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基礎から解説 Vtuber!

歌って踊るツインテールの女の子(Vtuberのイメージ)
Youtubeで活動している人Youtuberと呼ぶことは多くの方が知っていることかと思います。 そんなYoutuberも色々な形があります。
普通にお仕事をされている方や、専門職で知識を伝えてくれる方、芸人さんやアイドルやモデルさんであったり、レストランのオーナーや料理研究家さん、プロゲーマーさん、中には一切姿を見せず機械音声のみで活動をしている方もいます。
そのなかでも、すこし特殊な、そしておそらく聞いたことがあるであろう「Vtuber」について今回は説明していきたいと思います。

Vtuberとは

Vtuberのイメージ

Vtuberとは「Virtual Youtuber(バーチャルユーチューバー)」からの造語になります。主にコンピューターグラフィックスで作られたキャラクター(アバターとも言います)を用いてYoutuberとして動画配信や、投稿などの活動をする人、またはその文化のことを指します。2018年から特に流行した言葉・概念であり、「バーチャルYouTuber / VTuber」はネット流行語大賞2018の金賞を受賞しています。

バーチャルYouTuberをなぜVtuberに?

Vtuberは日本発祥とされており、有名な方ですと「キズナアイ」さんがいます。もともと2016年に「バーチャルYouTuber」と名乗ったのがキズナアイさんであり、その翌年から同じようにコンピューターグラフィックスのキャラクターを用いて活動するYoutuberが増え始めました。

そして「バーチャルYouTuber」はキズナアイさんを指す用語であったことから、区別かする意味合いも込めて、こうした仮想空間で活動するYoutuberをVtuberと呼ぶようになり始めました。

また、YouTube以外のサービスを利用する方もいらっしゃるため、YouTubeという特定のサービス名を使用することを避けるため、単に「VTuber」(または「バーチャルライバー」)と呼称することが広まったと言えます。ただし、こうした技術を用いて活動していたキャラクターは2013年頃にも存在はしていたようです。

Vtuberとしての活動内容

Vtuberの活動は様々な実験や検証動画、ファンとの会話や対談配信、自分の知っている、または動画内で一緒に覚えた知識の伝達など、他のYoutuberと同じくファンとのコミュニケーションを主な活動としています。

特にコンピューターグラフィックスのキャラクターという性質から、ゲームの実況やプロモーション付きの歌やそれに合わせたダンスなどと親和性が高く、VRライブ(仮想空間上での音楽ライブ)やVtuberに特化した音楽レーベルなども設立されているようです。この「キャラクターを作れる」ことから、人間以外のキャラクターに扮装したり、男性が女性のキャラクターを演じることもあります。

このように「なりたい自分になれる」「制約を乗り越えることができる」ことが大きな魅力であるとされ、現実の性別(セックスやジェンダー)や人間の外見にとらわれない活動をするVtuberも数多くいます。

Vtuberは個人でもできる?

パソコンで作業するビジネスウーマンの手元

さて、Vtuberとは個人でもなれるものなのでしょうか?コンピューターグラフィックスを使ったキャラクターと聞くと敷居が高そうに感じますね。ですが、Vtuberには「個人勢」と呼称されるグループ、くくりが存在します。この「個人勢」は個人でVtuber活動をしていることから呼ばれ始めました。そしてその数はかなり多いものです。このことからも、Vtuberは個人でも十分できることが伺えます。

また、Vtuberになるには、Vtuberを専門とした企業や事務所のオーディションに応募する方法なども考えられます。こうした専門の企業や事務所では定期的に新人募集をおこなっているので、Vtuber活動をしたい方は応募してみるのも一つの手です。有名なグループでは「にじさんじ」「ホロライブ」などがあり、それぞれ株式会社いちから、カバー株式会社が運営しています。

最後に、少し変わった方法ですが企業の公式Vtuberという方もいます。ロート製薬には「根羽清ココロ(ねばせいこころ)」、サントリーには「燦鳥ノム(さんとりのむ)」というVtuberがそれぞれいます。Vtuberとしての活動のほか、企業PRなどにも活躍しています。

根羽清ココロ
https://www.rohto.co.jp/company/vision/0610day/nebaseicocoro/

燦鳥ノム
https://www.suntory.co.jp/enjoy/socialmedia/nomu/

Vtuberって稼げるの?

スーツの女性が笑顔で何十万のお金を両手で持つ

ここまではVtuberそのものに関して説明してきましたが、実際Vtuberとして活動することで収益を出すこと=「稼ぐ」ことはできるのでしょうか?こたえは、地道にしっかりチャンネル運営をすれば可能です。

Vtuberも収益を上げるためにはYoutubeの収益化の権利を有さなければいけません。このYoutubeの収益化に関しては、YoutuberもVtuberも基準は変わらず、少なくとも1000人の登録者と12ヶ月で4000時間コンテンツ動画を視聴される必要があります(このほかにも基準はいくつかありますが、ハードルとして高いものがこの二つです)。まずはしっかりとしたチャンネル運営を続け、登録者数1000人を目指し、動画を見てくれる人を増やすことが第一目標になります。

そしてYoutubeでの収益化の権利を有しても、Vtuberも収益方法は他のYoutuberと変わらないため、引き続きチャンネル運営の努力をする必要があります。そのため、稼げるかどうかは本人の資質と地道な活動にもよるところが大きくなるでしょう。

ただし、Vtuberならではの収益方法も存在はします。Vtuberは最初からキャラクターであるためグッズ商品化がしやすい面があります。そのため、ある程度のファンができた際にグッズ販売などを試みやすいでしょう。

また、Vtuberの視聴者層はアイドルやアニメのファン層に性質が近く、そのような性質のファンはスーパーチャット(投げ銭)を比較的おこなってくれる傾向が高いのが特徴です。推し(自分が応援している)Vtuberに頑張って欲しいという気持ちが高いのだと考えられます。この点がYoutuberよりも効果が見込める点でしょう。

しかしいずれにしても、Youtuberと変わらずVtuberもチャンネル運営をしっかりと行うことが収益化をするうえで、大事なことではあります。

Vtuberやってみたい!どうやって作るの?

webカメラに手を振る女性

それでは実際にVtuberになる方法を説明していきます。まずはVtuberになることだけを説明していきます。

スマホだけでVtuberになる方法

最も簡単な方法は、お持ちであるスマートフォン(スマホ)を使ってVTuberになることです。必要なものはスマホとVtuber向けのアプリだけです。

スマホを使ったVtuber活動をしたい場合は、iPhoneXもしくはiPhoneXSなどのフェイストラッキング機能が付いたものが良いです。なぜなら、アプリによってはフェイストラッキング機能が無いと使えないものがあるためです。もちろん、スマホだけで始められる分できることも限られてしまいます。ですが、最も手軽に始められる方法ではあります。

以下に有名なアプリを紹介します。

ほとんどがiOS 10、またはiOS 11以上、Android対応アプリはOS 4.1または4.4を必要としているため、お持ちの機種の確認はしてください。

PCを使ってVtuberになる方法

個人でも機材とアプリケーションが揃っていれば、比較的簡単にVtuberになることができます。
必要なものは次のものです。

  • そこそこ高性能なPC
  • 自分の動きを伝えるためのwebカメラとマイク
  • webカメラで写した自分の動きをキャラクター反映させるアプリ

そこそこ高性能なPC

高価なPCではなくて良いのですが、一度に複数のアプリケーションや処理を行うため、低スペックなPCでは処理ができずフリーズしてしまうことがあります。自分がなりたいキャラクターややりたいことに応じて最適なPCを選ぶ必要があるので、どのPCが良いかわからない時は、電気屋の店員さんに聞くと良いでしょう。

自分の動きを伝えるためのwebカメラとマイク

こちらも特に高価なものでなくても構いません。ラップトップ型PCに付属しているwebカメラでも構いません。自分の姿をきっちり写せるものを用意しましょう。マイクも高価なものでなくても構いませんが、雑音が入りにくいものを選びましょう。

webカメラで写した自分の動きをキャラクター反映させるアプリ

最後に、webカメラで写している自分の動きをキャラクターに反映させるアプリが必要です。「FaceRig」というアプリケーションでこれは可能です。また「FaceRig」にはデフォルトでいくつかキャラクターが用意されているので、そのままVtuber活動が始められます。

FaceRig自体は「Steam」というゲームプラットフォームの中のアプリの一つで、海外製のため取扱法は全て英語です。しかし、日本語化にすれば日本語で使うこともできます。詳しい方法についてはここでは割愛します。使い方などを説明しているサイトなどで調べてみましょう。

ここまでは、Vtuberになる基礎です。ここからは「自分で作ったキャラクター」でVtuberになる方法です。

Live2D用にキャラクターを作成する

自分で作ったキャラクターを動かすためにはLive2Dというアプリケーションで動かす必要があります。Live2Dとは、2Dで描かれた原画をそのまま、立体的に動かすことができる技術とも言えます。

このキャラクター制作は個人ではなかなか難しいため、クリエイターに依頼をするケースもありでしょう。なかには、元のキャラクター制作からLive2D用のパーツ分け(動かすための分解作業)までをセットで行ってくれるクリエイターもいます。好きな作家さんに依頼をして好きなキャラクターになると言うのもVtuberの魅力の一つです。そうしてできたキャラクターは、まずはLive2Dで動かしてみましょう。そこで違和感がなければ次のステップに進みます。

FaceRigに作ったキャラクターを反映させる

あとはSteamにある「FaceRig Live2D Module」というアプリでLive2Dで作ったキャラクターを反映させるだけです。こちらは公式ドキュメントが日本語版で存在するので、そちらを参考にしてください。

※参考:Live2D_Facerig_Avatars_JPNDoc.pdf

手順を見ると意外と簡単に出来ることがわかります。おそらく一番悩みになるのは、どのようなキャラクターになりたいかだと思います。せっかく「なりたい生物なら何にでもなれる」ので、いろいろと考えてみてください。

人気Vtuberを紹介

ここまでは自分がVtuberになることやVtuberそのものについて説明してきました。ここでは、人気のVtuberさんを紹介したいと思います。

Vtuber四天王(5人揃っていることまでがネタのようです)

キズナアイ

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC4YaOt1yT-ZeyB0OmxHgolA

電脳少女シロ

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCLhUvJ_wO9hOvv_yYENu4fQ

ミライアカリ

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCMYtONm441rBogWK_xPH9HA

バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん

輝夜月

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCQYADFw7xEJ9oZSM5ZbqyBw

2017年に一気にVtuberという存在を有名にした人たちです。現在も活動を続けており、その活動はYoutubeにとどまらずTV番組や音楽フェスなど様々な活動をしています。とくに「キズナアイ」さんはVtuberという言葉が生まれるきっかけにもなった方ですね。バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんは現在は引退説もありますが、ここでは四天王の一人として紹介しておきます。

にじさんじ

月ノ美兎

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCD-miitqNY3nyukJ4Fnf4_A

樋口楓

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCsg-YqdqQ-KFF0LNk23BY4A

静凛

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC6oDys1BGgBsIC3WhG1BovQ

株式会社いちからが運営している「にじさんじ」に所属しているVtuberです。人間だけにとどまらず動物や悪魔など多数のキャラクターがVtuberとして自分の得意なことで活動をしているようです。上記の3人は「JK組」と呼ばれるグループであり、初期のメンバーで今でもにじさんじの顔として多くの媒体に出演しています。中でも「月ノ美兎」さんの独特なキャラクターがブームを起こしました。

ホロライブ

白上フブキ

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCdn5BQ06XqgXoAxIhbqw5Rg

兎田ぺこら

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC1DCedRgGHBdm81E1llLhOQ

桐生ココ

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCS9uQI-jC3DE0L4IpXyvr6w

カバー株式会社が運営している「ホロライブ」に所属しているVtuberです。おもにアイドルをイメージしたキャラクターのVtuberが多く所属しています。白上フブキさん、兎田ぺこらさんは登録者数100万人を突破、桐生ココさんは2020年9月時点でスーパーチャットの合計金額が一億円を突破するなど、まさにアイドルとしての活動に特化しているようです。

個人勢

犬山たまき

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC8NZiqKx6fsDT3AVcMiVFyA

しぐれうい

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCt30jJgChL8qeT9VPadidSw

ディープブリザード

チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCHXgFLFyqR-XqtxfTH3qiYA

上記の3名は漫画家、イラストレーターさんがVtuberをやっています。自分で自分のキャラクターを作れるのでお得な作戦ではありますね。ここであげた方以外にも様々なVtuberさんがいるので、気になった方は検索してみてくださいね。

まとめ

ノートパソコンとスマートフォンがリビングの机に置かれている様子

Youtubeで活躍するYoutuber、その中でもちょっと特殊でちょっと楽しいVtuberについて説明させていただきました。「Youtuberをしてみたいけど顔を出すのはちょっと怖い」「犬になりきって犬の気持ちを発信するチャンネルを作りたい」など、Vtuberなら可能なことはたくさんあります。「なりたいものになれる」Vtuber、この記事を読んだあなたも「なりたいもの」になってみてはいかがでしょうか。

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