100万人のチャンネル登録者数がいれば500万円前後は稼ぐことができるのです。
ただし広告単価は日々増減しています。登録者数が100万人以上いても稼げないジャンルもあるでしょう。長く運営されているチャンネルの場合、チャンネル登録者数に対して再生回数があまり伸びておらず、広告収入が少ない事例も珍しくありません。
広告収入の平均単価は、0.05〜0.1円程度です。広告単価は動画のジャンルによって異なります。
こども向けのエンタメ系ジャンルなどは、広告へのユーザーの流入が少なく買い上げ率が低いため、広告単価は低いといわれています。大人向けのビジネス系のジャンルで、買い上げ率や買い上げ単価が大きい広告は単価が高くなる傾向があるのです。
再生時間によって1動画あたりの収益単価が異なります。10分程度の長い動画を視聴していると何度も広告が流れるでしょう。広告の表示回数によって、1再生あたりの広告収入が変動するのです。
例えば、10分間で5回の広告が流れた場合は1再生あたり0.5円の広告収入が得られます。再生回数と再生時間が長い動画ほど稼げるということです。
しかし、動画の時間が長すぎる場合や何度も広告が流れた場合、ユーザーの離脱率が高まります。再訪問してもらえる可能性も低くなるでしょう。
また、長い尺の動画の場合はコンテンツ力が重要であるため、更新頻度を上げることは難しいです。短い尺の動画は更新頻度を上げることができ、再生回数を稼ぐこともできます。長い尺の動画と短い尺の動画、どちらにもメリットとデメリットがあるのです。
人気YouTuberの収入を確認しましょう。ジャンルとチャンネル登録者数もあわせて、表にまとめました。
<YouTuberの収入>
チャンネル名 | 年収目安 | チャンネル登録者数 | ジャンル |
---|---|---|---|
ISSEI/いっせい | 約5億890万円 | 約4360万人 | やってみた系 |
Junya.じゅんや | 約4億2,553万円 | 約3760万人 | やってみた系 |
Sagawa/さがわ | 約4億3,690万円 | 約3400万人 | やってみた系 |
Bayashi TV | 約2億3,820万円 | 約2970万人 | 料理・グルメ |
HIKAKIN | 約3億261万円 | 総計約2800万人(複数チャンネル合計) | やってみた系・ゲーム実況・音楽 |
Saito | 約3億7,463万円 | 約2430万人 | やってみた系 |
はじめしゃちょー(hajime) | 約2億7,396万円 | 約1974万人 | やってみた系・ゲーム実況 |
HAYATAKU はやたく | 約2億2,637万円 | 約1760万人 | やってみた系 |
M2DK.マツダ家の日常 | 約1億3,893万円 | 約1280万人 | やってみた系 |
チャンネル登録者数が多いYouTuberは、大きな収益を上げていることがわかるでしょう。
収入の大まかな目安は、チャンネル登録者数10万人で月収30〜100万円程度です。(10万人×0.1円×30日=30万円)チャンネル登録者が10万人いるチャンネルで単価0.1円は、収益が低い部類に入ります。ジャンルや動画の再生時間によっては0.3〜0.5円稼げる場合もあるでしょう。再生時間が長い場合100万円以上稼ぐYouTuberもいるのです。
稼いでいるYouTuberは、広告収入以外でも稼いでいます。広告収入以外の稼ぐ方法は、以下のとおりです。
なかには、YouTubeの収益はほとんどなく、本業に集客することで稼いでいる人もいます。
ただ動画を投稿すれば、収益が上がるわけではありません。収益を上げるためには、いくつかの条件があります。
収益化の条件は、2023年から大幅に緩和されました。以下、緩和前と緩和後の違いもふまえて、条件をまとめます。
YouTube Shortsのみ投稿する場合の収益化条件は、以下のとおりです。
広告収益を得る難易度は、決して高くありません。ほかのSNSを活用しながら運営すれば、YouTubeチャンネルへの集客もしやすいからです。
しかし、YouTubeだけを運営をする場合、難易度は高くなるでしょう。チャンネルを見つけてもらうことが困難だからです。
すでにある程度の影響力がある人でも、収益化の条件を達成するまでに3か月程度は必要でしょう。
0からスタートする場合は、半年〜1年以上かかることを覚悟してください。
収益化の条件を達成するためのポイントは、以下の6つです。
それぞれ詳しく解説します。
定期的に動画を投稿するメリットは、2つあります。チャンネル登録者のトップページに新規動画が定期的に表示されるため忘れられないことと、チャンネルのコンテンツが増えるため飽きられにくくなることです。
YouTubeには、日夜さまざまな動画が投稿されています。少しでも投稿をやめると、別のチャンネルにユーザーが移動し、おすすめに表示されにくくなります。コンテンツ数が少ないと、チャンネルを登録してもすぐにすべての動画を見終わるので印象に残りません。
ユーザーとの継続的な関係構築と、コンテンツの充実したチャンネル形成に向けて、定期的な動画投稿は必須です。
YouTubeにおいても、検索順位を決定するアルゴリズムがあります。YouTubeの検索アルゴリズムを理解し、動画が検索上位に表示されるようになれば、より多くの人に見てもらえる可能性が高まるのです。
どのようなキーワードが人気なのか、どのような動画(長さ・品質など)が高く評価されるのか、競合となるチャンネルや動画にはどのようなものがあるかを調べ、対策しましょう。
すでに投稿されている動画に似たコンテンツや、低品質な動画を投稿し続けても人気は出ません。まずは競合やユーザーニーズをリサーチして、どうすれば優れたコンテンツになるかを考えましょう。
コンテンツ力は、画質を上げる、字幕を増やすなどすれば上がるものではありません。
動画内容の深さ、話し声の聞き取りやすさ、理解しやすさ、ユーザーへの共感なども重要です。
YouTubeには膨大な数のチャンネルと動画があるので、ただ動画を投稿していても伸びません。X(旧:Twitter)やInstagram、Facebook、TikTokなど、使えるSNSはすべて活用して、それぞれを伸ばす施策を考えましょう。
複数のSNSを運用し、伸びやすいSNSがあればそのSNSを軸にファンを獲得して影響力を強め、ほかのSNSのフォロワーも伸ばしましょう。
競合調査をしないと、差別化ができずにありふれた動画を作る原因になります。市場調査をせず動画を作ると、求める人が数人しかいない動画を作る場合や、市場に動画が溢れていて見てもらえない場合があります。
どのようなジャンルと方向性で、どのような内容の動画なら見てもらえるのかを考えるために、競合調査と市場調査は必ず行いましょう。
視聴維持率とは、動画のどのポイントまで視聴してもらえたかを表す数値です。視聴維持率100%の場合、全ユーザーが動画を最後まで視聴したということです。ジャンルや動画尺によっても異なりますが、40%前後がよい動画・悪い動画を見分ける目安となります。
視聴維持率を高めるには、動画の構成や字幕編集はもちろん、タイムスタンプ機能の活用や、効果音・BGMなどの音声編集にこだわることも効果的です。
YouTubeには、コミュニティガイドラインがあります。コミュニティガイドラインとは、YouTubeの安全性を守るものです。ガイドラインに沿っていない動画は、チャンネル登録者数や再生回数が多くても収益化できません。テレビの切り抜き動画なども規制対象になります。
YouTube収益化に関する注意点は、以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
性的な動画や暴力的なシーンがあるコンテンツ、倫理的におかしいと判断される動画は、収益化できません。YouTubeガイドラインでは、自傷行為や摂食障害を助長するコンテンツや、詐欺・なりすましを行う内容の動画も、ガイドライン違反になると明記されています。
YouTubeガイドライン違反の判定は年々厳しくなっており、急に収益化がストップする事例も非常に多いので注意しましょう。
テレビ番組や販売されているDVD・ブルーレイの映像などを投稿することは、著作権法に違反します。CD音源をそのまま使用する、演奏してみたに使用することも、著作権侵害にあたります。著作権をはじめとした国内法に反する動画は、収益化できません。
副業では年間の収益が20万円を超えた場合、本業では48万円を超えた場合、確定申告を行いましょう。確定申告をしていないと、所得を申告せず税金を納めていない脱税状態になります。
面倒に感じるかもしれませんが、確定申告を正しく行えば、通常よりも支払う税金を安く抑えられる可能性もあります。収益金額が大きくなりそうなときは、あらかじめ確定申告や経費計上、所得控除などについて調べましょう。
上述しましたが、YouTubeを収益化するためには、以下の条件を達成する必要があります。
YouTube Studioのページから各数値を確認できます。収益化条件を満たしていれば、申請が可能です。
Googleアカウントで2段階認証プロセスを有効にすると、安全に収益化できるでしょう。残りのステップは2つです。
それぞれの手順をご説明します。登録自体は複雑ではないので、ご紹介する手順を参考に行ってください。
YouTubeのパートナープログラムへの登録方法は、以下のとおりです。
審査に通れば、以下の手順で広告をつけられるようになります。
広告の設定方法は、以下のとおりです。
複数の動画を選択する場合は、収益化する動画のサムネイルの横にあるボックスを選択し、編集画面から収益化して「動画を更新」をクリックしましょう。
YouTubeの収益化は、努力すれば可能です。自分の得意なジャンルで有益な動画を、できるだけ毎日更新しましょう。収益化するメリットは非常に多く、YouTubeの収益だけで生活することも可能です。
これからYouTubeを始めようと思っている方は、本記事やほかの記事も参考にYouTubeへの理解を深めてください。
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