Web・グラフィックデザイン 公開日: 2022/07/19

【初心者向け】ポートフォリオを自分で作ろう!作り方のコツや作成サイトもご紹介!

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就職や転職の武器として、フリーランスが自分の実力を証明する証として、ポートフォリオは重要な存在です。
自分のポートフォリオサイトを持っていることで、さまざまな人たちに自分のスキルをアピールできます。
しかし、一からポートフォリオを作成しようとしても
どうやって作ってよいのか、何を掲載したらよいか分からないかもしれません。
今回は、そのような方に向けてポートフォリオサイトの作り方をご紹介していきます。

ポートフォリオとは?

ポートフォリオ(portfolio)とは、簡単に言えば自分の「作品集」「実績集」です。デザイナー・イラストレータ―・ディレクターなど、さまざまな職種の人が自己アピールのために利用しています。

ポートフォリオを作ると「自分は何ができるか」を分かりやすく提示でき、例えば就職や転職活動の時には採用担当者にポートフォリオを見せて実績をアピールできます。フリーランスで活躍するクリエイターならば、ポートフォリオは「受注できる仕事」の見本集ということになります。具体的な成果物のイメージができるポートフォリオがあれば、数多くいるフリーランスの中から選ばれやすくなるでしょう。

ポートフォリオに掲載すべき内容          

ここでは、どのポートフォリオにも必要最低限掲載すべき内容についてご紹介します。

必要最低限掲載すべき内容は、以下の4つです。

  • 目次
  • 自己紹介
  • 実績、作品
  • 連絡先

それぞれ詳しく解説していきます。

目次

目次は、一目でどこに何が載っているか分かるため便利です。就職・転職活動では、ポートフォリオを見てもらう時間が限られている場合があります。採用担当者がすぐに目的のページにたどり着けるよう、目次を付けておくと良いでしょう。

自己紹介

ポートフォリオを作成した作者の自己紹介を行います。自己紹介には、名前・生年月日・自分の写真・職務経歴・スキルレベル・受賞歴などを記載します。仕事に対する姿勢や思いを載せるのも良いでしょう

なお、フリーランスとして広くクライアントを募る場合は、本名ではなくクリエイター名を記載しているポートフォリオも見られます。

実績、作品

実績や作品の掲載は、ポートフォリオ作りの肝とも言えます。ただ作品のビジュアルを載せるだけではなく、作品紹介文にも力を入れましょう。

具体的には、次のようなことを明示することをおすすめします。

  • 作品名
  • 作品の画像
  • URL(作品が公開されている場合)
  • クライアントの名前
  • 作品のターゲット
  • 制作期間
  • 担当した作業部分(チームで作成した場合)
  • 使用ツール
  • 作品のコンセプト、目的など
  • 制作時に工夫した点など

著作権違反、機密情報の漏洩に気を付ける

クライアントから依頼された仕事の実績を載せる時には「著作権違反」に気を付けましょう。著作権をクライアントに譲渡することが条件になっている成果物もあります。また、機密保持契約書を交わしている場合、仕事内容の詳細を記載してしまうと機密情報の漏洩となり規約違反になってしまう可能性があるため注意が必要です。

実績として過去の仕事を紹介する際は、契約内容をしっかり確認してください。できるだけ安全な方法を望むなら、ポートフォリオに記載しても良いかをクライアントに直接確認するようにしましょう。

連絡先

ポートフォリオの主な目的は、自分に興味を持ってもらい、コンタクトを取りたいと思わせることです。

しかし、どんなに魅力的なポートフォリオを作っても、肝心の連絡先がなければ次につながりません。確実にコンタクトが取れる連絡先を記載しておきましょう。

個人情報の流出に注意

ポートフォリオサイトを作る場合、公開範囲を限定しなければ誰でもアクセスできてしまいます。ポートフォリオサイトに載せた個人情報が原因でトラブルが起きるかもしれません。

例えば、メールアドレスをポートフォリオサイトに載せておくと、迷惑メールのターゲットになる危険性があります。

個人情報流出の対処法として、以下の3つが挙げられます。

  1. パスワードをかけて採用担当者だけが見られるように公開範囲を限定する
  2. メールアドレス代わりにTwitterやFacebookなどのSNSリンクを記載する
  3. スパム対策をしたお問い合わせフォームを設置する

上記の対処法を参考に、個人情報が流出することがないようにしましょう。

ポートフォリオを作成する際のコツ       

ここでは、ポートフォリオを作成する際のコツを4つご紹介します。

  • 職種によってポートフォリオの重点を変える
  • 苦手な部分は外注やポートフォリオ作成サービスを使う
  • 実績が足りない時は見本で厚みを出す
  • 見る人目線での構成を考える
  • ポートフォリオの内容を更新する

それぞれ詳しく解説していきます。

職種によってポートフォリオの重点を変える

ポートフォリオと一口に言っても、職種によって重点的に見せるポイントは異なります。

「デザイナー」「Webディレクター」「映像クリエイター」のポートフォリオ作成のポイントをご紹介します。

デザイナー

Webデザイナーならば、Web形式でのポートフォリオがよいでしょう。

一方でグラフィックデザイナーの場合は、紙媒体でどのような表現をできるのか見てもらうために、紙のポートフォリオも作成しておきましょう。PDF化しておくと、紙のポートフォリオでもオンラインで送信できるようになります。

どちらの場合も、ただデザインを見せるだけではなく、デザインから構成までしっかり作り込み、どのような目的でデザインされたものなのかという点も掲載してアピールしましょう。

Webディレクター

Webディレクターは、完成品のビジュアルだけでは仕事の過程が伝わりにくいため、仕事をした分野とその成果を具体的にポートフォリオ上で説明する必要があります。また、人間関係の調整能力が求められる職種のため、完成品とともに制作に関わった人数をしっかり書き込むことがアピールに繋がります。

映像クリエイター

映像クリエイターは、実際に動く映像を見てもらわないと成果物のイメージができません。ポートフォリオには、手がけた動画チャンネルへのURLを埋め込むとよいでしょう。また、どのようなソフトを使って動画を編集しているのか、スキルレベルはどれくらいかも合わせて記載します。

苦手な部分は外注やポートフォリオ作成サービスを使う

ポートフォリオは自分の得意な部分をアピールするためのツールです。

Webデザイナーならポートフォリオサイトそのものがスキルの証明になるので、ゼロから自分で作るのが望ましいでしょう。

しかし、WebディレクターはWebサイト作りのプロというわけではありません。最初から自分でポートフォリオを作ろうとすれば、粗が目立って実績の魅力が半減してしまう可能性もあります。苦手な部分は外注したり、ポートフォリオ作成サービスを利用する方法も考えてみましょう。

実績が足りない時は見本で厚みを出す

未経験からの就職・転職・フリーランスデビューを考えているクリエイターにとって、ポートフォリオはスキルをアピールするためにとても重要なツールです。

しかし、未経験が故にポートフォリオに載せる実績がないというジレンマも抱えています。そんな時は、見本の成果物を掲載する方法があります。

例えば、Webデザイナーのポートフォリオなら、架空の会社のホームページを作成して作品一覧に加えるのです。「実際に依頼が来たときはこんなものを作れます」という見本なら、実績がなくても制作可能です。

※架空のホームページであるという点は明記しましょう。

著作権に注意して見本を作ろう

見本をポートフォリオに載せる時に注意したいのが「著作権」です。

例えば、コーディング技術をアピールしたいからと言って、実在するサイトの模写作品をポートフォリオに記載するのは止めましょう。サイトデザインや画像データには著作権があり、勝手に使うと著作権違反になります。ポートフォリオに使える無料素材サイトなどを利用して、見本を作るようにしてください。

見る人目線での構成を考える

ポートフォリオサイトを作り出すと、あれこれ凝りだしてしまうこともあるかもしれません。

しかし、ポートフォリオは自己満足のために作るのではなく、クライアントや採用担当者に見てもらうために作るものであるため、見る人目線で構成を考えることが重要です。

例えば、デザイン性を重視しすぎて見にくい構成になっていないか、スマホやタブレットにポートフォリオが対応しているかどうか、表示を確認することも大切です。

もし、ポートフォリオを作ったあとに独りよがりになっていないか気になる場合は、第三者にチェックしてもらいましょう。

ポートフォリオの内容を更新する

ポートフォリオは一度作って終わりではありません。仕事を続けていくなかで、スキルアップを果たし、実績が積みあがっていくはずです。そのたびにポートフォリオの内容を更新することで、最新の自分をアピールできます。

ポートフォリオの作成方法       

ここでは、ポートフォリオサイトの具体的な作成方法をご紹介します。

ポートフォリオの作成は、以下の4つの手順で行います。

  1. ポートフォリオの目的を決定する
  2. ポートフォリオに記載すべき内容と構成を練る
  3. ポートフォリオの作成方法を選ぶ
  4. 公開方法を決定する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.ポートフォリオの目的を決定する

まずは、ポートフォリオを作成する目的を決定しましょう。

「どんなスキルを」「誰にアピールしたいのか」によってポートフォリオの構成は変わってきます。アピールしたいスキルが複数ある場合は、その数に合わせて複数のポートフォリオを作るようにします。就職や転職活動に使うなら、応募する会社の特徴に合わせてポートフォリオを作成します。

2.ポートフォリオに記載すべき内容と構成を練る

ポートフォリオに記載すべき最低限の内容は、先に紹介しました。

内容を練るのはもちろん、どんな順番に並べていくのか構成もよく考えましょう。掲載する実績は多ければいいというものでもありません。10~20程度、アピールしたいものから順に載せていくと良いでしょう。訪問者の目に留まってほしい部分が目立つ構成になっているか、情報を詰め込みすぎて見にくくなっていないか確認してみてください。

3.ポートフォリオの作成方法を選ぶ

ポートフォリオサイトを作成する方法は、具体的に以下の2つに分けられます。

  • 自分でサーバーとドメインを用意して、ポートフォリオサイトを構築する方法
  • ポートフォリオ作成サイトを利用する方法

それぞれ解説していきます。

自分でポートフォリオサイトを作るときの作成手順

自分でポートフォリオサイトを作るときの作成手順は、以下の通りです。

  1. サーバーとドメインを用意する
  2. サイトのデザインを作成する
  3. コーディングを行う
  4. サイトを構築するファイルを作成する
  5. ファイルをサーバーにアップロードする

サーバーはサイトを置いておく土地、ドメインはサイトの住所的な存在です。レンタルサーバー、独自ドメインともに月額数百円から利用できます。

サイトのデザインは、いろいろなポートフォリオサイトを参考にすると作りやすいでしょう。

ポートフォリオ作成サイトを利用する場合の手順

サービス内容によって手順は異なりますが、一般的なポートフォリオ作成の流れは以下の通りです。

  1. サービス内容や料金について比較し、利用するポートフォリオ作成サイトを決定する
  2. メールアドレスとパスワードでアカウントを作成する
  3. サービスのフォームに従ってサイトの内容を入力する
  4. 公開の手続きをする
  5. ポートフォリオサイト完成する

ポートフォリオ作成サイトを使えば、0からサイト構築をするよりもずっとスピーディにポートフォリオが作成できます。

4.公開方法を決定する

就職や転職用のポートフォリオサイトなら、採用担当者のみが閲覧できれば良いのでBasic認証を設定するなどして公開範囲を限定すると安全です。

一方、フリーランスがクライアントを募るためのポートフォリオなら、広く公開したいところです。閲覧制限をしない場合は、個人情報が漏れたり、納品物が盗まれたりしないように配慮しましょう。

【初心者でも簡単に作れる!】おすすめのポートフォリオ作成サイト

ここでは、おすすめのポートフォリオ作成サイトを紹介します。ここで紹介する3つのサイトはどれも無料でポートフォリオを作成できます。

Jimdo

Jimdo(ジンドゥー)は、さまざまなホームページを作成できるサービスです。ポートフォリオ向けのテンプレートも用意されており、いくつかの質問に答えるだけで自動的にサイトを作成できます。スタイリッシュなテンプレートが豊富で、さまざまなパーツを手軽に追加できます。

foriio

foriioは、アカウントを登録し作品をアップロードするだけの簡単な手順でポートフォリオが作成できます。作品はパソコンからもスマホからもアップロード可能です。無料版でも限定公開機能が使えますし、有料版を契約すれば作品のPDFダウンロードやパスワード設定ができるようになります。

手軽にポートフォリオを作りたい、公開範囲を設定したいという人には特におすすめです。

WordPress

WordPressは、世界中で使われているサイト構築システムです。「テーマ」と呼ばれるテンプレートが豊富に用意されており、カスタマイズも柔軟に行えます。

WordPressには、登録するだけでサイトが作成できるWordPress.comと、サーバーにインストールして使うWordPressの2種類があります。手軽なのはWordPress.comですが、カスタマイズ性が高いのはWordPressです。WordPressを扱えること自体がスキルとみなされることもあるので、Web関係の業種でポートフォリオを作るならサーバー型に挑戦してみてはどうでしょうか。

レンタルサーバーの多くは、WordPressをインストールするための手引きが充実しているので、割と簡単にサイトを作成できるはずです。

ポートフォリオサイトを使うメリット・デメリット

ポートフォリオ作成サイトを使うメリット

ポートフォリオ作成サイトを使うメリットは、スピーディにポートフォリオを作成できる点です。あらかじめ用意されたテンプレートに従って入力するだけで、簡単にポートフォリオサイトが完成します。

ホームページ作成に必要な専門知識はほとんど必要なく、サイト制作初心者でも簡単にポートフォリオを持つことができます。

ポートフォリオ作成サイトを使うデメリット

テンプレートを利用してポートフォリオサイトを作成するため、オリジナリティが出しにくい点がデメリットです。サイト自体にスキルアピールの意味をもたせたい時には不向きといえるでしょう。

また、無料プランには制限が多く、本格的な運用をするにはコストがかかる場合があります。

まとめ

ポートフォリオは、自分の実力をしっかりアピールするためのツールです。職種・アピールしたいスキル・応募先の企業によって構成や見せ方が変わってきます。ポートフォリオ作りに自信がない時は、ポートフォリオ作成サイトを利用する方法もあります。

この記事を参考に、自分に合ったポートフォリオ作成方法を探してみてください。

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