コラム

女性医師がタブレットで動画を見せる
動画制作・編集

医療と動画は好相性?医療動画活用の場面から制作のポイントまで徹底解説!

昨今、技術の進歩によって目覚ましい発展を遂げる映像業界。誰もがスマートフォン片手に動画視聴を楽しみ、街中や電車内など様々な動画広告が目につくようになりました。
また、新型コロナウィルスの影響もあり、様々な業界で動画活用の波が押し寄せてきています。医療の現場においても、紙媒体から映像媒体への移行が続々と始まり、待合室映像や医療マニュアル動画、症状説明の動画など、動画を活用する場面が急激に増えてきました。
今回は、そんな“医療系動画”の種類や活用のメリットを一つ一つ深掘りしながら、映像制作側ポイントまで詳しく見ていきます。医療系動画の活用に踏み出せない病院関係者の方々、動画製作者の方々にとってお役に立てば幸いです。では、早速見ていきましょう!

医療現場で動画が活用される理由

WHY?と書く手

人は情報の90%以上を「視覚と聴覚」から取るといわれています。そしてこの視覚、聴覚をフル活動したものが“映像”です。また、人は本来、動くものに目が奪われやすい性質を持っており、医療現場において「動き」を伴ってメッセージを伝える動画は人々の目を引く上で有力な手段となります。

また、動画にはさらに「音」「動き」「時間軸」というさまざまな要素も含まれており、文字だけ、画像だけよりも遥かに多くの情報を患者さんや医療従事者と共有することができ、複雑な内容も短時間で分かりやすくコミュニケーションすることができます。

特に医療の世界では難解な専門用語や知識が数多く存在し、理解するだけでも相当の時間と労力を要求されます。医学の知識のない患者様や医療機器を初めて触る医療従事者との認識のズレを軽減する方法としても、医療系動画は重宝されています。

医療動画の種類とは

手術中に動画を撮影する様子

医療動画の種類には様々なものがあります。ここでは主な5つを紹介します。

医療機器のマニュアル動画

医療機器の正しい使い方や注意点をまとめたもので、主に新人教育や新しい機器を導入したときの説明などに活用されています。これまでは紙媒体での伝達がほとんどでしたが、医療現場は専門用語や技術が多く、情報過多な傾向に

あります。伝達手段を動画に移行することで視覚的、聴覚的に理解を促しやすくなる効果があります。また、動画であればネット上にそのデータを保管することも可能です。そのお陰で、業務時間や保管場所の削減にもつながり、幅広く活用されるようになりました。

研修動画

医療現場での業務の流れ、各専門知識・用語の解説など新人医師への研修内容が詰まったもので、先ほど紹介した医療機器のマニュアル動画も組み込まれたりします。医療現場に限らず、様々な分野で制作されており、専門知識の必要な医療の現場では、直感的にイメージのしやすい動画が重宝されています。

患者様への説明資料

薬の服用方法や病気の症状などを分かりやすく映像で伝えるもので、治療の方針などに関しては医師からの口頭説明がベターですが、薬の服用に関する注意点など、映像の方が伝わりやすいことも多いです。また、診察の待ち時間に説明映像を見てもらい事前に理解してもらうことで、診察時に医師とのストレスのないコミュニケーションを行うことにも役立ちます。

待合室映像(院内デジタルサイネージ)

待合室で流す病院紹介、スタッフ紹介、採用動画、地域の情報や疾患説明、治療方針を説明した映像を流したもので、患者様のストレス軽減、病院のPR、また病気への関心を高める目的で使用されます。多くの医療機関では人手不足の影響で、病院の待ち時間というのは総じて長いものであり、動きのある目を引くような動画を流しておくことで患者様の不安と退屈を軽減させることが出来ます。

遠隔診療(オンライン診療)

上述した医療系動画とは違い、リアルタイムで映像を活用した診療方法です。遠方や高齢などを理由に通院が難しかった患者様も気軽に診察を受けることができます。また、予約制にすることで待ち時間を軽減し、患者様のライフスタイルに合わせた診療が可能となりました。

医療に動画を活用するメリット

聴診器とカチンコ

ここまでで、医療動画が様々な場面で活用されていることが理解できたかと思います。それではさらに、医療の現場で動画を活用する利点を探っていきます。

理解促進や信頼・安心につながる

何度か説明している通り、医療の現場は、専門的な用語や技術で溢れており、理解するには難解で複雑な内容が多くあります。そのため、知識の浅い一般の患者様にとって医師の口頭説明だけでは理解することができず、大きな手術などの場合にストレスを感じる場面が多く見られます。

そのような場合に、補足しきれない部分やイメージしづらい部分を動画で視覚的・聴覚的に説明し、どのような手術をするのか、どんな影響が体内で起きているのかを具体的に伝えることで、患者さんの手術に対する理解度や安心感、医師への信頼度をより向上させることが出来ます。

他にも、医療機器メーカーが、医師への機器操作方法を説明する際に動画を活用することで、操作方法などを立体的に把握でき、操作ミスによる患者様へのリスクの軽減につながります。

また、技術の高い医師の手技を動画として残すことは後々の技術的な財産になります。他の医師への技術共有にも役立ち、吸収が早まる効果が見込めます。後進の育成や自らの技術向上にも大きく貢献させることが出来ます。医療従事者とはいえ、最新の医療機器や新薬など情報が次々とアップデートされていく中で、動画の活用は必要不可欠なものとなりつつあるのです。

業務内容の効率化につながる

なにより、一度動画を作ってしまえば繰り返し何度も見返すことが出来るため、コストも大幅に抑えることができ業務の効率化につながります。忙しい業務中でも効率よく医療機器の扱い方を理解し、本当に大切な業務に多くの時間を取ることが可能になります。

患者様のストレス軽減や予防対策につながる

PR動画(病院紹介、スタッフ紹介)に関しても、病院の特徴やスタッフの雰囲気を視覚的に伝え、実際の診察シーンや病院施設の様子を映すことで、信頼性や清潔性をアピールすることにつながります。また、待合室においてPR動画や病気に対する注意喚起を促すような動画を繰り返し流し続けることで、

患者様の興味・関心を引くきっかけにもなります。これは感染症の予防対策としても一役買ってくれるでしょう。それだけでなく、単に病院の待ち時間というのは退屈に感じるものです。何か映像が流れているだけでも、待ち時間に感じる患者様のストレスを軽減する効果は見込めるでしょう。

医療動画制作は費用がかかる?

聴診器と電卓

医療現場において動画コンテンツを活用するにあたり、ポイントとなるのは企画設計です。どんな目的で動画を作成するのか、解決したい課題や周知したい内容を精査した上で、様々な映像表現を駆使して最大限の効果を発揮できるように想定する必要があります。動画作りのキーワードは「安心感」であり、これは病院に求められる要素と同じです。特に、病院内で流す動画の場合は雰囲気にこだわった演出や構成を心がけ、視聴環境によっては音声を流せないこともあるので字幕を入れるなどの工夫も求められます。

では実際に、医療動画を製作する際の費用はどれくらいなのでしょうか?医療動画制作の料金相場は、撮影から依頼をするか、編集のみを依頼するかで異なります。

動画制作に必要なものは主に4つです。

  • 映像として実際に流す内容を想定した脚本
  • 院内施設や医療機器を美しく撮るカメラ機材
  • 熟練したカメラマン
  • 撮影した動画を際立たせる編集マン

映像制作会社に撮影だけを依頼する場合、一般的には50,000円〜100,000円が相場となります。撮影時間などによっても変わりますが、フリーランスの場合は経験によって料金が上下します。一般的に、フリーランス経験が3年未満の場合は25,000円〜、フリーランス経験が3年以上の場合は35,000円〜が相場となります。

編集についても、かかった時間によって相場が決定します。撮影素材の量が多いと編集時間が長くなるので、その分費用も高くなります。台本がしっかりしていれば、編集時間に無駄が無く、結果としてリーズナブルになります。

編集を動画制作会社に依頼した場合は、1時間15,000円〜。フリーランスで経験が3年未満の場合は1時間2,500円〜、3年以上の場合は1時間4,000円〜、5年以上の場合は1時間5,000~が相場となります。他にも2D・3Dモーションやアニメーションを利用する場合、オープニング映像を制作する場合、BGMを制作する場合などは、追加で料金が発生し製作にも多くの時間がかかるため、費用は総じて高くなります。そのため、どういう映像を作りたいか、最初に制作側とじっくりと相談することが必要です。

上記はあくまでも費用の目安ですが、依頼時の参考にしてみてください。

医療動画制作にオススメの制作会社

医療動画についての知識や費用感などはご理解いただけたでしょうか。では実際にどのような会社に依頼すれば良いのか、それが重要です。ここではおすすめの制作会社を紹介します。

株式会社メディカルビジョン

株式会社メディカルビジョン スクリーンショット

1995年設立から、20年以上の実績を持つベテランスタッフによるメディカル専門チームを有し、日本全国の大学病院外科・救急、クリニック、ラボでの撮影など、実績豊富な動画制作会社です。また、医療の各分野の書籍や資料をオフィスに備え、スムーズな打ち合わせが可能。スタッフは常に最新の医学的知識獲得に努め、質の高い動画を制作できるよう注力しています。また、学術顧問として榊原サピアタワークリニック院長の北原公一医師を迎え、医学的な不明点に関してすぐにコンサルティングを受けられる体制を整えています。

医学映像研究センター

医学映像研究センター スクリーンショット

医学映像研究センターは、医学・看護学、健康分野で40年余り視聴覚教材を制作してきた制作会社です。これまで製作した映像は1,600本を超え、全国の大学・専門学校で活用されています。また、様々なイラストや3DCG素材を有し、費用を抑えた映像制作を実現してくれるのも特徴です。ドローンでの空撮やVR撮影として全方位カメラでの360度撮影など、様々な撮影技術も保有しています。

プランも、撮影ノウハウを学習しながら製作する「撮影プラン」、低予算でオリジナル動画を制作する「エコノミープラン」、実写映像とCGを組み合わせた「スタンダードプラン」、役者を起用したドラマ仕立ての「プレミアムプラン」など、目的に応じた動画制作を依頼することができます。

Mチーム

Mチーム

「動画もデザインも『もっと安く』『手間なく』作ろう。」をモットーに、幅広く動画制作を行う制作会社です。歯医者の施術動画の実績もあり、安心して依頼することができます。その他にも、企画・構成、撮影、編集まで行う「Youtube動画制作」や、「プロモーション動画制作」、採用動画、商品説明動画、マニュアル動画などの「企業動画」、動画制作・編集を定額で依頼し放題のサービス「定額動画」、多彩なデザイン業務を定額で依頼し放題のサービス「定額デザイン」など、様々な目的に合わせた映像製作を行えます。医療動画に限らず、様々な動画制作を得意としているマルチな会社です。

動画製作サービス“Crevo(クレボ)”

クレボ スクリーンショット

様々な目的や媒体、ジャンルごとに適切な戦略を練り、ご予算に合わせた幅広い料金帯で、どこよりもリーズナブルで質の高い動画を制作する動画製作サービスです。業界No.1のアニメーション動画からCM品質の実写映像まで、豊富な制作実績があります。Youtube広告やデジタルサイネージ、マニュアル動画、サービス紹介など幅広い表現を活用しコンセプトや課題に合わせて、最適な表現を採用してくれます。

まとめ

手術中に動画を撮影する様子

いかがでしたでしょうか?複雑なことが多い医療業界のなかで、動画の訴求力・表現力の高さは色々な場面で役に立ちます。

ここまでをまとめると、

【医療動画を活用すると良い理由とメリット】

  • 病院紹介動画や説明動画を通じて、患者様や医療従事者の理解を促進し、安心と信頼につながる
  • 動画を活用することで、後進の育成や業務の効率化を図ることができ、コストも抑えられる
  • 患者さまの待ち時間のストレスを軽減し、感染症の注意喚起の効果を最大限に発揮できる

【おすすめ製作会社】

  • 株式会社メディカルビジョン
  • 医学映像教育センター
  • Mチーム
  • クレボ

初期費用はかかるものの、プロの動画制作会社に依頼することで、病院側の求めるコンテンツを効率よく活用することができるでしょう。その他にも動画配信サービスの利用など、様々な方法で医療動画というものをプラスに活用することができます。今回の記事を通じて、少しでも興味を持たれた方は製作会社に相談してみてください。きっと、あなたの求める医療動画に出会えると思います。

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