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ストーリーは、Instagram、LINE、Facebookで提供されている写真・動画共有サービスですが、この記事ではInstagramが提供するストーリーについて解説します(なお、正式名称はInstagramのストーリーズですが、この記事では一般的に使われているInstagramのストーリーと表記します)。
インスタストーリーとは、ホーム画面に表示される通常の投稿(フィード投稿)に対して、ホーム画面上部のアイコンをタップすることで閲覧できる、24時間経つと自動的に削除される投稿です。1日で消えることから、タイムラインとは違い、なんでもない日常の写真や動画を気軽に投稿し、ユーザー同士で共有して楽しむ人がほとんどのようです。
それまで、日常の投稿といえばTwitterを利用するのが主流でしたが、タイムラインとストーリーを使い分けることにより、あとに残したいイベント的な投稿はタイムラインへ、日常的な投稿はストーリーへと、Instagramだけで完結するようになりました。
Instagramのストーリーでできることをご紹介します。
Instagramのアカウントには、個人アカウントとビジネスアカウントがあります。個人アカウントではできないことが、ビジネスアカウントに切り替えることで、インサイトというインスタへのアクセス解析ができるようになります。
アクセス解析とは、フォロワーの行動や属性を分析することです。投稿を見た人数、アカウントの属性(年代・性別・地域・閲覧時間帯・滞在時間)、投稿を視聴した人数、繰り返し視聴した人数もわかります。一度、画像や動画を見て再度視聴されている投稿は、フォロワーが求めていたものといえるでしょう。そのため、今後の投稿にも反映させれば視聴人数が増えると考えられます。
逆に、ストーリーに訪問したものの視聴せず、すぐに離脱した人数が多い場合は、投稿内容が期待外れだった可能性があります。このような場合は、投稿内容を検討し、改善する必要があります。
インサイトの結果を元に投稿内容をテスト・改善していくことで、フォロワーに有益な情報を届けることができるようになります。その結果、投稿がシェアされたり、定期的に投稿を見てくれたりすることで、新しいフォロワーやファンの獲得ができるでしょう。
インサイトでの分析結果から、フォロワーのニーズを把握し、タイムラインへの投稿に反映することができます。フォロワーの求めていることは、インスタ投稿に限らず各種広告にも反映できるといえます。
広告出稿には多額のコストがかかります。反応の悪かった広告は、改善のためにABテストをしますが、このテストにも出稿コストがかかってしまいます。
しかし、インスタストーリー内でテストを行えば、投稿に対する反応を無料で分析できるので、大幅なコストカットが可能です。その分析結果を元に広告を出稿すれば、効率よく反応が得られるのではないでしょうか。
ハイライト機能とは、過去の投稿からフォロワーに見せたいものをカテゴリーに分けて、プロフィールに保存する機能です。あなたの会社に興味をもったフォロワーに、会社からのメッセージを短時間で伝えることができます。
ハイライトの数に制約はないため、できるだけ多く作成し、訪問したフォロワーに見てもらうことが重要です。
リポスト機能とは、ほかのユーザーもしくは自分の投稿をストーリー上に再投稿できる機能のことです。Twitterでいうリツイート、引用リツイートに近い機能です。外部アプリを使用すればフィード投稿にもリポストできますが、通常はストーリー上にしか投稿できません。
リポストの手順は次のとおりです。
リポストする際に、通常のストーリー投稿と同じように、テキストやステッカー、落書きの追加を行えます。
しかし、許可なく画像を編集してしまうと著作権違反となってしまうため、画像は編集しないようにしましょう。
ハイライトやストーリー投稿には、自社サイトや商品のURLを記載し、リンクを追加することもできます。以前はフォロワー1万人以上のアカウントでないとリンクの追加はできませんでしたが、現在は特に制約なく追加できるようになりました。
ただし、開設して間もないアカウントや悪質なアカウント、バージョンが古いアカウントではリンクを追加できない可能性があります。また、Instagram広告ではリンクの追加はできません。
Instagramストーリーの投稿手順は、次のとおりです。
画像を選択したら、上のような画面が表示され、ストーリー投稿を加工できるようになります。ここからは、ストーリー投稿の加工方法について解説していきます。
「Aa」アイコンをタップすると、テキスト編集画面が表示され、任意のテキストを入力することでストーリーに文字を入れられます。
テキストの編集方法は、以下を参考にしてください。
①文字配置
②文字色変更
③文字色と背景色の反転
④文字にアニメーションをつける
⑤フォントサイズ変更
⑥フォント変更
⑦メンション追加
⑧位置情報追加
右上のステッカーアイコンから、ステッカーの追加ができます。また「場所」をタップすれば位置情報の追加、「リンク」をタップすればリンクの追加が行えます。
ステッカーの追加から行える加工は、以下のとおりです。
右上のキラキラマークをタップして、エフェクトを追加できます。カメラロールから画像・動画を選択してストーリーを作成した場合、デフォルトのエフェクト、もしくは保存済みのエフェクトしか使用できないため注意しましょう。
エフェクトの保存方法は、以下のとおりです。
また、ほかの人の投稿で使用されているエフェクトを保存することもできます。ほかの人の投稿からエフェクトを保存するには、保存したいエフェクトが使用されているストーリーを開き、左上のエフェクト名をタップし、エフェクトを保存しましょう。
Instagramストーリーをよく見せるには、テキストを挿入したり、エフェクトを追加したりといった加工が重要です。テキストは、フォントや色にこだわり、見やすくイメージに合うようにしましょう。エフェクトは、追加するだけでおしゃれな印象になりますが、派手すぎると肝心の情報が伝わりにくくなってしまうので、時と場合によって使い分けましょう。
企業アカウントの場合は特に、ハッシュタグやリンク、位置情報といったスタンプ機能も活用することをおすすめします。ハッシュタグを追加すれば、新規ユーザーに見つけてもらいやすく、リンクや位置情報を追加すればフォロワーを商品購入に誘導できます。
ストーリーは、アイデア次第でさまざまなことに活用できます。ここでは、その一例をご紹介します。
インスタストーリーが24時間で消える特徴を利用して、限定セールをすることができます。
先ほどお伝えしたように、フォロワー数が10,000人に達していない場合は、投稿だけで購入まで完結させることはできません。その場合は、ストーリーの投稿中でクーポンを発行して、販売ページに繋ぐのが有効な策です。
事前にタイムラインやTwitterで「24時間限定キャンペーン実施のお知らせ」を投稿し、当日ストーリーを見たフォロワーにクーポンコードと販売ページのURLを記載したクーポンを発行します。事前告知は新規フォロワーを増やす機会にもなるため、投稿には必ず「キャンペーンを見逃さないようにアカウントをフォローしてください」というメッセージを入れましょう。
当日、ストーリーを訪問したフォロワー・そのあと購入に至ったフォロワーがわかるため、投稿への訪問率・購入率を分析すれば、投稿内容で改善すべき点や継続すべき点が見えてきます。分析結果を次回のキャンペーンの投稿内容に反映させれば、フォロワーのニーズを把握できるでしょう。ニーズを知ったうえで有益な情報を発信し続けていれば、ファンを獲得できるとともに商品の購入に繋ぐことも可能です。
インスタストーリーのアンケート機能では、全角8文字、半角20文字まで質問することができます。使い方は2種類あります。
例えば、違うタイプの商品・サービスを2つ並べて「どちらが好き?」と質問すれば、ニーズを簡単につかむことができます。2択なのでフォロワーも気軽にアンケートに参加してくれるでしょう。
商品やサービスとは無関係な質問でも構いません。フォロワーと双方向でコミュニケーションを取り、親近感をもってもらうことが目的のためです。親近感をもってもらえば、投稿を見る頻度も増え、ファンになってくれる確率が上がります。アンケートは、2つの回答のうちどちらかをタップするだけの簡単操作なので、フォロワーもゲーム感覚で参加しやすいでしょう。
アンケートの集計結果を発表したり、任意の回答に対してコメントを付けて投稿したりすれば、フォロワーはあなたがきちんと回答内容を見てくれる信頼できる人だと認識し、ファンになってくれる可能性が高まります。
実店舗では、商品・サービスの投稿に店舗の位置情報を追加できるため、フォロワーの来店率が上がります。当日限定キャンペーンを店舗で実施する場合は、必ず位置情報を追加しましょう。
位置情報は、店舗名・住所・電話番号まで表示できる便利な機能ですので、投稿には必ず追加するようにしてください。
Instagramのストーリーには、カウントダウン機能があります。カウントダウン機能を使って、新商品発売やイベント開始までのカウントダウンを行いましょう。また、Instagramストーリーでカウントダウンを行うと、閲覧者はリマインダーを設定できるようになります。
カウントダウン機能は、新商品やイベント情報を伝えたい企業側にとっても、新商品をいち早く手に入れたいフォロワーにとってもメリットの大きい機能といえるでしょう
フォロワー増加やキャンペーンの実施を、ファンの獲得など、インスタストーリーは集客や売上アップにつながる有益なサービスですが、同時に注意するべきこともあります。
画像・写真・動画・音楽を著作者に無断で投稿した場合には、著作権違反になります。違反すると訴訟・損害弁償・刑事罰になることさえありますので、自分が撮影した画像以外は投稿しないのがベストです。
とはいえ、どうしても必要な場合は著作権フリーのサイトからダウンロードして使用するようにしましょう。
具体的にどのような行為が著作権違反になるかをご紹介します。
著作権違反にはならないケースは、他人が撮影した画像であることを明確にした場合です。他人の投稿をシェアする際、シェアしたことがわかるマークが画像に表示されていれば転載とは判断されにくくなりますが、リポスト元(シェア元)に許可を取るとさらに安全といえます。
音楽にも当然、著作権があります。アーティストの曲をBGMで流すのは明らかに著作権侵害になります。著作権フリーの曲を使用するようにしましょう。
投稿した画像に無関係な人の顔が映り込んでしまうことがあります。それをそのまま投稿してしまうと、肖像権の侵害になってしまうため注意が必要です。
肖像権を侵害された被害者が訴えれば損害賠償が発生することもあります。顔がはっきり映っていなくても、体形や服装歩き方などで個人が特定できる場合は肖像権侵害になる可能性があるのです。 友人や知人が映っている場合も気をつけましょう。本人の許可を取らずに投稿してしまうと、当然、肖像権侵害になります。訴えられることは少ないかも知れませんが、相手に不快な思いをさせてしまいますので、必ず許可を取るようにしてください。
肖像権は、写真や動画だけではありません。似顔絵やイラストでも個人が特定できれば肖像権の侵害になります。権利侵害に関しては、神経質過ぎるくらいに注意をはらうのがいいでしょう。
実際にインスタストーリーを活用し、フォロワーを増やしている企業の活用事例を5例ご紹介します。
eigonosotaは、主に英語学習コンテンツの投稿をしています。教材出版社との打ち合わせメールや裏話の投稿、発音レッスンの様子、受講生とのやり取りなどを動画投稿することにより、フォロワーとのつながりを密にしています。投稿者の本業は会社員のようで、フォロワー数が2.4万人(2023年3月時点)いるにも拘わらず商品・サービスを販売することはしていません。
フォロワー10,000人が達成できず苦労している投稿者が多いなか、条件をクリアしながら販売ページがないというのは、もったいないと感じる方も多いのではないでしょうか。
eigonosotaのストーリー活用事例:https://www.instagram.com/stories/highlights/17880203263668558/
Vivianというネイルサロンオーナーの投稿です。「NAIL HOLIC」というKOSEネイルを使って、ネイルアーティストがデザインした塗り方を動画で紹介しています。
動画内には、使用しているカラー番号や塗り方の注意点が表示されており、フォロワーが自宅で動画を見ながらデザインを再現できるように作られています。
Viviannailのストーリー活用事例:https://www.instagram.com/stories/highlights/17850865642554942/
「#ユニクロコーデ」をクリックすると、購入者が実際にコーディネイトした画像を見ることができるようになっています。同時にサイズ感や着用感も投稿されているため、購入前の検討段階で有益な情報発信となっています
ユニクロのストーリー活用事例:https://www.instagram.com/stories/highlights/17851437328860736/
ユニクロ販売ページ:https://www.uniqlo.com/us/en/women/uniqlo-u
#uniqlo:https://www.instagram.com/explore/tags/uniqlo/
楽天ブックスでは、フォロー&「いいね!」をした人へのプレゼントキャンペーンを1か月ずつ3回実施し、3,603人から「いいね!」をもらっています。同時にフォローした人数は分かりませんが、高確率で新規フォローしていることが予想されます。
楽天ブックスの活用事例:https://www.instagram.com/stories/highlights/18129232954096836/
楽天ブックス:https://www.instagram.com/rakutenbooks/
損保ジャパンのハイライトでは「#ひまわりおうちアート」や「#ジャパンダおいでプレゼントキャンペーン」など、過去に行われたフォロワー参加型企画に寄せられた投稿を閲覧できます。
どうしてもネガティブなシーンでの接点が多くなってしまう損害保険会社ですが、公式キャラクター「ジャパンダ」を前面に出した投稿で、親しみやすい印象を与えていることがわかるでしょう。
損保ジャパンの活用事例:https://www.instagram.com/stories/highlights/17897512009498048/
今回は、Instagramストーリーの効果的な活用方法についてご紹介しました。
インスタのタイムラインを毎日更新するのは大変ですが、ストーリーであれば、撮影した画像を上げるだけなので毎日できる方も多いのではないでしょうか。インサイトを見て投稿内容をブラッシュアップすることにより、ファンを獲得している企業が増えています。まずは、ご紹介した企業のインスタストーリーを眺めてみるところから始めてみましょう。あなたに合った活用方法のヒントが見つかるかもしれません。
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