コラム

黄色い背景と黄色いタイプライター
動画制作・編集

適当NG!おすすめの動画テロップのフォントを紹介します

動画編集で腕の見せ所と言えばテロップの挿入です。テロップとは「カメラを通さずに文字を映し出す」のことを指し、動画内に文字を当て込んでいく作業となります。非常にセンスを問われる部分です。
今は誰もがYouTubeに動画投稿する時代です。テンプレート通りの動画よりも、より個性的で面白い動画が視聴者に求められる傾向にある中、テロップについてもより個性が求められています。動画の内容が面白くても、何を言っているのか分からなければ視聴者は離れていってしまいます。そのため、動画のポイントとなる内容をテロップで分かりやすく伝えることは重要なことです。
今回は動画テロップについて紹介していきます。これまでテロップをつけていなかった方、なんとなく付けていたけど迷いのある方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

動画テロップのフォントはなんでもいいの?

考える女性

結論から言うと、動画テロップのフォントは適当に選ぶことはNGです。しっかりと動画の内容に合わせてテロップを挿入して分かりやすくしたり、強調したい会話ややりとりにテロップを当て込んでいきましょう。

動画テロップの目的は、視聴者へ情報を伝えることです。適当に選んでしまっては、手を抜いて動画投稿していることが見透かされてしまいますし、動画がつまらないものになってしまいます。

第一に意識することは、見やすいフォントを選択すること。おしゃれなフォントを選んだり、彩を加えたりというのは二の次で大丈夫です。動画の内容や雰囲気にマッチする適切なフォントを選択することも大切ですが、「適切なテロップを当て込むこと」、「動画の内容に合っているフォントを選ぶこと」を意識しましょう。

時間をかけてサムネイル画像の選定や概要欄の文章を考えるように、動画テロップのフォントにもこだわりを持って取り組む意識を持つようにしましょう。動画のテロップやフォントが気に入って動画を見てくれるという方もいますので、視聴者にどういう意図でやっているのかが伝わるように、動画テロップにもこだわりを持つことが大切です。

動画テロップのフォントを選ぶポイントは?

CHOICEと印字された木のブロック

動画テロップのフォント選びでは「可読性」、「視認性」を意識しましょう。視聴者が見やすいものかどうかということを第一優先にすることで、動画テロップ本来の目的を果たすことができます。すぐに何が書いてあるのかを分かることができること、ぱっと見でも文章が読みやすいものを選択するというのがポイントです。

例えば、電車の中吊り広告やテレビCMなどはとても参考になります。数秒~数十秒の短い時間の中でも、どのような内容が書かれているのかを伝えることができるのがベストです。

特に、テレビCMは動画編集のプロが編集しているものですので、フォント選びに迷っている方は参考にするべきです。商品やサービスの説明文には可読性の高い明朝体、インパクトを残したいキーワードには視認性の高いゴシック対といったように作りこまれています。

また、人気YouTuberを真似してみるというのも効果的です。特にYouTubeに関してはチャンネル数で人気の度合いが分かりますので、人気動画のテロップだけに注目して見てみると新しい発見があるかもしれません。すべてを真似するという訳ではなく、良いと感じたところを真似していくことで、自身のスキルの向上にもつながります。最終的には動画編集者の好みになってくるところではありますが、自身が好きだからという理由で視聴者目線からかけ離れたフォントだけは選択しないように注意しましょう。

動画テロップにおすすめのフォント

おすすめをする女性

動画テロップのフォントを選ぶうえで知っておくべきこととしては、「ゴシック体」、「明朝体」の文字が基本の書体となっているということです。これらは動画に関わらず日本のテレビ番組や販売されている書籍にも多く使用されており、日本で最も使われていると言っても過言ではありません。基本的な情報は抑えておきましょう。

ゴシック体とは?

パソコンやスマートフォンに標準搭載されている書体、フォントとして別途ダウンロードする必要はありません。縦線、横線の太さが均等なため、ぱっと見でも分かりやすく動画に向いている。親近感やカジュアルな印象も与えることができるので、スマートフォンで多く開かれる動画にも適しています。基本的なテロップについてはゴシック体の書体を選択しておけば間違いないです。テレビ番組やYouTubeの動画でも多く使われる最もスタンダードな書体と覚えておきましょう。

明朝体とは?

パソコンやスマートフォンにあらかじめダウンロードされている書体です。書籍にも使われるフォントで可読性が高く読みやすいという特徴があります。上品や知的というイメージがあるので、商品やサービスを説明したいとき、少し文章が長くなりそうな動画に適しています。動画内で説明文や長めのテロップを挿入したい時に活用できます。動画内で文章での説明が必要な際には明朝体の書体を選択しておくと間違いないです。

「ゴシック体」、「明朝体」と大まかな文字の書体を説明してきましたが、実際に選ぶフォントはもう少し細かい種類になっています。日本で販売されている動画編集ソフトであれば、編集時にフォントを選択できる形になっているので、その中から選定していきます。基本的にフリーでダウンロードできるフォントが大半ですので、必要に応じてパソコンにダウンロードして、お気に入りのフォントを見つけていきましょう。ここでは、YouTubeの動画テロップで良く使われるフォントについても紹介していきます。

ヒラギノ角ゴシック

YouTuberが良く使う汎用的なフォントです。幅広いジャンルの動画にもマッチしやすく、動画自体の雰囲気に関わらず使い勝手が良いものとなっています。MacやiPhoneに標準搭載されていますが、Windowsで動画編集を行っている方は別途ダウンロードが必要となります。メインで使用するフォントとしても使えますが、多くの動画で使われているものなので他の動画と差別化を図りたい際には不向きです。アクティブなシーンだけでなく、ネガティブな場面でも活用できるので、使い勝手が良いフォントとも言えるでしょう。

ラノベPOP

商品の値札に使われているようなポップな印象のフォントです。YouTubeの動画でも使用している方が多く、エンタメ系の動画に適しています。動画内全体で使うというよりも、動画の一番のピークや強調したい場面で使うのがベストです。

人気YouTuberが多数使っていることでも有名で、字体に特徴があるためオリジナルの動画に仕上げたい時に使うと良いです。ただし、使いすぎると動画自体が見づらいものになってしまう恐れがあるので注意が必要です。

ラノベPOPを使用することで、「ここがポイント」と視聴者にアピールできるので、見てほしい場面のここぞという時に使用すると良いでしょう。

ふい字

ペンで手書きしたような印象のフォントです。優しい印象を付けたい場面や子供向けの動画に適しています。字体に癖があるフォントなので利用頻度は少なめにして、ピンポイントで挿入していくと編集の意図を伝えやすいです。インパクトを残したい場面で使用したり、サムネイル画像に使うと全体的なバランスを取ることができます。メインで使うフォントとしては不向きですが、要所で使用することで動画全体が作りこまれている印象を与えることができます。

動画テロップのフォント、効果はつけた方がいい?

キラキラしたエフェクト

更に動画テロップを良いものにするために、選んだフォントに装飾もおこないます。やるべきことは2つ。「緑取り」、「ドロップシャドウ」がメインとなってきます。

緑取りは、動画の背景に応じて文字の境界線を見やすくするもので、ドロップシャドウは影を付けることで文字をより強調させていくという作業です。フォントごとに編集が必要となり手間がかかる部分ではありますが、動画全体の品質にも関わってきますので手を抜かずに丁寧にやっていきましょう。緑取りは、文字の周りを線で囲い縁を取る方法で、境界線やエッジという呼び方もします。緑取りをおこなうことによって、文字と背景が同化することを防いだり、文字そのものを強調させることができます。少し手の込んだ動画であれば基本的に緑取りは必ずおこなっています。

また、ドロップシャドウについては文字に影を付けることによって文字が浮き出ているように見せる技術です。影の角度やぼかし、濃さを調整することによって文字に強弱をつけることが可能となります。いずれの技術も慣れてしまえば難しいものではありませんが、使用している動画編集ソフトによって操作方法が異なりますので、いかに早く編集作業に慣れていくかが効率アップのポイントです。

動画テロップのフォントが素敵な動画を紹介

ここでは、実際にYouTubeで使用されている動画テロップの参考例を紹介していきます。普段何気なく見ている動画であっても、テロップに注目すると編集者が伝えたい真意が見えてくることがあります。ここでは、有名YouTuber3人が使用しているフォントと動画テロップの特徴を紹介していきます。

なお、共通しているポイントは、動画によって基本的な動画テロップを変えずに、自身のスタイルを貫いているという点です。毎回同様のスタイルにすることによって視聴者に安心感を与えることができます。

ヒカル(Hikaru)

ヒカルさんの動画と言えばラノベPOPのフォントを多用することで知られています。動画の企画に沿ってフォントを変えることもありますが、基本的には動画の内容に関わらず同一のフォントを使っています。ラノベPOPを使用することによって、カジュアルな印象を作るだけでなく、親近感のある動画に仕上げることができています。

動画のスタートの挨拶から、中盤、終盤まですべての動画で流れが出来上がっているので、フォントも長年同じものを利用しているのではないでしょうか。大きな企画をすることが多いヒカルさんとラノベPOPの愛称は抜群と言えるでしょう。

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCaminwG9MTO4sLYeC3s6udA

Hikakin TV

ヒカキンさんは自ら編集作業をしていることでも知られていますが、基本的にMacやiPhoneに標準搭載されているヒラギノ角ゴシックを多用しています。

嬉しい内容は赤、ピンク系統の色を利用し、マイナスな内容や悲しい出来事については青系の色を使っています。ほぼすべてのテロップに緑取りやドロップシャドウを施しているので非常に手の込んだ編集を継続していると言えるでしょう。

企画内容やインパクトを残したい箇所ではヒラギノ角ゴシック以外のフォントも使用しているので、動画の雰囲気とフォントの使い方がうまいのがヒカキンさんです。動画の編集スタイルも基本線変更せずに、あえて流れを読みやすくしていることで、視聴者に安心感を与えてくれる動画になっているとも言えるでしょう。

チャンネル:https://www.youtube.com/user/HikakinTV

中田敦彦のYouTube大学

教育系Youtuberとして知られる中田敦彦さんのチャンネルでは、ゴシック体、明朝体のフォントが多用されています。商品やサービスを説明するというよりは、物事を解説する動画が多いため、よりシンプルに伝えたいという意図が見えます。

基本的にはホワイトボードを使用し、そこに文字を記載されているのでテロップ自体は少なめですが、緑取りやドロップシャドウをおこない丁寧な編集が印象的です。他のフォントの使用頻度は低いですが、動画の内容から言っても特にテロップで印象をつける必要が無いので、安心して見られるという意味では、同じフォントを使い続けるということも大切です。説明した内容を要約したテロップでシンプルに伝えているので、中田さんの動画では仮に無音で視聴していたとしても、ある程度内容を把握できるでしょう。

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCFo4kqllbcQ4nV83WCyraiw

まとめ

ノートに鉛筆で文字を書く

動画テロップについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

動画テロップでは、「ゴシック体」、「明朝体」の書体がメインとなり、ヒラギノ角ゴシックやラノベPOPのフォントが良く使用される傾向にあります。動画編集ソフトによっては初期設定でフォントが使用できるケースもありますが、使いたいフォントが無い場合は、有料で購入するかフリーのものをダウンロードする必要があります。使用している動画編集ソフトによってフォントの編集や装飾は操作性が異なりますので、使い込んで慣れていくということも必要になってきます。

動画の背景や雰囲気を壊さないようにしながら、視聴者に正しい情報が伝わるように丁寧な動画テロップの挿入を心がけることが大切です。各動画によって伝えたいことは異なりますが、定期的に動画投稿をするケースでは、基本線メインとなるフォント、サブ要素で使用するフォントを決めておくことでバランスを保つことができます。

WEBでのお問い合わせはこちら