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動画制作のテンプレートとは、個別の素材を除いた動画制作に必要な要素がセットになった、動画の「テンプレート(ひな形)」のことを指します。テンプレートに含まれる内容はさまざまですが、主に以下のような内容がテンプレートに含まれています。
上記のテンプレートに画像やテロップとして表示したいテキストなどを当てはめていくことで、テンプレートを使ったオリジナルの動画を制作することができます。また、テンプレートの中にはタイトル、イントロ、BGMが含まれているものや、これらが個別のテンプレートとして追加できるようになっているものなどもあります。
ここからは、動画制作用テンプレートについて具体的に解説していきます。まずは、動画制作用テンプレートの種類について見ていきましょう。
動画制作用テンプレートで動画制作を行う場合、そのテンプレートに対応している動画制作ソフトを使用する必要があります。動画制作制作用テンプレートは大きく分けてクラウド版とソフトウェア版の2種類に分けられます。
クラウド版テンプレートは、インターネットを使用できる環境であればWeb上で使用可能なため、テンプレートを自分のPCにインストールする必要がありません。クラウド版テンプレートの多くは、クラウド版の動画編集ソフトの機能の1つとして実装されているケースがほとんどです。そのため、使いたいテンプレートが含まれているソフトを使用する必要があります。
比較的どのようなPCでも作業ができるものが多いため、ソフトウェア版と比べてPCのスペックを気にしなくてもよい点や、スマートフォンに対応しているソフトの場合、スマートフォン1台で編集から保存・投稿まで完結できる点なども特徴です。
ソフトウェア版テンプレートは、必要なテンプレートを自分のPCにインストールして使用します。クラウド版と違い、1つのテンプレートが複数の動画制作ソフトに対応しているというケースも少なくありません。また、ソフトウェア版のテンプレートは、一度インストールしてしまえばインターネットを使用できない環境でも使用できます。
なお、クラウド版、ソフトウェア版には、それぞれにメリット・デメリットがあります。動画制作用のテンプレートを多くの方が活用しているその理由はいったい何なのでしょうか。次に、テンプレートを使って動画制作をするメリットについて解説していきます。自身が動画制作を行う環境において、どちらのタイプが適しているかを考えてテンプレートを選択するようにしましょう。
テンプレートを使って動画編集をするメリットは、主に以下の4つです。
1つずつ具体的に解説していきます。
動画制作においてテンプレートを活用することで得られる最大のメリットは、作業効率が上がる点です。
一から動画を制作する場合は、主に以下の工程が必要となります。
テンプレートを使用せずに動画制作を行う場合、それぞれの工程において、挿入する位置やサイズ、時間などを細かく一つずつ調整していきます。それに対し、すべての要素がセットになっているテンプレートを使用する場合、用意した素材を当てはめ、そのほかの要素はいくつかの選択肢から選択するだけでクオリティの高い動画が仕上がります。
動画制作に慣れている方の中には、動画制作にかかる時間を短縮するために、それぞれの工程ごとに細かいテンプレートを自分で作成・保存している方もいるでしょう。すでに公開されているテンプレートを使用することで、動画制作の上級者と同様に効率アップが図れる点は、動画制作用テンプレートを使う大きなメリットの一つといえます。
見る人の目を引く動画には、アニメーションやモーショングラフィックス、さまざまなエフェクトが当たり前のように使用されています。これらは使用する動画編集ソフトによっては誰でも再現可能なものもありますが、技術を身に付け、自作できるようになるまで時間がかかります。
動画制作用テンプレートは、これら技術面の課題を解決するためのツールともいえます。テンプレートの中には複雑なアニメーションやモーショングラフィックスまでセットになっているものも多く、可変箇所のみ素材やテキストを差し替えるだけで、それらのエフェクトを使ったオリジナル動画の制作が可能です。
少し前までは、テレビやPCといった横型のモニターで視聴しやすいサイズの動画を制作することが当たり前でしたが、ここ数年でスマートフォンでの視聴が前提の縦型動画が増えてきています。それに伴い、動画を制作する際に動画のフォーマットも意識しなければならなくなりました。
動画制作用テンプレートを使用すれば、フォーマットに関する知識があまりない状態でも、動画を使用するシチュエーション(SNSへの投稿か動画配信サービスへの投稿かなど)を選択するだけで最適なフォーマットの動画を制作できます。動画制作における基本的な知識の一つでもあるため、知っていて損はない知識ではありますが、深く考えなくても見やすい動画を制作できるという点も動画制作用テンプレートを使用するメリットの一つです。
今すぐ動画を制作したいという場合に一番早い方法は、動画制作会社へ外注することです。動画制作会社の中には短納期で動画を納品してくれるサービスを提供している会社もあるため、この方法はもちろん正しい選択の一つですが、動画制作会社へ外注するとどうしてもまとまった費用が必要となります。
前述のとおり、動画制作用テンプレートを使えば、動画編集の技術がなくても高いクオリティの動画を比較的短時間で制作できます。今まで外注していた動画制作を、テンプレートを活用して内製化することで大幅なコスト削減に繋がるでしょう。
このように、動画制作用テンプレートは主に初心者から中級者にとって大きなメリットといえる特徴がいくつもあります。では、テンプレートを使って動画制作をするデメリットはないのでしょうか。次に、テンプレートを使って動画編集をするデメリットについて解説していきます。
動画制作用テンプレートは動画制作において非常に便利なツールですが、以下のデメリットについても正しく理解しておきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
テンプレートは、素材を入れるだけで完成するひな形のようなものです。もちろん、テロップ部分のテンプレートであれば、サイズや位置、フォント、色などが調整できるものもあります。
しかし、テロップ自体の装飾を変更することができないなど、変更できる項目に制限があります。テロップだけでなく、そのほかの要素に対してもテンプレート内でできないことは少なからずあります。そのため、知識や技術がある人がテンプレートをもとに制作したものを細かく修正しようとすると、かえって時間や手間がかかってしまうという場合もあります。
テンプレートを使用する際は変更・修正できる項目について確認しておくようにしましょう。
多くのテンプレートは、動画編集ソフト自体に最初から実装されています。そのため、人気の動画制作ソフトであれば、多くの方がそのテンプレートを使う可能性があるでしょう。
前述のとおり、テンプレートには変更できる項目に限りがあるため、同じテンプレートを使って制作した動画はどうしても似た仕上がりの動画になってしまいます。ほとんどの動画制作ソフトで非常に多くのテンプレートが用意されているため、同じテンプレートが使われる可能性はそこまで高くないかもしれません。
しかし、テンプレートを使う際はこのような可能性についても頭に入れておいたほうがよいでしょう。
テンプレートには限りがあるため、必ずしも自分が制作したい動画に合ったテンプレートが見つかるとは限りません。テンプレートを使って動画を制作する前提の場合、少し希望とは違ったテンプレートを使って動画を制作しなければならない場合もあるでしょう。
テンプレートは動画の構成が決まる重要な要素のため、妥協で選んだテンプレートを使用すると、イメージしていた動画とは違った仕上がりになってしまう可能性が高くなります。数多くあるテンプレートからイメージにあったテンプレートを探し出せるかどうかも、動画の仕上がりに直結する重要なポイントの一つです。
このように、テンプレートを使って動画編集をするデメリットもあります。それではこれらのメリット・デメリットを踏まえ、実際に動画制作用テンプレートを使っていきたいという方に向けて、テンプレートが使えるおすすめの動画制作ソフト(サービス)をご紹介します。
動画制作用テンプレートは、どのソフトでも自由に使えるわけではありません。テンプレートが使えるソフト(サービス)の中でおすすめのものを6つご紹介していきます。
はじめにクラウド版のサービスを3つご紹介します。
RICHIKA CLOUD STUDIOは、サブスクリプションのクラウド版動画制作サービスです。2,000以上のテンプレートを使って、簡単操作で誰でも動画制作が行えます。また、SNSやYouTube向けの動画や静止画を量産・改善する「運用型クリエイティブ」を提案しているところがこのサービスの特徴でもあります。
目的や配信に最適化されていて、TikTok、Twitter、YouTubeといった各種SNSや動画配信サービスに合った動画を誰でも簡単に制作できます。
Video BRAINは、サブスクリプションのクラウド版動画制作サービスです。3,500本以上のテンプレート、約1,000万点以上の素材が無料で使える人気のサービスです。
パワーポイントのような直感的な操作で動画を制作できるため、動画制作初心者でも高いクオリティの動画を簡単に制作できる点も特徴の一つです。
CM STUDIOは「テンプレートを使って制作した動画を購入する」という特殊な料金体系になっているクラウド版動画制作サービスです。1本30,000円から購入可能で、制作した動画の完成品を見てから料金を支払う仕組みになっています。
サブスクリプションのクラウドサービスと比べると安価で、1本から制作できるため、テンプレートを使って急ぎで動画を制作したいという方におすすめのサービスです。
ここまでご紹介した3つのサービスは、すべてクラウド版のサービスです。CM STUDIOを除くと、クラウド版は月額費用が100,000円からとコスト面が気になるという方も多いのではないでしょうか。
ここからは、ソフトウェア版のテンプレートが使用できるサービスを3つご紹介します。
Adobe Premiere Proは、アドビ社からリリースされている動画制作用アプリです。国内でもプロアマ問わず、多くのユーザーが動画制作に使用している人気の動画制作アプリの一つです。Adobe Stockは、Adobe製のアプリで使えるテンプレートや素材を提供しているサービスです。Adobe製品自体がプロも使用しているということもありAdobe Stockで提供されているテンプレートや素材も高いクオリティのものが揃っています。
Premiere Proはサブスクリプションの動画編集アプリで、価格は月々プランで月額3,828円(税込)、Adobe Stockは使える素材やテンプレートの範囲によって料金が異なり、月額3,828~27,478円(税込)とかなり幅があります。とはいえ、テンプレートと合わせて提供されているクラウド版のサービスに比べて非常に安く使えるのが特徴といえるでしょう。
Power Director 365は、サブスクリプションの動画制作ソフトです。買い切りタイプのものもリリースされていますが、サブスクリプション版を購入することで、数百万点以上の各種素材が提供されているShutterstockとGetty Images の素材が無制限に使用できるのが特徴といえます。
また、縦型・横型含めて約1万点の動画制作用テンプレートも自由に使えるため、テンプレートを使いながらある程度自由に動画制作を行いたいという方におすすめのサービスです。料金は月額1,000円程度で、コストパフォーマンスに優れたソフトといえるでしょう。
Canvaは、スマートフォンとPCのどちらでも利用できる動画・デザイン制作用ソフトです。Canvaは、直感的な操作で誰でも簡単に動画制作ができるソフトですが、前述のクラウドサービスやPremiere Pro、Power Directorなどと比べると搭載されている編集機能は少なめです。ソフト自体と約25万点のテンプレートは無料で使用できるため、コストをかけずに簡単な動画制作したいという方におすすめのソフトといえます。
Canva Proという年額12,000円の有料プランでは、1億点以上の素材や61万点以上のテンプレートを使用できます。無料版を使ってみて、本格的にCanvaで動画制作をしたいという方は、有料版に登録することをおすすめします。
テンプレートを使った動画制作では、あらかじめ決まったフォーマットに素材を当てはめて動画を制作します。そのため、決まったフォーマットがあるような動画を制作する場合に非常に有効な動画制作方法です。
主に以下のようなケースにおいては、テンプレートを使った動画制作がおすすめといえるでしょう。
動画制作は、マーケティングに高い効果を発揮する動画というコンテンツを手に入れる代わりに、非常に手間と時間のかかる業務の一つです。動画制作用テンプレートは、その手間と時間を省き、効率的に動画制作ができる非常に便利なツールといえます。
動画制作を自社で制作したいという方は、この記事でご紹介した動画制作用テンプレートが使用できるサービス・ソフトを使ってみてはいかがでしょうか。
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