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動画制作・編集

動画編集でよく使われるエフェクトとは?クオリティが上がるエフェクトをご紹介!

皆さんは動画エフェクトという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
動画エフェクトは、映画やMVなどの映像制作の現場でよく利用されています。
動画エフェクトは、動画編集者にとって一般的なものであり、必殺の武器でもあります。
動画の魅力を高め、多くの人の興味・関心をひく動画を編集するには、
動画エフェクトのマスターは必須科目といわれています。
今回は、そんな動画エフェクトについて、
期待できる効果やエフェクトの種類、使用する方法まで詳しく解説していきます。

動画エフェクトとは?

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エフェクトとは、特殊効果を表す言葉で、映像制作においては画像やイラスト、動画などにかける特殊効果全般を指す言葉として使用されています。

動画エフェクトの挿入は、動画のクオリティ向上やオリジナリティの創出に効果的で、編集者の腕の見せ所ともいえる動画編集の花形的存在です。動画エフェクトは、編集ソフトによって搭載されている機能はさまざまなため、制作したい動画のジャンルによって最適な動画編集ソフトも変わってくるといわれています。

魅力的な動画制作に欠かせない動画エフェクトですが、動画エフェクトの挿入によって得られる効果には一体どういったものがあるのでしょうか。

動画エフェクトが与える効果とは?

ノートパソコンとカチンコ

動画エフェクトは、動画の魅力に直結する重要な要素の1つです。それでは、どういった要素が動画の魅力アップに繋がるのでしょうか。具体的に動画エフェクトが与える効果について解説していきます。

動画全体の繋がりが生まれる

動画エフェクトで最も多く利用されている機能であるトランジションは、動画と動画を自然につなげる特殊効果を挿入する機能です。

前の動画の後半部分から次の動画が出てくる演出や、動画がホワイトアウトして次の動画がフェードインする演出など、トランジションを使うことで複数の動画を自然に1つの動画として演出できます。トランジションの演出と場面転換後のイラストやテキストの動きに相関性をもたせることで、動画全体に統一感が生まれ、視聴者が情報を整理しやすいという利点があるといわれています。

このトランジションとイラスト・テキストのアニメーションを統一する手法は、モーショングラフィックスと呼ばれるイラスト中心の動画において、多くの企業広告などで取り入れられています。

動画に緩急が生まれる

一定以上の再生時間が必要な動画においては、動画全体を見た際に導入部分や本題部分、視聴者のコンバージョンを誘導する部分といったように、ある程度構成を考えた動画編集が求められます。ただ撮影した動画をカット編集するだけでは、動画全体が一本調子となり、視聴者に伝えたいことが正しく伝わりにくい動画になってしまうケースがほとんどです。

動画のつなぎ目にエフェクトやアニメーションを挿入したり、BGMや効果音にサウンドエフェクトを適用することなどで、強調したい部分を目立たせることができます。強調したい部分にエフェクトを適用することで、動画に山場を作ることも動画の魅力に直結する重要なポイントの1つです。

動画エフェクトの種類

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動画に挿入できるエフェクトは、動画編集ソフトによってさまざまです。基本的なエフェクトであれば、どの動画編集ソフトでも使用できますが、複雑なエフェクトになると使用できないものもあります。使用したいエフェクトが決まっている場合は、使用したいエフェクトが標準で提供されている動画編集ソフトを選ぶことをおすすめします。

それでは動画によく使用されるエフェクトの中でも、比較的どの編集ソフトでも使用可能なものをいくつか紹介していきます。

トランジション

トランジションは、動画と動画のつなぎ目に演出を加えるエフェクトのことです。トランジョンの種類は、クロスディゾルブやズーム、スライドやホワイトアウトなどがあります。

動画編集では、一本の動画をカット編集するケースもあれば、複数の動画をつなぎ合わせて一本の動画に編集するケースもあります。トランジションは後者のように、複数の動画をつなぎ合わせる際に効果的なエフェクトとして、多くの動画で使用されています。

モーショングラフィックス

モーショングラフィックスとは、グラフィック(素材)にモーション(動き)を付ける演出のことです。キーフレームと呼ばれる機能と併用して素材にアニメーションを付けていきます。

テロップが横から流れてくる演出やイラストが動く演出など、動画以外で画面内を移動する演出のほとんどが、このモーショングラフィックスを利用しています。単純な移動だけでなく、徐々に加速していく動きや、急加速して画面にインしてきたテキストが徐々にスピードを落としながら停止するといったように緩急を付けた演出も、モーショングラフィックスを使用することで再現が可能になります。

フィルター

フィルターは、イメージや雰囲気を変えたいときに使用し動画全体に影響を与えるエフェクトです。

カメラアプリで撮影する写真をモノトーンに変更したり、少しぼやけた印象に変更したり、と動画編集以外でも今では日常的に使用されている馴染みのあるエフェクトではないでしょうか。動画編集では、動画の一部分にだけフィルターを適用することで、適用部分を強調したり、動画のオープニングやエンディングなど動画本編とテイストを変えたりといった用途でもよく使用されています。

フィルターという名称で提供されているソフトもあれば、中には後述のカラーエフェクトを自身で調整することでフィルターと同じ効果を再現する必要がある動画編集ソフトもあります。手軽に動画の雰囲気を変更できるエフェクトでもあるため、使用頻度が高い人はフィルター機能としてエフェクトが実装されている動画編集ソフトを選択すると良いかもしれません。

ビデオスピード

タイムリマップやスピードランプとも呼ばれるこの機能は、動画の一部分(もしくは全体)の再生速度を調整するエフェクトです。バラエティ番組やYouTubeでよく見かけるスローモーションの演出や加速の演出などは、このビデオスピード機能が使用されています。

全体に適用するよりも、強調したい一部分に適用する形で使用されることが多く、ほとんどの動画編集ソフトで提供されている機能の1つです。

カラーエフェクト

カラーエフェクトはその名の通り、動画の色を調整するエフェクトです。動画全体の色彩に影響を与えるエフェクトとして提供されていることが多く、動画全体を明るく調整する際や、特定の色味を強くする際などにも使用されます。

彩度や光度、色調など調整できる項目が多岐にわたる動画編集ソフトもあり、動画編集の初心者にはあまり馴染みのない機能ではないでしょうか。カラーエフェクトは、前述のエフェクトと違い、動画にインパクトを足すというイメージより、動画全体を落ち着けるといったように細かい部分で動画のクオリティアップに貢献するエフェクトの一面もあります。

サウンドエフェクト(オーディオエフェクト)

サウンドエフェクトとは、動画に挿入するBGMや効果音、それらに適用される特殊効果のことです。BGMや効果音の有り無しで動画のクオリティは大きく変わってくるため、今では必須の機能の1つでもあります。

サウンドエフェクトの中には、エレキギターやエレキベースなど電子楽器に接続するエフェクターのように音をひずませたり、クリアにしたり、音の性質に影響を及ぼすものもあります。エコーやフェードイン、フェードアウトなどは、サウンドエフェクトの中でもよく使用されているエフェクトです。

動画エフェクトを使用する方法

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どのようなジャンル・内容の動画でも、全くエフェクトを使用せずに編集するというケースはあまりありません。多くの動画で当たり前のように使用されている動画エフェクトですが、どのような方法で使用することができるのでしょうか。

動画編集において、動画エフェクトを使用する方法は大きく分けて以下の3つです。

  1. 動画編集ソフトに搭載されている機能を使用
  2. Webサイトからダウンロードして使用
  3. エフェクトが自作できるソフトを使用

それでは、1つずつ解説していきましょう。

動画編集ソフトに搭載されている機能を使用

動画編集において動画エフェクトを使用することは、動画のクオリティを左右する重要な要素の1つです。そのため、ほとんどの動画編集ソフトには標準でさまざまなエフェクトが搭載されています。

動画編集ソフトによっては、得意なジャンルに特化したエフェクトが提供されているものなどもあり、搭載されているエフェクトの数や種類はユーザーが動画編集ソフトを選定する際の1つの基準でもあります。

動画編集ソフトで適用したい動画素材を選択後、使用したいエフェクトを選択することで簡単に適用できるように設計されています。そのため、動画編集において、エフェクトを適用する最も簡単な方法が、この動画編集ソフトに搭載されている機能を使用する方法といえます。

Webサイトからダウンロードして使用する方法

動画編集ソフトの中には、基本的なパッケージにはエフェクトは搭載されておらず、Webサイトから使用したいエフェクトをユーザーが能動的にダウンロードしなければならないものがあります。また、特殊なエフェクトのみWebサイトで提供している動画編集ソフトの場合、凝った動画編集をするためには、この方法でエフェクトを追加する必要があります。慣れないうちは、ダウンロードしたエフェクトを適用する工程は、少し難しく感じるかもしれません。

Webサイトでエフェクトが提供されているような動画編集ソフトの場合、適用方法などを有志のユーザーがWebサイトで解説してくれていることが多いようです。慣れるまでは使用したいエフェクトと合わせて、参考サイトも調べるようにすると良いでしょう。

また、Webサイトで公開されているエフェクトは、使用シーンに適したエフェクトが複数まとめたパックになっているものもあります。有料で配布されているものもありますが、動画に使用したいエフェクトが標準搭載されていない場合、一度Webサイトで検索してみても良いかもしれません。

エフェクトが自作できるソフトを使用する方法

動画編集ソフトやその関連ソフトの中には、いくつかのエフェクトを組み合わせるなどして理想のエフェクトを自作できる機能が搭載されているものもあります。標準で搭載されているエフェクトでは物足りない場合や、イメージと少し違う場合など、動画編集を行っているとエフェクトを自作したいと感じることは少なくありません。

アドビ社からリリースされているAdobe After Effectsは、複雑なエフェクトやアニメーションを作ることができるソフトです。

Adobe After Effectsは、有料かつ同じくアドビ社からリリースされているAdobe Premiere Proと比べて扱いが難しいという声が多く、初心者から敬遠されがちな動画編集ソフトでもあります。その反面、実装されているエフェクトが多いことや、制作したエフェクト集などがWebサイトで数多く配布されているなど、拡張性の高い動画編集ソフトです。

その他、無料で使用可能なAviUtlも拡張性が高く、コアなユーザーが多い動画編集ソフトとして有名です。

AviUtlは少し特殊で、標準の機能としてはほとんどの機能が実装されておらず、有志が作成、配布しているプラグインを追加していくかたちで使用したい機能を実装していく必要があります。AviUtlの機能拡張は、基本的には既に誰かが作成してくれているプラグインをWebサイトからダウンロードしますが、仕組みを理解することでエフェクトを自作することも可能です。AviUtlは動作が軽いことでも有名で、その拡張性の高さもあり、古いソフトながら今でも愛用している動画編集者が多い人気のソフトでもあります。

このように、動画編集ソフトの中には、エフェクトを自作できる機能があるものも存在するため、既存のエフェクトで物足りない人は、エフェクトを制作する方法にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

さまざまな動画とビジネスマン

いかがだったでしょうか。今回は、動画のクオリティに直結する重要な要素、動画エフェクトについて解説していきました。動画市場が拡大したことによって、動画編集者も急増し、売り手市場と言われていた編集者も競争が激化してきているといわれています。

とは言え、まだまだ拡大が予想されている市場でもあるため、今から新規参入しても遅くはありません。動画エフェクトは、動画編集に「オリジナリティ」という華を加えることができます。これから動画編集を始めようと思っている人も、今まさに編集した動画をエンコードしている編集者も、これから一緒にまだ見ぬエフェクトを探求していきましょう。

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