動画制作・編集 公開日: 2021/06/27

Adobe After Effects(アフターエフェクツ)の使い方は?動画へのエフェクト追加が簡単にできる!

panoramic shot of editor working near computer monitors

個人でも動画制作をすることが増えた現代において
趣味でYouTubeに動画投稿を行ったり、仕事の幅を広げるために動画制作を学んだりと、
その目的はさまざまです。
この記事を読んでいるみなさんも、本格的に動画制作を行いたいと
モチベーションを高めているのではないでしょうか。
そして動画制作ツールとして定番の『Adobe After Effects』を学んでみようと考えているはずです。
そこで、この記事では『Adobe After Effects』の基本的な使い方を解説していきます。
初心者でもカンタンに覚えられる内容なので、動画制作の第一歩になること間違いなしです。
ぜひ、最後までお読みください。

Adobe After Effectsとは?

『Adobe After Effects』とは、世界的に使われている動画制作ツールです。

アメリカの大手ソフトウェア会社『Adobe』が開発しており、動画制作のプロなら誰もが知っているほど有名です。CGの最先端として知られるハリウッド映画界でも日常的に使われています。日本でいえば、アニメーション映画監督の新海誠が『Adobe After Effects』を多用することで知られています。

昨今流行しているボーカロイドのMVなどにも使われることが多いです。『Adobe After Effects』は、あらゆるクリエイターに愛される主流のツールといえます。

Adobe After Effectsの基本的な使い方

それでは実際に『Adobe After Effects』の使い方を見ていきましょう。初心者が覚える最初の基本操作は次のとおりです。

  • 新規プロジェクトの作成
  • 素材の読み込み
  • コンポジションの作成
  • 素材の配置
  • プロジェクトの保存

『Adobe After Effects』を使ううえで、まずは上記の操作方法を覚える必要があります。詳しくは項目ごとに説明していきます。

新規プロジェクトの作成

まず、最初に覚えなければいけないのは「新規プロジェクト」の作成方法です。

新規プロジェクトとは、一般的な文章ソフトなどでいう新規ファイルといったイメージです。新しい編集データを作るためには、毎回新規プロジェクトを作成しなければなりません。

具体的な作成方法は次のとおりです。

画像のように『Adobe After Effects』を起動し、ホーム画面が映った状態にします。そこで「新規プロジェクト」を押しましょう。

デフォルトでは左サイドに表示されているはずです。

「新規プロジェクト」を押すと、画面が切り替わり、画像と同じような状態になります。

バージョンや個人の環境によっては細かな部分が違うかもしれませんが、似たような状態になれば新規プロジェクトの作成は完了です。

素材の読み込み

次に素材の読み込み方法を覚えましょう。素材とは、動画に使う写真・イラスト・BGMといったものです。

『Adobe After Effects』では、まず素材を読み込んで整理するところから始めます。

具体的な方法は、画像のように「プロジェクト」と書かれたパネルの空白部分で右クリックをするだけです。

「読み込み」「ファイル」という順に選択することで、素材を読み込むことができます。読み込んだデータはプロジェクトパネル欄に表示され、自由にフォルダにまとめたりすることが可能です。

コンポジションの作成

次にコンポジションの作成方法を覚えましょう。コンポジションとは、動画の元となる枠のようなものです。

コンポジションを作成しなければ、編集の大部分を行うことができません。

まず、1枚目の画像のように上部メニューから「新規コンポジション」を選択しましょう。そうすると2枚目の画像のようにコンポジションの設定画面が表示されます。

ここで動画のサイズや長さといった形式を設定します。設定は後から変更することも可能です。今回はとくに設定は触らず、そのまま「OK」を押してください。

そうすると、画像のようにプロジェクトパネルに「コンポ1」という素材が表示され、画面に黒の平面が映ります。これでコンポジションの作成は完了です。

素材の配置

次にコンポジションに素材を配置してみましょう。まず、先に説明した方法で素材を1つ読み込んでみてください。最初は写真やイラストなどの静止画がいいでしょう。

素材を読み込むことができたら、プロジェクトパネル上で素材をコンポジションにドラッグしてみてください。

そうすると、画像のように画面に素材が表示され、下のタイムラインパネルにも素材が読み込まれるはずです。これで素材の配置は完了です。

状況に応じて、素材の配置を繰り返し加工したり、動きをつけたりします。

プロジェクトの保存

最後に覚えておきたいのは、プロジェクトの保存です。せっかく素材を読み込んだり編集を行ったりしても、保存しなければ後から続きを行えません。

プロジェクトを保存するには、画面のようにファイルメニューから「保存」を選択するだけです。

初回に保存するときは、ファイル名と保存先を設定する画面が表示されます。データを整理しやすいように、わかりやすいファイル名と保存先にしておきましょう。

Adobe After Effectsの作業ウィンドウと機能ごとの使用方法

最低限の基本操作を覚えたところで、次は画面内に表示されている各機能について学んでみましょう。

詳しくは下記の画像と、割り振られた番号を参照してください。

①情報パネル

情報パネルは名前のとおり、各素材の色や位置情報が表示される箇所です。クリックすることで青い囲み線が表示され、確認しやすいように視認性が向上します。

②メニューバー

メニューバーは、ファイル・編集・エフェクトといった各項目が表示される箇所です。各項目を一通り確認し、どこにどういった機能があるのか覚えておきましょう。

③ツールパネル

ツールパネルは、選択ツールやズームツール・ブラシツールといった加工機能をメインに表示している箇所です。各アイコンにカーソルをあわせれば、ツール名が表示されます。

④プロジェクトパネル

プロジェクトに読み込んだ素材やフォルダ・コンポジションが表示されるパネルです。

⑤コンポジションパネル

選択しているコンポジションを編集するためのパネルです。

⑥タイムラインパネル

動画のタイムライン、つまり時間軸が表示されるパネルです。このパネルを見て動きのタイミングなどを調整します。

Adobe After Effectsといえばこれ!「エフェクト」を追加する方法

『Adobe After Effects』の一番の特徴は、豊富に用意されたエフェクトの数々です。

エフェクトを使わなければ『Adobe After Effects』を使う意味はないといっても過言ではありません。エフェクトを使うためには、次の操作を行ってください。

まず、新規プロジェクトを作成しコンポジションを作成しましょう。その後、コンポジション内の空白部分で右クリックをします。

そして「新規」という項目から「平面」を選んでください。

そうすると、画像のように平面レイヤーが配置されたはずです。平面レイヤーとは、あらゆるエフェクトの元になるキャンパスのようなものです。

次に平面レイヤーを選択した状態で、メニューバーにあるエフェクトを選択しましょう。

いろいろなエフェクトが表示されますが、ここでは「描画」から「グラデーション」を選んでみてください。

画像のように画面にグラデーションが適用されたと思います。これが基本的なエフェクトの追加方法です。

今回はわかりやすいように平面レイヤーで行いましたが、写真やイラストなどの素材にもエフェクトを追加することができます。

『Adobe After Effects』では数多くのエフェクトが用意されています。それらを組み合わることで、独自の表現を作り出すこともできます。

ぜひ、いろいろなエフェクトを試して、お気に入りのものを探してみてください。

初心者が見ておきたいチュートリアルサイト

『Adobe After Effects』の基本操作を説明してきました。

しかし『Adobe After Effects』は高機能だけに、使いこなすには時間がかかります。少しでも早く上達するには、先人たちが公開しているテクニックを覚えるのがおすすめです。

下記の項目では『Adobe After Effects』の有力なチュートリアルサイトを紹介していきます。

VIDEO COPILOT

『VIDEO COPILOT』は、海外の有名なチュートリアルサイトです。

海外サイトのため英語での解説になりますが、映像を見て手順を真似していくだけなので、初心者でも充分に知識が身に付きます。チュートリアルの内容としては、映画で使われるような特殊なエフェクトが中心です。

電流が走るような表現や、ダイナミックな惑星を描く方法など、プロレベルの内容がたくさんあります。『Adobe After Effects』を覚えるうえでは、多くの人が参考にするサイトなので、ぜひチェックしてみてください。

TORAERA

『TORAERA』は、日本人の動画クリエイターが運営するチュートリアルサイトです。

初心者向けに汎用性のあるテクニックを解説しています。具体的な内容としては、CMなどで使われるようなアニメーションが中心です。

標準エフェクトで実現できる内容が多いので、基本操作を覚えたばかりの人におすすめといえます。とくに「フラクタルノイズを使った文字アニメーションの作り方」は、応用できる範囲が広いので必見です。

一度は見たことがあるメジャーな表現技法を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

After Effects Style

『After Effects Style』は、多種多様な表現技法のチュートリアルが掲載されているサイトです。

内容が幅広いため、自分が目指す方向性にあったものを選ぶことができます。

単純なテクニックや表現技法だけではなく、便利なショートカットを一覧で紹介しているページもあります。ショートカットを覚えるだけで作業効率が格段に向上するため、初心者はぜひ見ておきたい内容ですので、他のチュートリアルサイトと一緒に活用してみてください。

電報児

『電報児』は、初心者~上級者向けの内容まで充実したチュートリアルサイトです。圧倒的な情報量で、いつ見ても勉強になります。

他のチュートリアルサイトとは違い、基本操作を深掘りする形の内容が多いため、動画制作はおろかPC操作に不慣れな人におすすめです。他のサイトがちょっと難しいと感じた人は、まずは『電報児』から目を通してみるといいでしょう。

Adobe After Effectsの無料版と有料版の違い

『Adobe After Effects』には無料版と有料版があります。2つの違いは使用期間です。

無料版は基本的に『Adobe After Effects』を試用する目的で公開されています。そのため、試用できる期間は7日に設定されています。

具体的には、無料版のダウンロードを行い試用登録がすべて完了してから7日です。期間を過ぎると、サブスクリプション形式の有料版に切り替えないと使うことはできません。もし無料版を実際に触ってみたい場合は、ダウンロードと登録を先に済ませないように注意しましょう。

登録だけ済ませて放置してしまうと、使っていなくても無料期間が過ぎてしまいます。必ず登録後からすぐに色々な機能を試せるように、スケジュールを確保しておきましょう。

ちなみに、無料版には機能制限といった要素は一切ありません。有料版と同じ機能をすべて使うことができます。実際の使用感を知ってから料金を支払いたいと考えている人は、ぜひ無料版から始めてみてください。

まとめ

動画制作の代表的なツール『Adobe After Effects』の使い方を解説してきました。

『Adobe After Effects』を使いこなせば、あらゆる表現を追求することができます。機能も定期的にアップデートされるため、今からでも基本操作を覚えておいて損はありません。

動画全盛期の現代に、クオリティの高い動画を作ってみたい!という人は、ぜひ本記事を参考に『Adobe After Effects』を触ってみてください。その優れた機能に驚きを隠せないはずです。

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