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無料の動画編集ソフトと有料の動画編集ソフト、一体どこが違うのでしょうか。どちらも動画編集ソフトである以上、最低限必要な機能が備わっている点は変わりありません。
動画編集ソフトに最低限必要な機能は、大きく分けて3つあります。
この3つの機能は使い方の違いはあれど、どの動画編集ソフトにも備わっていると考えて良いでしょう。それでは、無料の動画編集ソフトを使用するメリットはどこにあるのでしょうか?
無料の動画編集ソフトの最大のメリットは『無料』ということです。
Adobe Premiere ProやFinal Cut Proといった有名な有料の動画編集ソフトであれば、ダウンロードをするだけで月額数千円のコストが必要になります。
もちろん動画編集を通して収入を得られる人からすれば多機能かつ充実したサポートが受けられる有料ソフトで数千円は安い買い物と言えますが、これから動画編集を始めようと考えている初心者にとって、この数千円(しかも月額)はかなり勇気がいる買い物ではないでしょうか。
その点、無料の動画編集ソフトであれば、PCとネットワーク環境さえあればいつでも無料でダウンロードできます。つまり、ノーコスト・ノーリスクで今からでも動画編集が始められるということです。初期投資が不要という点は、新しいことにチャレンジする人にとっては非常に重要な要素と言えるのではないでしょうか。
先ほどお伝えした通り、無料の動画編集ソフトの最大のメリットは『無料』という点です。
まだ動画編集を本格的にしたことのない人にとって、インターネットの情報だけで自分にあった動画編集ソフトを見つけるのは非常に困難です。使用しているPCのスペックやOS、WindowsかMacか、直感的な操作が良いかそうでないかなど、今の自分に最適な動画編集ソフトは様々な条件によって変わってきます。
有料の動画編集ソフトであれば、使用する前にインターネットの情報などを頼りに、ある程度決め打ちで使用するソフトを選定することになりますが、「まずは無料の動画編集ソフトを使用する」と決めてしまえば、この悩みは解消されます。
無料の動画編集ソフトであれば、迷ったらインストールして少し使ってみれば良いのです。使ってみた結果、想像より使いにくいなどネガティブな感想が多いようであれば、アンインストールして違うソフトを試してみましょう。
使用感を見ながらメインで使う動画編集ソフトを選定できることは、無料の動画編集ソフトのメリットの1つです。
有料の動画編集ソフトには、ある程度企業のプロモーション部分が必要不可欠です。
その他のソフトへの誘導や、動画編集ソフト自体のバージョンアップ、編集に使用する素材集の広告など、動画編集自体には不要なデータもある程度含まれています。
更に、有名な有料動画編集ソフトではプロのクリエイターも使用するため、普段はあまり使用しない複雑な機能も多く実装されています。そのため、一定以上PCのスペックが必要になることも多く、低スペックなPCだと動作が重くなりがちです。
その点、無料の動画編集ソフトであれば、プロモーションは含まれませんし、初期状態では必要最低限の機能しか実装されていないソフトも多いため、比較的動作が軽いものがほとんどです。なかには、PCのスペックを選ばない軽量の無料動画編集ソフトもあるため、PCのスペックに自信がない人にも、無料の動画編集ソフトはおすすめです。
有料ソフトに比べて比較的動作が軽いことも、無料の動画編集ソフトの大きなメリットの1つです。
Apple純正のソフトで、基本的な編集作業に必要な機能は全て備わっています。ロゴの透かしなどがなく、商用利用も可能な数少ない無料ソフトの1つです。
直感的な操作が可能で使いやすく、用意されているテンプレートを使用することで初心者でも簡単に動画編集が可能です。
その反面、エフェクトの少なさやテロップの挿入可能な範囲が限られているなど、凝った演出をしたい場合には不向きなソフトと言えます。
シンプルな動画編集を行いたい初心者におすすめの無料ソフトです。
Windows/Macどちらでも使うことができ、無料版でもロゴの透かしなどが入らない数少ない動画編集ソフトです。
ダウンロードから30日間は全機能が無料で使用可能で、30日後は出力フォーマットが制限されるため、期間中に有料版を継続利用するかどうかを判断するつもりでダウンロードすることをお勧めします。また、無料版は非営利目的でのみ使用可能な点も注意が必要です。
初心者でも使いやすいようにユーザーインターフェースが作られている点、エフェクトやトランジションなどが数多く標準搭載されている点などから、初心者でもクオリティの高い動画が作りやすい編集ソフトです。
AviUtlは、古くからニコニコ動画やYouTubeなど個人で動画編集を行う人に幅広く利用されている無料の動画編集ソフトです。
ロゴの透かしなどもなく、商用利用もOKの数少ない無料ソフトで、動作が非常に軽く、低スペックのPCでもストレスなく使用できる点が最大の特徴です。
また、長い間多くの編集者に愛されているため、多くのプラグイン(拡張プログラム)がインターネットで公開されています。最初は単純な編集作業から始めて、必要な機能をその都度拡張していくという使い方がおすすめです。
動作が軽く拡張性もあるため初心者におすすめのソフトではありますが、導入方法なども一から調べる必要があり、ユーザーインターフェースも企業が公開している無料ソフトに比べると少しわかりにくいという問題もあります。
プラグインを駆使すれば高いクオリティの動画が編集できるため、エフェクトなどある程度凝った動画を編集したい人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
Windows/Macどちらでも使える動画編集ソフトです。
無料版で全ての機能が使えますが、編集した動画にロゴの透かしが入ってしまうのが欠点ですが、ユーザーインターフェースは初心者にも使いやすいよう設計されており、直感的な操作で各種エフェクトやトランジションなどの機能が簡単に挿入可能です。
タイムライン上でトラック同士を吸着させる機能のように、編集作業の効率に直接関わってくるような細かい機能は実装されていないため、編集する動画によっては不向きな場合もありますが、簡単な動画編集やスライドショーなど、主にテンプレートを使った編集作業を考えている人におすすめしたい編集ソフトの1つです。
有料版は買い切りで数千円と比較的安めなので、無料版を使ってみて肌に合うようであれば有料版を購入するといった使い方がおすすめです。
無料版でもロゴなどの透かしが入らないソフトの1つです。
無料とは思えないほど多機能ですが、プロ仕様のためチュートリアルや初心者向けの情報が少ない点と商用利用が不可な点がネックです。
有志の動画編集者がYouTubeなどで公開している初心者向けの情報も増えてきているため、自身で調べることが苦に感じない人にはおすすめです。有料ソフト同様、ソフト自体がかなり重く一定のPCスペックが必要な点は注意が必要です。
有料版は、カラーグレーディングに優れている動画編集ソフトとして、Adobe Premiere ProやFinal Cut Proなどと並びプロにも愛用されています。無料版でも初心者にとって必要な機能は十分に搭載されているため、凝った動画編集がしたい!という初心者の人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ソフト | 対応OS | ロゴ透かし | 出力形式 | 多機能 | 無料版の機能制限 | 商用利用 | 有料版 |
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iMovie | Mac | なし | mov | × | なし | 〇 | なし |
VideoPad | Mac/Win | なし | avi,wmv,mp4,mov | 〇 | 出力は30日間限定 | × | あり |
AviUtl | Mac/Win | なし | avi | △ | なし | 〇 | なし |
Filme | Mac/Win | あり | avi,mp4,mov | 〇 | なし | × | あり |
DaVinci Resolve | Mac/Win | なし | avi,mov | ◎ | あり | 〇 | あり |
ロゴの透かしもなく、商用利用も可能な数少ない無料ソフトです。標準で搭載されているエフェクト数も多く、このソフトだけで高いクオリティの動画編集が可能です。ユーザーインターフェースのカスタマイズやマクロなど、プロ向けの機能も数多く搭載されています。
無料版では編集した動画の保存形式がMP4に限定されているため、YouTube投稿が主な目的であれば問題ありませんが、その他の形式での保存が必要な場合には使えない点が欠点です。
また、無料版がアカウントフリーで使用できるのは7日間限定となっていて、期間無制限で無料版を使用するためには会員登録が必要になります。
プロも使う高性能な動画編集ソフトですが、無料版には制限も多く、また多機能な分難易度も高いので、最初から有料版を視野に入れている人以外は初めて使用する編集ソフトとしては不向きなソフトかもしれません。
高いクオリティの動画を編集したい!という明確な意思を持って動画編集に取り組む人には、ぜひチャレンジしてみてほしい動画編集ソフトの1つです。
MacでもWindowsでも使え、有料版と変わらない機能を無料版でも使用できるFilmoraは、多機能かつ優れたユーザーインターフェースが特徴のソフトです。
簡単編集モードと高度編集モードの使い分けができるため、初心者でも一定のクオリティのソフトが簡単に作成できます。
非常に使いやすいソフトで多くの編集者に利用されているソフトですが、無料版にはロゴの透かしが編集後の動画に挿入される点や、商用利用が不可な点など、使用するシーンはある程度限定されてしまうソフトでもあります。なお、商用利用可能にするためにはビジネス版を購入する必要があるようです。
作りたいものがすでに決まっていて使用するトランジションやエフェクトが固まっているという人には、一度無料版で試してみて良ければ製品版を購入するとよいでしょう。
Mac編で紹介しましたので詳細は割愛しますが、MacでもWindowsでも使える完全無料の動画編集ソフトは以下3つです。
ソフト | 対応OS | ロゴ透かし | 出力形式 | 多機能 | 無料版の機能制限 | 商用利用 | 有料版 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
LightWorks | Mac/Win | なし | mp4 | 〇 | あり | 〇 | なし |
Filmore | Mac/Win | なし | avi,wmv,mp4,mov | 〇 | なし | × | あり |
AviUtl | Mac/Win | なし | avi | △ | なし | 〇 | なし |
Filme | Mac/Win | あり | avi,mp4,mov | 〇 | なし | × | あり |
DaVinci Resolve | Mac/Win | なし | avi,mov | ◎ | あり | 〇 | あり |
動画市場はこれからも拡大していくことが予想されていますが、数年前から常に編集者が不足していると言われています。
個人の趣味や副業として始める人は多いため、さまざまな動画編集ソフトが無料・有料問わず日々リリースされていきます。自分にあった動画編集ソフトを見つけるのは大変ですが、完全無料や無料版がある動画編集ソフトであれば、ある程度使用してから使い続けるか選べます。
有料ソフトは高額なものも多いため、まずは無料のソフトで自分に必要な機能やあってほしい機能などを予め把握しておくことをお勧めします。
今回ご紹介した無料の動画編集ソフトには、仕事に使えるほど機能が充実しているソフトも含まれています。動画編集でお金を稼ぐのか、それとも趣味でやっていくだけなのか、目的によって使用する動画編集ソフトは変わってきますので、前述の比較表を参考に、まずは無料のソフトをダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
それでは、良い動画編集ライフをお送りください!
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