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動画制作・編集

ビジネスアニメの向いているジャンルから制作のポイントまで紹介します

近年、漫画やイラストを使用したいわゆる「ビジネスアニメ」を観る機会が増えたと感じませんか?街中で流れている広告やインターネットなど、ありとあらゆる場面で使用されるようになったビジネスアニメ。 企業がビジネスアニメを使用するようになった背景には、どんな意図があったのでしょうか。売上が上がるから?集客が増えるから?
上記の疑問も含め、この記事ではビジネスアニメについて詳しく解説していきます。また、向いているジャンルやビジネスアニメを活用するメリット、制作のポイントなどをご紹介していきます。

ビジネスアニメとは

絵コンテを描く様子

ビジネスアニメとは、漫画やイラストを使い自社商品の紹介や商談、セミナーや求人などで使用する「商用アニメーション動画」のことです。

  • 商品が売れない
  • 良い人材が集まらない
  • 商品のファンが増えない

上記のような課題に困っている企業こそ、一度ビジネスアニメを利用してみることをおすすめします。なぜなら、漫画やイラスト、図解などで作成されたアニメーションを使用することで、伝わりにくいコンセプトや概念、イメージを「わかりやすく」伝えることが299可能になります。

子ども相手でもないのに、なぜアニメ?と思いますよね。それには理由があり、日本人には「アニメを見る習慣」が根付いていると言えます。日本に生まれ、日本で育ったのであれば幼いころにアニメを観ていない人はいないと思います。幼いころに培われたアニメを見る感覚が残ったまま大人になっているのです。そのため、「抵抗感」なくアニメーション動画を観てもらえるところもポイントと言えるでしょう。

動画市場が伸びている現在、簡単にアニメーションを作成できることもあり、テレビやサイネージ広告、展示会などで商用アニメーションを使用している企業が増えています。とくに、2020年はじめから世間を賑わせているコロナウイルスの影響もあり、仕事をオンラインで完結させなければならない企業も増加中。

今まで通りのセオリーでは仕事ができなくなってしまった背景には、どの企業もアニメーションに対しての考え方が、「あったら便利」から「不可欠なツール」変わったといっても過言ではありません。

ビジネスアニメが向いているジャンル

色鉛筆が鉛筆立てに並んでいる様子

動画のなかでも、ビジネスアニメはさまざまなシーンで活用できるといってもいいでしょう。そのなかでも、ビジネスアニメが向いているジャンルをご紹介していきましょう。

  • 商品PR動画
  • プレゼンテーション動画
  • 社内研修動画

商品PR動画

ビジネスアニメに向いているジャンルの一つ目が「商品PR動画」です。

  • 商品の良さがうまくわかってもらえない
  • 商品の魅力が思うように伝わらない
  • 商品のメリットが伝わらない
  • 競合他社の商品よりも質が高いのに…
  • 他の商品との差別化ポイントが伝わらない
  • 最終的には価格で判断されてしまう

上記のような悩みを抱えている企業は少なくないはず。そこで役に立つのがビジネスアニメです。

商品PRにビジネスアニメを取り入れている企業

  • コカ・コーラ
  • Dropbox
  • ダスキン
  • キャノン

一例にはなりますが、ビジネスアニメはあなたが知っている企業でも取り入れられているほど注目されているPR方法です。

プレゼンテーション動画

社内や営業先で使用するプレゼンテーション資料もアニメーションに向いています。そもそもプレゼンテーション資料の作り方は、所属している会社によって作り方はまちまち。また、他社のプレゼンテーション資料がどういったものなのかも知る機会はありませんよね。しかし、どの企業においても総じて言えることは、伝えたいことを伝えられる人材は非常に少ないということ。

  • 相手に図でわかりやすく書いて見せる技術
  • 順序立てて説明する技術
  • 相手の状況に合わせて説明する技術

日本のビジネスマンにおいて、上記3つを意識して資料を作成できる人材は限られています。相手先の企業が、わざわざ時間を作りプレゼンテーションの場を設けてくれたにもかかわらず、まとまりのない資料や何を言いたいのかわからない資料でプレゼンテーションされたらどう感じるでしょうか。せっかくのチャンスを逃す結果になるかもしれませんよね?

プレゼンテーション資料に求められるのは、シンプルにわかりやすく、それでいて親近感のあるストーリーです。プレゼンテーションが苦手な社員が行っても、ビジネスアニメを観てもらえれば、企業として伝えたい大事なポイントは相手企業に伝わることでしょう。

社内研修動画

社内研修動画もビジネスアニメを利用するのに適していると言えます。

実際に社内研修を行うとなると、まず必要になるのが研修を行う人材です。人手不足と言われている日本企業において、研修を行うのに十分なリソースを確保できる企業はどのくらいあるのでしょうか。また、コロナウイルスの影響により、本来であれば直接行うトレーニングを行うはずができなくなってしまった企業も多いのではないでしょうか。

そこで利用するのがビジネスアニメです。研修を行う人材を確保する必要もありませんし、それに伴う時間もいりません。動画は個人で視聴できるため、研修をマンツーマンで行っている感覚に近い形で実施できるメリットがあります。

また、社内で使用する動画のため、実際に研修を行った新入社員からリアルなフィードバックがもらえるでしょう。このフィードバックを元に少しずつ改良を加えていき、さらに良い研修動画へと作り変えることが可能です。

アニメのため、改良を加えるのに新たに人材を確保することや、撮影場所を用意する必要がありません。予算もまったくかけずに改良が行えるのは嬉しいポイントですよね。

ビジネスアニメ活用のメリット、作る際のポイント

アニメーターがイラストを描く様子

「ビジネスアニメはとても良い」といっても、具体的になにが良いのかわかりませんよね。そこで、ビジネスアニメを活用するメリットと作る際のポイントをご紹介します。

ビジネスアニメを活用するメリット

先述したものもありますが、活用するメリットには以下のようなものがあります。

  • アニメーションや図解にすることでよりわかりやすく伝えられる
  • 日本人はアニメーションに抵抗がない(実写では好き嫌いがあります)
  • 出演者の版権、炎上などの心配がない
  • コストを大幅に抑えられる(ロケや撮影)
  • 実写には難しい表現がPCで簡単に作成できる

アニメーションや図解にすることでよりわかりやすく伝えられる

「小難しい言葉を並べて説明する」「図解は使っているけども説明がたくさん必要」などの場合、アニメーションに変えるだけで驚くほどわかりやすく相手に伝えられます。

想像してほしいのですが、小難しいテキストだらけのプレゼン資料を手渡されて読みたいと思いますか?また、図解でまとまってはいるけど、補足の説明がものすごく長い!なんて経験している方もいらっしゃるのではないでしょうか。伝える内容はまったく同じでも、「テキスト」で見せるのと「アニメーション」で見せるのとでは天と地の差があります。

日本人はアニメーションに抵抗がない(実写では好き嫌いがあります)

先述しているので、ここでは軽く触れておきます。日本人なら幼少期のころ、誰もがアニメを観て育ったと思います。そのため、仕事の資料だからといって、それがアニメーションになったところで「抵抗感」は無いでしょう。逆に、アニメーションだからこそ「すんなり受け入れられる」場合もあるようです。

出演者の版権・炎上などの心配がない

アニメーションを使用するということは、映像に有名人や著名人は一切出演しません。そのため、出演者の版権・炎上などの心配はいりません。

実写で動画を作る場合、社内の人間で完結できれば話は早いですが、そういかないこともありますよね?そのような場合は、有名人や著名人を使用することも考えられます。そうなると、作成した動画をむやみに複製・販売することは簡単には行えなくなります(版権問題:著作物を複製・販売する独占権)。

また、起用した有名人や著名人が社会的問題を起こしてしまった場合、企業にとってもマイナスイメージがついてしまいます。企業側になんの落ち度がなくても、世間的には「問題を起こした人を動画で使用している会社」という目で見られることになるでしょう。

一度でも世間から「レッテル」を貼られてしまうと、簡単には企業のイメージ回復はできません。こういった危険を事前に回避するためにも、アニメーションを使用することをおすすめします。

コストを大幅に抑えられる(ロケや撮影)

実写で動画を撮影するとなると、ロケ地の下見や場所の確保、カメラマンやアシスタントなどコストが高くなりがちです。その点、アニメーションであればPC上ですべてを完結できるため無駄なコストは一切かかりません。

実写では難しい表現がPCで簡単に作成できる

簡単に言ってしまえば、アニメーションではほぼなんでも作ることが可能です。そのため、必要なのは「発想力」でしょう。ビジネスアニメを取り入れている企業は増加傾向にあるため、他社との差別化を図ることも重要になってきます。

単調でどこにでもありそうなものではなく、ストーリーに面白さがあり、思わず最後まで視聴したくなってしまうようなアニメーションを作成するように心がけてみてください。

作る際のポイント

実際にアニメーションを作る際のポイントについて見ていきましょう。重要なのは、以下の3つ。

  • 誰になにを見せるか?
  • なんのために見せるのか?
  • 見せてどうするのか?

「アニメーションなら観てもらえる」そんな時代は終わりました。適当に作ったストーリーの薄いアニメーションを作ったところで誰にも響きません。重要なのは「誰になにをみせるのか?」「なんのために見せるのか?」「見せてどうするのか?」この3つを意識して作成するようにしましょう。

ビジネスアニメ制作に使えるツール

ビジネスアニメがPCで簡単に作成できるといっても、どのような方法で?と思いますよね。ここでは、ビジネスアニメが簡単に作成できるツールについてご紹介します。

VYOND

最初にご紹介するのは「VYOND」です。パワーポイントのスキルさえあれば、およそ2時間でアニメーションが作成できます。

VYONDのおすすめポイント

  • 数百種類のテンプレートとオブジェクトを組み合わせるだけでアニメーションが作れる
  • 3種類のビジネスコミュニケーションスタイルが用意されている
  • キャラクターの表情や動きを簡単につけられる
  • 社内ロゴや使用したい画像などインポート可能(音声やビデオもOK)
  • ブラウザ上で使用可能
  • 14日間の無料体験ができる

ビジネスアニメを作るとなったとき、真っ先に名前があがるのがVYONDと言っても過言ではないでしょう。使いやすさも抜群でアニメーションを作ったことがない人でも簡単に作成することが可能です。

ネックなのが利用料です。14日間の無料体験がある一方、年間契約で15万円(税抜)かかります。この金額を安いと感じるか、それとも高いと感じるか。各企業によって変わってくるところだと思います。

Renderforest

二つ目にご紹介するのは「Renderforest」です。

Renderforestのおすすめポイント

  • 登録は不要
  • 無料で利用できる(一部有料のものあり)
  • 日本だけでなく、世界的に有名なサービス
  • ブラウザ上で使用可能

テンプレートが多く用意されているRenderforest。クオリティの高いアニメーションを無料で作れるのは嬉しいポイントですよね。利用している企業も多く、なかには「BOSE」や「BBC」といった大企業もRenderforestを利用しています。

ビジネスアニメの活用事例

実際に企業がどのようなビジネスアニメを作成しているのか、実例をご紹介します。

株式会社ゴーセン:企業紹介動画

スタートの段階から、「どんな会社なのか?」というのが、明確にわかる作りになっています。とてもユニークなアニメーションですよね。

京セラグループ:「IoTでつくるやさしい未来」インフォグラフィックス動画

「IoTってなに?」という気持ちで見始めた直後にすぐに答えがわかりやすく表現されています。これらをすべてテキストベースで説明しても、すべてを伝えるのは難しいでしょう。

このアニメーションの良いところは、具体例をいくつか提示し、そのアニメーションを使用している点です。これなら、映像として理解できるためとても効果的といえるでしょう。

株式会社MJE:2020会社紹介ムービー

会社の行っている事業の説明のあと、的確な具体例が提示されるところがわかりやすいでしょう。最後まで飽きさせないストーリー展開も真似したい作りとなっているのではないでしょうか。

まとめ

パソコンでアニメを作る男性

ビジネスアニメについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?社内・社外問わず幅広く使用されているビジネスアニメ。成功事例もたくさんありますが、まだまだ計り知れないポテンシャルを秘めていると考えられます。使い方によっては、企業が狙っていたこと以上の成果をあげることも可能となるでしょう。すでに始めている企業はさらに磨きをかける、これからの企業は早く導入し、ビジネスアニメに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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