Web・グラフィックデザイン

LPOで劇的にコンバージョンを増やす手順と方法

LPの最適化を考える女性
みなさんはLP(ランディングページ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告など、様々な広告のリンクから来たユーザーが最初にアクセスするページのことを指す専門用語です。Webやインターネット業界で働いている人から広く知られている言葉でしょう。 LP(ランディングページ)はネットで収益を上げるための最も重要な要素であり、これを改善することで売り上げ効果の増大が期待できると言われています。
今回はLP(ランディングページ)を最適化し、売り上げを伸ばす方法を解説していきたいと思います。

LPOとは

LPOの文字を虫眼鏡で拡大

初めに、LPO(Landing Page Optimization)について解説します。日本語に訳すと、「ランディングページ最適化」と言われ、コンバージョン率(CVR)を上げるために、現状の問題点を洗い出し、解決することを指す言葉です。

もしも、リスティング広告やSNS広告などをクリックし、ランディングページに流入してきたユーザーがこちらの期待する行動(商品の購入や資料請求、会員登録など)を取らずにそのランディングページから離脱してしまうと、費やした費用が無駄になってしまいます。

通常、流入してきた半分以上のユーザーが何もせずに離脱してしまうと言われており、そこから商品購入などをする人はさらに減ることになります。また、インターネットが普及し多くの広告に晒されることが多くなったことで、ユーザー側も広告をクリックすることが少なくなってきました。

どんなにコストをかけてもそれに見合う収益が生み出されなければ無意味となってしまいます。このように、LPOとは費用対効果を改善する目的において非常に重要な役割を担っているのです。

LPOを行う手順

LPについて調べる男性

ここからはLPOの具体的な3つのステップを紹介します、

STEP1: 改善したい問題点や目標数値を決める

まずはアクセス解析などを用いて現状を把握し、現在のランディングページの問題点を洗い出すことが必要となります。その時に、基準となる指標と比較しながら考えると具体的なイメージが湧きやすいと思います。

  • CVR(コンバージョン率)
  • CTR(クリック率)
  • 直帰率

例えば、CVRを改善したいのならばCVRが高いLPと低いLPの違いを分析したり、CVに至るまでのユーザーのサイト内での行動を辿ることが効果的です。

直帰率を改善したいのであれば、離脱するユーザーはLPのどの部分までを読んで離れてしまうことが多いのかなど、ヒートマップを用いて分析すると良いでしょう。

STEP2: 最適化したい指標に影響がある箇所を推測する

改善したい部分が決まったら、その問題点の原因を探ります。

具体的には、

  • キャッチコピー
  • ボタン内の文言
  • 商品・人物写真
  • お客様事例・お客様の声
  • ボタンカラー
  • ボタン・画像の配置
  • 入力フォーム

などが挙げられます。

ユーザーが求める情報が欠けていたり、単純にLPの構成が複雑でユーザーがわかりにくいデザインになっていたなど、様々な仮説を立てることができます。

STEP3: 推測した箇所の内容の改善策を複数考え、効果を測定する

STEP2で考えた複数の改善策をそれぞれ試します。A/Bテストなどと呼ばれる計測方法ですね。そして試した改善策の中でより効果が出た改善案をページ内に残し、何度も試すことでさらなる改善を目指すことができます。

LPOに効果的な施策

LPOを行い最適化されたLP

ここからは効果が期待できる4つの改善策を紹介します。

1. A/Bテスト

LPOの手順で述べたように、異なる改善を行ったLPを公開し、どちらの方がより効果的な結果を生み出すのかを検証するテストのことです。基本的な施策ですが、実際のユーザーの反応を数値で判断できるので有効だとされています。

2. 行動ターゲティングLPO

行動ターゲティングとは、ユーザーの属性と行動でターゲットをセグメントするLPOです。具体的には、訪問者の地域ごとに異なるページを表示したり、曜日や時間帯、性別年齢などに応じてLPの内容を変更することで、CVRを向上する事に効果的です。

3. 競合のLPを分析

自分たちと同じターゲット層を狙っている競合他社のLPを分析することは非常に有効ですし、最も簡単な方法です。競合LPには含まれていたけど自分たちのLPにはなかった部分を採用することで、競合の良い部分をそのまま反映することができるからです。

4. アンケートからユーザーの声を聞く

既存ユーザーにアンケートをとり、求めているものを反映させることも一つの手です。自分たちには無かったアイデアを得るためのヒントを得ることが出来るきっかけにもなります。ただし、ユーザーの意見をそのまま聞いてしまう事がないように注意してください。あくまで参考程度に押さえておくのが基本です。

LPOを行う上でのポイント

LPOでランディングページの成果があがるイメージ

ここではLPOを進める上でのポイントを5つ紹介したいと思います。

ポイント1. ファーストビューで見える情報量

ファーストビューとは、サイトにアクセスした時にスクロールをすることなく見える画面部分ことです。初めてLPを訪れたユーザーが、そのページに自分が求めている情報が載っているのかどうかを評価するのにかかる時間は3〜5秒と言われています。

その短い時間の中で、ユーザーが求めている情報を発信できるようなデザイン設計を心がけることが大切です。そうすることで、直帰率を改善することができます。

ポイント2. 訴求内容の一致

LPに訪問してくるユーザーは、インターネット広告に提示された訴求内容に興味を持って訪問してきます。

しかし、広告とLPで訴求内容にズレが生じると、せっかく訪問したユーザーが離脱してしまう確率を高めてしまい、クリックされた広告費用の無駄になってしまうのです。

無駄なクリックを踏ませず、直帰率を防ぐためには、広告とLPの訴求内容が同じであることが必要不可欠です。

ポイント3. 表示速度の改善

普段ネットサーフィンをしていると、他と比べて読み込みが遅いサイトに出くわすことがあると思います。皆さんも経験があると思いますが、読み込み速度が遅いサイトはユーザーの離脱率が非常に高くなります。

読み込み時間が1秒と3秒のサイトを比較すると、コンバージョン率は38%の低下、直帰率はなんと50%も上昇してしまうことがわかっているのです。
参考:「サイト表示が2秒遅いだけで直帰率は50%増加!DeNA事例から学ぶWebの自動最適化手法/日本ラドウェア

たった2秒でもこれだけの違いが出ることが判明しているので、表示速度の改善は必須とも言えるでしょう。

ポイント4. ボタンを目立たせる

申し込みボタンや会員登録、資料請求ボタンをユーザーがクリックして初めてコンバージョンとなります。

この部分が埋もれてしまうと、内容に興味を持ったユーザーもどこから申し込めばいいのかわからなくなってしまい、結局離脱してしまうという事態になりかねません。

ボタンの大きさや色などを不自然にならず、かつページ内で最も目立つデザインに変更することでCVRは大きく変わるでしょう。

ポイント5. スマートフォン対応

今や半分以上のユーザーがスマートフォンからのアクセスだと言われています。特に若い世代ではパソコンを所有していない人も増えているそうなので、アクセス解析をみてスマートフォンの最適化をすることも検討してみましょう。

また、Googleではモバイルフレンドリーという考え方も推奨しているので、スマホ対応をしているサイトはSEO対策の面でも効果が期待できます。

まとめ

ランディングページと書いたメモ帳

いかがでしょうか?

このように、LPOとは一度改善しただけでは十分な効果を得ることはできません。何度も仮説と改善、そして計測を繰り返すことで問題点を解決し、収益の向上が期待できる地道な作業なのです。しかし繰り返していくうちにノウハウが蓄積されていくので、別のLPを作成する時に経験やスキルを活かすことができるでしょう。

みなさんも、今やネットビジネスでは必須とも言えるLPOをぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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