目次 [閉じる]
YouTubeの「関連動画」とは、視聴者の過去の視聴履歴や行動データをもとに、YouTubeがアルゴリズムを活用しておすすめする動画のことです。アルゴリズムとは、YouTube内の動画を多角的な要素から判断し、動画の最適な表示順位を決めているシステムの事を指しています。PC内では動画の右部、スマートフォン内では下部に表示されます。
関連動画の仕組みは、視聴者が過去に視聴した動画とテーマや内容が似ている動画を優先的に表示するよう設計されています。これにより、同じ動画を見ていても視聴者ごとに異なる関連動画が表示されるのが特徴です。この仕組みは視聴者の滞在時間を延ばすために設計されており、YouTube全体の価値向上にもつながっています。
さらに、YouTubeを開いた際に最初に表示されるホーム画面も、同じアルゴリズムに基づいて視聴者ごとにカスタマイズされています。関連動画への掲載は、動画のトラフィックを大きく左右する重要な要素といえます。
動画を関連動画として表示させるためには、いくつかの無料で行える具体的なテクニックがあります。視聴回数を伸ばすためには、短期的な結果だけでなく中長期的な視点で施策を継続することが鍵となります。
また、YouTubeは関連動画として表示される条件について「視聴者から高く評価された動画が、似た趣味嗜好の視聴者におすすめされる」と説明しています。このため、テクニックを実践するだけでなく視聴者の視点に立った質の高いコンテンツ制作が不可欠です。
関連動画の仕組みを理解し、それを活用した動画作成とプロモーションを行うことで、YouTubeチャンネルの成長につなげることができるでしょう。
関連動画の概要をご理解いただけたところで、実際に何をしていけばいいのか解説していきましょう。
関連動画対策には効果的とされているものがいくつも存在します。そのどれもが必ずしもすべての動画において効果があるというわけではなく、動画によって対策の方法や対策の細かい内容は変わってきます。
具体的な対策を以下に10選ご紹介します。
関連動画対策としてまず最初に行うべきことは、動画のターゲットを設定することです。その動画がどのような属性のユーザーの興味・関心が高い内容なのかを正しく把握することで、その動画に対してどのような対策を行うのが効果的かを把握することができます。
このターゲットの設定は動画の内容を魅力的なものにするためにも、またその動画を多くのユーザーに視聴してもらうためにも非常に重要な対策です。
ユーザーが動画を再生するか決める大切な要素が動画のタイトルです。
動画とタイトルの内容は最低限一致していなければいけませんし、タイトルによってどのような動画か一目瞭然であるタイトルが理想です。タイトルはほかのチャンネルとの動画とも比較され、類似のタイトルであったりジャンルである場合には関連動画への表示がされやすくなります。
ただし、人気のチャンネルのタイトルを完全一致で真似してしまうとスパム扱いされ、動画自体が検索されなくなったり、関連動画として表示されなくなるため注意が必要です。
続編の動画を出す場合には、タイトルに続編とわかるように数字を入れて示したり、前回の続きとわかるような文章を入れる必要があります。
また、ユーザーが動画を検索する際に入力するキーワードを動画タイトル内に入れることも対策の一つです。重要なキーワードほど動画タイトルの冒頭にもってくると、より効果が高くなるといわれています。
このように、タイトルを工夫することによって、関連動画への対策をすることにもつながるということを覚えておきましょう。
YouTubeの中で唯一、オリジナルの文章で動画を説明できるのが動画説明欄です。単に動画の説明をするだけでなく、キーワードに関連のあるタイトルやURLを入れることで関連動画対策ができます。
YouTubeのアルゴリズムは公開されていませんが、文章から検索結果や関連動画を表示させるという点はGoogle検索と同様であるため、ほかのサイトからのコピー文章ではなくオリジナルの文章でキーワードを入れていくことが大切です。
具体的な文章の作り方としては「キーワード+キーワードに付随した事項を入れる」ということを意識して、ユーザーがわかりやすい文章を入力するようにしましょう、
ただし、GoogleのSEO(検索エンジン最適化)対策同様に、あまりにもキーワードを入れすぎたり不自然な文章を入力してしまうと、スパム扱いされる恐れがあるため注意が必要です。
タグは動画との関連付けをするための機能で、関連動画とのつながりも強いです。
例えば「野球」「ホームラン」「ワールドカップ」など、動画がどのジャンルに属しているかを示すためのものとなります。キーワードをもとにユーザーが動画を探しやすくなる便利な機能のため、関連動画対策をする際には必ずタグの設定も行いましょう。
タグは複数設定できますが、適切な数は5~10程度といわれています。それ以上になると関連動画として表示されなかったり、最悪の場合スパム扱いされてしまうため注意が必要です。
流行はリアルタイムで変化していくため、大手チャンネルの動画のタグや、Twitterで人気のキーワードなども織り交ぜるということも有効です。
再生リストは、リストに追加されている動画を順番に自動再生してくれる機能です。特定のジャンルに絞って再生リストを作っておけば、ユーザーが動画を再生したときにリスト内にある動画が自動で再生されます。また、リスト内の動画の関連度も上がるため、YouTube側に関連動画として認知してもらえる可能性が高まります。
再生リストを作ることは必須ではありませんが、関連動画の対策として余裕があればやっておくと、より成果につながりやすいでしょう。特に、シリーズ化している動画であったり、音楽系のチャンネルであれば連続して再生される傾向にあるため、再生リストは作成することをおすすめします。
また「この順番で見るとストーリーとしてわかりやすい」などの意図があるような場合にも再生リストは有効です。関連動画が表示されていたとしても、ユーザーは意図した順番で動画を再生するとは限りません。その点、再生リストがあればユーザーは再生リスト内の動画を順に視聴する傾向があるため、 動画の順番にこだわりがあるような場合には有効です。
再生リストは特に意図がなければ動画のアップロードの日付順でも構いません。ないよりはあったほうがよいものです。
旧アノテーション機能の代替として追加されたのがカード機能です。これは、動画内にURLやほかの動画へのリンクなどを挿入で、その名のとおりカード上の見た目です。
ほかの動画のリンクや関連する動画のリンク、テキストを貼ることによって関連動画対策につながります。1つのチャンネル内で動画を関連付けることができるため、自身のチャンネル内の動画をセルフで関連付けができるというイメージです。カードを活用すれば、自分のチャンネルのほかの動画への誘導も容易になるため、チャンネル内の回遊率が上がります。
ただし適切なタイミングでカードを表示させないと、単に現在見ている動画を途中離脱することになってしまうため、カードを表示させるタイミングには注意しましょう。カードで関係性の高い動画やリンクを表示することで、よりわかりやすい親切な動画であると印象付けることができ、動画全体の質のアップにもつながります。適切に使えば効果的な機能です。
サムネイルは、ユーザーが最初に目にするいわば動画の看板ともいえる部分です。このサムネイルが動画の内容と合っているか、またユーザーの視聴を促す魅力的な内容になっているかは、アルゴリズムの評価にもつながる重要なポイントの一つです。
具体的には、ユーザーが検索する際に入力する「メインキーワード」と呼ばれるものと、そのキーワードと合わせてよく検索される「サジェストキーワード」、動画の内容を解説する数字や動画の結論などを簡潔にまとめた「インパクトキーワード」などをサムネイルに盛り込むことが効果的といわれています。
とはいえ、タイトルがあまりに長すぎると逆効果となってしまうため、特に重要なキーワードに絞って記載するように心がけましょう。
ハッシュタグは、タグとは違い動画の説明欄やタイトルに直接記載するものです。ほかのSNS同様「#〇〇」と記載することで、その動画にハッシュタグを付けることができます。YouTube内にハッシュタグ検索機能があるため、ユーザーの検索するであろう想定キーワードをハッシュタグとして記載しておくことで、ユーザーが検索したときに補助的な役割を担ってくれます。
こういったユーザーを補助することにつながる設定も、YouTubeに対するユーザーの評価を高める行為としてアルゴリズムによい印象を与える効果があるといわれています。
終了画面とは、動画の最後に最新のアップロード動画や視聴者に適した動画、再生リストなどを表示する機能です。これはYouTube Studioから設定でき、前述のカード機能のように自身のチャンネル内のユーザー滞在時間を増やす効果が期待できます。
チャンネル全体のユーザー滞在時間が増えると、その分YouTubeのアルゴリズムにチャンネル内の動画全体が評価されやすくなります。そのため、こうしたほかの動画への誘導もYouTubeアルゴリズムへの対策として効果があります。
投稿した動画はユーザーによってコメントや評価が付けられます。これらはエンゲージメントと呼ばれ、ユーザーの動画に対するアクションの一つです。
エンゲージメントの中でもコメントや評価は、動画の満足度をわかりやすく表したものであるため、YouTubeのアルゴリズムに与える影響も大きいといえます。
悪い評価はアルゴリズムにも悪い影響を与える可能性もありますが、エンゲージメント率を上げることは関連動画対策としても非常に重要です。エンゲージメントを上げるために、動画内でコメントや高評価を促すことも有効な関連動画対策の一つです。
YouTubeの関連動画対策はより多くのユーザーを流入させるために非常に効果的な手法ですが、対策自体が逆効果とならないように、以下には注意しておきましょう。
それでは、1つずつ解説していきます。
少し前までは、動画概要欄に動画リンクを貼ることで、そのリンク先の動画を視聴中に関連動画として表示されやすくなるといわれていました。
現在でも同じチャンネル動画に関してはこの方法は有効とされる一方で、ほかのチャンネル動画のリンクを貼ることでYouTubeのアルゴリズムにスパム行為とみなされ逆効果となってしまうケースがあります。動画概要欄にほかのチャンネル動画のリンクを貼りたいときは必要最小限に留めるようにしておきましょう。
YouTubeでは動画に付けるタグの数に制限は設けられていません。そのため、自分の動画だけでなく、関連動画を表示させたいほかのチャンネルの動画に関する言葉もタグとして複数設定することが可能です。
もちろん、動画の内容に直接関係のない内容をタグ付けすることは逆効果になりますが、たとえ関係のあるものであってもタグを必要以上に設定すること自体がYouTubeのアルゴリズムにとってスパム行為と判断されるケースもあります。そのためタグ付けは必要最小限にし、5個から多くても15個程度に留めるように意識しておきましょう。
今回は、YouTubeの関連動画対策についてご紹介してきました。関連動画のアルゴリズムは非公開となっていますが、今回ご紹介した機能を活用することで、関連動画対策が可能になります。「動画制作の効率が上がる」「ユーザーの流入を期待できる」「アップロード済み動画への相乗効果を期待できる」など、複数のメリットがある関連動画対策であるため、積極的に行うことをおすすめします。
ただし、関連のないキーワードを無理に挿入するとスパム扱いされてしまうケースも少なくないため、不自然にならないように注意しながら対策をしていきましょう。
WEBでのお問い合わせはこちら