目次
「Illustrator CC」はAdobe社より2013年から提供開始されて、サブスクリプション制度を導入したAdobe Creative Cloud(アドビ クリエイティブ クラウド=CC)です。
Illustrator CCから、購入方法が買い切りからサブスクリプションに変わりましたが、これまでのIllustratorと同様にパソコンにインストールして使用することができます。使用するにはAdobe IDでのログインが必要でIllustrator CCを起動するときにAdobe IDとパスワードの入力が必要となります。また、2台までログインして使用することが可能で、3台目以降は先にログインした2台のうちどちらかをログアウトさせる必要があります。
では、Illustrator CCについてもう少し詳しく解説していきましょう。
Illustrator CCは、使いやすく自由度の高いデザイン制作をすることが可能なベクターベースのグラフィックソフトウェアです。イラストの作成はもちろん、ポスター・チラシの制作やデザインやロゴのデザインに向いています。Illustrator CCの特徴として、ベクター形式を扱うソフトなので拡大しても表示が荒くなるようなことはありません。
では、そんなIllustrator CCの特徴であるベクター形式について解説します。
ベクター形式とは、複数の点を繋ぎ、太さ・形状・色などを数値化したデータのことで、数値としてデータが管理されているので、描いたイラストなどはデータ量が小さく変形がしやすいのが特徴です。拡大・縮小しても画像が荒くなることがなく、解像度についてもいくら大きくしたりしても数値が変わるだけなので、データ量としては気にするほど変わらないので解像度を気にする必要はありません。
アイコンやロゴといったデザインに向いており、線の形状をデータとして扱っているので拡大しても画像が粗くならないといった特徴があります。
ベクター形式を扱うソフトのIllustrator CCでできることは具体的にどのようなことがあるかを解説していきます。
長方形ツール・楕円形ツール・多角形ツールなど、いろいろなツールを使うことでさまざまな形を描くことが可能です。数値を入力することで正確な形状も描くことができます。
長方形や楕円形など描いたオブジェクトを自由に変形することも可能です。一部の点を動かすことも可能で、ほかにも拡大や縮小・回転・合成・くり抜きなど、できることは多岐に渡るので最初は覚えるのが大変ですが、覚えてしまえば汎用性が高まります。
オブジェクトは自由に整列すること可能です。また、整列ツールを使うことで、上端・中央・下端などの整列や均等に配置することができます。数値を指定することで、その数値で間隔を作ることもできます。
入力されたテキストは、書体を変えたり、行間や文字間を指定したり、行揃えなどをすることができます。文字色を変えたり文字に枠線をつけたり、デザインによっては3Dにすることもできるので、文字だけでもさまざまなデザインをすることができます。
長方形ツールなどに加えて、Illustrator CCにはペンツールというものがあります。ペンツールでは、自由にイラストを描くことができます。ペンツールと聞くとペンタブレットを使わないといけないと思いがちですが、Illustrator CCではマウスを使ってでも綺麗にイラストを描くことができます。
Illustrator CCでできることを解説しました。では、Illustrator CCを使用して、具体的にどのようなものを制作ができるのか解説します。
写真を配置したり、文字やイラストをデザインしたりすることで自由度の高い印刷物の制作ができます。
商品のパッケージや製品デザインも印刷物と同様にデザインすることができます。シルク印刷などはIllustrator CCでデザインして印刷することが多いです。
企業の顔とも言えるロゴのデザインもIllustrator CCでデザインすることができます。印刷するのかWebで表示するのかでカラーモードを変える必要がありますが、そのような設定もIllustrator CCなら簡単に可能です。
印刷物だけでなく、WebデザインもIllustrator CCならできます。写真の加工についてはPhotoshopを使う必要がありますが、それ以外についてヘッダー・メニュー・WebページなどはIllustratorで行うことができます。
印刷関係・Web上でのデータ共に向いているので、ある程度のデザインであれば大体はIllustrator CCで制作することが可能です。
Illustrator CCでは、写真などの画像を加工することができません。先述した通り、Illustrator CCは「ベクター形式」なので点と線がベースとなります。それに対して、写真のようなデータは「ラスター形式」と呼ばれるもので、ピクセル(小さな点)の集合体によってにじみやボケなどの複雑な色の表現が可能です。ラスター形式はベクター形式とは逆に、拡大すればするほど劣化しピクセルが目立っていきます。
もし加工したい場合は、ラスターデータを扱う同じAdobe CCソフトのPhotoshopで加工して、その画像をIllustrator CCで配置することをおすすめします。「Adobe CC コンプリートプラン」に加入することで、Illustrator CCとPhotoshopの両方を使用することが可能となります。
Illustrator CCに加入していると、標準でIllustrator iPad版も使用することができます。Apple PencilとiPad向けに設計されたツールを使用して、ロゴ・イラスト・グラフィックを作成することができます。パソコンなどを使用できる環境でない場合は、iPadを使用することで、いろいろな場所でデザイン制作することができます。
Illustrator CCの料金について解説していきます。
Illustrator CCを使用するには「Illustrator – 単体プラン」のサブスクリプションを購入するか、Photoshop・Illustrator・InDesign・Premiere Pro・Acrobat Proなど、20以上のあらゆるクリエイティブアプリを使用できる「コンプリートプラン」のサブスクリプションを購入するかのどちらかとなります。「Illustrator – 単体プラン」と「コンプリートプラン」には、それぞれ年間プランと月々プランがあります。
コンプリートプランの年間プランは、月々払いと一括払いを選択することができます。月々払いは6,246円/月(税込)で、一括払いは72,336円/月(税込)となります。一括払いのほうが少し安く購入できます。
月々プランは9,878円/月(税込)と、年間プランと比較するととても高くなるので、年間通して使用するのであれば年間プランを推奨します。
コンプリートプランを購入すると、以下のソフトを使用することができます。
PDFの編集や作成ソフト・動画制作ソフト・Webデザインソフトなど、ほかにもさまざまなソフトが使用できます。コンプリートプランを購入することで、デザインなどの制作は大体Adobeで完結することが可能となります。
Illustrator – 単体プランも、コンプリートプランと同様に年間プランには月々払いと一括払いを選択することができます。月々払いは2,728円/月(税込)で、一括払いは28,776円/月(税込)となります。こちらも一括払いのほうが少し安く購入できます。
月々プランは3,828円/月(税込)と年間プランと比較するととても高くなるので、コンプリートプラン同様、年間通して使用するのであれば年間プランを推奨します。
新機能については随時公式サイトにてお知らせされているので、定期的に確認することをおすすめします。今回は「2021 年 6 月リリース(バージョン 25.3)」で追加された新機能について解説していきます。
「ビューを回転」ツールを使用して、カンバスビューを使いやすい角度に回転しすることができるようになりました。その回転に合わせて、すべてのアートボードと表示オブジェクトもカンバスビューの回転に合わせて回転します。回転ビューのIllustratorプロジェクトでは、通常のビューと同じように快適に作業することができます。
新登場したApple Silicon M1チップを搭載したApple コンピューターでIllustratorが高速かつ円滑に動作するようになり、Illustratorの使用感が向上しました。
ここまで、Illustrator CCについていろいろ解説してきました。料金についても解説しましたが、決して安い金額ではないと思います。では、そんなIllustrator CCを少しでも安く買うポイントについて解説していきます。
Adobe公式サイトでは年に数回割引セールを実施します。割引額は、コンプリートプランが最大20%OFFで、単体プランが最大41%OFFとなります。
AmazonでもAdobe製品が割引された状態で購入できます。こちらも年に数回セールが実施されますが、実施時期については決まっていないので、都度確認が必要となります。割引額は20%~41%OFFと、その時により異なります。
Adobeと提携したスクールの通信講座の生徒となったうえで購入することで、Adobe CCを50%以上安く購入することができます。たとえば、ヒューマンアカデミーで通信講座を受けた場合、39,800円でコンプリートプランを購入することが可能です。それに加えて、1か月のトレーニング通信講座も受けられるので、これから学習しようとしている人にはお得な購入方法となります。
公式サイトやAmazonよりも割引額が大きく常に購入することができるので、個人で購入される場合は、こちらの購入方法を推奨します。
今回は、AdobeのIllustrator CCについて詳しく解説しました。Illustratorで制作できるデザインは数多くあるので、デザイン系の仕事をされている方には有益なツールとなります。コンプリートプランを購入することでPhotoshopやPremiereProなども使えるようになるので、自身に必要なソフトを検討したうえで選定されることをおすすめします。
WEBでのお問い合わせはこちら