動画制作・編集

動画の最適な長さとは?

動画カメラを持つ女性の手
動画が再生される要素の1つとして「動画の長さ」はとても重要です。動画内容の質と同等レベルで重要になってくるといっても過言ではありません。ちょっとした休憩時間で見られる動画、ゆったりと休日に見られる動画など、最適な長さの動画であると視聴者に意識させることが、再生回数を稼ぐポイントです。 視聴者がどのようなタイミングで動画を再生しているのか理解することで、動画が再生される確率を上げることにもつながりますので、理解を深めていくようにしましょう。 今回は動画の最適な長さ(尺)について紹介していきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

動画にちょうどいい長さってあるの?

コイルのフィルム

どのような動画にも「ちょうどいい長さの動画(尺)」というものは存在します。短ければいい、長ければいいということではなく、内容にマッチした動画の長さにすることで、動画自体の質を上げることが再生数を増やすことにつながります。ただ、ちょうどいいと感じる長さは視聴者によって三者三様。1人をターゲットにするのではなく、再生されやすい平均的な数字を知っていくことがカギとなります。

ちょうどいい動画を目指す際には、放送されているテレビ番組を参考にすると良いでしょう。例えば、ニュース番組では1つのニュースに対して平均1分~3分ほどのスケジュールになっています。アナウンサーは映像に合わせて起こった事柄を簡潔に伝えることによって、視聴者はニュースへの理解を深めることができます。他のスケジュールを削って仮に1つのニュースに30分も40分もかけることはできるかもしれませんが、大半の視聴者はチャンネルを変えてしまうでしょう。伝えなければいけない情報を簡潔にスピーディーに伝えることによって視聴者が「ちょうどいい」と思える映像を放送しています。

動画でも同じように、視聴者が欲しいと思っている情報をちょうどいい長さ(尺)で届ける必要があるということを覚えておきましょう。ただし注意しておくべき点は、「ちょうどいい長さ」と判断するのは動画の視聴者です。動画内容と同じように動画の尺も日々研究し、改善していくことが大切となってきます。

動画の長さがもたらす影響

ニュートンのゆりかご

動画の長さを最適に設定することによって、「動画の視聴回数のアップ」だけでなく「他の動画の再生率のアップ」にも期待できます。特にYouTubeでは、動画の長さが適切ではないと感じられる場合、その動画が再生されないだけでなく、チャンネル自体の評価を下げてしまう恐れがあります。アップロードしている他の動画にも、まとまりがない、再生しても為にならないといった印象を与えてしまい、視聴者が離れてしまうという可能性があるためです。

パソコンやスマートフォンで誰しもが各プラットフォームにアクセスして、動画を再生できる時代が当たり前になっている現在では、動画の長さの設定は重要度を増しています。1人1人が好きなプラットフォームの中で、さらにその中から好きな動画を取捨選択して再生するかどうかを決めていきます。その激しい競争の中では、少しでも視聴者にとって見やすい動画、視聴者が再生しやすい動画の長さに設定することを意識して動画を制作することが大切になるのです。

例えば、YouTubeの動画では一度に全て伝えようとして動画時間が長くなってしまっているものが散見されますが、2021年現在、YouTubeやSNSでは短めの動画が好まれる傾向にあります。1つのアイデアとしては、動画を2分割して前編、後編に分けるなども有効な手段です。日や時間を分けて、複数の動画としてアップロードすることで視聴者の興味を惹くことにもつながります。

各SNSの最適な動画の長さ

砂時計

YouTube、Facebook、Twitter、Instagramなど各プラットフォームによって、最適な動画の長さは異なりますので、一概にこの長さが適切というデータはありません。ただし、人気のユーザーが投稿している動画の長さはある程度一定の数字になっていますし、ユーザーが好む長さの傾向は出ていますので、好まれるデータの平均値を知っておくことは重要です。撮影や打ち合わせの段階でどのような長さの動画にするかを決めておくことで、動画の編集作業も効率よく進めることができます。視聴者層によっても好まれる動画の長さは異なってきますので、視聴者がどの程度の長さの動画を好むのか、データを取り見極めて修正していく力も求められてきます。

アメリカ マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くHubSpot社から以下のようなデータが出ていますいますので紹介します。各SNSで人気の人物が出している動画の長さに注目することで、適切な動画の長さへの理解が深まることがありますので、是非参考にしてみてください。

各種プラットフォームでちょうどいい長さの動画

Instagram:30秒

Instagramで最もコメントを獲得している動画は平均26秒となっています。長い動画でも30秒程度の設定が適切です。複数の画像や動画サービスがメインとなっているサービスなので、1つ1つの動画は短めにしたほうが視聴者に「ちょうどいい長さ」と思わせることができます。

他のプラットフォームと比較しても、投稿される写真や動画の数が圧倒的に多くなっていますので、1動画あたりの動画を短くしたほうが、より多くの動画を見てもらえる可能性を上げることができます。逆に長い動画になってしまうと、再生されたとしても途中でスキップされてしまう可能性が高いですので、できる限りコンパクトに内容は凝縮されたものにすると良いでしょう。

また、アップロードする動画の尺を全て短くしておくことによって、長めの動画を見せられてしまうのではないかという視聴者の不安を払拭することにもつながります。1つの動画という単位ではなく、動画ファイルというまとまった単位で尺を短くしておくことで、ユーザーにすぐに再生しやすい動画として印象を植え付けることができます。

Twitter:45秒

1投稿あたり140文字以内のテキストという決まりがあるTwitterでは、45秒程度の時間の動画が最適となっています。

Instagramと同じように、動画も短いものが好まれる傾向があります。もともとそこまで長時間の動画に対応していないサービスですので、視聴者としてもTwitterに長時間の動画は求めていません。つぶやきをリアルタイムで探すことができるというのがサービス本来の目的ですので、動画としても簡易的に視聴したいというのが視聴者の心理です。フォロワー数の多い人気のアカウントの大半は、ある程度同一の長さの動画を投稿しているので、参考にしていきましょう。

Facebookと同様に長い動画は好まれない傾向にありますので、できる限り内容が濃い短尺の動画にすることを心がけましょう。どうしても長編になる場合には2つ、3つと動画を分けて複数投稿することがお勧めです。

また、Twitterではアップロードする動画の内容に沿ったコメントを投稿することで、動画を再生してもらえる可能性を大幅にアップできますので、動画とコメントはセットで投稿すると良いでしょう。

Facebook:60秒

フィードをスクロールする前に「いいね」やシェアをするか判断できる最適な動画時間が60秒と言われています。長時間動画のアップロードを想定して作られているサービスではないので、1分という短い時間がちょうどいい長さとなっています。他のプラットフォームと比較すると、多少長めの動画でも再生されているという傾向があるでしょう。自身で撮影したデータを無編集でアップロードするケースが多いFacebookでは、動画が間延びしてしまう傾向がありますので、日頃から短尺の動画を心がけることが必要となってきます。

また、Twitterと比較すると、投稿できる文字数も多めになっていることも影響しています。ページを閲覧する時間も長めとなっていますので、動画自体もちょうどいい長さが60秒という少し長めのデータが出ています。

ページに訪問してくれている時点で、あなたに興味を持っているユーザーであることがほとんどですので、ある程度長めの動画を出しても再生してもらえるというのがFacebookの特徴でもあります。

YouTube:120秒

YouTubeでは120秒という長めが「ちょうどいい長さ」となっています。サービス自体が動画配信サービスであり、そもそも長時間動画にも対応していることも影響しています。YouTubeの場合、他のプラットフォームと比較しても特殊なサービスとなっています。個人がチャンネルを開設し、動画を投稿するテレビ局のような役割を果たしています。そのため、動画内容によっては1時間~2時間という長めの動画も多くアップロードされています。

しかし、あくまでも120秒というのは平均的な数字となっていますので、短ければ良いという訳ではないのがYouTubeの難しいところでもあります。解説動画やカットすることができない動画では、再生時間が長くなってもある程度は問題ありませんが、間延びしないように編集作業でカバーしていきましょう。動画の内容に対して長さは適切なのかどうか、視聴者の反応を見ながら日々改善する努力が求められてきます。

参考:How Long Should Your Videos Be? Ideal Lengths for Facebook, Instagram, Twitter, and YouTube(Infographic)|HubSpot

動画広告の最適な長さ

タイマー

一般的には、動画広告において商品やサービスを紹介する場合は「数秒~30秒」が最適と言われています。また、インパクトを残すためには「最初の5秒」が大切です。伝えたいことをダイレクトに表現することで、短時間で印象を植え付ける目的を持つことが必要となってきますので、比較的短めの長さになることが大半です。

長尺にすることによって、ストーリー性を持たせて視聴者の印象に残すという方法がとられることもありますが、長い広告になればコストも現実的ではありません。最長30秒ほどの短尺にすることによって、視聴者がストレスや抵抗を感じることなく、最後まで再生してくれる可能性もアップしますので、最適と言えるでしょう。各プラットフォームに合わせながら、投稿する動画の内容に合わせて適切な動画の長さを模索していくことが大切です。

また、コスト面からしても長尺の動画広告を出そうとしたときには、長ければ長い分制作費用がかかってきますので、短い尺に仕上げたほうが良いと言えるでしょう。動画広告の本来の目的としては「商品やサービスを知ってもらう」ことが目的になりますので、広告する内容の質を上げて、効率よく宣伝できる内容にするといった意識も必要です。

動画の用途や内容によっても最適な長さは変わる?

目覚まし時計を手で止める

動画の用途や内容によっても最適な長さは変わります。ただ、1つ1つの動画は異なるものですので、ズバリこの時間が最適であるというデータを示すことは難しいのが現実です。

例えば、商品やサービスの概要を紹介する動画であれば、詳しく紹介する動画に仕上げる必要があるので、20分~30分程度の動画になっても違和感はありません。視聴者も商品やサービスを知りたいという目的で動画を再生するため、再生時間が長くなってもより深堀した動画に仕上げるということを意識したほうが良いでしょう。

中身の濃い動画であれば長尺になっても問題ありません。ただし、特定の事柄を深堀していなかったり本題に入るまでに時間がかかりすぎているだけの中身の薄い内容になってしまうケースでは、内容を削ってでも短い尺の動画にするべきと言えるでしょう。

各プラットフォームで投稿する動画の長さは臨機応変に変更し、長すぎる動画は2分割、3分割に分けることで動画が間延びすることなく、適切な長さに調整していきましょう。アップロードする動画のジャンル、視聴者層に合わせて、動画の最適な長さを模索していくことが求められてきます。

まとめ

スマートフォンで動画を見る女性の手元

動画の最適な長さについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。動画内容の質と同等レベルで重要になってくるのが、動画の最適な長さ(尺)です。Instagramは30秒、Twitterは45秒、Facebookは60秒、YouTubeは120秒といったように各プラットフォームで最適な尺が出されています。ただ、動画の内容はそれぞれ異なりますのであくまでも参考程度の情報と捉えるべきです。

動画のジャンルや視聴者に合わせて、動画の長さは模索し続ける必要があります。動画をアップロードした後は、きちんとデータを見て適度な長さを見極めましょう。そして次にアップロードする動画にも反映させていくのです。それを繰り返すうちに、自分の中でも知見がたまるはずです。

動画の最適な長さを知ることによって、日々の編集時間も効率よく進めることができるでしょう。基本的なことではありますが、分析を繰り返しながらPDCAを回すことです。日々研究しながら、自身にとっての最適な動画の長さを見つけていきましょう。

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