YouTubeのエンディングとは、YouTube動画の最後に流れる5秒~20秒程度の終了画面とのことを指します。
終了画面を表示する際の注意点は次の通りです。
終了画面を構成する要素は「テンプレートの適用」「動画」「再生リスト」「チャンネル登録」「チャンネル」「リンク」「グッズ紹介」の中から選択できます。
標準であるアスペクト比16:9 の動画の場合、終了画面に最大4つの要素を追加できますが、他のアスペクト比の動画の場合、追加できる要素の数はこれより少ない可能性があることを覚えておきましょう。
また、リンクを追加するには、YouTubeパートナープログラムに参加してYouTubeチャンネルを収益化しておく必要があります。そのため、リンクを追加したい場合はYouTubeヘルプのYouTubeパートナープログラムの概要と利用資格ページに目を通しておくことをおすすめします。
YouTubeのエンディングは、そもそもどのような目的で作成されているのでしょうか。3つご紹介します。
YouTubeのエンディングを作る目的の1つ目は、最後まで離脱せず動画を視聴してくれた自分のファンになってくれる可能性の高い視聴者に対し、チャンネル登録を促すことです。
YouTube動画では動画1秒ごとに何%の人が見ているのかを表す「視聴者維持率」という指標があります。ジャンルや尺により基準は異なりますが、YouTube SEOの対策においてもこの指標は30%~50%を目標とするのが望ましいとされていますが、これはつまり半数の視聴者を繋ぎ止めることさえ難しいということを示しています。最後まで動画を見てもらうのがどれだけ難しいのかがわかるでしょう。そのため、YouTubeのエンディングを活用し、最後まで見てくれた視聴者に対して今後も視聴してくれることを期待して「チャンネル登録をお願いすること」が重要です。チャンネル登録してもらえれば、チャンネル内を回遊して他の動画を見てもらえる可能性も高まります。
具体的には次のような方法で行います。
ただし、ファンになってくれる可能性が高い視聴者に対してでも、強くアピールし過ぎるのは望ましくありません。しつこさを感じさせないよう工夫しましょう。
YouTubeのエンディングを作る目的の2つ目は、チャンネル内の他の動画を視聴してもらえるよう誘導することです。これは総再生時間や視聴回数を伸ばすことにつながります。
具体的には次のような方法で行います。
終了画面を構成する要素には「再生リスト」と「チャンネル」もありますが、これらは自分のYouTubeチャンネルで再生リストを作っておくことや、サブチャンネルがあることが前提となるので注意しましょう。
YouTubeのエンディングを作る目的の3つ目は、YouTube SEOの対策を施すことです。
YouTube検索を行った際、上位に表示されるためには次の要素が必要だとされています。
再生回数やチャンネル登録者数については既に説明した通りですが、ほかにこの中でYouTubeのエンディングでアピールできるのが、高評価もしくはコメントを促す行為です。
日頃から視聴者のニーズを満たす動画を投稿しているというのが前提ですが、高評価が励みになることやコメントを参考にしていることを自分らしいメッセージで表現すると、視聴者も何らかのアクションを起こしやすくなるでしょう。
効果的なエンディングの作り方として参考になるチャンネルを5つご紹介します。
2022年3月現在登録者数1,060万人を誇るHikakin TVですが、エンディングにおいては意外にもチャンネル登録と、チャンネル内の他の動画への誘導しか行っていません。
代わりに本編の締めに「この動画がもしよければ高評価、グッドボタン、チャンネル登録をお願いします」とHikakinさんが自ら伝えてそれぞれのボタンを画面に表示し、SNSのリンクとともにフォローも促します。その後、動画を視聴してくれたことへのお礼をHikakin さんが述べて「じゃんけんタイム」次いでチャンネル登録ボタンと他の動画への誘導を画面に表示したアニメ―ションのエンディングという流れとなっているのです。
これは、高評価やチャンネル登録を促すことをエンディングの画面上のみで行うのは、視聴者の行動を促すメッセージとしては弱いとHikakinさんが判断しているからではないでしょうか。また、お礼を伝えてからエンディングという流れも、視聴者に最後まで気持ちよく動画を見てもらうための配慮だと言えるでしょう。
テンプレートを使用するだけでは、必ずしも視聴者の心を惹きつけるエンディングにはならないということがよくわかる事例の1つです。
芸能人YouTuber人気ランキングで常に上位にランクインしており、2022年3月現在の登録者数が291万人(2022年3月現在)と増え続けている江頭2:50さんのYouTubeチャンネル「エガちゃんねる」ですが、エンディングは一風変わった構成になっています。
江頭2:50さんの登場曲をチャンネル内で募集したところ、何と1,000曲もの応募があり、番外編としてMVを制作してアピールした小松美生さんの「伝説のEGA」がエンディングテーマとして採用されたのです。動画本編の最後からこの「伝説のEGA」をBGMとしてかぶせるところからエンディングが始まり、MVが流れる中、他の動画への誘導・チャンネル登録ボタン・サブチャンネルへのリンクボタンが表示されるので、映画のようなすっきりとした終わり方となっています。プロのミュージシャンから多数の応募があったにもかかわらず、江頭2:50さんのファンである小松美生さんの曲をエンディングとして採用したことで、エンゲージメントも高まったのではないでしょうか。
また、高評価を敢えて求めていないのも、江頭2:50さんの「BADASS SAMURAI」というイメージとあいまって、かえって良い印象を生み出していると言えるでしょう。
2022年3月現在、171万人のチャンネル登録者数を誇る人気YouTubeチャンネル「もちまる日記」のエンディングは、もちまるちゃんがベッドに横たわる姿・木琴を用いたかわいらしいBGM・おすすめ動画とおすすめ再生リストのみのシンプルな作り方をされています。
高評価やチャンネル登録すら促していないので驚きますが、動物を扱うチャンネルであるからこそ、このような「商売っ気のなさ」が逆にたくさんの支持につながっているのではないでしょうか。
YouTubeにおけるエンディングの内容は発信者のキャラクターに合ったものでないと、視聴者に広く受け入れてもらえないというのがわかる動画だといえるでしょう。
サンリオのハローキティ公式チャンネルのエンディングは、2段階の一風変わった構成となっています。
まずは3DCGのキティちゃんが手を振りながら「チャンネル登録と高評価、キープディスタンスもよろしくね~」とメッセージを伝え、横にはチャンネル登録ボタンとおすすめ動画が表示されます。
その後BGMが終了し、チャンネルのおすすめ動画が2つ表示されるのですが、意外と長い尺のエンディングなのが特徴的だと言えるでしょう。
ハローキティチャンネルはゆったりとしたテンポで話が進むことが多いため、チャンネル全体の雰囲気に合わせてこのような作り方をしたのではないでしょうか。
YouTubeで全国の心霊スポットを紹介し、2022年3月現在の登録者数が75万人の人気チャンネル「ゾゾゾ」のエンディングでは、放送休止時に使用される「ピー」という音にノイズをかぶせたものをBGMとして、チャンネル登録ボタン・サブチャンネルへのリンク・再生リストへのリンク・おすすめ動画が表示されます。
ナレーションがなく黒い画面をバックにしているという作り方が最後まで恐怖心をあおります。ホラー好きな人であれば、このYouTubeチャンネルのおすすめ動画や再生リストをチェックしたりするのではないでしょうか。
YouTubeにおけるエンディングの作り方としては、エンディング用の素材を準備する、それらの素材を組み合わせてYouTubeの終了画面として追加するという2つの作業が必要となります。
ここでは、それぞれの手順をご紹介します。
エンディングに必要な素材は次の通りです。
それぞれフリー素材を用いることで費用をおさえて制作することが可能ですが、事例で見ていただいた通り、チャンネルの雰囲気や出演者のキャラクターに合った素材を揃えた方が視聴者にアピールできるため、オリジナルのものがあればそちらを使用することをおすすめします。
YouTubeの終了画面を追加する手順は次の通りです。
設定した終了画面は動画プレーヤーで再生ボタンを押すとプレビューで見ることができ、その後、要素の種類を削除・タイミングの変更・表示位置の変更といったカスタマイズも可能なので、自分の納得がいくかたちになるまで作業することをおすすめします。
YouTubeのエンディングを作成するにあたって、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。4つご紹介します。
YouTubeのエンディングの長さは5秒~20秒間と決まっています。自分の伝えたいメッセージがどれだけたくさんあっても、最大20秒までの尺に収めなければならないということです。
もし尺が足りないと感じたら、本編の最後に出演者が直接チャンネル登録や高評価を促すなど、エンディングを補うメッセージを追加しても良いでしょう。
BGMの著作権は動画本編を制作する時と同様に気を配らなければなりませんが「他のクリエイターが使用しているBGMなら問題ない」という認識でエンディングにBGMを使用すると問題になる場合があります。
例えば、そのBGMが有名クリエイターによって制作されたものである場合、個別に申請を行って許可を得たうえでエンディングのBGMとして使用している可能性があるためです。
他のYouTubeチャンネルにて使用されているBGMは、自分が許可を得ているBGMではないということを認識し、著作権の侵害がないよう気をつけるようにしましょう。
YouTubeのエンディングにさまざまな要素を追加できるからといって複数の要素を詰め込み過ぎると、かえってわかりにくいエンディングとなってしまいます。
要素は必要最低限に絞り込み、視聴者にとって何がどこにあるのかわかりやすいレイアウトにすることが重要です。
YouTubeのエンディングは一度設定したらそのままにするのではなく、動画の再生回数やチャンネル登録者数に応じて定期的に更新するようにしましょう。
試行錯誤するのは面倒かもしれませんが、エンディングの内容を変えたことでチャンネルの人気が高くなる場合もあるため、改善を繰り返す前向きな姿勢が大切です。
今回は、YouTubeのエンディングがいかに重要か、活用できる部分について解説しました。人気のあるYouTubeチャンネルではチャンネルの雰囲気に合わせて、テンプレート通りではないオリジナルの作り方をされていることがおわかりかと思います。
この記事を参考にして、ぜひ自分らしいYouTubeのエンディングの作り方を見出してみてください。
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