コラム

記事LPをみる人
Web・グラフィックデザイン

記事LPとは?その役割や高い効果を出すためのポイント教えます!

Webマーケティングの担当をしている方なら、「記事LPは効果が高い」という情報を聞いたことがあるのではないでしょうか。
本記事では、記事LPについて、通常のLPとの違いに触れながら、効果を出すための作り方について解説していきます。

記事LPとは

記事

記事LPとは、Webメディア内の記事と同じような構成や配置で作成されたLPのことです。PRなどの表記がありよく見れば広告だとわかりますが、小サイトのコンテンツだと思いこんで読み進めるユーザーも少なくないでしょう。

ユーザーは広告に対しては否定的なイメージがあり、コストをかけてLPを作成しても商品やサービスの興味のないユーザーは離脱してしまう可能性があります。そのため、見た目、内容両方の構成をサイトの記事コンテンツに合わせたページを制作することでサービス・商品に興味を持ってもらい、その先のLPへ誘導する目的で制作します。

また、記事と記事LPの違いは、その記事内で内容が完結しているかという点です。通常の記事では内容をすべて読めば完結するのに対して、記事LPでは大体の内容は理解できるものの詳細は遷移先のページにて知れるような構成になっていることが多いです。

記事LPを用いて潜在顧客を獲得する手法をコンテンツマーケティングといいます。

コンテンツマーケティングとは

記事読者にとって価値のあるコンテンツを提供するなかで商品、サービスを紹介し、顧客のニーズを育成し購買を経てファンとしての定着を目指すマーケティング手法です。

商品に対するニーズがはっきりしている顕在層とは異なりコンテンツを通じて商品、サービスの存在を知ってもらい、価値を理解してもらい購買、定着を目指すため中長期的な施策です。

コンテンツマーケティグが重要な理由

検索エンジンの評価がコンテンツ重視となったため

Webサイトは、検索エンジンからの自然検索流入を多く集めるため、SEO(Search Engine Optimization)対策を行います。検索結果上位に表示するサイトは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジン提供社の基準によって評価され決定します。その評価基準のなかで重点的に見られるのが2019年現在コンテンツ内容の品質です。

ユーザーの購買行動が変容したため

マスメディアが主な広告媒体であった頃消費者の行動はAIDMAモデルと呼ばれるフローで表されていました。

  • Attention(注意)

商品やサービスを知らない、思い出せない状態です。知名度の向上などブランディング施策が必要です。

  • Interest(興味、関心)

商品、サービスについては知っているものの内容や特徴がわからない状態です。理解を促進させる施策が必要です。

  • Desire(欲求)

商品やサービスについて内容や特徴は理解したものの、欲しいと思っていない状態です。ユーザーの悩みや課題を解決できる点などニーズを育成する施策が必要です。

  • Memory(記憶)

欲しいとは思っているものの忘れてしまうなど、実際の購買には至らない状態です。購入意思を持続させたり購入意図を形成させたりするための施策が必要です。

  • Action(行動)

買うかどうかを迷っている状態です。購入意欲を促進するための施策が必要です。

ところがインターネットが登場すると、ユーザーは検索エンジンを利用して情報を収集するようになりました。

そのため企業のブランディングによって興味を持った商品、サービスをユーザーは検索をするようになり実際の製品の良さをユーザーが理解しやすい形で伝える必要が生じ、コンテンツマーケティングは発達しました。

記事LPと通常のLPの違い

LPと記事LPを比較する

記事LPは、ユーザーの悩みや課題を解決できる商品やサービスの存在をユーザーに認識してもらい興味を持ってもらった上でLPへ誘導する役割を持っています。

それに対して通常のLPは、興味関心や購入意思のあるユーザー向けに作られたページです。

商品の良さや価格などを客観的な根拠に基づいて説明しユーザーに購入を促す構成になっています。購買フェーズにおいて、記事LPは潜在層向け、LPは顕在層向けと言えるでしょう。

記事LPのメリット・効果

記事LPで集客

それでは、記事LPを使用するメリットや効果を確認していきましょう。

潜在層に効果がある

広告らしさを感じさせない構成となっている点から、純粋にサイトにコンテンツを消費しにきたユーザー、すなわちあまり商品やサービスに興味のないユーザーも、記事LPであれば記事内容を消費してくれる傾向にあります。

また潜在層のユーザーは、すでに商品やサービスに興味のある顕在層のユーザーと比べて母数も多いです。そのため効果的にアプローチできれば、多くの新規顧客を獲得できる可能性があります。

加えて顕在層へアプローチするための運用型広告市場は2019年現在成長しており、広告枠獲得のための入札も激しくなっています。つまり、顕在層の顧客を獲得するのにはコストがかかります。

そのため、記事LPを用いていかに潜在層の顧客を獲得できるかが重要となってくるのです。

ユーザーの購買プロセスを短縮できる

ユーザーが購買を行う際基本的には次のプロセスに従います。

  • 認知

商品、サービスについて知らない状態から認識するまでの過程です。広告出稿側はCMやWebブランディング広告を打ち認知を獲得します。

  • 興味、関心

ユーザーが商品、サービスを認知したとしても興味を持つとは限りません。商品を訴求しユーザーの興味、関心を獲得します。

  • 調査

ユーザーが商品に関心を持った後商品について調べる過程です。Web検索ではなくSNSで検索する場合も多いため、公式アカウント等を準備する企業も少なくありません。

  • 比較検討

競合他社の製品と価格やスペックを比較する過程です。この段階ではかなり購買意欲が高まっています。

  • 購入

実際に購入するという行動です。

記事LPを使用することで購買行動のうち、「調査」、「比較検討」のプロセスを省略できます。

ユーザーは商品、サービスに興味、関心を持つとWeb検索やSNSを用いて検索し調査します。その過程でLPからは離脱してしまいます。

記事LPには商品の情報や競合他社との比較情報が盛り込まれているため、調査、比較検討のプロセスを省略することができるのです。

LPを作成する前にテストができる

LP作成は、自社で行えば多くの工数がかかり、外注すれば大きなコストがかかります。そのため訴求内容をLPでテストするのは現実的ではありません。

一方で記事LPは、サイトのコンテンツと同様の構成で作成するため、複数ページを作成するのにLP作成ほどコストを要しません。そのため訴求内容のテストについては記事LPにて行うのが最適です。

記事LPの作り方

記事LPをつくる女性

実際に記事LPを作りたい場合はどうしたらいいのでしょうか。ここでは、記事LPを作る流れを説明します。

ユーザーターゲットを設定する

記事LPの作成において、ターゲットの設定は重要です。幅広く多くの人々にアピールするのではなく、特定の悩みや課題に向けた内容のほうが訴求力を強められます。

アプローチ方法を検討する

ターゲットを設定したあとは、ユーザーの興味・関心や要望を調査し、アプローチ方法を検討します。

ユーザーが商品を知らない潜在層であれば、商品を知ってもらうためのアプローチを検討しましょう。また商品をすでに認識している顕在層であれば商品、サービスへの興味関心の度合いに合わせて掲載する情報の粒度を考えましょう。

必要な情報について見出しを作る

ユーザーの悩み、課題を解決するために必要な情報はなにか考え、見出しを書き出しましょう。記事は見出しに沿って作成するため、見出しの数や内容は重要です。

書き出した見出しでユーザーの悩み、課題が解決できる構成となっているかを確認します。

記事LPで効果を出すためのポイント

記事LPを見る男性

せっかく記事LPを作っても効果がでなければ意味がありませんよね。ここでは、効果のでる記事LPのポイントを紹介します。

見た目の構成をサイトコンテンツになじませる

タイトルの長さや文章の量、画像の配置などをサイトのコンテンツに合わせることで、ユーザーは違和感なく記事LPのコンテンツを消費できます。コンテンツの内容についても、ユーザーに有益な情報提供することを心がけましょう。

出稿するメディアを選定する

インターネット上にWebメディアは数え切れないほど存在し、それぞれ訪れるユーザー層に傾向があります。そのため訴求したいユーザー層とメディアを訪れるユーザー層がマッチしているかという観点から出稿メディアを選定する必要があります。

たとえば、化粧品の訴求をしたいするのに、訪問者のほとんどが男性ビジネスマンのサイトに掲載しても効果が得られないことは明らかです。そのため、効果的に訴求できるメディアを選定しましょう。また、広告のフォーマットも重要となってきます。

記事LPと相性が良いのは「ネイティブ広告」と呼ばれる広告です。詳しくは次の章で説明していきます。

内容は極力PR要素を避ける

記事LPの目的は、商品やサービスに興味を持ってもらいLPへと誘導することです。

Web広告が浸透してきた2019年現在においても広告に否定的なユーザーは少なくないため、訴求の仕方によってはブランドイメージを下げてしまう恐れもあります。

ユーザー目線に立ち、ユーザーの悩みや課題を解決できるきっかけとなるようなコンテンツを考案しましょう。ユーザーの悩みや課題を提示し、それに対する解決策を打ち出す際に商品を紹介するなど記事コンテンツとして自然な流れの構成を心がけましょう。

目を引くタイトルをつける

魅力的なコンテンツが溢れるサイト内で記事LPに訪れてもらうためには、ユーザーの興味をひくようなタイトルやアイキャッチ画像を用意する必要があります。

またユーザーのコンテンツ離脱が最も多いポイントはファーストビューです。数値を入れるなどしてユーザーが関心を持つよう心がけましょう。

効果について具体的に説明する

商品、サービスの効果やその裏付けの部分によってユーザーは納得し購入に至ります。強豪との比較データなど数値やグラフなどの図を用いて詳細に記載することで、効果アップが期待できるでしょう。

ABテストを繰り返す

記事LPは、LPに比べて制作にコストや工数がかからない点が利点として挙げられました。そのためABテストをするには記事LPが最適です。

タイトルや画像、文章の言い回しなど複数パターンを用意してテストを続けることで、パフォーマンスの高い記事LPを生み出すことができます。

記事LPと相性のいいネイティブ広告とは

ネイティブ広告とは、従来のバナー広告やリスティング広告と異なり、コンテンツに馴染んだ自然な広告のことです。

Yahoo! JAPANやSmartNewsなどのタイムライン面でコンテンツの間にPRなどの表記の入った広告を見たことがあるかもしれません。コンテンツと同じ文脈で表示されるため、ユーザーも広告とは気が付きにくい一面があります。

ユーザーの体験として、このネイティブ広告をタップした後、通常のLPが表示されると騙されたような感覚に陥る可能性があります。それを解消するのが記事LPです。

タップ後の遷移ページについてもサイトコンテンツと同様の構成で表示することで、ユーザー体験を損なうことなく商品・サービスのプロモーションを行うことができます。

ネイティブ広告、記事LPの出稿先としておすすめの媒体ネットワークを紹介します。

Outbrain

Outbrain

記事を読んでいるユーザーの興味、関心に合わせた広告を表示する、レコメンドエンジンを備えた媒体ネットワークです。

朝日新聞や毎日新聞などの大手新聞社、MSNなどのポータルサイトなど300社以上の媒体をネットワーク化しています。独自のアルゴリズムでユーザーの興味、関心を判定し広告との高精度のマッチングを実現しています。

  • 課金形態:クリック課金

AkaNe

ネイティブ広告_Taboola

スマホ面とPC面両方に出稿可能なネットワークです。出稿媒体をホワイトリストで管理可能なため、出したい媒体を選択可能です。商品、サービスによっては掲出したくないメディアもあるでしょう。そういったケアが可能です。また出稿金額など条件を満たせば、記事LPを無料で制作してくれるサービスもあります。

ライターやデザイナーなどの手配が難しい広告主でもネイティブ広告、記事LPの配信が可能です。

  • 課金形態:クリック課金

Taboola

Taboola

Yahoo! JAPANにもレコメンドエンジンを提供しているグローバルのプラットフォームです。ユーザーのWeb上の行動履歴や時間帯、デバイスに応じてパーソナライズし広告を配信しています。

  • 課金形態:クリック課金

popIn

ネイティブ広告_popin

効果測定のツールに秀でているプラットフォームです。記事コンテンツの読了率などの指標について外部ツールを導入することなく計測でき、PV数などの簡単な指標のみではなくブランドリフトなどの測定が可能です。

中国のIT大手である百度と経営統合しており、百度の優れたAIエンジンをレコメンドのロジックとして活用しているため、高精度のユーザーターゲティングを実現できます。

  • 課金形態:クリック課金

おわりに

記事LPは、サイトコンテンツに馴染んだ構成で制作されたLPのためユーザー体験を損ねることなく、商品やサービスをプロモーションできる点がメリットです。

記事LP制作の際はなるべくPR要素を避け、ユーザーの悩みや課題を提起し解決する中で商品、サービスを紹介する流れで行うと効果的となるでしょう。

まだ記事LPを試していないマーケティング担当者様は、ぜひ記事LPで広告出稿してみてはいかがでしょうか。

WEBでのお問い合わせはこちら