ABテストとは?効果的なテストのコツや王道パターン

今回は、ABテストの解説や効果的な使い方について解説していきたいと思います。
目次
ABテストとは
ABテストとは、ホームページやサイト、LPなどのデザインを構築する際に、一部のデザインやページそのものをAとBの2つのパターンを用意し、それらを不規則に一定期間表示させ、どちらがより多くクリックされたか、より多く申し込みがあったかを検証する行為のことを指します。
つまり、「どちらがより良い成果を出せるのか」ということを検証するものです。場合によっては2種類だけではなく、複数のパターンを比較する時もあります。
このABテストの有効性が広く知られるようになった例としては、2008年にオバマ大統領が実際にこの手法を用いて、寄付資金のサインアップ率を40%も向上させ、200億円の資金を集めた事例が最も有名です。
また、この手法は広告などを打つ必要がないため、低コストで売り上げの向上に貢献することができる点も注目されています。
今では、ホームページのサーバー自体に組み込むものや、汎用的なプログラムの形で提供されている場合などもあり、その技術体系は多岐にわたっています。
いずれにせよABテストによるサイト改善を繰り返すことで、バナーのクリック率(CTR)を上げる、ページの離脱率を下げるなど、部分的な改善を積み重ね、最終的に商品の売り上げ増加へ繋げることができます。
ABテストを行うメリット
ここからはABテストの具体的な4つのメリットを紹介していきたいと思います。
メリット1: どの部分を改善すべきなのかが明確に分かる
実際にWebサイトを改善すると言っても、現状のサイトのどこが良くて、どこを改善すべきなのかがわからなければ手がつけられません。
ABテストはページ全体ではなく、そのページ内の一部分を変更できるので、改善する前と後で比較検証をすることができます。
この作業をページの様々な箇所で繰り返していくことで、どの要素が改善ポイントであるのかを把握し、売り上げ向上を目指すことができるのです。
メリット2: 改善スピードが早い
ABテストでは同時に2つ以上の要素に対して検証を行い、どのパターンがベストであるか比較できます。
例えば、画像の候補がAとBの2種類、コンバージョンボタンの色の候補が赤と青の2種類あるケースでは、4パターン(A×赤、A×青、B×赤、B×青)の中から一番効果が高い組み合わせを検証できます。
また、一度効果が改善したページも永続的に売り上げが伸びていくとは限りません。頻繁に改善が必要な場合がほとんどなので、臨機応変に対応できるという点は大きなメリットだと考えられます。
メリット3: 効果を定量的に判断できる
ABテストはサイトに訪れているユーザーに一定の期間を設けて検証を行います。
その検証期間中はユーザーに複数のパターンを均等に提示するため、トレンドなどの外部の要因を排除することができます。そのため、デザインなどの変更による効果だけを把握することができるのです。
メリット4: 低コストで改善が可能
前述したように、ローコストでWebサイトの改善を行うことができるという点で、ABテストはグロースハッカーに注目されている手法です。
一般的にサイト全体をリニューアルをする検討する場合は、制作には多大なコストがかかってしまいます。一方ABテストはピンポイントに問題を設定し、その箇所のみの改修を積み重ねていくことができるため、時間と金銭の両方を抑えて効率的な改善が可能になるのです。
効果的なABテストを行うコツ
ここまでABテストの様々なメリットを解説してきました。ABテストは確かに使い勝手やコストパフォーマンスもよく、改善へと繋げてくれる便利な検証方法ではありますが、求めている結果を得られるかどうかはテストの実施者によって大きく左右される点も覚えておく必要があります。
コツ1: 仮説を立ててから実行する
ABテストをやってみる時は色々と試したくなると思いますが、ただがむしゃらに検証しても効率的とは言えません。むしろ、「こうすればよくなるのではないか?」という仮説を持たずに検証をすることは、ページのCVを下げることにつながります。
「ユーザーはこう思っているはずだから、このパターンを試してみよう」といったような仮説を常に持ち、検証を行うようにしましょう。
コツ2: 目的を明確にする
現状の自社のWebサイトの状況から問題点を把握し、「ABテストを行うことで何を向上させたいのか」という目的を明確にすることは非常に重要です。
多くの場合はクリック率や、コンバージョン率の向上を目的とするかと思いますが、その課題点はGoogleアナリティクスやヒートマップなどのツールを用いて洗い出すことをおすすめします。
コツ3: 優先度をしっかりとつける
ABテストを試したいページが複数ある場合は、テストの優先度をつけて開始するようにしましょう。
ボタンの色、訴求文、画像などテスト対象箇所はいくつも挙がる場合、目的に合わせて結果がでると思われるテストパターンからやっていくと効率的にテストを回すことができます。
また、テスト対象ページがいくつもある場合も同様です。ページを決める場合はアクセス数がそれなりに多いことも重要なポイントとなります。ほとんどアクセス数がないようなページを検証しようとしても、アクセスされないのであればユーザーがどのような反応をしたのかを比較検討することはできないからです。
まずはここからテストしよう!王道テストパターン
ここからは実際に検証するときに抑えておくべき3つのポイントを紹介していきたいと思います。
ポイント1: ファーストビューコンテンツ
ファーストビューとは「ページを開いた瞬間に見える範囲すべて」を指します。
ABテストを行う際はまず、ファーストビューからテストするとよいでしょう。例えば、あなたがサイトをクリックしてまず見えるコンテンツが広告だらけだったり、文字がずらっと並んでいたら、おそらく高い確率で離脱してしまうと思います。
ファーストビューの印象が悪いと、どんなに他のページを丁寧に作ったとしても遷移してもらえず、見てもらうことすらできなくなってしまいます。これは、特に画面が小さいスマートフォンでは重要ポイントになります。
ポイント2: イメージ画像
ファーストビューと同様、ユーザーへのファーストインプレションに大きな影響を及ぼすのがイメージ画像になります。
自社サービスや商品のターゲットにあった画像かどうか繰り返しテストすることに加え、画像の大きさも検証することをお勧めします。
ポイント3: CTAボタン(コピー・色・大きさなど)
実際にユーザーが商品を購入する時に必ずクリックするのがCTAボタンです。CTAとは「Call To Action」の略で「行動喚起」の意味となり、サイトに訪れたユーザーを具体的な行動へ誘導するためのボタンや画像、テキストなどのことを指します。
ユーザーの興味を目を引く文言を考え、アクションを起こすことでのメリットを訴求できるようコピーを考えましょう。また、CTAボタンは出来るだけ分かりやすく、配置してあげましょう。
どのボタンをクリックすれば良いのか一目でわかるようなデザインでないと、せっかくのユーザーが離脱してしまう可能性も考えられます。
ここで注意して欲しいのが、ただボタンを派手な色で、できるだけ大きく配置すれば良いのではないということです。ユーザーの目に止まりやすく、なおかつ不快感を抱かせないようなデザインであるかどうかをチェックしながら検証しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
ABテストはコストをかけることなく、売り上げを伸ばすことができる便利なマーケティング手法ですが、手軽に検証できるからこそ奥が深いものでもあります。ぜひ、ABテストを上手く使って、効率よくCVを獲得していきましょう。
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