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UGCとは「User Generated Content」の略です。簡単に説明をすると企業ではなく一般の人々が作ったテキスト・写真・動画などのコンテンツのことです。
例えば、以下の5つのように、一般の人が発信しているコンテンツのことをUGCと呼びます。
つまりUGC動画とは、一般の人が企業の商品やサービスに関する情報を発信している動画のことを指します。
UGC動画マーケティングとは、一般の人が投稿した動画を活用して企業の商品やサービスを波及することです。
方法としては、大きく分けて以下の3通りあります。
このような方法が挙げられます。企業から一方的な発信をするのではなく、一般の人達やインフルエンサーを巻き込んで商品やサービスを訴求する点において、大きな特徴があります。
UGC動画は、ここ数年でさまざまな業種・業態の企業から注目される広告手法の一つとなりました。UGC動画が注目を浴びるようになった背景には、SNSの普及やオンライン広告市場の拡大などさまざまな要因が考えられます。
それでは、UGC動画が一般的な広告手法となった大きな要因をいくつかご紹介していきます。
それぞれ詳しく解説していきます。
前述のとおり、オンライン広告市場は近年急速に拡大しています。また、多くの人がスマートフォンやタブレットといった携帯端末を持ち、日常的にインターネットに接続できる環境になりました。
それに伴って、多くのマーケティングにおいてインターネット広告は今ではどの企業にとっても当たり前となり、インターネット上には日々多くの広告が溢れています。今では、Webサイトの閲覧や動画の視聴、音楽の再生など、どのような媒体においても広告が目に(耳に)入ってきます。日常的に広告を目にすることで、多くのユーザーが企業の出す広告らしい広告に嫌悪感を抱くようになってきました。
UGC動画は「広告らしい広告」とは異なる「消費者の声」が広告となるため、こうした従来の広告に辟易した消費者にも、商品・サービスの魅力が届きやすい広告手法として多くの企業が注目し、活用しています。
現代の消費者は、購買前にSNSや口コミサイトで情報収集を行うことが一般的になっています。
これは、SIPSモデルと呼ばれる購買行動モデルで説明できます。
SIPSモデルとは、共感 (Sympathize) → 識別 (Identify) → 参加 (Participate) → 共有・拡散 (Share & Spread) の4つの段階からなる購買行動モデルです。
消費者は、商品やサービスに関する情報に触れることで、共感を覚えます。
例えば、SNSで友人が投稿した旅行先の動画を見て、「自分も行ってみたい」と感じるようなケースです。
共感を覚えた消費者は、その商品やサービスについて、より深く知ろうとします。
例えば、旅行先の動画を見て興味を持った人が、その場所についてインターネットで検索したり、旅行代理店のパンフレットを見たりするようなケースです。
消費者は、商品やサービスの購入や利用、口コミ投稿など、何らかの形で参加します。
例えば、旅行を予約したり、実際に旅行に行ったり、旅行の感想をSNSに投稿したりするようなケースです。
消費者は、自身の体験をSNSなどで共有・拡散します。
例えば、旅行の写真や動画をSNSに投稿し、友人やフォロワーに共有するようなケースです。
このように、消費者にとって購入前に必要なプロセスとして「共感」が重要視されるようになりました。また、購入した商品を「共有・拡散する」という行為も一般的となり、これらに適した広告手法として、UGC動画が重要視されています。
前述のとおり「ユーザーの共感」は、広告において非常に重要な意味をもつ言葉となりました。UGC動画は、ユーザーが自身の経験や感情を込めて制作するため、視聴者の共感を呼び起こしやすくなります。
共感は、購買意欲の向上やブランドへの愛着に繋がり、長期的な顧客関係の構築に役立ちます。
企業が発信する広告は、どうしても商品やサービスのメリットを強調する内容になりがちです。
しかし、UGC動画は、ユーザーのリアルな体験に基づいているため、商品やサービスのメリットだけでなく、デメリットや改善点なども含めて、率直な意見が表現されます。
このような率直な意見は、視聴者にとってより参考になりやすく、共感を生み出すことで、購買意欲の向上に繋がる可能性があります。
UGCのメリットは、以下の5つです。
それぞれ詳しく解説していきます。
企業が動画で訴求をするとなると、芸能人の起用やテレビコマーシャルなど多大な広告費がかかります。
しかし、UGC動画で一般の人からの拡散を目的とするのであれば、大きな広告費をかける必要がなくなるのです。拡散の規模がどれくらいになるのかが読めない部分がありますが、成功すれば、小さい広告費で大きなリターンを得ることができます。
消費者は、企業が発信する広告や宣伝よりも、実際に商品・サービスを利用したユーザーの口コミやレビューを信頼する傾向が強まっています。企業が自社の製品を「良い」と言うよりも、第三者であるユーザーが「良かった」と言う方が、客観的で説得力があると感じられるためです。
UGC動画は、まさにその「ユーザーの生の声」を届けることができる、強力なツールです。UGC動画は、友人や家族からの勧め、あるいはオンラインで見つけた他の消費者の意見と同様に、信頼できる情報源として受け止められやすいのです。 実際に商品を使用したユーザーの率直な感想、利用シーン、使用後の変化などを、飾らない言葉と映像で伝えることで、企業への信頼性、ひいては商品・サービスへの信頼性を高める効果が期待できます。
さらに、多くの人が「良い」と評価している様子をUGC動画で見せることで、「人気がある」「多くの人に支持されている」という社会的証明効果も生まれ、安心感や購入意欲を向上させます。
UGC動画を通して商品・サービスのメリットやデメリット、ユーザーの求める改善点などが見えてくる場合もあります。
こうした新しい価値を認識することができる点も、UGC動画のメリットの一つです。
UGC動画は、ユーザーが作成するもののため、その動画を制作したユーザー自身やその周りの人からのシェアやコメントが期待できます。
このように、企業が制作・投稿した動画よりも視聴者がアクションを起こしやすいため、エンゲージメントを増やし、SNSでの拡散力が高まることがあるのです。
UGC動画は、企業と視聴者、つまり、企業と消費者の間のコミュニケーションを活性化する効果も期待できます。UGC動画を活用し、消費者が提供するフィードバックや意見を取り入れることで、顧客満足度向上につなげられます。
このように、UGC動画をうまく活用することで、企業のファンを増やすことも可能になるのです。
UGC動画は視聴者の共感や信頼を得やすいという点が最大のメリットです。つまり、このメリットを活かせる商材はUGC動画が向いている商材、逆にこのメリットを活かせない商材はUGC動画が向いていない商材といえます。
それでは、それぞれ向いている商材・向いていない商材をもう少し具体的に解説していきます。
UGC動画が向いている商材としては、以下のようなものが挙げられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
化粧品や家電製品、アパレルといった購入の意思決定に使用感が重要となる商材は、共感を得やすいUGC動画と親和性の高い商材といえます。
購入した消費者が実際に使っている様子をUGC動画で紹介することで、商品の信頼性や実用性が伝わりやすくなるため、視聴者の購買意欲を高める効果が期待できます。
若年層向けの商品や、流行に左右される商品は、UGC動画による口コミ効果が期待できます。
若年層は、SNSでの情報収集を活発に行い、インフルエンサーや友人の口コミを参考に購買を決定する傾向があります。
UGC動画は、こうした若年層の購買行動に効果的に働きかけ、トレンドを加速させることができます。
特に、ファッション、コスメ、食品など、流行の変化が激しい商材では、UGC動画を活用することで、最新のトレンド情報をいち早く消費者に届けることができます。
消費者が参加することで楽しめる、体験型イベントやマッサージ・エステ、トレーニングジムといったサービスはUGC動画の商材に適した商材の一つです。
消費者自身がイベントや体験したサービスの様子を撮影・投稿することで視聴者の共感を得ることができます。また、従来の動画広告よりも共感を得やすいUGC動画では、より多くのエンゲージメントが期待できます。
例えば、旅行会社は、旅行先の美しい景色やアクティビティの様子をUGC動画で紹介することで、旅行の魅力を効果的に伝えることができます。
また、テーマパークは、アトラクションの楽しさや園内の雰囲気をUGC動画で伝えることで、来園を促進することができます
一方で、UGC動画が向いていない商材としては、以下のようなものが挙げられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
高額な商品は、UGC動画で紹介されても、視聴者がすぐに購入に踏み切れない可能性があります。
高額な商品を購入する際には、慎重に検討する必要があるため、UGC動画だけで購買を促進するのは難しい場合があります。
例えば、自動車や住宅など、高額な商材は、UGC動画よりも、詳細な情報が掲載されたウェブサイトやパンフレットの方が、消費者の購買意欲を高める効果が高いと考えられます。
UGC動画で共感を得にくい商材の一つに、コンプレックス商材と呼ばれるものがあります。コンプレックス商材とは、ダイエットや薄毛治療、整形など容姿に抱えるコンプレックスの改善を目的とした商材のことを指します。
これらは、非常にデリケートかつ効果に個人差が出やすい商材のため、一人の消費者の体験が多くのユーザーの共感を得られるとは限りません。また、効果が出るまでに一定期間を要することが多い商材でもあるため、効果を検証しやすい写真とテキストベースの広告媒体のほうが適している商材でもあります。
上記のコンプレックス商材も一部該当しますが、医療関連の商材については、広告規制が厳しいため、一般のユーザーが投稿したUGC動画の中には企業が広告として使用できない動画も含まれる可能性があります。そのため、医療関連の商材は広告規制を理解したうえで、広告を制作できるプロに任せるほうが無難といえるでしょう。
ラップやタオルのように、商品自体に多くの機能性や高い品質を求めている消費者が少ないもの(現状で満足しているもの)に関しては、UGC動画で高い効果は期待できません。
こうした商品は、機能性よりも「近場で気軽に購入できる」「他社の商品よりも安い」といった要因が購買の決定的な理由となることが多いため、UGC動画として広告宣伝を大々的に行ったとしても高い効果を発揮しないケースがほとんどです。もちろん、ラップやタオルであっても、競合優位性が高い画期的な機能を備えた新商品であれば試してみる価値はあります。
UGC動画は、共感を得ることでユーザーの購買行動を喚起させられる商品かどうかが重要という点を意識して、その商材がUGC動画に向いているか、向いていないかを判断するようにしましょう。
UGC動画を効果的に活用するために、以下のポイントを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
誰にUGC動画を届けたいのかを明確化し、ターゲット層に合わせたコンテンツ制作を行いましょう。
ターゲット層の年齢、性別、興味関心、ライフスタイルなどを分析し、UGC動画の内容や表現方法を検討することが重要です。
例えば、若年層をターゲットにする場合は、TikTokなどのショートムービープラットフォームでUGC動画を募集・活用するのが効果的です。
一方、主婦層をターゲットにする場合は、InstagramやFacebookなどのSNSでUGC動画を募集・活用するのが効果的です。
キャンペーンの実施や、ハッシュタグの活用などを通して、ユーザーがUGC動画を制作・投稿しやすい環境を整えましょう。
ユーザーがUGC動画を制作するモチベーションを高めるためには、魅力的な企画やインセンティブを提供することが重要です。
例えば、商品をプレゼントするキャンペーンや、割引クーポンを発行するキャンペーンなどを実施することで、ユーザーのUGC動画制作意欲を高めることができます。
また、UGC動画投稿用のハッシュタグを作成し、ユーザーにハッシュタグをつけて動画を投稿してもらうことで、UGC動画の収集を効率化することができます。
自社サイトへの掲載、SNSでの拡散、広告素材としての活用など、目的に応じたUGC動画の活用方法を検討しましょう。
UGC動画の活用方法は、マーケティング目標やターゲット層によって異なります。
例えば、ブランド認知度向上を目的とする場合は、SNSでの拡散が効果的です。
一方、購買意欲向上を目的とする場合は、自社サイトの商品ページにUGC動画を掲載するのが効果的です。
動画編集アプリの紹介や、撮影ガイドラインの作成などを通して、ユーザーが質の高いUGC動画を制作できるようサポートしましょう。
ユーザーがUGC動画を制作する際のハードルを下げることで、より多くのUGC動画を収集することができます。
例えば、初心者でも簡単に動画編集ができるアプリを紹介したり、UGC動画の撮影方法や編集方法を解説する動画を制作・公開したりすることで、ユーザーのUGC動画制作を支援することができます。
ユーザーが作成したUGC動画の著作権・肖像権に配慮し、適切な利用許諾を得るようにしましょう。
UGC動画をマーケティングに活用する際には、著作権や肖像権に関するトラブルを避けるために、事前に利用許諾を得ることが重要です。
利用許諾を得る方法としては、UGC動画の投稿ガイドライン に利用条件を明記する方法や、個別にユーザーに連絡して利用許諾を得る方法などがあります。
UGC動画を活用する際には、メリットだけでなく、注意点も把握しておく必要があります。
大きく2つの注意点があります。
UGC動画は、一般の人たちからの協力が必要になってきます。企業の意図や目的に賛同してくれるユーザーがいなければ成り立たないのも事実です。
より多くの消費者にUGC動画が届くには時間がかかる場合もあるうえ、一般消費者が作った動画が拡散されると考えると、リスクも高まりがちです。企業側は、これらを考慮しながらUGC動画を活用していく必要があります。
UGC動画は、短期的な効果が見込めない場合があります。なぜなら、ユーザーがその商品や企画に魅力を感じなければ動画の発信をしてくれないからです。そして、動画の拡散がなければ、多くの人の目に触れることはありません。
口コミがジワジワと広がっていくことと同じで、初動は遅くなる可能性もあります。一定の数まで拡散すると急激に伸びやすくなりますが、短期的には効果が見込めない場合もあるでしょう。短期で効果を得るのであれば、テレビCMや広告を打ったほうが、不特定多数の人に一気にリーチできるかもしれません。
UGCは良くも悪くも消費者目線で動画が拡散されてしまいます。そこでのリスクとして、以下のようなことが挙げられます。
このようなリスクを回避するために、以下のことに気を付けましょう。
UGC動画は、一般の人が投稿するため、商品の誤った使い方が拡散されてしまう可能性があります。誤った使い方や商品仕様などの情報が広がってしまうとトラブルの元になるので、情報管理は統制するようにしましょう。
企業への応募型のUGC動画ではなく、Instagramなどでパブリックに投稿をすることが目的な場合は、ハッシュタグ投稿のルールを決め、企業側でも悪質な投稿を監視するようにしましょう。
本来の企画に意図とは違った目的で動画を投稿されてしまう場合もあります。そうなった場合、ブランドイメージを毀損する可能性もあるため、よく観察をするようにしましょう。
一般ユーザーからの投稿となると、著作権や肖像権に関して意識が低い投稿もあります。動画撮影をしてはならない場所で撮影してしまったり、背景に人が映っていてトラブルになる場合もあります。ほかにも、モラル違反になるような動画も出てきてしまう場合もあるので、企業側でも統制が取れるように準備をしましょう。
企業のイベントなどで一般ユーザーを巻き込んでのUGC動画の活用をするのであれば、投稿のルールを明確にしなければならないでしょう。
インターネット、主にユーザーの発信を広告として活用する際には、ステルスマーケティング(と勘違いされるもの)を避けるという点も注意すべきポイントです。
ユーザーにコンテンツの作成を依頼してしまうと、UGCではなくなり、プロモーションであることを明記する必要が出てきます。また、UGC動画で自社の商品のみを繰り返し紹介するユーザーがいる可能性もあります。そのユーザーのUGC動画を頻繁に活用してしまうと、消費者にステルスマーケティングを疑われてしまう可能性もあります。
こうしたケースにも注意しながら、マーケティングに活用するUGC動画を選択することも重要です。
薬機法とは、医薬品や化粧品、医療機器などの広告表示について細かく定めた法律のことで、それぞれ商材ごとに細かく注意事項が異なります。そのため、これらの商材を扱う広告は表示する内容に細心の注意を払う必要があります。
もちろん、一般のユーザーが自身の感想としてこれらに抵触する内容の動画を投稿したとしても処罰の対象とはなりませんが、企業がそういった内容の動画を広告宣伝に活用してしまうと企業は処罰の対象となり得ます。薬機法に抵触する表現が含まれるUGC動画に対しては、企業として積極的に関わることはリスクが高い行為となるため、注意が必要です。
UGC動画を上手に活用するためには、ただ拡散をするだけでは、適切なデータ分析を行ったり、先ほど挙げたようなリスクの回避ができません。マーケティングに活かすのであれば、必ずデータが取れ、拡散の管理ができるツールを使いましょう。
UGC活用ツールを使うメリットは大きく3つです
ここでは、UGC動画の活用に使えるツールを5つご紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
YOTPOは、ECサイトを中心にInstagramなどのSNSとの連携やレビュー機能の追加ができるツールです。例えば、物販系のECサイトなどにInstagramなどのSNS投稿写真や動画をECサイト上で閲覧できる機能を簡単に付けることができます。
一般の方の写真投稿公開には個別で許可を取るケースが多いですが、YOTPOを利用すればタグを基に投稿検索から掲載許可依頼をワンクリックで行うことができます。
U-KOMIは、連携できるECサイトが多いため、ECサイト運営でのUGC動画の活用に適したUGCツールです。商品購入後のレビュー獲得率が10%前後と、非常に高い効果が期待できます。
Instagramと連携し自動でUGCを収集する機能や、LINE公式アカウントと連携、LINEを使ったレビュー依頼を送れる点などもU-KOMIの特徴です。また、日本製のツールである点と、サポート体制が整っている点からUGCの活用を始めて行う企業にもおすすめのツールといえるでしょう。
Letroの大きな特徴は、UGC活用の効果検証が非常にしやすいところです。UGCを導入した際のECサイトの表示デザインを複数テストすることができます。同時に複数のデザインテストをすることで、より高いCVRを達成できるデザイン検証を短期間で可能になるのです。デザイン設定もツール上で簡単にできることから担当者にWeb専門スキルが高くなくても運用しやすいでしょう。
まだ立ち上がりのブランドの場合、ユーザーの声が少ない場合もあるでしょう。Letroを利用すれば、会員からモニター募集をし、最短1か月でUGCの活用を可能にしてくれます。
visumo socialは、SNSとの連携に強みをもつUGCツールで、InstagramやX(旧Twitter)と連携することができます。大手企業を含む約800社との契約実績があり、シンプルかつ充実の機能はどんな業種・業態の企業にも最適化できるおすすめのUGCツールです。
ハッシュタグ検索から一覧表示された画像を選択することで、二次利用の許可申請を簡単に送ることができ、また、UGCごとに得られた効果を一覧で表示することができるため、知識がない担当者でも簡単に運用、効果検証ができます。
UGCクリエイティブは、Instagram・TikTok・レビューの3つのチャネルで使用できるUGCツールです。UGC生成を促すところから分析・改善まで対応しているため、これ1つで上記チャネルでのUGCの運用ができます。
UGCの活用でネックになる分析・改善に関しては専任のコンサルタントがアドバイスしてくれるため、これからUGCを活用していきたい企業にもおすすめのツールといえるでしょう。新規CV率・引き上げ率・クロスセル率の向上を強みとしているツールのため、これらの数値をKPIに設定していきたいという企業には特におすすめです。
ここからは、実際にUGC動画の活用事例を紹介していきます。
それぞれ特徴的なUGC活用をしているのでぜひ参考にしてみてください。
株式会社ベースフードは、人間に必要な栄養素の大部分を補えるパン・クッキーなどを製造・販売している会社です。なかでもBASE BREADは、販売開始と同時にSNSや口コミで爆発的に認知を拡大、一時は購入したいユーザーが全国各地の販売店に殺到し、品薄状態が続くほどの人気になりました。
同社では、レビュー生成の依頼を購入と同時に行うUGCツールを活用しており、また、BASE BREADではレビューに投稿されたさまざまな意見を即座に商品パッケージに反映させるなどして、UGCの効果的に活用しています。
日本トイザらス株式会社は、Letro(レトロ)というUGC活用ツールを導入し、オンライン上での顧客体験向上に取り組んでいます。
オンラインストアのTOPページや各商品ページ、特集ページなどに、子どもが実際に商品を使用している様子がわかるUGCを掲載することで、商品購入を検討しているお客様に具体的な商品利用イメージを提供しています。
顧客接点によってUGCの見せ方も工夫しており、トップページではブランドへの愛着を表現するUGCや子どもが楽しく遊んでいる様子の動画UGCを中心に掲載。商品個別ページでは、商品を利用している子どもの年齢がわかるUGCや使用感が伝わるUGCを選んで掲載しています。
さらに、店頭で配布しているカタログにもUGCを掲載し、QRコードを読み込むと実際のユーザーのInstagram投稿が見られる仕組みを構築。オフラインとオンラインの融合を実現しています。
参照:UGCは顧客体験向上に欠かせないコンテンツ。トイザらスに学ぶ、オンラインストア×UGC活用術
株式会社ニトリは、家具・インテリア用品の製造・販売を行う国内最大手の会社です。
自宅のインテリア用品をすべて同社の商品で統一するといったコアなファンも多く、それらのファンのほとんどがSNSで商品のレビューを画像付きで行っています。これらを「みんなのインテリアコーディネート」としてWebサイトに掲載し、レビューされている商品をそのままカートに入れることができるなど、UGCを積極的に活用しています。
Tasty Japanは、数多くのレシピ動画を配信しているTastyの日本版です。こちらのInstagramではハッシュタグで「#tastyjapan」をつけてユーザーに投稿をしてもらうことで、ユーザーからの拡散性をもたすことができています。簡単でわかりやすく、作りやすいレシピが多いため、ハッシュタグでの投稿も気軽に行えるのが良い点でしょう。
Tasty Japanは、YouTubeチャンネルで料理レシピ動画を出しています。Instagramでは、長時間の料理レシピ動画を投稿ができませんが、ユーザーの力を使うことでYouTubeへの送客ができているのです。
大塚製薬は、ポカリスエットのダンス動画コンテスト「ポカリガチダンス選手権」を開催し、ブランドイメージの向上に成功しています。
ポカリスエットは、若者より大人が好む飲料のイメージがあるでしょう。スポーツをする人や風邪を引いたときに飲むような場面も多いかもしれません。そこで、若者をターゲットにした企画で「ポカリガチダンス選手権」が開かれました。全国の学生がダンス動画を投稿し、その中から優秀作品が選ばれました。また、YouTubeにも投稿されており700万回以上再生されている動画もあります。
参加型の企画で若者を巻き込むことで、ターゲットに直接ポカリスエットのブランドイメージ訴求ができています。ポカリスエットの直接的なコマーシャルではなく、純粋に若者がダンスをしているシーンを楽しんで見られる点で再生回数も伸びているのでしょう。
子供用品の販売をしているPeopleでは、新商品のベビーバス用品「ラッコハグ」を訴求するために「ラッコハグ動画キャンペーン」の打ち出しを実施しました。こちらのキャンペーンは、2020年6月末に販売開始をしたラッコハグを拡販するためのキャンペーンで、2020年末まで行われました。
内容は、Instagramにハッシュタグ「#ラッコハグ」を付けて使用動画を投稿することでプレゼントがもらえるキャンペーンです。「泣かないイス」をテーマにしていることから、動画で本当に赤ちゃんが泣いていないシーンがあると信憑性も増すでしょう。
このキャンペーンのポイントは、事前にInstagram上から先行モニターを募集していたことです。Instagramからのロイヤリティの高いモニターを募れば、このラッコハグキャンペーンの拡散に協力をしてくれる可能性が高くなります。Peopleでは、発売段階からUGCの拡散性を活用して新商品の訴求をしており、そのほかの商品の訴求も積極的にUGCを活用しています。
ユーザーの広告疲れが叫ばれる昨今、UGCマーケティングは、マーケティング手法のなかでも非常に重要な位置付けになるでしょう。
なかでも、UGC動画は写真以上にインパクトが大きいです。誰でも気軽に動画を制作・投稿できるようになり、UGC動画も多くの企業が積極的に取り入れるようになってきました。UGCは、ユーザーの共感を生む新しい広告手法の一つです。
この記事でご紹介したUGC動画を制作するうえでのポイントや注意点を参考に、UGC動画の制作・活用をしてください。
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