人気ジャンルは日本・世界共にやはりエンターテイメント!そして、キッズ・音楽系がランキングを占めています。さらに日本と世界それぞれの特徴を比較すると、日本ランキングではエンターテイメント系がトップ10内の6割を占めています。
一方、世界ランキングはエンターテイメントとキッズがそれぞれ4割・音楽が1割・スポーツが1割でした。スポーツジャンルがランクインしているのは珍しいですね。日本でスポーツジャンルはほとんどランクインしないため、日本と世界の傾向の違いが垣間見えます。2023年1月時点の詳しいランキングを表にしましたのでご覧ください。
※「UserLocal YouTubeランキング」12/22現在のランキングから検証しました。
まずは、日本の総再生回数ランキングをチェックしていきましょう。
順位 | チャンネル名 | 総再生回数 |
---|---|---|
1 | Fischer’s-フィッシャーズ– | 151億6513万7948回 |
2 | Sagawa /さがわ | 131億5126万7784回 |
3 | 東海オンエア | 116億 502万2962回 |
4 | Junya.じゅんや | 114億6938万8585回 |
5 | キッズライン♡Kids Line | 110億 82万2899回 |
6 | HikakinTV | 103億1553万1796回 |
7 | avex | 95億9930万3892回 |
8 | Kan & Aki’s CHANNELかんあきチャンネル | 95億2065万1040回 |
9 | はじめしゃちょー(hajime) | 93億 54万1776回 |
10 | せんももあいしーCh Sen, Momo, Ai & Shii | 77億2996万4797回 |
HikakinTV(ヒカキン)・Fischer’s-フィッシャーズ-・はじめしゃちょー(hajime)など、TV進出をはたし有名YouTuberがランキング内に健在です。東海オンエアも変わらず人気を集めています。初見で「非常に面白い!」と感じる動画ではありませんが、徐々に癖になる、引き込まれていく面白さがあります。
一方、子育ての強い味方でもあるキッズ系チャンネル(エンターテイメントで登録されているが視聴者は子どもと予想されるチャンネル含む)が堂々のランクインとなりました。忙しいママ達の育児お助けツールとして視聴されているのでしょう。音楽も言うまでもなくトップ10入りです。
興味深かったのがJunya.じゅんやです。Junya.じゅんやは、10秒程度のショート動画をメインに活動しています。内容は体を張ったチャレンジが中心で、日本語をしゃべりません。そのため海外ユーザーでも楽しめるのが特徴です。チャンネル登録者数は1930万人と人気を集めています。国内外問わず楽しめる動画を投稿しているからこそ、急速な成長を遂げたのでしょう。
続いては、世界の総再生回数ランキングです。日本との違いがあるのかも見どころの一つです。
順位 | チャンネル名 | 総再生回数 |
---|---|---|
1 | T-Series | 2103億6732万2717回 |
2 | Cocomelon – Nursery Rhymes | 1467億7777万2360回 |
3 | SET India | 1359億3508万7810回 |
4 | Sony SAB | 896億8441万2647回 |
5 | Like Nastya | 863億4232万8875回 |
6 | ✿ Kids Diana Show | 856億3868万6781回 |
7 | WWE | 730億4431万5789回 |
8 | Vlad and Niki | 717億455万4746回 |
9 | Movieclips | 595億6737万2176回 |
10 | Colors TV | 569億598万8230回 |
日本と同様にエンターテイメントやキッズが多いですが、動画の内容に違いが見られました。例えば、エンターテイメントだと「Sony SAB」や「Color TV」のように、ドラマなどのテレビ番組をYouTubeで流しているように思えます。キッズは日本ではおもちゃで遊んでいる様子、旅行に行っている様子などが多いですが、世界ランキングでは英語学習可能なチャンネルがいくつか見られました。これは、世界的に英語を学びたい人が多くいるため、ランクインしていると考えられます。
また「WWE」は日本ではあまり見られないスポーツジャンルでのランクインです。プロレスの試合を会場だけでなく、YouTubeで配信しながら収益を得ています。日本ではあまり見ないスタイルですが、このような取り組みが総視聴回数の増加につながっていると考えられます。
なお、世界のランキングにはインド勢のチャンネルが複数見られました。インドの人口を資料で調べてみると、アメリカの約4倍もの人口がいることがわかります。これはとてつもなく大きな市場です。このインドチャンネル4つのうち、2つのチャンネルは、YouTubeマーケットを狙ってか、1日に大量の動画を投稿していました(SETindiaは1日54本,SABTVは1日24本)。編集も本格的で組織的な取り組みを感じます。人口から考えても再生回数が伸び収入も爆上がりしそうですね。また、世界ではスポーツもよく見られているようです。
登録者や再生回数の増加で広告収入を得られることをご存じかと思います。それを知ると「自分も人気YouTuberになりたい!」と思う方もいるでしょう。
しかし、どうすれば人気YouTuberになれるのか、その方法を知らない方がほとんどです。そこで今回は、総再生回数トップ10に入っているジャンルについて、なぜ人気を集めているのか分析しました。以下よりその結果をシェアしますので、ぜひ参考にしてください。
世界中で受け入れられているジャンルがエンターテイメントです。ちょっとしたリラックスタイムに手軽に見られるのが特徴で、お笑い番組を見る感覚でYouTubeを開く人も多いでしょう。Fischer’s-フィッシャーズ-や東海オンエアは日常を感じられる内容なので、友達感覚で視聴できます。親近感があるのもファン化につながりやすい理由ではないでしょうか。
また、以前はなかったことですが、TV番組にYouTube動画の再生回数ランキングがピックアップされるようになりました。特に、エンターテイメントジャンルが取り上げられることが多いように感じます。このことからも視聴者から受け入れられやすいジャンルであるといえます。
子育てツールとしても使用されるYouTube。子どもに静かにしていてほしい時、親はスマホでYouTubeを見せてお買い物…などよく見受けられる光景です。祖父母と同居する家族が逆に珍しいくらい、核家族が一般的になりましたので、これからもYouTubeはママのお助けツールであることは間違いないでしょう。こうして物心がつく前から動画慣れしている子どもたちは、これからずっとYouTubeと付き合っていくはずです。子どもの心をつかむと、おのずと親の関心も得ることが可能です。子どもがまた見たい!となったら教育に良くないもの以外、親はコンテンツを見せるでしょう。
また、子どもは「繰り返しが好き」という特徴があります。お子さんをお持ちの方はおわかりだと思いますが、絵本・録画番組・映画などは、たとえ同じ内容だとしても何度も繰り返し視聴される傾向があります。それと同じように、YouTube動画も気に入ってもらえたら、たとえ素人であろうともアーティスト並みにリピート再生してもらえるでしょう。
わかりきったことですが、音楽ジャンルはアーティストの公式チャンネルだけではありません。音楽が好きな一般人が、人気の曲を演奏したり歌ったりしています。
音楽ジャンルのよいところは、気に入ったら何度もリピートしてもらえることです。アーティスト・米津玄師さんのチャンネルがよい例で、不定期更新にもかかわらず、ファンからのリピート視聴により莫大な視聴回数をたたき出しています。また、エンターテイメントと同様に、音楽ジャンルもTV音楽番組で動画がピックアップされています。
ランキングをまとめているUserLocal のデータを見比べると、登録者数が多いチャンネルが必ずしも視聴回数が多いというわけではありません。日本のランキングでは、Fischer’s-フィッシャーズ-の登録者数は10位でしたが、視聴回数は1位です。また、Junya.jyunnyaの登録者数は1位ですが、視聴回数では4位となっています。
たくさん視聴されるためには、まずはチャンネル登録してもらうところから始まりますが、最終的には内容が勝負を決めるといえるでしょう。
リピート再生してもらうには、動画の内容が大事です。
かといって、TV番組のように完璧にする必要はありません。視聴者が不快な気持ちにならず、ほんのちょっと楽しくて役に立つ内容にしましょう。そして、TVと違う“身近な存在”であることをアピールしてください。飾らないその人らしさが「また見たい」という気持ちにさせると考えられます。
登録者数を意識する場合、まずはチャンネルのアピールをすることを意識しましょう。それは、露出度アップのために配信回数を増やすということです。次の項目で詳しくお伝えしますが、随時新しい情報が更新されていることで他のチャンネルに差をつけられます。
この2つに共通するポイントは、動画保存・登録してもらうための行動喚起です。人間は促されないと忘れてしまうことが多いため、してほしい行動を具体的にわかりやすくお願いしましょう。そのために、アイコンを作成するなどして、動画内でアピールしましょう。また「つぎの動画」というYouTubeからのおすすめ動画になるためにも、ハッシュタグ活用などのSEOを意識することも重要です。
YouTuberによる「1日1投稿やめます」という宣言を聞いたことはありせんか?お笑い芸人の宮迫さんや中田敦彦さんも、わざわざ宣言するほどの1日1投稿ですが、トップ10内のそれぞれのチャンネルを開き、本当に1日に1投稿が大事なのか検証してみました。
まず気づいたことは「定期的な更新」グループと「それ以外の更新頻度」グループに分かれるということです。「それ以外の更新頻度」とは、米津玄師さんの全くの不定期更新や、インドチャンネルの桁外れの数の更新など「定期的」とはいえないものを指します。
米津玄師さんを見ると、曲の数だけ動画配信されています。新曲が出たあたりは更新が多いのですが、それ以外は更新がほとんどありません。
インドのチャンネル(SETindia)はなんと1日54更新もしています。コンテンツをたくさんアップロードして、ブルドーザー式に登録者数を伸ばして再生回数を増やしたようです。2020年11月までは読者登録者数がしばらく横ばいでしたが、12月に入り急上昇しています。11月の更新頻度を調べようとしましたが、動画が多すぎてさかのぼっての調査をあきらめてしまいました。それくらい、毎日たくさんの動画が投稿されているということです。
定期的な更新グループ | それ以外の更新頻度グループ | |||
---|---|---|---|---|
日本の平均 | 世界の平均 | 米津玄師さん | SET india | SAB TV |
1日0.8本 | 1日3.2本 | 不定期 | 1日54本 | 1日24本 |
※筆者が各チャンネルの更新頻度をカウントし、独自に割り出した1日当たりの平均配信回数(12月23日現在)
YouTubeを日常的に見ている人なら、お気に入りのチャンネルが毎日更新されていたらワクワクするでしょう。ある程度有名なYouTuberでも更新を頑張っています。これから取り組みを始める人は、有名なYouTuberと同等か、それ以上の更新頻度で露出を増やすことが大事だといえます。
最後に、ランキングをざっくりまとめてみました。
また、独自のランキング検証から人気YouTuberになるためにチャレンジできることは、以下の3つです。
YouTubeチャンネルのランキング、視聴回数をメインにお伝えしましたが、あなたの気になるチャンネルはランクインしていましたか?この記事をきっかけに、新しいチャンネルとの出会いや動画配信に興味を持っていただけたら幸いです。
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