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SNSで使用する画像サイズは、単なる数字の話ではありません。視認性やクリック率、ブランディングにも大きく影響を与える要素です。まずはその重要性を理解しましょう。
SNSでは、ユーザーの視界に入る画像が最初の接点になります。正しいサイズで設計された画像は、端末に関わらず美しく表示され、ブランドの印象を高めます。一方、サイズが合っていない画像は切れてしまったり、画質が粗くなったりして、かえって逆効果になるリスクがあります。
画像のクオリティは、SNSでのエンゲージメント(いいね、コメント、シェア)にも直結します。高解像度かつ構図が整ったビジュアルは、ユーザーの共感や反応を誘いやすく、結果として投稿のリーチやブランド認知の向上につながります。
よく見られるトラブルとして、画像の端が切れてしまう、テキストが読みづらい、画質が著しく落ちるなどがあります。これは多くの場合、推奨サイズを無視してしまったことが原因です。各SNSには表示領域に応じた規定があるため、それに合わせて最適化する必要があります。

画像サイズを正しく理解し、SNSに合わせて加工・調整するためには、最低限の画像に関する用語の理解が欠かせません。ここでは、基礎的な3つの概念について解説します。
画像ファイルの拡張子とは、保存形式を示す文字列で、JPG(JPEG)、PNG、WebPなどが主に使われます。SNS投稿ではJPGが広く対応されていますが、背景を透明にしたい場合はPNG、軽量化と高画質を両立したい場合はWebPが有効です。用途に応じて使い分けることが求められます。
解像度とは、画像の精細さを示す数値で、dpi(dots per inch)またはpx(ピクセル)で表されます。解像度が高いほど画像はきめ細かく表示されますが、ファイルサイズも大きくなります。SNSでは「高解像度=高評価」というわけではなく、適切なバランスが重要です。
アスペクト比は画像の縦横の比率を示し、例えば16:9、1:1、4:5などがあります。SNSごとに推奨アスペクト比が異なるため、Instagramでは1:1または4:5、YouTubeでは16:9が最適とされています。アスペクト比を間違えると、画像のトリミングが発生するため注意が必要です。

SNSプラットフォームごとに画像の推奨サイズや表示仕様が異なります。ここでは2025年最新版として、主要なSNSごとの推奨サイズを一括で確認できます。
Facebookでは、投稿画像は1200×630px、カバー画像は820×312px、プロフィール画像は180×180pxが推奨されています。特にカバー画像はPCとスマホで表示領域が異なるため、中央部分に重要な要素を配置するのがポイントです。
Instagramのフィード投稿は1080×1080px(正方形)、ストーリーは1080×1920px(縦長)、リールも同じく縦長が基本です。アスペクト比はそれぞれ1:1と9:16を意識し、スマホ画面でフル表示されるように設計することが大切です。
X(旧Twitter)では、投稿画像の推奨サイズは1200×675px、プロフィール画像は400×400px、ヘッダー画像は1500×500pxが基準です。特にカード形式の投稿では、プレビューにどう表示されるかを意識すると効果的です。
TikTokでは動画コンテンツが主ですが、プロフィール画像(200×200px)や動画サムネイル(1080×1920px)にも最適化が必要です。縦型でスマホ画面にフィットする形が基本となるため、余白や文字サイズも調整しましょう。
YouTubeでは、サムネイルが1280×720px、バナーが2560×1440px、チャンネルアイコンが800×800pxで最適です。バナーはTVやPC・スマホで表示領域が変わるため、1546×423pxの「安全領域」に重要情報を配置します。
LINEではプロフィール画像が640×640px、背景画像は720×1280pxが推奨されています。トークの背景などに個性を出す際は、情報が文字と重ならないよう注意しましょう。
noteでは、記事のアイキャッチは1280×670px、プロフィール画像は300×300pxが適正です。ThreadsではInstagramと似た仕様が使われているため、縦長・正方形の比率を意識すると無難です。

適切なサイズに加えて、画像デザインにも工夫が必要です。視認性や情報の伝達力を高めるための基本的なコツを押さえましょう。
文字やロゴは、画像中央や上下中央に配置すると視認性が高くなります。画像の端ギリギリまで要素を詰め込むと切れてしまう可能性があるため、十分な余白を確保するのがポイントです。
複数の投稿で色味やトーンが統一されていると、ブランドの世界観が伝わりやすくなります。ロゴやフォントも統一すると、投稿全体が一貫性のあるビジュアルになります。
現在のSNS利用の大半がスマートフォンからであるため、小さな画面でも読みやすい文字サイズ、適切な画像構図が求められます。デザイン作成時にはスマホプレビューを行うと安心です。

SNSの仕様は年々アップデートされており、画像の表示方法にも変化があります。2025年時点の最新トレンドを把握しておきましょう。
2025年には、Instagramがフィード投稿の表示比率を微調整するなど、微細な仕様変更が見られました。また、Twitter(X)ではカード型表示のトリミング範囲が変更され、以前の画像では意図と違う表示になるケースも報告されています。
近年のスマートフォンは高解像度化が進み、古い画像では粗さが目立つ場合があります。そのため、画像は2倍サイズ(Retina対応)で作成し、画質の劣化を防ぐのが一般的になりつつあります。

SNSにおける画像サイズの最適化は、ブランディングと集客力の両方に直結する重要要素です。各SNSの最新仕様に沿ったサイズを理解し、正しい構図とツールを用いて制作することで、より多くのユーザーにリーチできます。2025年現在、変化のスピードも速いため、定期的な見直しとアップデートを意識して運用しましょう。
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