動画制作費の相場って?内訳から費用を抑えるポイントまで解説!

動画制作を外注するメリット
現在世間に溢れている動画の数々は、個人で制作されたものからプロの知識や最新技術によって作り上げられたものまで、規模やクオリティ、種類がさまざまです。それぞれの動画はどのような目的で、どれくらいの予算と技術が投じられて制作されたのでしょうか。
動画制作を制作会社に依頼する前に、まずはプロに任せるべき案件はどういうものか、また外注することにはどのようなメリットがあるのかなどについて明確に把握しましょう。これらに関する理解は、動画制作にかかる時間や費用を適正な範囲内に抑えるために必要不可欠です。
動画の種類と求められるもの
一言で動画制作と言っても、動画の種類は多岐にわたります。そして、動画の制作にかかる費用や依頼すべき相手は、動画を制作する目的によって変わるものです。実際にはどのような動画があるのでしょうか。以下に動画のカテゴリーと制作において求められるものをまとめました。
- PRやCMなどの広告動画・・・PR効果を上げるために高いクオリティが求められる
- YouTube用の広告動画・・・短い方が良しとされ高画質である必要もない
- アニメーション・・・専門技術が要される
- デジタルサイネージ(電子看板)・・・広告に関する知識が必要
- 展示会・イベント用動画(結婚式など)・・・レベルの高い撮影技術や編集技術は不要
- 記録動画(セミナー、式典など)・・・撮影と編集は1人〜2人の少人数で行うのが相場
動画制作会社か?社内制作か?
動画を制作するにあたり、「誰に依頼するか」は最も重要な選択の一つです。求めるクオリティによって予算を多く投じたり抑えたりする必要があるからです。つまり、「誰に頼めばコストパフォーマンスの良い動画が制作されるのか」を正確にジャッジすることが求められています。
依頼先の選択肢は、動画制作会社への外注、フリーランスへの外注(クラウドソーシング経由)、自社での内製化の3つがあります。まずはそれぞれのメリット・デメリットを把握しましょう。
動画制作会社に委託するメリット
動画制作を外注するメリットは次のようなものが挙げられます。
- ハイレベル、ハイクオリティに対応
- 専門性の高い知識やクリエイティブなセンスを持っている
- 経験とアイデアが豊富
- 設備が整っている(機材の種類、数などが豊富)
- 最新の情報と技術を持っている
- 人材の選択肢が豊富
- 過去実績にもとづいて幅広い要望を実現できる
- 独自のネットワーク(キャスティング、ロケ地選定など)
- 制作過程全てを任せることもできる(依頼者は自身の業務に専念できる)
- 法的要素も熟知している
動画制作会社に委託するデメリット
動画制作の外注では以下のようなデメリットが考えられます。
- 自社制作よりも費用が高い
- 方針の変更や修正などにおける柔軟性が欠ける
- 依頼を受けた企業や宣伝する商品などに関しての事前調査に時間がかかる
- 認識の不一致が起こる可能性がある
- 必要な時に即アクションを起こすことが難しい
- 工程によっては別会社に委託することもあるので費用がかさむ
自社で内製化するメリット
自社内で制作チームを作り動画制作を行う場合、次のようなメリットが見込めます。
- 外注よりも予算を抑えることができる
- 必要なものを必要な時にフレキシブルに制作・編集することができる
- アイデアが出たら迅速に実行に移せる
- 情報や認識の共有を行いやすい
- 自社の方針や商品に関して精通している
- 重要な情報などを社外に出さなくて済む
自社で内製化するデメリット
自社で動画制作を行う場合のデメリットは次のようなものが挙げられます。
- 制作チームの常時雇用に伴う人件費の発生
- 自社にない設備や技術の外注費用を合わせると結果的に制作費が高額になる可能性がある
- 品質や対応分野に限りがある(人材面、設備面などでの制約)
- 最新の情報や機器、技術の取得に遅れをとりがち
高い成果を求めるのなら動画制作会社へ
大まかに言うと、動画の品質こそがユーザーへの訴求力となる広告関連の動画は、その道のプロである動画制作会社へ。質よりもポスト頻度や瞬発性が求められる動画は自社で制作する。これが費用対効果のバランスがとれた動画を制作する上で、基本となる判断基準と言えるでしょう。
つまり、テレビやインターネット、YouTubeなどで流す広告動画や、デジタルサイネージ、アニメーション動画といった、世の中のほとんどのビジネス用動画は動画制作会社への委託がベストということになります。そして、SNSなどでユーザーとのコミュニケーションツールとして利用される動画や、展示会・セミナー・小規模イベント用動画、記録用動画などは内製向きということになるでしょう。
動画制作費用の内訳
動画制作にかかる費用は主に動画の種類や目的、どの動画制作会社に依頼するかによって大きく異なります。動画制作会社から見積もりを提案されても、その内容について理解できていなければ、予算の組み立てや依頼先の選定の際にジャッジミスが起こりかねません。
動画制作予算について適正なマネジメントを行うために、まずは動画制作費用がどのように構成されているのかという、費用の内訳について把握することから始めましょう。
以下は動画制作で想定させる費用の内訳例です。
- 企画・構成費
- シナリオ作成費
- ディレクション費
- 撮影機材費
- カメラマン費
- アシスタント費
- 撮影メディア費
- 照明エンジニア費
- ビデオエンジニア費
- 特機費
- キャスト出演費
- ヘアメイク費
- スタイリスト費
- ナレーター費
- 美術費
- スタジオレンタル費(撮影・録音)
- 動画編集費
- 2D・3Dグラフィック作成費
- BGM・SEなどの音響効果費
- ロケハンティング費
- エンコード費
- メディアオーサリング費
- マスター作成費
- デザイン費(盤面・ジャケット)
- メディア複製費
- 交通費
- 通信費
制作を依頼する動画や動画制作会社によって変動はしますが、費用内訳にはこれだけ多くの項目があります。
企画費
企画・構成、シナリオ作成、ディレクション作業は動画制作における根幹と言えます。特にディレクターは、打ち合わせからさまざまな手配、スケージューリング、キャスティング、指示出しなどの制作工程全体の統括を担っているので、費用もそれらのボリュームに応じて変動します。
CMなどの高いクオリティが求められるものや長尺の動画は、全行程において手間や日数がかかるため、ディレクション費だけでも30万円、企画関連の費用合計となると50万円以上にのぼることもあります。しかし簡単な動画であれば、10万円くらいに抑えられるケースもあります。
撮影・エンジニア費
特機や技術を駆使して高品質の動画を制作する場合は、高額機材の使用料やアシスタント・エンジニアへの人件費が加算されるので撮影費用は100万円くらいまで上ることもあります。
逆に、カメラマン1人によるハンディカメラでの撮影であれば費用は格段と下がり、5、6万程度に抑えられる場合もあります。ただし、機材のグレードを落とせば予算は抑えられますが、ピント調整などに限界が生じるので、綺麗で凝った映像を撮ることは難しくなるでしょう。
スマートフォンの画面上での展開を目的とした動画であれば、高画質であることよりも構成の良さの方が成果につながるともされています。
スタジオレンタル費
収録や録音でスタジオを利用すればスタジオ使用料がかかります。また、どのようなスタジオをレンタルするかによっても費用に差が出るでしょう。MAスタジオのような、設備の整ったスタジオを利用すれば8万円以上かかります。
編集費
動画の編集費は動画の長さ、テロップ数、動画の種類などによって決められます。編集はソフトを用いて行われる作業なので、動画編集費を安く削減することはできません。
また費用は上がりますが、BGMやSEなどの音響効果、2Dや3Dのグラフィックの採用は、動画の訴求力を上げるためにぜひ検討したいところです。
出演費
動画にキャストを出演させる場合はキャスト費、キャスティング手数料に加え、スタイリストやヘアメイクの人件費、ナレーションのみの場合はナレーター費がかかります。撮影や収録時間、また誰に依頼するかによって費用は変動します。
動画制作会社に制作費用の見積もりを請求する際は、その内訳までを明確にしてもらいましょう。外注候補の制作会社を正確に比較するため、また依頼後の追加請求を防ぐために、費用内訳の把握は必要不可欠です。
動画制作の相場を紹介
動画制作の費用相場について紹介します。費用相場は、制作会社から提示された見積もりの適正性の判断や予算の組み立てにおける基準となります。
PRやCMなどの広告動画制作相場
大多数に対してプロモーション活動を行う場合、まとまった予算を投じて高品質の動画を制作することをお勧めします。相場とされている動画制作費は20万円~300万円です。
Web用の動画制作を専門とする制作会社であれば比較的低予算で済みますし、TV制作会社に依頼すれば、場合によっては300万円以上かかる可能性もあります。
YouTube用の広告動画制作相場
Web用動画専門の制作会社への依頼、また最近ではクラウドソーシングを介してフリーランスへ依頼するという選択肢もあります。フリーランスへの依頼相場は比較的安価で、5万円程度に抑えることも可能です。
アニメーション動画制作相場
フリーランスへの依頼も可能ではありますが、専門的な技術が要されるので、アニメーションに熟知した動画制作会社に依頼するケースが一般的です。いずれにしても費用相場は高額で20万円~100万円となります。
デジタルサイネージ用動画制作相場
ディスプレイを利用した広告「デジタルサイネージ」は基本的に表示時間が短いため、制作費用は安く済むのが一般的です。スライドショー制作の相場は2万円〜3万円、動画制作の相場は10万円程度が相場です。
展示会・イベント・セミナー用動画制作相場
撮影などを含まず編集のみの依頼であれば、6万円くらいからが相場とされています。フリーランスに依頼すれば3万円以下に抑えられる場合もあります。
おすすめの動画制作サービス
それでは実際に動画制作を依頼する際に、ぜひおすすめしたい制作サービスを紹介します。
動画制作の定額依頼し放題サービス「Mチーム」
Mチームは2014年に創業した企業で比較的新しい企業です。低価格×スピード×高品質をコンセプトに動画制作を行い、そちらを強みに現在ではyoutube、企業動画(CM、採用動画、説明会動画、研修動画など)、広告動画と多岐にわたり制作しています。しかも、広告動画であれば、2万円/本〜で作成することも可能です。
また、クライアントでは口頭で要望を伝えれば企画〜制作まで行うことができる柔軟性の高さが特徴です。制作には担当ディレクターがつき、イメージや要望を伝えるだけで動画の制作が進むため、運用コストもほとんどかかりません。動画制作の導入として、リーズナブルに制作会社に依頼したい場合におすすめの企業です。
- Mチーム(https://mteam.jp/)
予算と品質に満足できるコンサル型動画制作「プルークス」
経営コンサルティングのノウハウを活用し、魅力的な値段で高い品質の動画制作を実現しているという点が「プルークス」の強みです。動画制作のみならず、動画広告の配信や運用のサポートまで行ってくれます。主なプランは20万円から100万円とされています。
- プルークス(https://proox.co.jp)
4.4K・5K動画などの高スペック動画を制作「ARTTV」
最新テクノロジー4K・5Kカメラによる動画を制作したい場合にお勧めなのが「ARTTV」。4K・5Kカメラ導入動画以外にも、テレビCMや番組の制作、プロモーションビデオやWeb広告用の動画制作などの幅広い実績も評価ポイントです。動画制作費用は動画の種類によって見積もりが行なわれます。
- ARTTV(http://arttv.official.jp)
アニメ動画制作を強化しているクラウドソーシング「Crevo」
クラウドソーシングサイト「Crevo」には世界100ヶ国以上、3000名以上のクリエイターが登録されており、実写・アニメーション・3Dグラフィックなど、幅広いジャンルの動画制作が提供されています。クリエイターとのマッチングサービスや企画から納品までのフルサポートも魅力的です。プランは29万円から揃っています。
- Crevo(https://crevo.jp)
動画制作にかかる費用を抑えるには
動画の制作費用を抑えるための主なポイントは、以下のようなものが挙げられます。
- 自身でできることはなるべく行う(撮影や構成、キャスト出演など)
- 動画はなるべく短尺にする
- クラウドソーシングを活用してフリーランスに依頼する
- BGMは著作権費用が発生するためフリー素材の音源を使用
自身でできることはなるべく行う
動画制作会社に依頼すれば「全てを丸投げできる」という便利なオプションもありますが、制作費用は格段と上がります。動画の規模やクオリティにもよりますが、自身で撮影や構成を行ったり、キャストとして出演をすれば制作費用を抑えることができます。
動画はなるべく短尺にする
動画の長さによって制作費用は大きく変動します。長尺の動画になれば撮影時間や編集にかかる時間も長くなるからです。ちなみに、広告動画に関しては商品やサービスの魅力を、視聴者をいかに飽きさせずに簡潔に伝えるかが重要なので、動画も短尺のものが好まれます。動画を制作する目的を明確にし、適切な時間について検討しましょう。
クラウドソーシングを活用してフリーランスに依頼する
動画制作会社よりもフリーランスに依頼する方が予算は抑えられます。撮影のみや、撮影から編集までを請け負うフリーランスもいますが、編集工程のみを請け負うというフリーランスの方が多数です。クラウドソーシングにはフリーランスのエンジニアが多数登録されているので、選択肢はとても豊富です。現在日本では以下のクラウドソーシングサイトが市場のほとんどを占めているので、この2つのサイトで案件を提示すれば十分でしょう。
- クラウドワークス(https://crowdworks.jp)
- ランサーズ(https://www.lancers.jp)
まとめ
「どのような費用でもなるべく抑えたい」というのは、あらゆるビジネスにおいて共通している意識でしょう。しかし、動画制作において費用の安さに目を向け過ぎるのはリスキーな行為です。どのような目的を持ってどのような成果を期待するのか、また相場はどれくらいなのかを基準に慎重な予算決めと依頼先の選定を行いましょう。
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