コラム

ツールを使ってABテストをスタート
Web・グラフィックデザイン

ABテストツールで効率化!おすすめのツールと選び方を解説!

ABテストツールは非常に便利なツールです。
優れたABテストツールが数多く開発され、サービスを提供しています。
今回は、それぞれのABテストツールの特徴を詳しくご説明します。
最適なABテストツールを見つけ、成果を上げましょう。

ABテストとは?

顎に手を当てて考える男性

ABテストとは、ユーザーに対しランダムでAかBいずれかのものを表示させて比較検証することで、より効果的なものを見つけるテスト手法です。

広告やWebサイトのデザインなど、何を変更したらどのような影響があるのかを調べるために活用します。必ずしもAとBの2パターンである必要はなく、3パターン以上で行うケースも多いです。

ABテストの対象

動画広告ABテストの結果データ

ABテストの対象は、LP・広告・キャッチコピー・CTAなどさまざまです。デザインや色、文章、構成、ボタンの大きさなど、さまざまな要素でABテストを実施し、ユーザーの反応を比較します。具体的なテストの事例は、以下のとおりです。

  • キャッチコピーを2種類用意し、より反応がいいものを確認する
  • CTAのボタンの色を2パターン作成し、押してもらいやすい色を把握する
  • 構成の違う記事を2パターン制作し、成約ページへの遷移率を比較する
  • 写真の違う広告バナーを2パターン作成し、クリック率を比較する

上記以外でも、商品購入ページや予約ページ、トップページ、メールマガジンなど、より実売に繋がるのはどのようなデザインかを把握する際に役立つでしょう。基本的には、ユーザーが早い段階で目にする場所において、優先的にABテストを実施します。

ABテストを行うメリット・デメリット

merit demeritと書かれた看板

ABテストを実施する場合、将来的には売上が向上する可能性がある一方で、一時的に売上が不安定になる、役に立つ結果が得られないなどのケースもあります。メリットとデメリットをしっかりと理解し、よりよい方法でABテストを活用しましょう。

ABテストを行うメリット

ABテストを行うメリットは、Webサイトや広告のコンバージョン率が上昇する可能性があることです。LPや広告などにおいてコンバージョン率を上げるヒントが見つかれば、売上を向上させやすいでしょう。

低コストかつシンプルに運用できる点も魅力です。ABテストは2パターンのうちいずれかをランダムに表示させればいいので、作成や表示システムが複雑になりません。デザイン制作やサイト構築などを低コストでできるので、手軽に利用しやすい手法といえます。

ABテストを行うデメリット

ABテストを行うデメリットは、参考になるデータを得るまでに一定の時間がかかる点です。PV数が少ない場合、結果に差が出るまでに多くの時間を要することも珍しくありません。時間をかけてテストしても、あまり差が出ず有益な結果が得られない可能性もあるでしょう。

さらに、ABテストを行うことで、今までより売上が不安定になる事態も想定されます。長期的に見れば大きなメリットが見込める一方で、短期的にはさまざまなデメリットが生じる可能性のある手法といえるでしょう。

無料のABテストツール

パソコンで作業するビジネスウーマンの手元

ABテストは、テストの結果がわからなければ意味がありません。まずは無料で利用できるABテストツールをご紹介します。

Googleオプティマイズ

グラフィカル ユーザー インターフェイス

自動的に生成された説明

Googleオプティマイズとは、Googleが提供するABテストツールで、Googleオプティマイズ360の無償版です。Googleアナリティクスを使ったことがあれば、直観的な操作でABテストができます。Googleアナリティクスとの連携も可能です。

なお、Googleオプティマイズは2023年9月30日に提供終了が決定されています。Googleが提携を発表しているABテストツールには「ABTasty」「Optimizely」「VWO」があるので、利用を検討するとよいでしょう。

SiTest

グラフィカル ユーザー インターフェイス

中程度の精度で自動的に生成された説明

SiTestは、日本で開発されたABテストツールです。わかりやすく見やすい画面が特徴でしょう。ABテストやヒートマップによるアクセス解析など、サイトを最適化するための機能が豊富に搭載されているツールです。ブラウザ上でテストパターンを簡単に作成できるため、短時間でテストの実行が可能です。

無料プランは「30,000PVまで・2ドメインまで・ゴール設定10個まで」の制限がありますが、テストやヒートマップなどの機能は利用できます。株式会社KADOKAWAや株式会社バルクオム、アヴァンス法務事務所など、さまざまな業種・企業で導入実績のある信頼性の高いツールです。

Juicer

グラフィカル ユーザー インターフェイス, Web サイト

自動的に生成された説明

Juicerは、基本料金0円で利用できる機能が豊富なツールです。ABテストだけでなく、広告連携・CRM連携・クロスデバイス分析・自動ペルソナ作成など、数々の機能が備わっています。

機能が豊富だと使いこなせるか不安に感じる方もいると思いますが、Juicerの分析画面や設定画面は、グラフやイラストを用いて視覚的に理解しやすく設計されています。サイト運営の専門家でない方でも利用しやすいツールです。

有料のABテストツール

スマホを持ってパソコンを触る女性

有料のABテストツールには、AIを活用したものや、非常にシンプルな操作で使用できるものなど、さまざまな種類があります。以下、おすすめの有料ABテストツールをご紹介するので、ツール選びの参考にしてください。

Ptengine

グラフィカル ユーザー インターフェイス, テキスト, アプリケーション

自動的に生成された説明

Ptengineは、ノーコードでABテストを作成できるツールです。ページ内容・画像・リダイレクト・ポップアップ・固定バーなど、さまざまな要素を変更したテストを実施できます。読み込み速度や表示に影響しにくい設計なので、Webサイトの品質を保ったままテストを実施できるでしょう。

無料体験もあるので、興味のある方はぜひ試してください。

料金:年額95,760円(割増料金で月々払いも可能)

dlpo

グラフィカル ユーザー インターフェイス, Web サイト

自動的に生成された説明

dlpoは、国内でも高い人気を誇るランディングページ最適化ツール(LPOツール)です。AIを用いてユーザーに最適なコンテンツを提供する、属性情報に基づいたスコアリングをするなどの機能があります。

ABテストを進めるうえで不要としたパターンを自動で停止する機能があるので、より効率よくテストを行えることが魅力です。作業を自動化して、効率よくWebページや広告を改善したい方に適しています。

料金:初期費用 200,000円/月額費用 100,000円~(無料体験あり)

Optimizely

ゲーム画面のスクリーンショット

自動的に生成された説明

Optimizelyは、アメリカで開発された世界最大シェアを誇るABテストツールです。日本語にも対応しています。マイクロソフト社やSONYなど、世界中の大企業が採用しているツールです。

Webサイトを編集するにはWebデザイナーに依頼する必要がありますが、Optimizelyを導入することで、専門知識がなくてもサイトの編集が可能になります。Web担当者のみでサイトの改善が完了するため、時間とコストを削減できるでしょう。

料金:要見積もり

KAIZEN PLATFORM

グラフィカル ユーザー インターフェイス, Web サイト

自動的に生成された説明

KAIZEN PLATFORMは、日本人がサンフランシスコで開発したABテストツールです。最大の特徴は、ABテストツールとクラウドソーイングを組み合わせたことでしょう。

忙しくて案を出せない場合など、KAIZEN PLATFORMのクラウドソーイングを通してデザイナー(クローズハッカー)に案を発注することが可能です。発注すると数日で複数の案が上がってくるので、よいと思う案を選んでABテストを実施できます。

KAIZEN PLATFORMはサポート面も充実しており、専任のチームから電話でサポートを受けることも可能です。

料金:要見積もり

Visual Website Optimizer(VWO)

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション, Web サイト, Teams

自動的に生成された説明

Visual Website Optimizerは、インドで開発されたABテストツールです。ほかのツールにあるドメインの制限がないので、規模の大きなサイトで有利に働くでしょう。ブラウザ上でサイトのデザインを簡単に編集できることも、VWOの特徴です。

ヒートマップ機能が無料で使えるので、さまざまな角度からABテストの分析を行えるでしょう。

料金:要見積もり

Gyro-n

Gyro-nのトップページ

Gyro-nは、ABテストの結果を自動で判定してくれる機能が特徴のツールです。テスト開始後自動化され、結果が出るとメールで教えてくれるため、分析の手間を最低限に抑えられるでしょう。また、新規のセッションや時間など、ターゲットを絞ってABテストを実行できます。

料金:問い合わせ

ABTasty

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション, Web サイト

自動的に生成された説明

ABTastyは、ノーコードでABテストを設定できる便利なツールです。AI技術を活用したパーソナライズ機能も魅力で、ユーザーごとに最適なパターンを表示し、コンバージョン率を高めることもできます。ユーザー属性ごとに表示させるパターンを変える場合、非常に細かい設定が必要になりますが、AIがパーソナライズをサポートしてくれるので煩雑な設定は不要です。

料金:問い合わせ

Sprocket

グラフィカル ユーザー インターフェイス, テキスト, アプリケーション

自動的に生成された説明

Sprocketは、プラットフォーム改善ツール提供と、運用支援コンサルティングがセットになったサービスです。ツールを使用してサイトの分析と改善を行いながら、コンサルティングサービスで運用や改善に関する仮説・企画・検証を代行してもらえます。負担を減らしつつ、効率よくサイトを運用したい会社に適したツールです。

なお、Starterプランにはコンサルティングサービスは付帯しないので注意してください。

料金:問い合わせ

Repro Web

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション

自動的に生成された説明

Repro Webは、ユーザーごとに最適なポップアップ画像やチャット画面を表示できるWeb接客ツールです。キャンペーンやレコメンドなどのポップアップを表示する、チャットによる1対1の接客をするなどが可能となるため、コンバージョン率を高められます。

ABテスト機能は視覚的にわかりやすい設定画面になっており、Web運営に関する知識があまりない方でも手軽に利用可能です。有意差はアルゴリズムが自動で判定するので、専門家でなくてもテスト結果を活用しやすいでしょう。

料金:問い合わせ

ABテストツールを選ぶ際のポイント

体の横を指さして笑う男性

ABテストツールにはさまざまな種類があります。レビューサイトやSNSを見て比較検討しても、どれを導入すればよいのかわからないと感じる方も多いのではないでしょうか。

以下、ABテストツールを選ぶ際のポイントを3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

無料体験を活用する

初めてABテストツールを実施する場合は、無料か無料トライアルのあるツールを選びましょう。知識としてABテストの概要を知っていても、実際に実施して初めて知る内容もあるためです。

サポートの手厚さを確認する

サポートの手厚さも重要です。設定方法や使い方がわからず手間取っていては、ABテストツールを使う目的の一つである時間削減に繋がりません。予算や必要な機能を事前に書き出して比較するのもよいでしょう。

費用対効果を検討する

セッションが多くないサイトであれば、Gyro-nのように月額料金が安いABテストツールを選択することで、長く使い続けられて結果に結びつきやすくなるでしょう。ABテストにかける人員や時間を最低限にしたい場合は、サポートが手厚いKAIZEN PLATFORMやVisual Website Optimizer、SiTestが適しています。

より多くのコンバージョンを得るためにWebサイトの細部まですべてテストしたい場合は、機能の充実しているOptimizelyやVisual Website Optimizerが向いているでしょう。

費用をかけてツールを使用しても、見合った成果が得られなければ意味がありません。ABテストで得られる効果の仮説を立て、費用対効果をしっかりと考えてツールを選びましょう。

ABテストを行う際の注意点

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ABテストを行う際の注意点を、3つご紹介します。

ページ速度や表示に影響しないか

ABテストのやり方によっては、ページ速度が遅くなる恐れがあります。ページ速度がほんの少し遅くなるだけでも、ユーザーが大きなストレスを感じ離脱する可能性が高まるでしょう。

表示にバグが発生しないかも、念入りに確認してください。表示のされ方はブラウザやOSなどによっても異なるので、いくつかの環境でチェックするとよいでしょう。

複数のテストを行っていないか

一度に複数のABテストを行うと、どの部分を変えた影響で変化したのかがまったくわからなくなります。テストは、必ず一部分に絞って行ってください。

基本的には、ユーザーの多くが目にする場所や、コンバージョンに直結する場所で優先的にテストを行うとよいでしょう。

仮説を立て、目的をもって行っているか

「こうしたら、こうなるのではないか」という仮説がないと、無計画にパターンを制作することになります。あらかじめ仮説を立てれば、目的をもって2パターンを制作できます。結果の分析もしやすくなるでしょう。

何のためにテストをするのかを明確にすることも非常に重要です。離脱率の改善や遷移率の向上など、自社の課題に合わせて目的を設定してください。

まとめ

ABテストを実施しているスマホ

今回は、ABテストの概要や、行うメリット・デメリット、おすすめのツールなどをご紹介しました。Webサイトのパフォーマンスを効率的に上げるために、ABテストは非常に有効な手段です。

ABテストを簡単に行うことができるツールは数多くありますが、予算やテストを行うサイトに合ったものを選ぶ必要があります。適したABテストツールでテストを実施して、Webサイトの成果を上げましょう。

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