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BASE(ベイス)とは、ネットショップを簡単に解説できる人気サービスです。
※厳密にいえば、BASEとは「ネットショップ作成サービス」+「そのネットショップの商品が購入できるアプリ」をセットにしたEコマースプラットフォームの総称です。この記事では、主にネットショップ作成サービスに焦点を絞って解説していきます。
人気の理由として考えられるのが、非常にシンプルな出店システムです。メールアドレスや店舗情報を登録して、決済方法を選ぶだけでネットショップが完成します。実店舗を経営していて忙しいという人や、副業としてネットショップを作成したいという人でも負担なくスタートを切れるサービスとなっています。また、初期費用や維持費が必要ないプランをもっており、商品が売れなければ手数料が発生しないのも大きな特徴です。
BASEには魅力的なメリットがたくさんあります。一方でデメリットがまったくないわけではありません。BASEを利用すべきかどうか迷っている人のために、メリットとデメリットをまとめてご紹介します。
まず、BASEを利用するメリットをご紹介します。
BASEを利用するメリットは、以下の6つです。
それぞれ詳しく解説していきます。
BASEのスタンダードプランは初期費用と月額費用が無料になっています。また、決済手数料やサービス利用料などは商品が売れるまで発生しません。
つまり、売れるかどうか分からない商品を試しに出品してみたり、どんな店を作るか決める前にとりあえずショップだけ開設してみたりといった「お試し出店」に非常に強いサービスなのです。
BASEは、登録後すぐにネットショップが開設できる手軽さが魅力です。テンプレートからショップの外観などのデザインを選び、各種パーツを配置することで簡単にネットショップを開設できるため「パソコンやインターネットが苦手だ」という人でも安心です。
初心者でも見栄えするネットショップが簡単に作成できるよう徹底配慮されているサービスといえます。
ネットショップ作成の大きなハードルが「決済をどうするか」です。クレジットカードの情報や銀行口座番号をネット上で直接やり取りするのは購入者にとってリスクが大きすぎます。
BASEは、クレジットカード決済・コンビニ決済・後払い決済などのさまざまな決済方法を安全に利用できる「BASEかんたん決済」を提供しています。「BASEかんたん決済」は、ショップと購入者間をBASEが仲介して金銭のやり取りを進める仕組みです。第三者であるBASEを介することで、決済の安全性と利便性を高めています。この仕組みを使えば、ネットショップを開設してすぐに多彩な決済手段を導入できます。
BASEは、購入者向けのネットショッピングアプリも提供しています。BASEアプリをインストールしたユーザーに自身のネットショップを見つけてもらいやすくなり、販売につなげられるというメリットがあります。
ただネット上にぽつんとショッピングサイトを出店しておくだけでは、なかなか見込み顧客に見つけてもらえません。その点、BASEのような集客ツールをもっているサービスを利用すれば心強いものです。
BASEには「BASE Apps」というさまざまな拡張機能が用意されています。
例えば、以下のような拡張機能があります。
「BASE Apps」を使えば、本来は高度なプログラミング知識がなければ実装できないような機能も簡単に利用できます。
なお、各拡張機能の特徴については後半の「BASE(ベイス)の便利機能」の見出しで解説しています。
BASEには、ネットショップだけでなく実店舗を出店できる仕組みもあります。リアル店舗は、東京に2店舗(「SHIBUYA BASE」(渋谷モディ)、「BASE Lab.」(ラフォーレ原宿))、出品型委託販売スペースは大阪に1店舗(「THE BASE MARKET」(阪神梅田本店))を出店しています。
実店舗も初期費用や固定費はかからず売り上げに応じて手数料が発生する仕組みのため、低予算で気軽に実店舗に挑戦できます。
次に、BASEを利用するデメリットを紹介します。
BASEを利用するデメリットは、以下の4つです。
それぞれ詳しく解説していきます。
BASEは、無料テンプレートからショップデザインを選んですぐにネットショップを開設できますが、用意されている無料テンプレートの数には限りがあるので、オリジナリティを出そうとすれば一工夫が必要です。
例えば、ロゴや背景を変更してオリジナリティを出す方法が考えられます。また、デザイナーズテーマと呼ばれる有料テーマを購入すると他のショップとの差別化を図ることもできます。ネットショップのデザインは「HTML編集App」を利用して自由にカスタマイズすることも可能です。このアプリを使えば、HTML・CSS・JavaScriptを直接編集できます。コードの知識がある人なら、自由にオリジナルテーマを作ってもよいでしょう。
ただし、BASEで柔軟なデザイン設定をするのは手間がかかります。もし、Webデザインの知識がありオリジナリティにこだわりたいなら、デザインカスタマイズの自由度が高い別のネットショップサービスを利用するほうがよいかもしれません。
BASEは、楽天やAmazonなどの大規模ECモールと比較すると集客力が弱いと考えられます。
大規模なECモールは検索エンジンにも高く評価されているので、キーワードを入力すれば検索結果の上位にショップを表示させる力があります。また、ポイントサービスや決済情報の登録など購入者にとって利便性が高いシステムを備えており、リピーターを獲得しやすくなっています。
ただし、大規模なECモールは、出店手数料が高かったり他のネットショップとシビアに比較されたりするデメリットもあります。BASEと大規模なECモール、どちらがよいかはショップの特徴や運営方針によって異なるため、自分に合ったほうを選択するようにしましょう。
BASEは、売り上げに比例して利用料金が高くなる仕組みを取っています。商品が売れない場合は、料金を払わなくてよいので、初心者にとってはメリットを感じる仕組みです。
しかし、逆に言えば、売り上げが多くなれば多くなるほど利用料金が高くなるともいえます。多くの売り上げが見込めるネットショップならば、月額固定型のサービスを利用したほうが利用料金の割合を低く抑えられるでしょう。
BASEでは、メールやチャットでのサポートを行っています。
ただし、2022年7月時点で電話によるサポートはありません。リアルタイムで会話しながらサポートしてほしいという人は電話サポート付きの別サービスを検討するのがよいでしょう。
BASEは、以下に当てはまる人におすすめといえます。
それぞれ詳しく解説していきます。
BASEの大きな特徴は、ネットショップ解説までの手続きがとても簡単なことです。フォームに従って進んでいけば、すぐにネットショップが完成し、無料のデザインテンプレートを使えばネットショップのデザインにも困りません。また、パーツ機能を使えばスライドショーやSNSアイコンもスムーズに設置できます。「BASE Creator」アプリを使えば、スマートフォンからネットショップを作成することも可能です。
すぐにネットショップを立ち上げたいという人にはメリットが大きいサービスです。
「ネットショップを運営してみたいけど、何を売るか決めていない」という人にはBASEがおすすめです。
BASEには「スマホケース作成 App」と「Tシャツ作成App」が用意されています。自身で著作権を保有しているイラストや写真などをアップロードすれば、すぐにオリジナルのスマホケースやTシャツを作成しオンライン販売できます。
BASEと連携しているオリジナルグッズ作成サービスを利用して、より幅広い商品を作成しネットショップで売ることも可能です。例えば、pixivFACTORYと連携すれば、オリジナル缶バッチやエコバックなどの商品を作成できるでしょう。
BASEのスタンダードプランなら初期費用と月額費用がかかりません。つまり、売り上げがなくても無駄にランニングコストがかかる心配はないのです。
小規模個人商店や副業でネットショップを始める人にとって、これから商品が売れるかどうかは未知数です。だからこそ、売り上げがない時には料金がかからないBASEは安心できるサービスといえます。
2022年7月現在、BASEにはスタンダードプランとグロースプランという2種類の料金プランがあります。
月額固定料金は0円のプランです。
売り上げ時にBASEかんたん決済手数料として注文合計額の3.6%+40円が発生します。加えて、サービス利用料として注文合計額の3%がかかります。
月額固定料金5,980円のプランです。
固定料金に加え、売り上げのたびにBASEかんたん決済手数料として注文合計額の2.9%の手数料が発生します。手数料はスタンダードプランより安いので、大きな売り上げが見込めるネットショップの場合はグロースプランのほうがお得です。
その他の手数料として振込手数料や事務手数料があります。
振込手数料は、売上金を引き出す際にかかる手数料で、引き出す金額に関わらず一律250円です。事務手数料は、振込申請時にかかる手数料で、振込申請金額が2万円未満の場合は500円、2万円以上の場合は0円です。
では具体的にBASEでネットショップを開設するにはどうしたらよいのでしょうか。手順を説明します。
開設の手順は、大きく分けて以下の4ステップです。
それぞれ詳しく解説していきます。
BASE公式サイトトップのフォームから、メールアドレス・パスワード・ショップのURLを登録します。
URLは好きな文字列(ローマ字で3字以上)+11種類のドメインから選択して決定します。登録後に独自ドメインに変更することも可能です。
アカウント情報を入力後、利用規約に同意すると登録したメールアドレスにBASEからメールが送られてきます。記載のURLをクリックするとメール認証が完了します。
認証メール内のURLをクリック後、遷移画面で「運営に関する情報」を入力していきます。
「運営に関する情報」は特定商取引法で義務付けられている「特定商取引法に基づく表記」に当たります。この情報を入力することで、ショップを訪れた人が安心して通販を楽しめるようになります。
入力するのは次の9項目です。
BASEでは「BASEかんたん決済」という仕組みのもとでお金のやり取りを行います。出店の最終ステップとして、決済方法を選択しましょう。
「決済方法の選択」タブから「BASEかんたん決済 利用申請」ボタンをクリックします
利用したい決済方法にチェックを付けます
屋号(購入者のカード履歴に記載される)、事業者の情報、ショップカテゴリーを選択します。「保存する」ボタンを押すと出店手続き完了です。
ちなみに「BASEかんたん決済」では、以下の支払方法が選択できます。
ここまでのステップで、ネットショップを開設することができました。
あとはショップの内容を作っていきます。外観をテンプレートで整えたり、商品を実際に登録して本格的なショップ運営を始めましょう。また、仕入れ経路を確保することも重要です。
最後にBASEの便利な拡張機能をピックアップして紹介します。
「商品オプションApp」は、購入者にあわせて商品のオプションを選択できるようにする機能です。「選択式オプション」と「文字入れオプション」の2種類からオプション内容を設定できます。
「選択式オプション」は、用意された色やサイズなどの選択肢から購入者が自分好みのものを選択できるオプションです。「文字入れオプション」は、名入れしてほしい商品やメッセージカードへのオリジナルメッセージ入力などができるようになります。
「クーポン App」は、割引・値引きクーポンを作成できる機能です。
値引きクーポンは、ネットショップを繰り返し利用したいと思わせるための有効なツールといえるでしょう。BASEの「クーポンApp」を使えば簡単にクーポンを作成できます。最低購入金額・使用回数の上限・期間限定など詳細な条件設定ができるので、目的にあった販促ができるでしょう。
「メールマガジン App」は、購入歴のある方や希望される方にメールマガジンを配信できる機能です。
ネットショップのファンを作るために有効なのがメールマガジンです。BASEの「メールマガジンApp」では、テンプレートを使って手軽にメールマガジンを作成できます。メールマガジンの中に商品への詳細ページにつながるリンクを入れたり、ショップへのフォローリンクを掲載したりできる点も魅力です。
「メッセージApp」は、ショップを訪れたお客さんとリアルタイムでチャットができる機能です。
メールを介してのやり取りでは、タイムラグが生まれ、お客さんの購買意欲がなくなってしまうかもしれません。また、メールボックスを確認する手間もかかり、大切な問い合わせが他のメールに埋もれて見過ごしてしまう可能性も出てきます。「メッセージApp」を使ったやり取りなら、管理画面だけで問い合わせに対応できるので効率的です。
BASEは、初心者でもネットショップにチャレンジしやすい仕組みが整っています。初期費用や月額費用無料のスタンダードプランなら、商品が売れるまで費用はかかりません。テンプレートや拡張機能を使えば、見栄えが良く高度な機能をもったネットショップをスピーディに開設できます。より本格的にネットショップを運営したい人には、手数料が安くなるグロースプランや実店舗への出店サービスも用意されています。
ネットショップに挑戦したいという気持ちがある方は、一度BASEでネットショップを開設してみてはどうでしょうか。
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